私の無知に、いろいろご指摘いただきありがとうございます。

まずホールフーズの飲料売場に並んでいたKOMBUCHAなる飲み物ですが、これは昆布茶ではなかった!ツイッターでもご指摘いただいていたように、紅茶キノコ生成物らしい。なんと懐かしの紅茶キノコ!
もうすでにKOMBUCAHについてツイッターでコメントが入っていましたが、
少し詳しい情報が有りましたので、ご案内したくメールしました。
http://oixi.jp/mihokosakai/archive/333
とのことでした。
それと、Katz’sのパストラミサンド。

「REUBEN SANDWICHというやつをみると、パストラミ50EXTRAと書かれている。これはもしや、パストラミを普通の50%増量してるってことか?」
と言う部分ですが、全然違うみたいでした(笑)。
いつも食い倒れ日記楽しく読ませていただいています。
私は米国南部の小都市に住んでいるので美味そうな日本の食べ物に涎を垂らしながら見ています。今回のNY視察日記も楽しく読ませていただいてます。で、Katz'sでのメニューの件ですが、Reuben Sandwichというのはコーンドビーフかパストラミ(どっちかと言うとコーンドビーフのことの方が多い)をザワークラウトとスイスチーズと一緒に挟んだホットサンド(チーズがとろけてるのが最高です)です。ですから、Katz'sのメニューに書かれている"with Pastrami .50 Extra"というのはコーンドビーフの代わりにパストラミにすると50セントアップになります、という意味で、挟まれているパストラミの量が50%アップという意味では無いと思います。
ご参考まで。
いやーご指摘ありがとうございました。皆様のおかげで勉強させてもらってます!
本日、発表になったオリンパスの夏の新機種・PEN E-P3。このほかにも2機種、E-PL3とE-P3Mが発表されたが、その中でフラッグシップモデルはこのE-P3だ。
これまでのPENシリーズは、せっかく上位機種を買っても、その後にでた下位機種の方が機能が豊富だったり画質もよかったりという風に下克上が多くて、先に買った人間を悩ませていた。
今回、開発陣やマーケティングの人達もそれをきちんと踏まえたのだろう、三機種はそれぞれ個性が違う。E-P3はAF最速(S-AF時)で、フラッシュなど全部入りカメラ、E-PL3は連射が早く秒間5.5枚撮影が可能な速射型、チルト液晶付き。そして最後に出るE-PM1はとにかく小さくてボディだけだと217gだ。
これらの3機種で、撮像センサーと画像エンジンはほぼ同じ。従って絵だけはどれでも同じものを撮ることが出来る。製品発表会では、E-P3のみ触ることが出来て他はモックだったが、どれを買っても満足できるようなデザインだった。いままで、最高機種であるE-P1、E-P2以外はデザインがちゃちだなぁ、と思っていたが、今回はどれもいい感じだ!
けど、僕ならやっぱり全部入りとなるE-P3を買うな。本当は、E-P1,E-P2を所有してきた身としての実感は、「ミラーレス機はまだまだ進化の途上で、買わなくていいや」というものだった。その最たる要因はAFにある。
PENシリーズのAFシステムでは、フォーカスポイントの移動が少し煩雑であり、しかもフォーカスポイントをピンポイントといえるまでに絞れず、ちょっとアバウトに合焦してしまう。そのせいで、ぎりぎりに狙ったところに合ってないということが結構あった。多くの人が使っているであろうキットレンズだと、被写界深度が深いのでそれがわかりにくい。けど、アダプターをつけてフォーサーズ用の50mmマクロなどを着けて使う時に「こりゃだめだわ」となることが多かったのだ。
でも今回、実機を触ってみて「おっこれは」と思うところが多かった。例えば待望の、タッチパネル&タッチフォーカス機能が付いた。パナソニックではすでに実装されてきた、背面液晶パネルを触ってAFエリアを選択する機能だ。ここでは、AFエリアを決めるだけでもいいし、そのままシャッターを切るところまでも選択できる。僕はAF選択のみにして、ピントを合わせたい被写体を画面のどこに配置するかを決めたうえで、最終的に構図を決め、レリーズするという手順を踏みたい。発表会で僕がAF選択にもたついているのをみた説明員さんが「あっ今回はタッチパネルでできますよ!」と言ってくれたのでそれがわかった。
また、AFポイントの枠が大きくて、結局ピントが他のものに合っちゃうことがあるという問題も解消。「こうやると、AFポイントを小さく絞ることができます」と、実用的な範囲まで小さくできた。まえのPENでも同様のことはできた気がするが、今回はそれより精度が上がった感じだ。
しかも、AFエリアがグーンと広がった!
以前はこんな↓感じだったのが、
こんな風↓に画面の隅の方まで広がったのだ!
そして、うたい文句通りにAFスピードは凄まじく速い。パナソニックGH-2より早いというので、つまり僕が所有していたフォーサーズのフラッグシップ機だったE-3と12-60mmのレンズの組み合わせよりも早いと言うことだ。そりゃすごいや。実はニコンD700になって、フォーカスが合わないことは多々あるのだが、E-3ではフォーカスが合わずに困った事って無かったのだ。
しかーし!
今回の製品発表で最も注目すべきはこれじゃない。レンズなのだ。というと、E-P3と同時に発売される12mmF2.0のことだと思うかもしれない。
確かにこのレンズもすごいド級レンズだ。だって、35mm換算で24mmの広角レンズで、しかもF2.0だからね!
レンズフードもかっこよくて、ようやくプロが持ってもサマになるマイクロフォーサーズのレンズがオリから出てきたと思った。
しかし、僕が「いいよこれ!」と会場で声を上げてしまったのは、秋に発売となるこちらだ。
45mmF1.8、つまり35mm換算だと90mmレンズである。F1.8だ! こいつの試作品を会場でいち早くみつけてE-P3につけて撮影したが、、、
参ったね。このレンズのために買ってもイイかも。
ようやく、マイクロフォーサーズで綺麗にボケる中望遠レンズが出てきた、ということだ。これでマクロであれば言うことナシなんだが、そうすると筐体がでかく、価格も高くなるのだろう。しかし、人物写真用のポートレートレンズとして、これ最高です。つまり、赤ちゃんや小さな子供などを撮影したいと願うカメラ初心者に、一眼レフ以外の選択肢が出来たと言うことだ。うん、これは薦められる。
あと、本当に待たせたなぁ、と思ったのが内蔵ストロボ。
もちろん僕はこれで被写体を照らすことはしない。そうじゃなくて、この内蔵フラッシュをコマンダーとして使い、ワイヤレスで外部フラッシュをコントロールする機能がようやく着いたのだ! あー 長かった。これがないから、僕はPENで食い倒れ写真を撮ってこなかったようなものなのだから。
これで、ようやくきちんと仕事をする事が出来るくらいのシステムを組むことが出来る。
ボディはE-P3。
広角レンズは12mmF2.0、それ以上の広角が必要であれば9-18mmという優れたレンズがあるし、パナにはもっと広角な7-14mmもある。
標準域はパナから出てくる、ライカ25mmF1.4。これもボケルでしょ!
マクロはこれまたパナライカの45mmF2.8。あ、でもこれはアダプター経由でフォーサーズの50mmf2.0マクロを使ってもいいな。
ポートレート用に秋に発売の45mmF1.8。マクロと重なるけれども、F値の違いはデカイ。用途が違うのでこの二本は両方持つしかない。
うーん、、、
なんか、いま俺が持ってないレンズばっかりだ(笑) 新たに揃えるといったいどうなっちゃうの。悩ましいな、、、本当は、値段がこなれてきたタイミングでマイクロではなく、フォーサーズのE-5を買おうと思っていた。レンズもいいのを残しているし。けど、今回の発表はちょっと揺れてしまった。
最後に言うのも何だけど、今回発表の3機種は画質がいいのだ。E-5を、オリンパスの広報さんに無理を言って2回も試用させてもらって、センサーが小さいのに出てくる絵はすごくいいということがわかった。ローパスフィルターの働きを弱くしてもやもや感をなくす技術が上手くいっているからだ。でも、今回の三機種はその画質を超えるというのだ。
ニコンから新しい機種の発表がないのであれば、ちと検討するか、、、でも結論は秋だ。45mmレンズが出た瞬間、僕がどう出るか、楽しみにしていてくださいませ。
寝不足でぐるんぐるんする頭を抱えて行ってきた。
麻婆ナス定食を食べたのち、、、
ご飯おかわりして回鍋肉。
嫁さんのためにスタミナ肉丼を持ち帰り。
今日でラストと識ってる人と、知らない普通の常連客とで店はフル回転していた。
「二時半まで材料が持たなさそうです」とのこと。
二度目のさよならだ、秀栄。けど、きっと二度目の復活があることを祈っている。ごちそうさまでした。
NYに行ってる間に、店主ご家族よりメールが来ました。不景気だからという理由ではないそうです。そうなると余計に寂しい。私は時差ぼけなので今日の午前中はその解消にあてるので、後で行って参ります。
秀栄に世話になった組、告知が遅れてスミマセンでした。行ける人は足を運んでやってください。
カッツでパストラミサンドを堪能した後、宮田タケトラの先導によりいくつかの注目点を散策。
それにしてもNYのたたずまいは、東京の澄ましたそれとは違って味がある。![]()
古いビルディングの存在感がすごいのだ。
まあ、この辺は旅をする人の一過性の興奮で、慣れればなんともなくなるのかもしれない。日本を訪れる旅人も、神田の古い裏通りを歩けば同じようにエキゾチックだと興奮するのだろうけれども、数年ぶりのNYの風景は実に好ましかった。それになにより、日差しは強いが湿気が無くて非常に過ごしやすい!
まずは、評判のピクルス専門店を目指すが、iPhoneでのグーグルマップ表示ではどう考えてもここだというのに、店が見つけられないという自体に。
「あ、でも近くにもう一件、ピクルス専門点の「ピックル・ガイズ」てのがあるらしいんで、行ってみましょう!」
なんだその名前は(笑)! その店はすぐに見つかった。
これが驚いたことに、店内から行列がはみ出るほどの客を集めて、大入りである。店内はシンプルで、なんもない打ちっ放しの壁に囲まれた部屋に、樹脂製の樽(よく、中国製の山菜とか塩蔵キュウリが保存されてるやつだ)が一杯並んでいる。その中には当然ながら各種のピクルスが漬け込まれていて、客はテイスティングをしながら(たぶん)買うのだろう。
日本では、酢漬けピクルスが上品なもののように売られているし、それを使うシーンもウインナーやスモークサーモン、ハンバーガーを食べる時に限られていて、特別な扱いになっている。けど、アメリカでパストラミサンドやハンバーガー類などの油脂類たっぷり、塩分濃度つよめ、しかも単調な味のものを食べていると、無性にこのぱりぱりした歯触りと酸っぱさ、香草の風味を摂取したくなる。まあ、日本におけるぬか漬けというか、付け合わせとして愛されているんだろう。
「買ってく?」とタケトラに訊くが「いえ、だいたい想像つきますんで、もういいです」とあっさり。
「それよりこっちに、ドーナツプラントの新店ができたみたいなんで、みにいきましょう!」
とすたすたと歩いて行く。iPhoneのGPS機能とグーグルマップの組み合わせを、こいつほどに使い切ってるヤツも居ないんじゃないだろうか、、、
そのドーナツプラントに行く途中にあるコーシャーベーカリー。ユダヤ系のパン類が並んでいるそうだ。
甘くないベーグル。買わなかったけど、ちょっと後悔。どんな味でしょうか。
右手にあるのがドーナツプラントの新店。拍子抜けするほど小さい。カウンターにはドーナツが並んだガラスケースがあるだけだが、注文を待つ人でここも店内は満杯!
買うのか?と思ったらタケトラ氏、
「いや、買うほどじゃないッス。」
といってすたすたと歩いて行く。つまりディスプレイやメニューなんかを確認して、宮崎の食品スーパー「フーデリー」の店頭ディスプレイに参考にできそうなものがなければさっさと見切りをつける。そのスピードと潔さに、惚れちゃうよ! タケトラ、達人である。
さて、そこからまた数ブロック歩いて、チャイナタウンとイタリア街の狭間に位置する、イタリアンフードのデリ「ディ・パロス」へ。
どちらかというとデリというよりも、いろんな種類のハムやサラミ、チーズをスライス&量り売りしてくれるのに並ぶような店。ちょっと初心者・外国人には敷居が高いな。
でも、生パスタや、みたことないちじれ細ラーメンのようなパスタとか、買いたいものがいっぱいあった。アンチョビのでっかい瓶詰めが1000円程度。うーん重くなければなぁ、、、
この店を出て、タケトラ君が次なるスポットを検索中に、喉の渇きを癒そうと歩いていて、中国のスイーツ店みたいなのに入る。
スイカのジュースやタピオカジュースが2.5ドルとかで売っている。
目の前で切って氷とミキサーにかけ、しかもふたをシーリングしてくれる。そこへ太いストローを突き立てて飲む。こいつが実にうまい。NYを歩いていると、自動販売機はそんなにない。屋外にはまずないし、警備の行き届いている店内とかにあるくらいだ。その代わりこんな感じで、持ち帰り用のジュースを買うところがけっこうある。その方がいいね。自販機があふれる日本はやっぱり、おかしいね。
飛行機雲がクロスしてるのを見ながら、ホールフーズマーケットへ。昨日も行ったけど、あまり品ぞろえがよくなかったので、別の店に行こうということになったのだ。
あいかわらずディスプレイは巧みだ。とくに、生の果物や野菜をカットしたものがカップに入れて売られているのが、実にうまそうでよい。
日本で同じことをやるとすんごくまずそうで、しかも高い。次亜塩素酸水を通して滅菌処理し、一般性菌数を気にしながら商品化するから、なんだかどこの店でもカット野菜はうまそうにみえないのだ。これは、ツアーに同行した、大阪の一頭丸買い焼肉「牛心」の伊藤さんや、札幌の肉卸である大金さんも同じ感想を漏らしておられた。
日本の衛生関係の規制はちょっとおかしい。衛生のために様々なものが犠牲になってる。それは、「この規制なくしてよ、消費者側が自分で責任持つからさ」と言わなければ永遠に続くような気がする。そう、鍵は結局、消費者が持っているのだ。
飲料の棚に行くと、かなり日本茶のPET製品が並んでいるのに驚く。
しかも、伊藤園の製品である。やってますなぁ。
いろいろ物色してると、こんな製品があった!
左端の青いラベル。「KOMBUCHA」こぶ茶である!こんなん、誰が飲むんだ!?清涼飲料水だと思ってゴクッと飲んだアメリカ人が、思わず噴き出すんじゃないかと思ってしまう。
さて、このホールフーズでは、はっきり確認したかったことがあったのだ。それは精肉売場にある。
コルクボードに「5 STEP ANIMAL WELFARE RATING」と書かれて、色が描かれている。これは、ホールフーズ社が独自に内部基準として策定した、いわば「ホールフーズではこういう基準に沿って畜産製品を扱ってますよ」というものだ。
この基準のことを教えてくれたのは、愛媛大学の准教授である野崎健也だ。僕のブログには学生時代からの盟友としてしょっちゅう載っているから、ご存じの方も多いだろう。
彼がアメリカで研究している時に痛烈に感じたのは、EUや米国ではすでに畜産をエシカル(道徳的・倫理的)に行うという明確な路線ができていて、少なくとも国民のある程度はそれに賛同し、倫理性を満たすものを購買するということ。そして、人間に対してエシカルというだけでなく、動物にもエシカルに対応する、それが動物福祉(アニマルウェルフェア)という概念にまとめられて洗練されつつある。
「日本人はけっこう、向こうから笑われてるで」
と野崎に教えられて、むかっと来たけれども、でも何も言い返せねぇな、とも思う。日本では、富裕層も一般も、ぜーんぶたべものを「美味しいか」「安いか」「健康にいいか」というような、自分にとって利益となるかという観点だけで選ぶ人が多いことは真実だろう。
「ヨーロッパは階級社会やけど、少なくともアッパークラスはそれに見合った食をとろうとしてる。けど、日本人はアッパーもそうでないのも同じや」
と言う野崎は、まずは料理人に対する動きとして、サステイナブル・シーフード研究会を立ち上げた。こういうこともあって、僕は野崎の活動に協力しているわけだ。
さて、くだんのホールフーズの5ステップとは、こんな感じだ。
Step 1: No cages, no crates, no crowding
狭いカゴや柵に閉じ込めず、密飼いの無いこと
Step 2: Enriched environment
豊かで快適な環境(動画では敷き藁などが挙げられてた)
Step 3: Enhanced outdoor access
野外へのアクセスが容易なこと
Step 4: Pasture centered
放牧主体であること
Step 5: Animal centered; no physical alterations
動物本位で身体的な改変がないこと(鼻輪や断尾や焼き印などがされてない)
Step 5+: Animal centered; entire life on the same farm
動物本位で生まれてから死ぬまで同じ農場であること(以上、野崎健也准教授が訳してくれました。)
そして、ホールフーズでは最低限、ステップ1を満たしたもののみを置いているというわけだ。さて実際の精肉売場はどうだったかというと、ちゃんと冷蔵ケースにこのステップを表す色カードが貼られている。また、この基準意外にもローカルな地域で獲れたもの、生産者が明確なものについてカードで表記している。
こちらはオレンジ(STEP1)のポーターハウスカットの牛肉。
そしてなんと、グリーン(STEP4)の上位にあるのが、完全グラスフェッドで放牧飼育された牛肉なのである!
残念ながらこのグラスフェッドビーフについては、ポーターハウスカットが売っていなかったので、同一部位で穀物飼育のものと比べることが出来ない。しかし、この誇らしげな表示。
しかもこの表示にはLOCALマークもみえる。NY近郊で飼育しているのか、と思いきや、野崎に写真を見せたら
「農場まで54マイル、と表示してるのもさすがやね。米国では100マイル=160km以内は余裕で「ローカル」。」
だそうだ。なんだ、結構離れてるな。この辺は国土の広さの違いか。
それにしても見事に真っ赤っかな肉。はたしてアメリカ人はこれを食べて何というのか、識りたいところだ。WholeFoodsLoverな米国在住の方、もし情報あれば教えてください。
いやー 実物を見られてよかった。ここで一端ホテルに帰ったのでありました。
なんかもう旅程が終了、もうすぐ空港に向けて出発です。貴重な最後の買い出しのチャンスの朝、疲れちゃってアラームや内線電話にも気づかず寝坊しました(汗)
これからでます。明日の夕刻、成田着!
この視察ツアーでは、夕食はリザーブされているけれども、朝・昼飯はそのときに応じて各自がセレクトする。昼は視察ツアーのバスで移動中なので基本的にはFIXなので、事実上、フリーで食べるのは朝飯となる。だから朝に何を食べるかは非常に重要!
三日目の朝、ロビーで宮田タケトラと顔を合わすと、にひひひひという顔で言うのだ。
「あのですね、朝から本番的な店に行っちゃいませんか? 分厚いパストラミはさみまくりの”カッツ”という店で喰って、そこから数ブロック歩いたところにピクルス専門店があったりして、楽しそうなんですよ。」
え、マジ? 朝からパストラミサンドなんて、、、そんな肉っぽいもの、、、 全然入るぜ! ということでタクシーを拾って移動。
”KATZ’S That’s All! ” というキャッチが実にカッコイイではないか!空も晴れて雲がダイナミック、実に最高な朝である。この店は最初、店内に入る際にチケットを渡される。このチケットに、カウンターで注文した時にその内容を書き込んでもらい、最後にチェックアウトして出るというシステムだ。チケットを無くしたらズボン脱がされて調べられる、そうだ(笑)
この写真むかって右側の一列のテーブルは、ウエイターがフルサービスをしてくれる。左の二列はセルフで、自分でカウンターにいってほしいものを注文するという仕組み。
メニューには色々と興味いや食欲をそそる品書きだらけだ。主役のパストラミサンドウィッチ(一番右上)はバンズがライブレッドで15.75ドル。それなりの価格だね。本格的なコーンドビーフもすごく好きなんだけど、「パストラミはコーンドビーフのまわりに胡椒をつけたものですよ」ということで、この店の売りであるパストラミを選ぶ。
しかしよく見るとその隣列下にあるREUBEN SANDWICHというやつをみると、パストラミ50EXTRAと書かれている。これはもしや、パストラミを普通の50%増量してるってことか?うーむ、識ってたらこれを頼んだ(笑)
とりあえず列にならんで、パストラミサンドウィッチを注文してみる。案外すんなり。マスタードつけるか?サワードピクルスいるか?というようなことを訊かれる。普通の英会話はまったくもって出来ないのに、そういうことはなんとなくわかる(笑)
ライブレッドを半分にカットし、具を挟んでいる間に「これでも食いな」とばかりに小皿に薄く切ったパストラミを入れてくれる。日本でたまにあるパストラミと何が違うかっていうと、まず第一に温かい!口に入れると柔らかで、ソミュール液に漬け込んだ肉特有の香りが立ち、そして水で煮た時の水分がジュンと気持ちよく染み出てくる。
パストラミって美味しいね!
ほい、できたぜ! とくれたものは、、、
山のようにうずたかく積まれたパストラミを申し訳程度の厚さのパンが挟んでいる。そして別皿でキュウリのサワードピクルス。 いやー たまらないプレゼンテーションだぜ!
みてよこの肉の量!笑っちゃうくらいだぜ。このパストラミが先にも書いたようにやわらかーい。
こんな風に半分でカットしてる断面をみると、まったくもって厚みが均一でない。これが重要なんだよな。不揃い、不規則さに偶然の旨さがあるのである!
とりあえずバグッと頬張ってみる。
あたたかでしっとりとしたパストラミは存外に柔らかく、歯が通っていく時にブジュっと控えめに、細胞内のソミュール液と肉汁の混ざり合ったのをほとばしらせる。
コーンドビーフとは、一定濃度の塩や砂糖、香草類を溶かしたソミュール液に牛肉を数日~1週間程度漬け込み、完全に内部までソミュール液の塩分が浸透してから水で塩抜きをし、その後、タンパク質がバキンと固まらない程度の低温で煮たものだ。ソミュールの効果で、細胞内の組成が若干変化し、生の牛肉を煮たものとは全く違うテクスチャーと食感になる。
やー それにしても美味なり! シットリ柔らかく、モロッと崩れゆく肉。これ、部位的にはどこだろう?
「んーこれ、形と大きさからして、ブリスケじゃないですかね?」というのは肉の卸である平井君。そうだね、これブリスケだわ!肉の芯にはサシがはいらない、赤身部位のブリスケ。それに胡椒をまぶしているんだろう。
それにしても、このピクルスとの相性抜群。ピクルスってこういうものと組み合わせるために発展したのね!という感じだ。パストラミからはそれほど脂!という感じを受けないのだけれども、でもやっぱりキュウリピクルスをカリンとかじると、もやっとした肉喰った感が少し中和され、爽やかになる。そんで、また食い続けられる。
たまーに、テーブルにあるマスタードを肉の間にチューッと注入して食べるのがまた旨い。ケチャップもタメしてみたけど、こいつには合わない。パストラミの塩気とマスタードと、ピクルスの酸味で食べるのが黄金律だ!
これは、タケトラが「気になってたんですよ~」といってオーダーした、肉団子スープみたいなやつ。ユダヤ系の食べ物らしい。
この肉団子(たべかけですが)が、いわゆるミートボールではなくておでんの練り物的な、ふんわりしたしんじょみたいな感じ。それにスープも優しい味わい。人間の欲望を明瞭に具現化したかのようなパストラミサンドの強烈さとの対比に驚く。しかし、斜め向こうのテーブルのおっちゃん二人はパストラミとこのスープという布陣でもくもくと飯を食っていた。
食うタケトラ。
ひらすら食う!
正直、おまえのどん欲な食欲は俺以上だと思うぜ。それにしても、この日に限らず、タケトラのNY案内は最高。スーパーの経営者ということもあるが、やはり米国視察には頻繁に訪れているのだそうだ。もうNYは庭みたいなもんで、歩いていろんなところへ行くし、地下鉄もすいっと乗ってしまう。その手にはiPhone!これほどiPhoneの恩恵を受けているヤツも珍しいだろう。今居る場所の近くで話題の食品店を調べたら、GoogleMapで位置を確認、そしてナビゲート!
それですんなり着くことは少なくて、だいたいの場合は「あれっ地図だとこの辺にあるんだけどなぁ」ってのが多いんだけど、でも便利だ。おれもソフトバンクじゃなければiPhoneにするんだけどなぁ、、、
さて、なんとなくパストラミサンドだけだとツマランなぁ、と思ってメニューを見ていてKNOBLEWURSTというのが気になった。クノーブルブルスト?さっとタケトラがiPhoneで調べる。このiPhone中毒者が!、、、いやいや、ありがたいです。
「あっ これですね。なんか、スーパーガーリッキーソーセージって書いてます。すごいですねこの表現(笑)」
ほんとだ、スーパーにガーリッキーなんだな。すっげーニンニクなんだな。おし、食おう。
ぶっといソーセージをベイクしたやつを縦半分にカットしてパンに載せ、ザウアークラウトをのせマスタードを塗ってサンドウィッチに。
こんなかんじ。
いやーこいつもなかなかに旨い。本場ドイツだともっと肉にく肉感!てのが感じられるはずなんだけど、アメリカのソーセージは意外と練り物っぽい、滑らかすぎる舌触りだ。このソーセージもやっぱり柔らかい。けど、ガーリックの香りがあとから立ち上って、なかなか消えずに口腔内に残留するのである。におい半減期は1時間といったところ?なかなか凶悪だぜ。
それと、これはオプションだけど、グリーントマトのピクルスも置いてあったので注文。
いや旨い!
グリーントマトはもっと日本でも食べられていい食材だよね。農家のためにもなるんだが、、、これをピクルスだけじゃなくてぬか漬けと粕漬けで食いたい。
いやぁ、それにしても旨かった!カッツのパストラミサンド、感動。それとともに、なんで日本には旨いコーンドビーフとパストラミがないのか、失望。それも、できたての温かいのを食わせるところがまったくない!食肉加工品の規制が厳しいからかなぁ、、、パストラミサンドを日本で実現できない理由が規制にあるんだったら、おれは規制仕分けの評価人に、今度こそは自分から手を上げてなるぞ。そんな規制は撤廃してやる!なーんちゃって。
ひさびさのB級というかC級感ただよう朝飯で、スピードついちまったのであった。
夕食は、大きなホテルだったか銀行だったか、の1Fロビーを改装してオープンしたデル・フリスコへ。
■デル・フリスコ http://www.delfriscos.com/
天井が高くゴージャスな店だが、ぼくらは20人の一行なので地下のワインセラーに面した個室へ。
みんなゴージャスな雰囲気に少し呑まれ気味。でもこの頃になると、アメリカに来た!という興奮状態からだいぶ冷めてきているので、みなかなり料理にもサービスにも客観的な評価を下せるようになってきていた。
このデル・フリスコはブロードウェイも近い繁華街で、むちゃくちゃに賑わっている。地下にくるまでにぎゅうぎゅう詰めの店内を回ったが、みな陽気におしゃべりをしながら、骨付きのステーキをガンガン食べていた。
パンは「これ、シチリアパンですね」と、神楽坂の「カルネヤ」店主の高山君。
名コーディネーターのコジマさんの説明を聞きつつ宴が始まった。
ところで、ここまで夜意外にも入った店はなぜかビールの品揃えがプアで、クアーズライトとかハイネケンとか、なんというかNY地元感の薄ものしかないので不満だった。しかしようやくサミュエル・アダムズに出会うことが出来た!(ただし瓶ですが)
ということで乾杯。スマートフォン持参者が多く、いろいろメニューとかを調べている。ローミングで通話も簡単らしい。日本のインターネット黎明期の終わり頃を体験した僕には不思議な感覚(笑) でも、アメリカこそ道行く人々すべてがスマートフォンを使っているのでびっくりした。街のビルボードにもスマートフォンのCMが多々載っていたしね。
さてまず一皿目は一日目と同じクラブケーキ。アメリカ人て好きだなぁ、クラブケーキ。コジマさんが「昨日もクラブケーキだったんだけどなぁ」と言うと、ウェイターが自信満々に「うちのは味が違うよ!」と言ったらしい。
たしかに、これは旨い! Uncle Jackのが美味しくなかった訳ではなくて、個性が違う。デル・フリスコのクラブケーキは素材重視派。カニの身肉のホコッとした旨さが実に強いのだ。
ソースはアメリケーヌというよりも、カイエンヌペパーが入ってスパイシーな味。それがカニの風味を絶妙に引き立てる。美味ですなぁ、、、
お次はサラダ。いわゆるBLTですな。ドレッシングはアボカドのものが別添え。
このベーコンがカリカリどころか、ガリガリにクリスピーなものだったので嬉しい。この日、隣にはハム・ソーセージの製造をしている西島さんがいらっしゃったのだが、「これってインジェクションしてますかね?」「うーん、してないかもね」という話をしていた。
インジェクションとは何かご存じだろうか。その前に旅の主催者・石神さんからのクイズ。
「日本の多くのベーコンは、1kgの豚肉から何キロとれるでしょう?」
はい、答えはだいたい1.2kgくらいかな。えっなんで増えてるの?と言う方はお買い求めのベーコンの裏面表示をみること。もしかして「大豆由来製品」のようなものが使われていないだろうか。これ、剣山の親分のような針(注射器)の山を豚肉に刺して、大豆タンパクなどの溶液をブジュゥッと注入して肉を増量するのだ。水分を吸った豚肉は増量され、美味しくないハム・ベーコンになるわけです。もちろん、まじめな作りのハムソーはインジェクションをしていないものもあるが、非常に少ない。味の差は天と地ほどにデカイ。
で、このBLTサラダのベーコンは、味が濃かったけど実に美味しかった。ばりばり砕いてロメインレタスに絡めて食べて、満足。
さてステーキを食べるなら、前菜はこんなもんで軽めにしないとダメ。だってボリュームがすごいんだもん!
はい、一日目につづいてブラック&ブルーの焼き加減のステーキである!この時点でわかるように、デル・フリスコの味付けは胡椒が一杯振られている。素材重視の日本人からすると「あー かけ過ぎ」と思っちゃうけど、こういう味付けの差異が店ごとの魅力をだしているのだ、とも思う。
ごらんのように表面はブラックで内部はブルー(生)だが、ここのは表面の焼きがやわらかく、内部も結構温度が入っていた。
しかも、「こっちがブラック&ブルーで、こっちがミディアムレアだ」とウェイターが分けてくれたんだけど、どうみてもどっちもブラック&ブルー(笑)
ま、おれはこっちのほうが好きだからいいんだけどね。
ミディアムはこちら。
で、付け合わせと共に盛りつけたらこんな感じです。
で、肝心のお味だけれども、肉の状態としては熟成はそれほど深くない、ライトなドライエージングだ。これは僕だけかもしれないが、熟成香はブラック&ブルーのほうがより強く、ミディアムレアになると身肉が加熱によって膨満になって軟らかになり、相対的に香り成分を感じにくくなるような気がした。
「これぞ熟成!」というかんじではないが、美味しい。ああ、NYの人にとって、これがエージングか否かは余り関係なく、旨いニューヨークスタイルのステーキなんだということなんだろう、と思った。ちなみにこの店は付け合わせが実に美味しかった。マッシュルームはガーリックの香りが閉じ込められていたし、ふつうのオニオンソテーがとろけるように甘く、アスパラもほどよい火入れ。チェダーチーズのかかったポテトはくどかったが(笑)ジャガイモの本場のひとつだけあって美味しい。
14きれほど食べて僕もギブアップ。みなも酒入りモードに突入(笑)
デザートはでっかいチーズケーキ&バタークランチソース(頭がしびれそうに甘い)
それにパンプティングのバーボンソースがけ。
こうして、披露困憊の夜が終わり、バタンキューとあいなったのでした。
本日はいよいよ視察最終日。これから朝飯に行ってきます。
写真正面の変な形のビルではなく、右側の黒い入り口がイータリーのエントランスだ。イータリーはイタリアが国を挙げて(予算も拠出して)出店している店で、スーパーマーケットではなく、弾けるようなシズル感たっぷりのイートインスペースを中心にした言ってみれば物産展のような店だった。イタリアの食文化をかっこよく広げていこうと言うような意図があるのだと思う。
店内写真はあまり撮っていない。パスタを食べようとコーナーに並ぼうとしたが、40分待ち(!)だというのであきらめる。ほかにペシェとかチーズ&ワインなどコーナーが分かれ、カウンターとテーブルがあってその場で食を楽しめる。まあしかしここはいいや、とパスして入り口にいると、みんな口々に「高~い!」と逃げ出してきた。そう、なんか酒を二杯飲んでプロシュートつまんだだけで、8千円くらいいっちゃうんだそうだ。何じゃそりゃ。
でもこの店にコーディネーターのコジマさんが連れてきてくれたのは、海外に日本食の、こんな感じの店をなぜ出さないのか!?という話をするためだった。
「なんか、日本ってまったく見せ方がへたなんですよ。これだけ日本食がブームなのに、本物を食べられて、しかも食材も正しく理解してもらえるような旗艦店みたいなのを国が主導して作るべきなのに、ない。経産省も動かないしJETROとかあの辺も全然やる気ないもんなぁ。俺、そういう仕事あれば張り切っちゃうのに」
ほんと、そうだよね。イータリーは、店自体はスノッブだけれども、いるだけでワクワクするし楽しい。それだけで、イタリアの印象は佳くなるわけだ。そういう発想が日本から消えて久しいような気がする。
もういいや、と出てきた組で目の前の公園に。
この園内にも有名なハンバーガーショップのSHAKESと言う店があるというので行ってみようということになったのだけども、、、
長蛇の列、、、(汗) この写真、わかりますか?ずーっと列なのよ。
なんかすごく印象的な顔のモニュメントがある公園。
次に移動したのが、名門であるプラザホテルの地下に新しくオープンしたプラザ・フード・ホールという店なのだが、、、
ここは期待はずれ。
ただのモール型レストランであった。参加者も食の業界関係者ばかりで目が高いので、そうそうに切り上げて移動。
昼食はイタリアンデリ。
好きな総菜を選んで盛り込んで、重量で価格を量る。これで800円程度。漬け込み肉のショートステーキは江原焼き肉のタレを甘くしたような感じ(笑)グリーンピースの温サラダが旨い。インゲンもそうだが、日本よりピース類の美味しさが際立っている。
この後、ホールフーズマーケットの旗艦店というところに行ったのだけども、僕的にはあまり心躍らなかったなぁ。
さて、いちばんその見た目で感動したのがこのCitarellaという店だ。
なんとその軒先に、ドライエージングビーフがどどどどーん、と!
まごうことなきドライエージングビーフだ。
店内のミートスペースが実に充実していた。
やっぱり中心はプライムエイジドビーフ。
まっかっかというわけではなく、A3程度のサシが入っている肉が多い。いまはBSEの関係で、20ヶ月齢以上の牛が日本に入ってこないので見えてこないのだが、アメリカで高級肉として売られているのはこの辺の、それなりに脂肪交雑がある肉なのだという。それをエイジドビーフにしているわけだ。
一行がケースの周りに群がって色々分析。温度計の針をみたいが微妙に見えない位置にある(笑)
次は、グレイスマーケットプレイス。
コジマさんが一年前にここを訪れた際にはきめ細やかな食材の管理と、プレゼンテーションの巧さに驚いたという。しかし残念なことに、再訪してみたが今ひとつだったということ。店ってすぐに変わっちゃうんだね。
さて、視察のラストはEli's(イーライズ)。ここは業務用のパンの卸が有名な店で、店舗はガラッガラで僕ら一行のほかにポツポツとしか客がおらず、従業員もほとんどやる気がなさそう。で、写真撮りまくりだった(笑)
この店のレイアウトは見やすく、小さなスペースを効率的に使っているように思う。
そしてここのドライエージングビーフの棚はかなり大きい!
なぜか今まで回った中でここが一番高かった。みな、似たような卸から仕入れているはずなんだが、、、微妙に違った。
ということで、間にあと一店舗あったんだけど僕はパスしたので、計7店舗を足早に回った。疲れた~
ホテルに一度帰って,40分だけ休んで夕食。腹減ってねぇんだけどね、、、
イヤー疲れた!というのがホンネの、怒濤の視察日でした。ドライエージングビーフ、こちらではエイジドビーフ(Aged Beef)と表記している事も多いけど、を取り扱っているスーパー、小売店を巡る旅だ。レストランばかり回っていたのでは実情はわからない。一般向けの小売店でどのように扱われているかが識りたい訳だ。
そして、じつにじつにアメリカではこのエイジドビーフが浸透しつつある、それもごく普通のものとして、ということがわかってきた。
まず最初はスチュー・レオナルド。
1968年まで酪農を営んでいたスチューさんが、ハイウェイ建設のためにまとまった立ち退き料が手に入ったので、そこにさらに資金調達をして創業したのがこのスーパー。酪農家出身ということもあり、全米どころか世界で最大の乳製品販売を誇るスーパー、らしい(ロンドンのマーク&スペンサー百貨店の平方フィートアタリの売上高2400ドルを上回る2700ドルを記録)。
※この辺は、ツアーコーディネーターであるコジマカズトシさんの準備してくれた資料による。
アメリカの通常のスーパーが一店舗1.5万品目を扱うのに対し、ここでは800品目程度しか販売していない。通常、一品目一ブランドである。売場の写真は撮れなかったが、たしかに乳製品の充足度は非常に高い。当然ながらPB、というよりオリジナルブランドの牛乳製品が所狭しと並び、しかも牛乳だけでも、あらゆるバリエーションの種類(SKU)がならんでいた。
この石碑は入り口にあるもので、創業者であるスチュー・レオナルドの記した社訓。
「私たちのポリシー
ルール1 お客様は常に正しい。
ルール2 もしお客様が正しくないと思われるようなことがあったら、ルール1を読み直すこと」
うーん、これは正直言って、拙著「日本の食は安すぎる」で僕が「消費者がすべてというこの小売りの現状があるかぎり、食の現状はよくならない」と書いている側からすると歓迎したくない言葉だ(笑)
実はこれ、スチュー氏のあるエピソードが元になっている。ある日、店舗に老婦人がやってきて、乳製品が腐っているとクレームをつけたそうだ。それに相対したスチュー氏がくだんの商品を試してみたが、とくに腐ってはいなかったので「大丈夫ですよ」というと、老婦人は「こんな腐ったものを売って!」怒ってしまったそうだ。スチュー氏も感情的に対応してしまい、「もうあなたのようなお客さんは来てもらわないでいい」と言ってしまった。この後帰宅した彼は、なんだか気持ちが治まらない。そこで妻に相談したところ、こう言われたそうだ。
「あなたはいつも”お客様が喜ぶ店作りをしたい”といっているのに、それと正反対のことをしてしまったのね」
と。つまり、その老婦人がクレームをつけた時に、腐っていようがいまいがすんなり交歓に応じれば佳かったのだ。なぜならスチューは卸などの中間流通をもたない、牧場から直接原乳を買い付けるシステムができあがっているので、乳製品の仕入原価は非常に低廉だ。だから、理不尽なクレームがあったときに追い返すよりも、「申し訳ない、2本でも3本でもおつけしますよ」と倍返ししてしまった方がいい。その客はスチュー店に対して高いロイヤリティを感じてくれるはずなのだから、、、
そういう話だ。なるほど、実は単に顧客要望に応えるという美談ではなく、マーケティング的な効果と実利が入り交じっているのであった。これならわかる。
さて、この店内では撮影に対してかなりきびしいということが言われていたのでびびって一眼レフを出せなかったのだけれども、最後の肉売場でとうとう我慢が出来なくなった。
素晴らしい、、、アメリカ人にとってステーキとはどれくらいの厚みを言うのかということがよくわかる図だ。この写真の中央、紙に包まれたフィレ肉の左側にあるのがポーターハウススというカッティングをした肉だ。
いわゆるTボーンという、T字型の骨の両脇にフィレとサーロインがついている部分で、二つの味が楽しめるのが人気の部位。これを中心に、両脇にプライムドエイジドビーフの表記が入っていた。牛種はもちろんアンガス種であろうと思われる。
これがだいたい、単位はわからないが27ドルという価格付けで、周りのエイジドと書かれていないものより一回り高い値付けだった。しかしそれが中央に位置しているということからも、通常の肉とは違う販売のされ方をしているということが明らかだ。
で、ご存じのように肉は買っても日本には持ち帰れないし、ホテルの部屋に調理場もないので、買いたい気持ちをぐっとこらえる。そのかわり、物色したのがこんなかんじ。
右奥がホームメイドタイプコールスローの30OZ 。アメリカはコールスローサラダが異様に旨いのだ。その横がフレッシュパイナップル。左が絞りたてのオレンジジュースで、前にあるのがオーガニックのベビーキャロット。これら全部、アメリカで僕が「日本とは段違いに旨い」と思っているものばかりだ。
パイナップルはコスタリカで契約栽培をしているそうで、もう信じられないほどに美味しい!
じつはこれ、芯がくりぬいてあるのはパッケーjの上からでもわかったんだけど、輪切りにはなっていなかった!もらったフォークで食えるかなと心配したが、完熟した柔らかな実だったので、繊維にそって割ることが簡単にできる、そのジュースしたたる(シロップじゃないよ)パインの身肉のジューシーなこと、日本のパインと違って繊維がぴんぴんしているのに柔らかいこと、そして爽やかな甘さ!日本のと別物ですな。これぞパインだ。船上の追熟で商品に仕上げているのと、樹上であるていど完熟にもっていって輸送しているかの違いなんだろうけど、完熟果がこれだけ旨いのかということを実感してしまった。
フレッシュオレンジジュースも、言葉が無くなるくらいの絶品!実はスチュー・レオナルドはオレンジジュースが名物で、年間推定で4500万個(!)のオレンジをスクイーズした量を売るそうだ。アメリカのフレッシュオレンジジュースは文句なしに旨い。これも完熟したオレンジだからだ。
こちらは武虎が買ってきたロブスターサンドイッチ。柔らかで甘い風味のあるコーンブレッドと、マヨネーズベースのロブスターがよく合う。
「帰ったら、宮崎の地元のエビで作ってみます!」
と言っているので、宮崎在住のかた方はフーデリーの総菜パンコーナーを注視!
ということで、最初の店舗からかなりのテンションになってしまった。頭を冷やしつつ、マンハッタンへ戻り、日本にも進出したイータリー(Eataly Marketplace)の旗艦店へ行く。
(続く)
時差のためか、5時には目が覚めてしまった。ホテル内にジムがあることはわかっていたので、着替えていってみるとすでに3人走っている。15分だけ走って心拍を上げて、ベンチプレスとアームカール、ラットプルダウンとショルダープレスをやる。重さがオンス表示なのか、ようわからん(笑)
こんな運動しちゃったもんだから腹が減った! ベーグルかサンドウィッチ食べたいな、と武虎と話して、ヒライさんとフカオさんとともにぶらついてみる。
さまよった結果、サンドウィッチもベーグルもあるPAX FOODへ。朝のセットみたいなのもあるけど、僕はそういうのは無視。ショーケースのなかの旨そうなサンドウィッチを選んででかいの二つをオトナ食い。
ひとつはこれ。なんていったっけなぁ、、、クミンの香りが利いたピタみたいなパンに、具が色々挟まってる暖かいサンド。中身はこんな感じ。
これがまた旨い。ディップソースにつけて喰うとまた美味しい。こんなのばかり喰ってると、ヤバイね。
そしてアメリカっぽいメニュー、ターキークランベリーサンドイッチ。
七面鳥とクランベリーですよ、クルミも入ってる。かなりずっしり具が挟んであってイイボリューム。
これが実に美味しかった。日本のサンドのような曖昧茫漠たる味ではなくビシッと塩梅が利いてる。ボリュームあっても飽きない。
こんな組み合わせ、日本人にはできないよなぁ、、、
朝からいいもの食べました。さて、今日はホールフーズなどなど7店舗くらい回って視察です。いってきまーす
というわけで、アメリカはNYにきております。
ドライエージングビーフに関心を持つ各界の面々が17名。いや楽しい集まりになりそうだ。
金曜日ということもあって、JFK空港からマンハッタンまでの道はちょっと混んでいる。早めに帰宅して週末に備える人が多いからだそうだ。さすが、休暇を大切にする国・アメリカ。
宿泊はラディソン・レキシントン・ホテル。コーディネートをしてくれるのは、さの萬の佐野社長の古いつきあいという、小島さんだ。アメリカで音楽関係の仕事が本業だが、ツアーガイドやコーディネートもしてくれているという。
この小島さんが最近好きだというステーキハウスが、今日の目的地であるUncle Jack Steakhouse。
着きました!
至る所に牛の意匠がちりばめられた店。店内は実にシック。
もう寝る時間なのでばんばん飛ばしていきます。前菜はクラブケーキ。
この、カニクリームコロッケとも違う、なんとも言えず美味しい料理が、日本ではあまりでてこないんだよね。
キャロットサラダ。ちょっと大味だけど、コスレタスとニンジンは風味があって美味しい。トマトは相変わらず、平板でもそっとした味だ。
でもね、そんなこたぁどうでもいいんだよ。
肉が全てなんだから!
で、これだけの人数が居るので、ポーターハウスステーキをいくつか、焼き方を変えて焼いてもらうことに。
「僕のお勧めなんですけど、ブラック&ブルーってのがあります。ブラックは表面の色が黒くなるくらいに焼いてあって、ブルーは内部が生ってことです。つまり鰹のタタキ状態。レアよりも生で、中心部は冷たいんです」
と小島さんがお勧めしてくれたのを取り混ぜて焼いてもらう。やはり本格的なドライエージングビーフのステーキには時間がかかるようで、入店してからたっぷり一時間はたった頃、そいつがやってきた!
どっかーーーーーん!
みよ、この分厚さと量を!これこそがステーキだよなぁ。 この大皿のがブラック&ブルーで、表面の焼き加減はほんとうに真っ黒といっていい。米国人は黒く焦げているのを気にしないらしい。肉のタンパク質の焦げたのはあんまり身体にはよくないんだけどね。
これは、ミディアムレアの焼き加減のもの。T字型の骨の両わきに、ロースとヒレがついているのがわかる。
これらの肉をめいめいざらに取り分けてくれて、いざいただきまーす!
まずはブラック&ブルー。ご覧の通り、表面から5mmほど焼かれていて、あとは全く熱が入っていない状態。こいつが、、、おったまげるほどに旨い! 隣の隣の席にいる、神楽坂でカルネヤという店をやっている高山君が「うわぁっ なんだこれ、旨い!」と叫んだ。僕も口の中に肉が入ってなかったら叫んでる。
表面は熱があるけど、内部はひんやりして食感はまさにタタキ状態。そして、その状態でドライエージングビーフのあの風味が強く香るのだ。肉全体に柔らかでしっかりとした味がついている。
「実は、、、この店は、肉に味付けをした状態で焼いているようなんです。だから、団長の佐野社長はあまりお好きじゃないらしいんですけど、私は好きなので、この店を最初に持ってきました」
とコーディネーターの小島さん。いや、この味、なかなか素晴らしいですよ! そして、ミディアムレアの肉。
こちらはブラック&ブルーより表面の焼きはかるめ。その分、内部に温度が入っている。この方が肉全体の旨さは活性化しているはずだけど、僕にはブラック&ブルーのほうが風味を強く感じた。あのBeefyと呼ばれる風味だ。
けど、隣に座っていた黒毛和牛一頭丸買いの焼肉屋である「牛心」伊藤社長は「僕はミディアムレアのほうが香りを感じましたけどねぇ。どっちにしても旨いですわ!」とおっしゃっていたので、個人差があるかもしれない。
カルネヤ高山と牛心伊藤コンビがこの味付けの謎を考える。
「きっとこれ、ソミュール液に漬けてるんだと思います。」
「ソミュールの中にけっこうタマネギとか香草が入ってるよね。薄めの塩分濃度でやってるんじゃないかな。」
「でも、熟成肉をソミュールづけにするって感性、日本じゃないよねぇ!?」
ほんとほんと、熟成肉文化が浅い日本では考えられないことだ。そんな話をしながら10きれくらい食べただろうか、腹一杯。けど、脂があまりないので、お腹の中はさっぱりしている。これが黒毛との違いでしょう。
敏腕コーディネーター小島さんの交渉によって、なんと厨房をみせてもらえることに!そこでみたものは、けっこう単純な設備であった。
肉を焼いているのはどうやらこの、オーブンというか巨大サラマンダーみたいなやつ。日本にも入ってきてるみたい。
赤い熱源が見えるグリル状のところに、皿に置いた肉塊を置いて急速に表面に焼き目をつけるのだろう。そして、この写真ではみえないが、上の取っ手がついた部分に、肉を休ませるベンチルームがあって、そこへ入れて休ませて熱を浸透させ、また焼くということを繰り返しているのだろうと想像。
ちなみにこの、外に出された肉は、おそらくブラック&ブルーになるのだろう。
このとき焼いていたのは牡蛎。殻にベシャメルベースのソースをかけて焼いている。旨そ~う!
と、初日から厨房もみられてよかったよかった!
こうして一日目は幕を閉じました。時差を解消するためにそろそろ寝ま~す!
ブログでは熊本編ですが、実体の僕はこれから成田へ移動し、NYへ行ってきます。4泊6日で、ドライエージングビーフの徹底研究視察ツアー。遊びじゃありませんよ、わたしは何を隠そう、日本ドライエイジングビーフ普及協会という会の役員なのでぇす。役員としてキリッと行ってきます。
最近、「熟成肉」「ドライエージング」という言葉が氾濫している。「5週間寝かせんたんですよ」と言われて出てきた肉が、脂は酸化しまくり、肉は腐敗の一歩手前というような感じのものが多い。
本当のドライエージングには菌との共生が欠かせない。アメリカ人がBeefyと呼ぶ香りが出てこなければ意味がないのだ。その肝心要がどこにあるのかを、この目で見てきます。
来週水曜日に帰国予定。いってきまーす。
宮崎の仕事終了後、朝の高速バスで熊本へ。九州新幹線が開通したけれども、宮崎はまったくかすっていないので、バス移動である。居眠りしていたら県庁前につきました。
バスを降りると、向こうからひょろりと背の高い、ナイスガイが。
「やまけんさーん、待ってましたよぉ~」
九州主力のコンビニエンスストア「エブリワン」の弁当マーチャンダイザーであるキエツ氏だ。
コンビニ弁当でも、可能な限り添加物を減らしていくという明確なビジョンを持った人である。彼が監修した弁当なら食べようと思ってしまう。この人との出会いは本当に不思議な縁で、宮崎県の弟分である沼口の妹の夫なのである。西都の鰻屋「入船」ではじめてあった時は、まさかここまで縁が深くなるとは思わなかった!
この日は、8月1日に迫った「赤肉サミット」への、熊本県の参加を依頼するという大仕事。企画課と畜産課の方々に趣旨を説明、内容はご理解いただいた。
ふうと一息ついて、発足したての全日本あか毛和牛協会のビルの横にあるレストラン「カウベル」へ。くまもとあか牛の肉を食べることが出来る畜連のレストランだ。
この後の、協会とのお話しも実に友好的に迎えていただいた。ありがたいことです。
そんなわけで今回の赤肉サミット2011には、くまもとあか牛、土佐あかうし、短角和牛という、地方特定品種の赤身系がそろい踏みすることと相成った。嬉しいぜ!これでようやく本番だ。
そして夕刻、県庁の企画部にいる杉村君と畜産家の鬼塚さんと打ち上げ。場所は「よこばち」。
この店、古民家改築したいい雰囲気の店。かっこいい!
出てくる料理もきっちり熊本っぽくて、しかもなんだか安いんだよなぁ。
ひともじのぐるぐる。のびるのことですな。
馬刺しは、生で食べましょう(笑)
ド定番!
馬レバーです。
馬スジの煮込みです。
なんと鬼塚さん(左)の奥様は食い倒れ日記の読者だそうだ。
「あんたヤマケン知らんの!?今日から読まないといけんよ!っていわれました」
この後奥様とも電話でお話。鬼塚さんをしばし赤肉サミットでお借りしますね~
さて一次会終了後、熊本名物の粉もんである「ちょぼ焼き」を食べに。結構歩いて到着したのは、けっこうな大通りに面したこんなお店。
大きな大きな鉄板で、熟練の女子が焼いてくれる!
まずは脂の多いブタをきっちりと焼いて脂を出し、、、
特製の記事をお玉でツーッと鉄板へ。
そしてこのトロリとした生地をコテでのばしていく。
なんとまあ美しい!
だし粉を振って、、、
なんとタクワン刻んだヤツ!
そこに、ブタを載せていく!
これ↓なんだっけ?忘れてしまった。
そして、ノリの役割を果たす生地をトロンとかけて、、、
えいやっと目にもとまらぬ速度でひっくり返し、そののちこんな金属製の重しでぎゅーっと重さをかける!
かなりの時間のして、こんな感じに。
ひっくり返すとこんな感じ!
ソースを塗って、
パタンと両脇をたたんだら、、、
ソースを塗ってちょぼ焼きの完成である!
いや素晴らしい!生地がもちもちふっくらして独特の食感。具に入ったたくわんの刻んだのがいい味出してる。実に素朴・純朴にして練り上げられた味だ。
この後、調子に乗って全部入りみたいなのをリクエストしたら、死にそうなボリューム!
ひときれでこのボリューム!
もう腹いっぱい。しかしこの店、とてもいい居心地の店だ。また再訪したい。
そして、熊本の〆はやっぱり天外天のラーメン。
この店の若店長は週アスの連載をずっと読んでてくれて、はじめて僕が店に現れた時に「ああっ やっと来てくれた!」という出迎え方をしてくれたのだ。
こうして熊本の夜はふけていったのである。明日はいよいよあか牛に会いに、阿蘇へ行く!

先日、金ヶ崎バーガーのエントリで紹介したサバービア・及川さんが、被災地への炊きだし隊を結成して行ってくれた。

事前のメール。
「 今回はこのようなお話をいただきありがとうございます。私はもとより、一緒に行ってくれる仲間も大変感謝をしております。
ロレオールさんの様な本格フレンチは作れませんが、私たちがやろうとしている炊き出しのコンセプトは、
『震災前は日常の食卓に出ていたもので、震災後にはほとんど食べられていない物を食べていただく』です。
坂田さんや伊藤シェフとも話して、ブッフェスタイルにしようかと思います。
食べていただく方に好きな物を好きなだけ容器に取っていただき、学校や働きに行っている方々の分は別にお持ち帰りいただこうと考えています。
パスタや手打ちそば、エビを殻ごとペーストにして作ったカレーや野菜や魚介類がたっぷり入ったあら汁などにしようかと思います。(沿岸の方に魚料理を出すのには抵抗がありましたが、伊藤さんと話したことで吹っ切れました。)
地域密着型(ありふれた食材で皆さんに喜んで、なおかつホッとしていただく)炊き出しのスタイルを実行したいと思います。」
ということで、支援していただいている口座から30万円を活動資金として送金。
ビュッフェスタイルで、好きなものを食べていただくという方式というのだけれども、彼が声をかけて集まった人数とメニューを見てびっくり。すげーなこれ!



で、当日!

おー、ここは僕もロレオール伊藤さんと一緒に炊き出しにうかがった、陸前高田のホールではないか!

なぜか送られてきた写真に、ル・ブルギニオンの菊池さんを発見!

菊池さんも行ってたのね!?お疲れ様でした、、、
当日夜にはいった報告メール。律儀な人だ、、、
「夜分遅くに申しわけありません。明日の準備やら今日の片づけやらでこんな時間になってしまいました。
本日は貴重な体験をさせていただきありがとうございました。
私も、一緒に行ってくれた各店のオーナーやスタッフ、東京から駆けつけてくださった方々も被災した方に逆に元気をもらって帰ってまいりました。
炊き出しは、時間が押してしまい、100%とまではいきませんでしたが、皆さん喜んでいたように思います。特におそばは人気がありました。(予想通り)
人数がだいぶ減ったため、残った料理をほかの2か所の避難所に配って、帰りにみんなに陸前高田の変わり果てた姿を目に焼き付けていただき家路につきました。みんな衝撃を受けたようで、複雑だと思いますがこれが現実ですので忘れずに今後に生かしたいと思います。
いただいたお金を無駄にしないよう仕入れをし、今後に生かすために皆さんと相談してなるべく継続していきたいと思います。詳しい仕入れやその他のお金の流れは後日改めてまとめ、メールいたします。
サバービア 及川 」
そして昨日、事後報告のメールが届いた。
「遅くなりましたが、材料費、雑費の内訳ができましたので報告いたします。
今回使用いたしました金額は111530円です。(残金は188470円)
現地の方々は、種類がたくさんで大変好評だったと聞き嬉しく思います。
炊き出し後今回行ってくださった皆さんに感想や今後のことを聞きました。
(オグオグカフェ)さんのオーナーと奥さん。
(コタカフェ)さんのオーナーとお父さん(ブルーベリー園を営んでいます。
(パン工房さかた)さんのオーナーとスタッフ。
(せいろや)さんのオーナーとお母さん。
そして私のお店(サバービア)のスタッフ。みなさん口をそろえてまた行きたいと言ってくださいました。今回いけなかった他のお店のオーナーに報告したところ、みなさんも今度は私も行きたいと言ってくださいました。
ただ、炊き出しの時間、形態、料理内容、現地に届いているたくさんの救援物資(生の原材料)を考え、今後につなげなければならないと思いました。
そして改めてロレオールの皆さんはすごいです。今回はじめて炊き出しに行きましたが、車の運転、現地での機材設置、調理、段取り、片づけなどは本当に大変でした。それを週に最低でも1回は行っているなんて本当にすごいです。
わたしを含め各店舗のオーナーは個人店で、しかも家庭もあり子供の迎えや帰る時間などもあり、どうしても時間に制限があります。それでも炊き出しには今後も行きたいと思います。
避難所から仮設住宅に皆さんが移っていくので、それも頭にいて今後の計画を立てたいと思います。それと、各店舗で『炊き出し募金』を始めようとただいまわたしが計画中です。
長々と訳のわからないことを書いてしまいましたが、みなさん今回の炊き出しで成長し、前進していくと思います。ありがとうございました。今回は東京からシェフが二人来て、一緒に炊き出しに行っていただきました。私の車で行ったのですが、色々お話しすることができ刺激を受けました。
店主 及川」
うーん 読んでてなんだか清々しくなってしまった。岩手の若手は皆、素晴らしいなぁ!
残金に関しては、次回にまわしてもらってもいいし、それよりそもそも、個人店を閉めて来ているのだから、その人件費の足しにして下さいと伝えています。支援していただいた皆様、それでいいですよね?
支援いただいたお金は、あますことなく現地のシェフ達に送金しています。それが、被災者の人たちが食べる食事になっています。なんか世間では、支援目的で集まったお金の一部を、自分たちの事業継続費に回しているところもあるようですが、うちは一円もいただかずにそのまま送金しちゃってます。今週中にまた100万円程度まとまりそうなので、相変わらず頑張っているポルコロッソとロレオールに送金する予定です。
ご関心のある方、このエントリをお読みいただき、ご連絡をくださいませ。
■東日本大震災の被災地で炊き出し支援をしているシェフへの支援金募集をしています。
http://www.yamaken.org/mt/kuidaore/archives/2011/05/post_1711.html
以上、報告でした。サバービアの及川シェフ、ほんとうにお疲れ様でした!

宮崎の旨い店情報を教えてくれるソースは無数にあるのだけれども、なかでも稀代の食欲王である宮田タケトラは、僕の志向にビシッと合う店に連れて行ってくれることが多い。フーデリーという宮崎県内最強の高級スーパーを展開している彼の店に行くと、僕も大好きな商品ばかりが並んでいてデジャヴのような感覚を覚える。ほんとうに好みが似ているのだ。
その彼が「やまけんさん、ここイチオシなんですよ!実家が漁師だから、いつも新鮮な魚が来る店なんですけど、魚以外の料理も旨いッス」と言うのだ。それは旨いんだろうなぁ、ぜひ行こうじゃないですか!

ビルの5階にある「のみくい家 たけ」がその店だ。

店の前には活けエビや魚が無造作に!

すでに常連の宮田夫妻と一緒なので店の写真も撮りやすい。この店、このチャーミングな姉妹が切り盛りしている。

ビックリしたのは、出てくる料理がすべてきっちり美味しい!というとあまりに普通の言い方だけれども、けっこうどうでもいい居酒屋でよく出くわす甘くて緩い味付けではなく、綺麗に輪郭が整った、素材感を活かした抑制の効いたほどよい味付け。
でもそれだと宮田タケトラ的ガッツリ男の食欲を満たすことはできぬ。上質な技術で、洋風なガッツリメニューを出してくれるというのもここの魅力なのだ。

突き出しの、イカの沖漬けとフライ(具はワスレタ、、、)。突き出しに揚げ物が出てくるのがにくい。
宮崎の盛りのトマトとオニオンのバジル風味サラダ。

そして待ってましたのお造り。

実はこの日は風が強く、シケが続いて漁ができず、いい魚がないという。しかし、出てきた魚はすべてハイクオリティ。だったら、ベストコンディションの日はどんなお造りがでるのか、ドキドキである。


畜産の飼料業者をいとなむK氏が悶絶して喜んだのが、この小さなイカを串焼きにしたもの。

ぷりんぷりんくにんくにんという食感が心地よく、甘辛いタレの風味が酒を誘う、、、

そしてクライマックスは、このドミグラスソースのかかったコロッケ!

これが最高に旨かった、、、

完成度の高い、あっさりしていながら十分にコクのあるドミソース。宮崎恐るべしである。
しかし、ほんとうの感動はこの後に待っていた。

これ、「あくまき」の揚げ出しである。あくまきとは、南九州で食べられる郷土食で、餅米をちまきのように竹の皮などで巻いたものを、なんと灰汁(アク)で煮て餅化するというものだ。竹皮を剥くと餅米が灰色っぽいなんともいえない色に染まり、しかも強アルカリの液体で煮るわけだから、温泉の硫黄臭を10倍くらいに濃くしたような香りがまわりに満ちる。食べてもやっぱり硫黄っぽい香りがするけど、これが不思議と旨い。ふつうはきなことか蜜とかかけて甘く食べるものだ。
そのあくまきを、なんと粉を振ってからりと揚げ、熱い出汁で揚げ出しにしている。もちろんしょっぱい味付け。
「えっ 俺宮崎県人だけど、こんな食べ方初めてだよ!」とタケトラも驚く。この料理が実に絶品。あくまきの新しい食べ方、これはスゴイ!
ということで、久々に宮崎で再訪したい店ができた。また行きたい!できれば時化てない海の日にネ。
ちなみにこの店のいいところは、すぐよこのビルが「スナック美和」の入ってるビルであることだ。


当然この日も、美和ママに癒されたのでした。
そして翌日、くまもとあか牛を巡る旅に出たのである。

先に告知した、僕の短角牛第2子である「国産丸」のお肉を食べる会を正式に開催します!
場所はこちら、東京バルバリ!

料理を受けて立ってくれるのは、昨年に引き続き小池俊一郎シェフである!

「やまけんさん、、、やりますけど、いいですか?ぜったいに今年は、人数間違えないようにしてくださいよ、、、」
はい、ゴメンナサイ、、、昨年は人数カウントミスでいきなり一名多くなっちゃったんでした(涙)
今年はしっかりやります。
■国産丸の肉を食べる会
日時:7月14日(木) 19時~ おそらく終電くらいまで
会費:19000円(飲み物含む) →この中からお一人様1000円分を岩手県の被災者への支援金に充当させていただきます。
定員:35名
申込みはこちらからどうぞ↓
■募集フォーム40人程度になったら〆切ますので、お早めに!

はい、ということで、まだ詳細が煮詰まっていませんが、日程のみ告知しておきます。
私がオーナーになっている短角牛「国産丸」は先頃無事に出荷・と畜され、お肉となりました。これを1ヶ月程度熟成したのを、半頭分は被災地へ寄贈し、残る半頭分を飲食店・消費者への焼肉セットとしての販売をしますが、お店でも食べていただくべく「食べる会」を催します。
店は、こういうイベントの時にはかならず犠牲になる(笑)東京バルバリの小池シェフにお願いしました。
日時は7月14日(木)の夜19時くらいからの予定です。内容と金額はまだ確定していないのですが、昨年程度とお考え下さい。
■ご参考:昨年の会の告知 http://www.yamaken.org/mt/kuidaore/archives/2010/07/84in.html
ちなみに昨年の会の報告はこちら↓
今回も、生産者さんに来てもらいます。久慈市山形村のカッキーこと柿木君です。

募集はWebのフォームを作って告知しますので、来たいかたはぜひ予定を開けておいてくださいませ~
■撮影 Nikon D700 タムロン90mmF2.8マクロ スピードライトSB700使用
この写真をみて、オヤッと思った人はいるだろうか。よくみかけるキュウリに比べ、ツルンとしていると思うかもしれない。このキュウリには、肌に普通出てくるイボがないのだ。
昨日、御徒町の某出版社に仕事で行った後、御徒町駅のすぐ横にある「吉池」を覗いた。僕はこの御徒町ならではの品揃えをしているスーパーというかビルが大好きで、意味もなくよく足を運ぶ。地下一階の野菜売場の充実度は目を見張るばかりで、なんともマニアックなものが並んでいる。シーズン中に白瓜が欠かさず置かれた売場なんて、なかなかない。場所柄、飲食店の需要が大きいのだろう。
その、瓜類の棚に「フリーダムきゅうり」があったので、思わず買ってしまった。しばらく前に宮崎の友人がツイッターで「フリーダムキュウリが旨い」と書いていたからである。僕は実はフリーダムを敬遠していた。けど、ここ数年は意識して口にしたことがないので、食べてみようと思ったのだ。
キュウリはもともと、実にイボが出るのが普通だ。そのイボには白色と黒色があって、いま主流の白イボは中国の華北、黒イボは華南にルーツがあると言われている。もともとは日本のキュウリは黒イボの華南系が主流だったが、これは寒さにつよく暑さにはそれほど強くないため、冬の終わり頃から初夏にかけて収穫するものだった。
それを、昭和中頃の品種改良の流れの中で、夏以降も収穫できるものをということで白イボ系のものが出てきて、世間はあっというまに白イボに変わっていったそうだ。この辺の話は、かなり前に、日本の育種業界の重鎮であるI先生に伺った。
キュウリについて語るべき事はいろいろあるのだけれども(自根とか台木とか)、ここではそれはやめて、イボのことを。キュウリのイボが植物学的にどんな役割を果たしているのかは僕も知らないが、畑で収穫する時のキュウリのイボはビシビシと刺さるくらいに尖って痛いものだ。それが、収穫後から流通段階でだんだんと獲れてしまい、最終的にはこんな感じで潰れてしまう。
キュウリを使う食品業者にとって問題なのが、このイボの潰れた部分から細菌が入って繁殖してしまいやすくなることだ。キュウリの劣化はイボから始まるのである。特に問題となったのがサンドイッチ業界。たしかにサンドイッチにキュウリは欠かせない。サンドイッチと野菜というのは非常に難しい関係で、パンという食材は水気を含むとぐんにゃりしてしまう。一方、野菜はそのほとんどが水分で構成されている。離水をどのように調節するかと言うことに加え、細菌繁殖も考えなければならない。
そこで、「キュウリのイボってとれないのかねぇ」というテーマが出てきたのだろう(→推測ですが)。
改めてフリーダムの肌をみると、確かにツルンと綺麗なのだ。
これならいろんなメリットを享受できる。ということで、主に飲食業界に対して一定の需要があるのが、このフリーダムという品種だ。
ちなみに先に挙げたI先生いわく「フリーダムは美味しいかもしれないけど、、、個人的にキュウリにはイボがあるものだ、と思っている」とおっしゃっていた。それも、ちょっと苦い顔をして。先生は、高度成長期にどんどん地方品種を淘汰して、中央の品種とも言えるべきF1のスター品種を作っていく過程の中で、自分自身が切り捨ててきた地方品種のことを最近はよく考えるとおっしゃっていた。
「きゅうりも、昔は系統的なグループで地場品種が溢れていたんだ。例えば白イボ・黒イボ、北シ・南シ、地這い系とかね。それ以上に、同じ品種グループでも家によって少し形が違うというようなことがあった。加賀の国単位とか、村レベルで品種があったり、砂村ナントカというのがあったり。それに加えて自家採種する家によって違いが出ていたものだったんだ。
味も、もともとの特質として苦みの強いものから甘いもの、香りがあるもの、酸っぱいものまでいろいろあった。今は、、、特徴のあるキュウリなんてほとんど無くなってしまったね。」
こんな話を聴いたあとだから、僕はフリーダムを毛嫌いするようになってしまった(人に影響されやすいネ)。けど、久しぶりにフリーダムをボリボリ食べてみたら、素直に「悪くないね」という味だった。もちろん若干、普通のキュウリのテクスチャと違う感じがするが。
とりあえず3本、ぬか床に漬けてみた。浸透圧でどう食感が変わるか楽しみだ。

こいつは佳いレンズだぁ、、、という、カメラのお話し。あまり興味のない方は飛ばしてください。比較用画像がたっぷりです。
50mmレンズというのが「標準レンズ」と言われているのだけど、僕は正直言ってあまり使わない焦点距離だ。寄るときはだいたい標準ズームの望遠端である70mmか、タムロンマクロの焦点距離である90mmを使うし、引いて撮る場合は35~45mm程度。50mmレンズは買ったものの、あまり使っていない。
しかも、僕が持っているAF-S NIKKOR 50mm f/1.4Gは、開放値こそf1.4と明るいのだけども、なんというか釈然としない画質で、開放値だとよくいえばふんわり、わるくいえばピント面までもシャープでないという感じ。F2以上に絞ってあげるとよくなるのだけど、絞ったら明るいレンズ買う意味がないじゃんという感じで、登場回数は非常に少ない状態だ。
そこにこのレンズが登場した。開放値は僕が持っている50mmより少しだけ暗くなるf1.8。しかも、この通りすげー安い。
でも、きっとたいした写りじゃないでしょ、と思ってスルーしていたんだけど、先日、高知県のカメラマンである角田さんが「すごくいいみたいです」と、某プロの評価を教えてくれたので、本日銀座で打ち合わせが早めに終わった後、打ち合わせ場所近くのニコンプラザへ。おねーさんにD700に装着して使ってみたい旨をいうと、快く試用させてくれた。しかも「プラザの前の道でしたら、屋外で撮っていただいても結構です」とのこと!ちょうどアジサイが咲いているので、これを被写体にして、ボケ具合などを見せてもらった。
結論から言うと、俺はこのレンズ買おうと思う。すっごくいいです。
以下、撮影データは画像に焼き込んでます。面倒なので絞り優先モード、薄暗かったのでISO感度は少し上げ目です。手持ちなので少しずつ構図変わったり、それによって露出も変わってしまっていますが、ご容赦。










うーん、F5.6までの描写がすごく気に入りました。
ちなみにf1.8の開放値のピント位置をピクセル等倍で拡大したのがこちら↓

上右の花面に合わせたのだけど、F1.8ですでにシャープだ。
他にも、横位置でどーぞ。









ぼかしてよし、絞ってよしな画質ですね。
AFは速くはないが、すーっと動いてぴしっと決まるという感じ。今日のところはあまり迷わなかったです。驚いたことに、マニュアルでもピントの山をつかみやすかった。これはD700のせいかもしれないけど。
ということで非常に気に入りました。問題は、あまり使わないAF-S NIKKOR 50mm f/1.4Gを下取りしてこいつを買うか、それともF1.4もホールドしておくか、だ、、、
ちなみに今日のニコンプラザで対応してくれた女性社員さん、ものすごく親切でしかもレンズ・ボディともに詳しく(メーカーのショールームだから当然といえば当然だけど)、的確に質問に応えてくれました。どうもありがとう!
以上、カメラの話題でした。
■撮影:パナソニックGH2+14-140mm
実は4月の被災地炊きだしの折りに、岩手県庁のサカタさんに「ぜひ連れて行きたい店が!」と言われて足を運んだ店がある。「サバービア」という、若手の及川シェフが始めた小粋で小さなレストラン。

「実はこの金ヶ崎町の名物を作るというプロジェクトで、バーガーを作ってもらったんですよ!監修者はあのロレオール伊藤シェフです。及川さん、いろいろ研究して、すごく美味しいバーガーを作ってくれたんです!」
じゃあそれ是非食べさせて!ということでお願いした。それが、金ヶ崎バーガーだ。

これ、実に考えられている。まずバンズは通常のパンではなくイングリッシュマフィンなのだが、地元産の米粉を50%使われ、レモンピールが練り込まれてしっとり焼き上げられている。そこにこれも地元産の卵を目玉焼きにし、これまた町内産のトマト、リーフレタスが具材となっている。主役のパテはなんと黒毛の奥州牛100%である!
「米粉パンは張りとしっとり感が持続せず大変なんですが、マフィンにするとしっとりもっちりした感じで、食感が持続します。レモンピールをいれることで、肉をさっぱり食べられるようにしました。パテは黒毛和牛なんですが、名物バーガーとしていろんなところで食べられるようにするには、できたて焼きたてでなくても美味しくないといけません。なので、冷蔵ケースで冷えた状態のを食べても美味しいと思えるパテを試行錯誤しました。」
という彼の言葉通り、このバーガー、冷えていても旨い!

米粉ハーフのマフィン生地は、しっとりしていて食感がばさばさしない。グワッと一口大ぶりにかみつくと、ひんやりした食感が逆に心地よい。驚くことに、ばりばりの黒毛和牛である奥州牛のパテがいやな脂感がまったくない!これは、具材のトマトのジュースとリーフレタスのパリ感が相殺してくれているんだろう。マフィン生地に練り込んだレモンピールのさわやかな香りもそこに一役買っている。それに、味付けのマヨネーズソースが実に佳いのだ。
「ハニーマスタードマヨネーズソースをメインの味付けにしたんですけど、いかがでしょう?」
いいよぉ、とてもいい。トマトやデミグラスソース系だと冷やして旨くはならない。逆にマヨネーズは熱くても冷やしても美味しい。店で出すときは温かく、外ではひんやりしていても美味しいという技が利いている。
ちなみに彼の店ではデザート類もすべて手造り。もともとはスイーツ職人だったという彼の繊細さが生きた、美味しい焼き菓子がそろう。

さて、実は彼に炊き出しの話をしたのだ。
「炊きだし、僕ら若手でも行きたいと思っている人間がたくさん居ます。けれども、個人で店をやっている連中はまったく余裕が無くて、営業を休むことができません。ほんとうはすぐにでも飛んでいきたいんですが、、、」
そこで、支援金の話をして「もしいくばくかの金額を預けたら、店を休んで行ってくれる?」と訊いた。
「え、そんなことができるんですか、、、もしそういうご支援をいただけるなら、若手を何人か募って行きます!」
という力強い言葉が。
ということで、このブログでお願いしている、炊き出しシェフへの支援金のなかから、とりあえず30万円を振り込んだ。そして彼が声をかけた数人の料理人が昨日、被災地へ炊き出しに行ってきたという速報があった。この内容はまた追って報告したいと思う。
被災地支援は、内容を変えながら息長く続けていく必要がある。若手が被災地に行ってどんなことを考えたのか、その辺も及川さんに訊いてみたいと思う。そして、岩手県を訪れる人は、ぜひ金ヶ崎町に寄ってこのバーガーを食べていただきたいと思う。実に、美味しいです。

■サバービア
岩手県胆沢郡金ヶ崎町西根南荒巻68-1
0197-44-4741
朝一便で高知龍馬空港に到着。この空港には、日本でおそらくここだけという風景がある。それは高知大学農学部による、土佐あかうしの放牧場。空港のロータリーの外周、レンタカー会社の事務所が並んでいる道路の向こうは、もうあか牛の放牧場なのである!
空港との距離は、こんな感じ。ホントに目の前なのだ。
いつも放牧されているわけではないけど、日中は高い確率で20頭程度の母牛と一頭の雄牛の一群をみることができる。ここを通る人のほとんどが気づいていないんだけど、僕はここを観光スポットにしたほうがいいんじゃないかと思っているくらい、愉しい場所だ。
この牧場を監督する、高知大学農学部の松川先生を訪ね、中から放牧場へ。
こちらはだいたいメス牛が仔牛を産み終わった状態。それほどは気が立っていない時期らしい。ちなみに土佐あかうしはほとんど本交と呼ばれる、放牧状態でオスが実際に種付けをすることはない。普通は採取した精液を人工授精でつけていく。けど、この大学の農場では実験のため、放牧での本交を行っているのだ。そういう意味でもものすごくマニアックな場所。
昨年までいた、厳つい顔だけど優しい雄牛は違う場所へ引き取られ、新しいオスが来ていた。
名前は百合伯(ゆりはく)。なかなかに面白い血統だそうだ。
生まれたてのバンビちゃんも。
牛を囲む愉しいひととき。
「この牛たちはちゃんと出荷して大学の収入にしています。それだけじゃなくて、このキャンパスでコメもフルーツも野菜も栽培してるんで、飲食店をやれば名所になると思うんですけどねぇ」
と松川先生。それ、すごくイイ! 学生が働く、高知県の特産品レストラン&カフェができるじゃん! ぜひ、ぜひ、実現してもらいたいものだ。
昼ご飯はちょっと市内のはずれにあるという「桜館」。公文さんが連れて行くのだからもちろん土佐あかうしを焼き肉で出してくれる店なんだけど、ここに名物カレーがあるそうなのである!
なんというか、すごいカレーなんですよ!というのがよくわからず来てみたのだが、メニューを見て確かに笑った。
「野獣カレー」である! ええっ それって猪とか鹿とか熊とか? いえいえ これが土佐あかうしカレーなんです。あかうしが野獣?
そうではなかった。この「野獣」とは、「野獣のごとくに食べるカレー」だったのである!
どっかーーーーん!
肉が!
デカイのがごろんごろんごろんである!
しかもしっかり旨い! スネやウデなのかと思ったが、公文さんいわくもうちっと高級な部位の端っこをごろんとデカイ角切り状態で煮込んである。しかも、柔らかすぎずしっかり食感が楽しめ、なおかつ旨みもまだ肉内に閉じ込められたいい状態である!ルーはとろみ系で、スパイス感を追求するカレーではない。それがまた白飯に合うんだ!
カレーだけではなく、あか牛のホルモンも食べられる。マルチョウにホルモン、
極上ハラミにタン。土佐あかうしのタンが食べられるチャンスはそうそうない。貴重な店だ。
この店、土佐あかうし一筋の嶺北畜産から肉を仕入れている。ということはすべてメス牛!素晴らしい、こんな店があったのか!
実は肉を食べながらずーっと悩んでいた。
「もう一杯食べたい、、、」
俺はこのリビドーと必死に戦っていた。が、あっさり負けた。
「カレーおかわり!」
喰いました(笑)
さすがに、カレーおかわりしたのは珍しい。しかし最後まで飽きることなく食べられた。しかも昨日の夜、また食べたくなった。
俺の中の高知県カレー王座、暫定一位は間違いなくここである。桜館の野獣カレー、喰うべし!
撮影:リコーGXR+50mmF2.5マクロ
先日、と畜センターに出荷した国産丸は、翌日にと畜・解体され、枝肉のまま10日間ほど吊した後に部分肉解体されて熟成に入る。僕の場合、小売り販売するわけではないので、肉の色が暗くなっても問題は無い。だから長期熟成で30日程度は寝かせることになる。従って、通常の正肉が口に入るのは7月以降だ。
しかし、内臓についてはそうではない。内臓はフレッシュさが命だから、解体後すぐに依頼のあった店に直送し、残りは全て冷凍してある。で、今回内臓肉のフレッシュが食べられるのは、東京は飯田橋の「神楽坂しゅうご」だけである。届いたその日に広瀬しゅうごシェフから「むちゃくちゃ旨いッスよ!」という連絡が来た。お客さんにも好評なのでいつまであるかわからないという。僕は明日・明後日と高知出張なので、もしかすると口に入らないかも。うーん
ということで、本日無理をして行ってきた。

飯田橋駅の東口(かな?)からずんずん神楽坂方面へ登っていったところにひっそりたたずむ神楽坂しゅうご。

坪数が小さいのにいつでも満員御礼のスゴイ店だ。しかも狭い調理場なのに、驚くような料理が出る。

「これです、これがハラミです!」

おお、存在感のあるサガリだ、なんかすごく赤く感じる。
「こいつがハラミです」と、サガリより細身になるサガリもここに着いていた。

これに加えて、レバーが到着しているのである。

まずは、ヤングコーンのパン粉焼きの上にハラミの筋の部分をカリカリに焼いたのを載せた前菜。

ん、脂の香りがいい。国産丸は、デントコーンサイレージに加えて小麦のふすまとくず大豆を餌に食べさせている。グラスフェッドではなく、穀物も適度に給餌するという方式だ。しかし、サシはできるだけ入れないで赤身肉の美味しさを追求するのが久慈市山形村のやり方。どんな味になるのかとドキドキしてしまう。

今日もみるみるうちに大入り満員。早めに頼んでよかった!
「はいっ これが国産丸の肉三点もりです。左下がサガリ、上がハラミ、右下がレバーです!」

うーん、にくっ肉っおにく!である。 内臓肉の範疇であるハラミもサガリも、食感は正肉に近い。でも、どちらも全く熟成をかけていない状態、いったいどんな味がするのだろうか。

結論。
「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお もんのすごく 旨い!!!!!」

いやビックリしましたね! さちの肉のサガリも旨かったのだけども、メスだったからきめ細かさ、色っぽさが前面に出た味だった。国産丸はオス去勢牛なので、繊維の太さもあり旨みもダイナミック!噛んだ瞬間に、脂ではなく肉汁がジュジュッとしみ出てくるのだ。その旨みジュースの濃さが、さちの時より一段上のような気がした。

とろけるような柔らかさのハラミにくらべ、ハラミはキュッと締まった肉質。しこん、しこんという歯ごたえが楽しい。

そしてレバー。

広瀬シェフ的には「ちょっと使いにくい部分もあったんですけど、今日の側はいいなぁ」とのこと。部位によって今ひとつの部分もあったらしい。しかし申し訳ないけど、今日のレバーは実にクリアな味。臭みありません。
いや、元気が出た! 昨年もさちの肉を初めて食べたとき、泣くかと思ったら逆で、もりもり力が湧いてきた。やっぱり牛のような大型動物の肉をいただくという行為は、とてもありがたいことなのだ。これをエネルギーに変えて、いまから必殺の原稿執筆です。
あ、そうそう、この日の神楽坂しゅうごのカウンターには奇跡のように知己が集まった。

真ん中の二人が8月1日に開催する赤肉サミットを手伝っていただくK女子ご夫妻。そして両脇の男子は僕の隣に座った二人。その片割れ(左)が「やまけんさん!久しぶり!」と声をかけて来るではないか!なんとむかし、無二路にてパスクワリーノを招いてのオフ会を開催したときに来てくれたAさんだ。示し合わせてないのに、なんでこんなメンツが集まるのか。
ありがたいひととき。そして僕はオフィスに戻った。
実は先日、ある読者から強い調子のメールが届いた。いわく、最近のおまえのブログは牛の話ばかりだ。牛は本来、草を食べるもので、大豆を与えるなどいいことではない。補助金をつけて貧困にあえぐ国に送った方がいいのに、ナニを喜んでいるのだという内容だった。僕は、自分の名前や立ち位置を名乗らないメールには原則的に返信をしないのだが、あまりに内容に腹が立ったので返信をした。そうしたら、このメールをくれた人はなんと野菜専業の農家さんだった。
僕にとって農家は範とする存在である。その方からこんな風にみられていたか、とガッカリした。俺がやってるのは、自国内の飼料を食べることで、他国に迷惑をかけない畜産を推進することなんだけどなぁ、、、と。
そのガッカリ感は今日に至るまで引きずっていたんだけど、それが吹っ飛んだ! ありがたく食べて、それが自分のエネルギーになり、その力を世の中に役立てるために使っていくしかないのだ。もちろん鶏や豚よりもカロリーを必要とする牛を食べるという行為はエゴだ。けれどもそのエゴを、俺は肯定しようと思う。
ではこれから原稿書きます。んで、明日・明後日は高知にて、県知事と土佐あかうしの強力・優男に会ってきます。

ポルコロッソの山崎純ちゃんから5月最終週の配食数のエクセルとともに連絡ありました。

エクセルシートは支援金お振り込みいただいた方へ参考までにメールすることとします。みていると1300食程度は毎日コンスタントに配食しているようだ。
どうも、「そろそろ被災地支援も一段落」という雰囲気が漂っているようだけども、仮設に入ろうがなんだろうがまだ職もなくタンス預金も全て流されてしまった人たちがたくさん居る。先日、ソウルオブ東北のシンポジウムで僕が話した後の質問で「そろそろギブ&ギブの支援じゃなくて、ギブ&テイクにしていかないといけないんじゃないか?」という趣旨のものがあった。これに対して僕は「全然またギブ&ギブの段階だと思います」と話した。すでにギブ&テイクができるのはむしろ岩手県の内陸で、直接の被災を免れた人たちだと思う。様々なメーカーが頑張っている。けど、沿岸部の直接的被災者の人たちに「ほら、そろそろ何か返せ」といっても、やりたくてもできない人たちが多いのだ。
ということで、支援はまだまだ続けていこうと思います。継続的に支援金をお振り込みいただいている皆さん、ほんとうにありがとうございます。
では、純ちゃんからのメール。
----------------------------------
ガチャガチャの調理場で
ろうそくの灯りの中
泣きながら塩おにぎりを
握ったのが3ヶ月まえ
一瞬のような永遠のような
時間が過ぎました。
塩おにぎりから
紙コップのカレーライス
紙コップのカレーから
紙コップのお惣菜
紙コップのお惣菜から
一人一人にお弁当
いつもお世話になってます
リアスホールのみなさんに
今日やっと一人一人に
お弁当をお届け
することができます。
やりたいことと
出来ること
3ヶ月やっと、
ここまでこれました。
これもみなさんの
温かいご支援と
踏張ってくださってる
スタッフのおかげさまです
今晩、乾杯したいと思います。
ありがとうの涙の
しょっぱいビールで
(ノд<。)゜。
いつもご支援ありがとうございます!

(写真は5月23日・日本橋小舟町のとある植え込み)
先日のエントリで、岩手県二戸市の牧野で放射線量を測った機材がこれ。ECOTESTというシリーズのMKS-05だ。ガイガーカウンターのよしあしはいろいろ言われているけれども、この機種はブルートゥースでPCとの連携ができたり、閾値の設定や累積データの保管など細かい機能が充実していて、線量の高いことが予想される地域の企業から業務用に使いたいということでオファーが殺到しているそうだ。ちなみに6月5日に入荷したロット数百台は二日間で売り切れてしまったそうだ。次回入荷は7月とのこと。
γ、β、そしてガイガー管の蓋を外せばα線も測れるのだそうだ。

楽天やヤフオクなどいろんなところで平行輸入とか転売とかされているけれども、僕は正規の輸入代理店であるアンビエントという、僕のオフィスから近い人形町の会社から購入した。まだコンテンツが仕上がっていないところも多いけど、Webはこちら。
社長を務めるジョーさんは33歳、さわやかキャラである。

ちなみにジョーといっても日本人である(笑)
「少しでも皆が安心して暮らせるための指標になる機械です。これを買っていただいた方が計測した各地の線量をリアルタイムでマップしていく仕組みを作ろうと思っています。そうすると、民間レベルの線量マップができますよね」
と言う。それは興味深い! 結局今まで日本人は放射線に鈍感だったというか、自分の身の回りを測定するという週間がなかったワケだ。こうした、ある程度の精度を持つ機械が身近になかったということで、測定などまったく関係ないという人が多かっただろうが、手の届く金額で入手できるようになったのだから、手元に置いてみるといいと思う。

ちなみにおいくらか? 小売価格は128,000円(税別)なので、中国製のものとかと比べると安くはない。けれども、信頼性を考えたらこれくらいの価格の方が安心できると思うのは僕だけだろうか?ちなみにガイガー管の寿命は5年程度、そして、期間中に正常に動いているか否かのキャリブレーション(校正)を3千円前後でしてもらえるようなサービスをする準備もしているそうだ。
ということで、これから出張する際には必ず持って行って測るよん。農業関係者で欲しい人が居たら紹介しますので連絡を。

さてエリート牧区の向かい側に、ひつじぐも達がいる牧区があるはずなので、ちょっとだけ移動。

いつもは牛たちがどこにいるか、広い範囲の中で探さないといけないので大変なんだけど、今回は道路から見えるところにいてくれた!

しかも、すぐにひつじぐもといなほちゃんが見つかった!これがいつもはすんなりいかずに苦労するのだ、、、

実はひつじぐもは、さちが生まれたときに問題になったように、乳量が多すぎて乳首が詰まってしまうと言う問題があった。それが、第2子/第3子はオスが生まれたから、飲む量も多くて問題にならなかったのだが、今年は女の子なので、また乳首が詰まってしまいぱんぱんに腫れてしまうという問題が発生していた。

こんなにぱんぱんになることは普通無いのだ。いなほはメスで乳を飲む量が少ないので、乳首に乳脂肪などが溜まって詰まり、最悪の場合には破裂してしまう。さちの時はひつじぐもが痛がって授乳できないという事態になっていた。
ただ、今年は何とかなって居るみたいで、いなほと仲むつまじく寄り添って暮らしていた。


ああ、、、 よかった、、、
あ、そうそう放射線量を量らなくちゃ。

ということで、0.1以下だった。なんとかぎりぎりセーフ、かな。いなほちゃんは肉牛にはせず、繁殖メス牛にするので、彼女が摂取してしまった放射線は生まれてくる仔牛達に影響を与えるはずだ。だから、牧草由来の線量がどうなるのか、非常に心配をしていた。

牧草は、一番草・二番草そして三番草まで生え替わる。三番草までに重篤な原発事故が発生しなければ、だんだんと線量が弱くなっていくことが期待できる。心の底から祈るばかりだ。

実をいうと、調査するまでは真剣に北海道へ疎開させようかなどを考えていた。この分であればその必要はなさそうだ。
それにしても、ひつじぐもは初年度の神経質さが全くなくなり、おおらかな性格に落ち着いた。僕が少し近寄ってもあまり気にせず寝ていてくれるので、こんなツーショットも撮ることができた!

ちょっとずつにじり寄って撮影。前なら必ず逃げてしまっていた距離だ。15分ほどこんな感じでゆったり遊び、ゆっくりと彼らも立ち上がり、群れの方に行ってしまった。




感動的に緑が綺麗な、すばらしいタイミングでの牧野だった。さて、下山して「遠足カレー」だ!

国産丸をスターゼンにつれていった後、いつも通り短角亭にて昼ご飯。

カッキーは、自分がいる山形町の短角は月に一回程度食べているけれども、他の産地の牛はそれほど食べたことがないという。ので、二戸の短角の味は「俺の目指す赤身ではないけど、勉強になるなぁ」ということだ。産地間でもっと連携して、味の違いを明確に打ち出した方が、食べる方も面白いと思うんだけどね。是非今後、短角の産地間たべくらべをどこかでできるようにしたいものだ。

いつも通りもも肉は焼かないで生のまんまでいただく。もちろん自己責任でやっております、ハイ。激安焼き肉チェーンのせいで生肉自粛ムードになってしまい、ユッケ用部位である内モモが売れなくて肉屋さんは大変だ。でもねぇ、もも肉はやっぱり生が美味しいよ。みんなが信頼できる店を見つけられるといいんだけど、まずは価格だよね。一皿400円以下で生肉食べられるなんて考えない方がいい。
朝から長距離を走ってきたカッキーと別れ、杉澤君と新しく浄法寺の短角達を面倒観ることになった斉藤クンと、牧野に上がる。

目的である、放射線量のチェック。

牧野の入り口のγ線は0.10μシーベルト。東京の人形町で測ったときに0.18程度だったのでそれは下回っている。切り立った山ではなくなだらかな丘なので、放射性物質が南風に乗ってきたとしても、流れていくのかもしれない。
エリート牛たちが居る牧区を通り過ぎようとしていたら、風車の近くでたむろしている牛たち発見。


実はここで、スゴイものを観てしまったのだ、、、以下、アダルトな表現を含みますので、ご注意下さい。
これまで書いてきたとおり、肉牛は通常は血統を管理するため、人工授精がほとんどだ。しかし短角牛は本交(自然交配)といって、放牧中の40頭程度のメス牛の群れにオス一頭の割合で放す。そうすると、オスはメスの発情を敏感にかぎ取って種をつけていく。当然ながら人工授精よりも高い確率で受胎する。秋に山からおろすまでの間に、1トン近い体重が100キロほど減るという重労働を、種牛はこなしているのだ(笑)
で、、、視界の端っこの方に、するするとメス牛のおしりの匂いをかいでいる種雄牛を発見!

も、もしかしていくんじゃないか?と思っていたら!

乗った!

乗ってる雄牛と乗られてるメス牛の間に細い管みたいなのがみえるだろうか?あれが、ナニなのである!
狙いを定めて、、、

バスーンと一ツキ!
牛の交尾はほんとうに一突きで終了する。メスの体温を感じて射精するそうだ。んで、引き抜いてるのみてびっくり。長いよ。

この間、ほんの3~4秒程度です。
「うわーーー 撮ろうと思って撮れるシーンじゃないよ!ラッキーだったね!」
とみんなで大盛り上がり。女性がいなくてホントによかった、、、(笑)
それにしても短角のオスは偉い。終わった後にもメスに優しいのである。

仲むつまじいカップルはその後もしばらくほおをすり寄せ合いながらたたずんでいたのでありました。

(続きます。)
月曜日、二戸に到着すると、私服姿の杉澤君が待っていてくれた。
二戸市浄法寺支所の畜産担当をずーっとやってきた彼は、この春から二戸駅に隣接した役所の部屋で商工観光課に異動となった。残念だけど、彼の仕事が「生産」から「普及・振興」に移っていく訳で、本質的には変わらない。これからもヨロシクね。
しばらくのち、久慈市山形村から、国産丸を育ててくれた柿木君が到着。
遠回りしたんでねぇの?と訊くと「うんにゃ、雫石で開催されてた市場に出荷してから来たんだよ」 えええ、久慈市から雫石にいって、そんで二戸?それは重労働だ、ほんとにお手数かけました。
国産丸は750キロくらいにはなっているとのこと。運搬車には彼一頭だけが残っていた。
道々いろんなことを話す。中でも話題は放射能のこと。南風が吹いてくる時期になったので心配ではある。しばらく前に盛岡管内のある地点で放射性物質が観測されたのだけれども、その後は数値は低く落ち着いているという。それで、実は今回の大きな目的として「線量を測る」というのがあった。このために、ガイガーカウンターを入手した。親友のカガヤが知り合いになったというとある代理店さんから、ウクライナのTERRA社の製品を割安で購入させていただくことになったのだ。
二戸駅前はこんな感じ。都内の江東区より低いですね。
山形村の短角が出荷されている大地を守る会でもきちんと線量を計測した上でないと出回らないようにしたらしい。それにしても皮肉な話だ。カッキーがつぶやく。
「いままで俺たちは国産飼料を100%食べさせているから、安心してくださいと言ってきたのに、今回の話はそれをぶちこわしにしちゃったんだよ」
本当にそうだよな!輸入飼料だから安心、ということにならないようにも、きちんと測るべきは測る。基準値以上なら消費者の口に入らぬように廃棄、生産・流通関係者には損害をきちんと賠償というスキームはきちんと出来なければならないと思う。「第一次産業ばかり補償されてずるい」という人がいるようだけど、第一次産業はたべものを作る産業なのだから、他産業と同列に考えられてはいけないものだと思う。そもそも矛を向ける先はそもそも事故を起こした側であるべきなんだから。
と畜・解体をしてくれるスターゼンに到着。登録証という、牛の戸籍謄本にあたるものを提出。
事務所にて、と畜申請書を書く。
10桁の個体識別番号、生産者の住所など、そして「何を食べさせたか」の概略。これで受け渡しの書類が完了。
と畜前に牛を係留する場所へトラックを着け、国産丸をおろす。
国産丸は、朝から長距離のトラックに乗らされてきたので、すっかり疲れてしまって座り込んでいた。住まなかったなぁ、、、
不思議なもので、さちの出荷の際には涙が出そうだったけれども、今回は心が静かだ。国産丸の半身分は、被災地の人たちに食べてもらうごちそうになる。君の美味しさで、被災地の人たちに少しでも力をあげてください。
ありがとう、国産丸。柿木君、100%国産飼料で彼を育ててくれてありがとう。
昨年に引き続き、国産丸のロース意外の部位を7月上旬に、焼き肉セットとしてお届け予定です。今回は150セット程度になると思います。飲食店さんで希望部位があれば連絡をくださいね。
そして我々は、牧野に登ったのである。(つづく)
いよいよ明日、僕の短角牛「ひつじぐも」の第二子である「国産丸」とのお別れの日です。第一子の「さち」はメスだったので異様に感情移入してしまったのだけれども、この子は男の子であるせいか、粛々とその運命を受け入れている僕が居ます。
僕の愛する岩手県久慈市山形町で、柿木君に可愛がってもらって育ちました。あ、上の写真に写ってる牛は、闘牛用の横綱のオスです。
国産丸が食べてきたデントコーンサイレージ。そして、、、
人間が食べても十分に美味しい大豆を与えて育ててくれた。カッキー、ありがとう!
明日の朝一番の新幹線で二戸に入り、国産丸出荷の後、牧野にいるひつじぐもと、その娘であるいなほに会いに行きます。その後、水沢江刺へ移動。火曜日は南三陸へ炊き出しに行って参ります。
おかげさまで無事、終了。来ていただいた方、ありがとうございました。
当日、インターコンチに入り厨房を覗くと、いるわいるわ有名シェフが一杯。
そんななかで、瓢亭の高橋義弘さんと、ロレオール伊藤シェフ、ポルコロッソ山崎純ちゃんが仲良くなっていた!
いい感じですよぉ
そこへ通りかかった、京都のドン・菊の井村田さんと純ちゃんのツーショット。
「山崎さんとこは被災しちゃったの?」
「ええと うちの店はまわりから『敷居が高い』と言われてまして、ほんのチョットの差で波が来なかったんですよ」
「うわっはっはっは 面白い人だなぁ でもそれはよかったね、ホント」
こんなふうに、御大に会ってもペースが崩れない純ちゃんが持ってきたのはローストポーク。いい色です。
奥田さんも、もちろん参加。庄内は被災していないにも関わらず、この人は時間さえあれば炊き出しにいっている。
さて、まずは第一部、新潟大学の野中先生による、東北の土と農業についてのご講演。
これが僕にとってはドンピシャなお話しで、昔の農書などに著されている概念が現代にも通用すること、その世界観をこれからの農は持たなければならないと言うことをわかりやすく話してくださった。
んで、僕が50分ほどお話しさせていただいたのち、シェフ達のパネルディスカッション。
純ちゃんも登場です。
ちなみにこの会の趣旨は、パーティーの収益でキッチンワゴンを三台確保し、料理人3000人がかわるがわる被災地を訪れて食でみなを励まそう!というもの。
このために、有名店が出店するビュッフェパーティ!これが今回の目玉である。
京都のプリンス・高橋義弘さん。
嬉しかったのは、彼が青森のトキワ養鶏の「こめたま」を使って瓢亭たまごを作ってくれたことだ。
しかもこの赤いジュレは、あれですよ。飯尾醸造の紅芋酢。日本料理でこんなにフレキシブルに愉しい料理を作ってくれることが嬉しい。
菊の井の八寸は、これだけでお腹いっぱいになりそうなゴージャス版。
二戸短角牛を使い続けてくれている銀座KANSEIさん。
村田さんも「短角、旨いよなぁ」とご機嫌。
個人的に楽しみにしてたのが、アイバンさんのラーメン。
なかなかのものでした。そこから反対側の会場の奥にはちゃぶ屋の森末さんのラーメンが。
こちらは国産小麦のゆきちからと中力粉をブレンドした麺で、麺の旨さはこちらのほうが際立っていた。けど、スープはアイバンさんの方が好みだな。
アナウンサー小島慶子さんの司会で、料理人からのチャリティーオークション。ロマネコンティが40万円とかで落札されていました。
ということで、大団円。佳い食を満載したキッチンワゴンが被災地を駆け回る日を楽しみにしたい。
ものすごい勢いで毎日が過ぎていく。先週は宮崎~熊本、北海道の釧路。今週はソウルオブ東北のシンポジウム(後で書きます。来てくださった方に感謝!)、そしてこれから札幌でホクレン関連。
写真は先週末、釧路市音別町にある、北十勝ファームの音別牧場に短角を訪ねに行った時のもの。
短角牛は岩手県がルーツだが、秋田・青森そして北海道でも生産者がいる。北十勝ファームは、繁殖・肥育一貫経営ではおそらく日本最大の規模。社長の上田金穂さん(すごい名前だ!)が言うのだ。
「やまけんちゃんはさ、自分の牛が居るところには足を運ぶんでしょ?じゃ、母牛あげるから、うちにも来てよ!」
冗談かと思ってたら本当に「ねえ、名前なんにする?登録しないといけないから」と連絡が来た。で、「べっぴん」号という名前にしてもらった。このべっぴん号にあって心から驚いた。なぜかというと、、、
本当にべっぴんなのだ!
鼻筋の通った、気品のある顔立ちでしょう? 嬉しくなっちゃった。
岩手の短角は人にあまり慣れてくれない印象だけど、この農場では人とのふれあいが多いせいか、慣れている。後ろ姿は北十勝ファームのホープ、中村ちゃん。埼玉県出身で北里大学を卒業し、牛飼いになった。
音別では今頃、タラノメが出てきています。寒いせいか、アントシアンが発色してる。
釧路は霧の街。とくに音別の霧は深くてしっとりしている。牧草もしっとり。
一緒に行ってくれた本城しんのすけも短角がいる牧野の風景に満足してくれた。ちなみに音別は彼の実家がある町だ。
彼らが牧草を食べた跡。若芽しか食べないというグルメぶりなのだ。
上田さんの親父さんが家畜運搬車でどさんこを数頭、運んできた。
御年80歳には見えない身のこなしとタフさである。
まいっちゃうよね、こんな風景。
昼飯はもちろん短角牛。
しっかり熟成させておいた肉をスライスしてきてくれた。ご覧の通りサシが結構はいっているけれども、北十勝ファームの育て方は穀物よりもグラス(草)中心。デントコーンサイレージやビートパルプ、小麦大麦ふすまなど、北海道産の率が非常に高い。99%国産飼料である。それでこんなにサシが入るのだから面白い。しかも、ここの肉の脂は非常に軽い脂質なのだ。
スーパー関係者で関心がある人がいたらぜひ連絡ください。販売を小売りに広げたいそうです。
ではまた、北海道に行ってきます。寒そうだなぁ~