宮崎から帰還後、羽田空港で高知から上京した公文さんと合流。そして銀座の東京ガスのクッキングスタジオ「+G」へ。11月1日に料理人&料理メディア向けに開催する「赤肉サミット」の肉焼きリハーサル。その後、もろもろデザイン案の検討等をやってもうへとへと。
事務所に着いたら、菊菜が待っていた。濡れ新聞紙で大事に包まれた、美しい菊菜。
菊菜、と言って分かるのは関西の人。春菊のことです。福岡から送っていただきました。これは湯に通さず、サラダにします、、、
また宮崎に来ています。
10時半に空港着、そのまま僕が一番すきなチキンなんばん(←分からない人は過去ログ検索してください)を出している「魚山亭」の空港店へ。いつもどおりチキンなんばん冷や汁定食を頼んだのだが、、、
むむむむむっ!?
料理人さん、変わった?
全体的にちんまりしているのは不況のあおりでコストカットしているのかもしれないけど、タルタルソースの濃度やかける量が今までと違う。それと、肝心のチキン。モモ肉のカットが小さい。そして衣の量が明らかに減っているような、、、つまりあっさりめな唐揚げになっていて、全体的にさっぱりした味付けになっている。
これ、以前と違うなぁ。前はもっと衣が厚かった。そうすると、衣になんばん甘酢が染みこんだ部分が多くなるわけで、モモ肉の旨みと相乗効果で美味しさを感じたのだ。けど、今回のはあきらかに衣部分が薄くて、相対的に甘酢を感じない。
うーん、、、
これはもう一度、検証の必要があるなぁ、、、ちょっと残念。
でも宮崎空港は大好きなんですよ。2Fの喫茶コーナーで出るガンジスカレーも美味しいし、なによりここの空港で働く若い女性はだいたい美しい。どう考えても人事採用担当者が自分の好みで採っているとしか思えないほど、はっきりした傾向がある。しかもその傾向、俺は好きだ(笑)
空港内には口蹄疫からの復興を決意する垂れ幕がかかっている。ここしばらくあまりの繁忙で口蹄疫のその後について書けなかったが、ようやくホッと一息。けれども、またいつ起こっても不思議はない。だからこの宮崎ケースを大事に、伝えていく努力をしないといけないですね。
ということでいま橘通りのタリーズコーヒーでコーヒーを飲みながら書いてます。さて今日は午後からキツキツに仕事だ。
「高知県民がチキン南蛮っていわれたときに思い浮かぶのはね、宮崎の本場のものとは違うんですよ」
と、三谷ミートの専務に言われたのが、すごーく気になっていたのだ。
チキン南蛮はいわずとしれた宮崎県発祥の食べ物。このブログでもイヤというほど書いてきたけど、高知県バージョンというのは初めて耳にした!
「あの、宮崎のは、白っぽいマヨネーズベースのタルタルでしょ?高知のはね、マヨネーズにケチャップ足した、オーロラソースみたいなので、そんなに高級っぽいのじゃないんですよ(笑)」
きけば、この高知版のチキン南蛮の名店といえば、路面店では「鶏心(とりしん)」、チェーンであればお弁当やさんの「如月(きさらぎ)」だそうだ。如月といえば、高知県内を歩いているとどこにでもある弁当チェーン。店内にコンビニも併設されていて、チキン南蛮弁当を頼んだ客は雑誌コーナーで立ち読みして時間をつぶすというのが定番ということだった。
「如月はチキン南蛮弁当でもってるようなものです(笑)」
というのは本当なんだろうか。ぜひこんど、如月で買ってみたいものだ。
と思っていたら、県の仕事で行った今回、担当の山崎さんが初日の昼食を、路面店の「鶏心」に設定してくれた!
「昼になると激混みになりますんで」
と、11時半に店に向かう。以前は商業ビル内に出店していたそうだが、あまりに鶏心めあてで来る客が多すぎて、単店として出店したそうだ。
完全に鶏料理ばっかりのメニュー!
む、チキンナンバン定食はもとより、けっこうソソル品揃えだ。唐揚げとか辛子炒め定食とか、喰ってみたい。
しかしそれより僕の興味を引いたのが「チキンカレー」。わざわざインドカレーと書いてある。うーん
「まよったら喰え。 一食一会なり」
を格言とする僕としては、頼まざるを得ない! ということでチキンナンバン定食とチキンカレー!
程なくして運ばれてきたのがスープ。これがここの定番だそうだ。
そして、、、
どっかーん!
広角にして撮ったからスケールが縮小されているかんじだけど、でかいのだ、この一枚のチキンナンバンが!
かかっているソースは、三谷専務がいうとおりのオーロラソースのような、しかも固形分がほとんど含まれていないようなソース!
注目の肉はもも肉、衣もかっちりまとわせており、甘酢ソースが濃いめに絡んでいる。とってもジューシーな印象。たまらず口に運ぶ。予想通りの濃い味!甘酢の段階でかなりググッと唾液が動員される濃い~味。それにトマトっぽいうま味の強まったタルタル(というのかなぁ?)ソースが絡まる。なおかつ、鶏もも肉からジュッと汁が、汁が!
かなりの量の白飯だが、これは食えちゃうね!
他のテーブルの労働者風の若い兄ちゃんたちは大盛りご飯を頼んだようで、すげー盛りのご飯が運ばれてきていた。でも、このチキンナンバンなら、あの量の白飯でもいけちゃうねたしかに。
さて、チキンナンバンをやっつけている間に、カレーも運ばれてきた!
「まあ、インドカレーって書いてあってもね、地方にいくと全然インド風じゃないカレーが来るのがおおいよね」
などと思っていたのだが、それが大間違い!
手前の皿を見ていただければお分かりのように、赤く染まった油が浮かぶ、実に素敵な見栄えのカレーではないか! スパイス類の香りはだいたい、水ではなく、油でないと溶けださない。だから仕上がりがこのようにオイリーになるのが普通だ。
このカレーがですな、実に、実に美味しいのだ! いやビックリ。まさか高知の、しかもチキンナンバンが名物の店でこんな完成度の高いカレーに出会えるなんて、、、
「辛口」と書いてはあるが、それほど辛口ではない。それよりも本当に、カレー専門店に来たかのような味である。
しかもサラダの盛りもよければ、ドレッシングも旨い。なんとも、レベルの高い店である。
高知県畜産試験場のカレーマニア、恒石ぼーたろー氏はこれ、食べたことあるのだろうか?高知、あなどりがたしである。帰り際に会計をするおかみさんらしき方に「インドカレー驚きました」といったら、「この辺じゃああいうのやってる店少ないからね」と笑っていた。
いやー また喰いたい。あ、でも今度は「如月」のチキンなんばん弁当だ!
今回の高知のテーマは土佐あかうしではなく、地鶏の土佐ジローだった。土佐ジローについてはまたゆっくり書きたい。ちょっとまた繁忙の波が来ているので、まずは写真のみドカンとアップ。
小松精一さん。高知県内で唯一、土佐ジローのオス鶏を肥育し、安定的に供給している人だ。このたび年齢差22歳の可愛い嫁を迎えたラッキーボーイ(?)でもある。
高知市内から2時間余り、畑山地区はドコモやauの電波も入らない山間地。ゆえに、自然があまりに美しい。
そこに土佐ジローの鶏舎あり。
青草を食べて健全に育つ土佐ジロー。とさかの立派なオスもいるが、これは土佐ジローの協会で「オスも入れて交配させ、有精卵を生産すること」がキマリになっているからだ。
可愛い可愛い、ジローの雛たち。それが数週後にはこうなる。
小松さんの経営で重要なのはこの土佐ジローの肉を生産していること。土佐ジローは採卵鶏であり、卵をとるためのメスしか飼養しない。オスは生まれた時点で淘汰、つまり処分してしまう。
それをせずに肉用鶏として育てているのが小松さんのすごいところ。食鳥処理施設まで作って営業許可を取り、運営している。
畑山地区で彼らが運営する「憩いの家」にて、ジローのコースを食べることができる。
大型家畜である牛の肉とは違い、鶏肉は鮮度がよければよいほど美味しい。さばいたその日にしか食べられない内臓肉の刺身は、悶絶するほどに旨い。特に、写真左側の中程にある「とさか」の刺身にはビックリ。全くもって上品、コリコリニョッキリという食感。右側中程にあるのは精巣つまり白子。ネットリして美味。
そしてもも肉のこのはっきりした赤い色は、その辺の地鶏品種を遙かにしのぐ深さだ。
焼きはほぼすべて小松さんが介入(笑)でもその焼き方は20年の年季が入っており、すべてにおいて理屈がしっかりしている。
外側カリッと、中はジューシーなもも肉。素晴らしい、、、ため息が出るほどの味だ。
とさかも、焼くと生とは全く違う味。柔らかくなりうま味が感じられる。なんと素敵な部位なのだろう。
刺身、焼きの後には鶏すき焼き。手前の緑色の野菜は「りゅうきゅう」。高知では非常に一般的な「はすいも」のことだ。けど、関東の人にははすいもでもわからないかもしれない。里芋の茎の一種のことです。高知ではこれがごくごく一般的な食材で、お浸しや味噌汁の具にする。
ジローの卵。非常に玉が小さく、黄身の含量は多い。この卵のあり方について、生産者さんたちとかなり深い議論をした。僕の意見が何かのためになれば嬉しいところだが、今後どのような展開になるだろうか。
やきなすのアイスにはびっくりしたが、手前のジロー卵を使ったアイスはまったくもって美味。
こんな一日だったのである。
きたる10月3日(日)、恵比寿ガーデンプレイスにて「お米」イベントを開催します。グッドテーブルズが企画協力している「大地はうまい」セミナー、今回は直球勝負。
「つきかた違い」の「つきかた」ってわかりますか?お米を精米することを「搗く(つく)」というアレです。もみをとっただけで、全くお米を搗かないのが玄米。「5分づき」というのは胚芽米。それだけではなく、7分づきとかいろいろある。その搗き加減によって味がどう変わっていくのかというのは、ご自宅に精米器がない限り試すのが大変。そんなことで、同じ条件で食べ比べることができるのはいい体験になると思う。ちなみに今回はイベント初のランチ付きだ!
秋といえば、収穫、そして食欲の秋。。。ということで、
次回の恵比寿ガーデンプレイスの「大地はうまい」セミナーは
秋田のお米の生産者をお招きし、
古代から日本人はお米とどのように関わってきたかをはじめ、
田植えから収穫を経て食卓に届くまでや、美味しいお米の選び方や炊き方、
保管方法など、ご家庭で直ぐに役立つヒントを学んでいただきます。
つき方違いのお米のテイスティングをしながら、実りの秋、お米の魅力を楽しんでください。
そして、今回はこのセミナー初のランチ付!!
恵比寿ガーデンプレイス内グラススクエア地下一階のごはんの美味しいレストラン、
「板前ごはん 音音」の特別ランチ、
秋田の美味しさ満載の「秋田御膳」をご用意しました。
是非、ご友人とお誘い合わせの上、ご来場ください!!
テーマ:大地はうまいセミナー 『 五穀豊穣とは? ~日本人のココロ、お米の底力を学ぶ~』
内容:五穀豊穣とは/お米の歴史/お米が食卓に届くまで/お米の選び方/美味しい炊き方/テイスティング
日時 :10月3日(日) 12:00~14:30(150分) ※受付開始11:30~
会場 :恵比寿ガーデンプレイス グラススクエア地下1階 「板前ごはん 音音」
講師:米生産者 金澤一男(アイガモ農法“天日干し”米「あきたこまち」生産者)
定員 :60名
※先着60名様にご案内ハガキを送付し、当日ハガキをご持参いただきます。
会費 :3,500円(参加費・ティスティング代・ランチ付き)※当日受付にて
協力 :株式会社こめたび
後援 :秋田県
お申込はこちらから↓↓↓
http://gardenplace.jp/event/gokokuhoujou.html
写真の、一番手前が「あきづき」、次が「秀玉」、その後ろが「新星」。学生時代に畑を貸してくださっていた師匠である飯島農園から送っていただいた。飯島さんは代々続く専業農家で、最近では野菜よりもブドウに梨といった果樹に力を入れている。JA系統出荷もするけど、大学の近くにできたJAの直売施設の長にもなったらしく、そちらでもガンガン売れている。それに加えて、自分の家の庭先での直販も、飯島農園の果物の味を知っている客が直接買いに来るので賑わっている。
「なんかねぇ、この『あきづき』が大人気でねぇ、試食に出すとこれしか売れないから出さないことにしてるのよ。」
とおっしゃる。ふうむ、そうですか。
梨は幸水に豊水に21世紀くらいしかしらない、という人も多いだろうけど、実は新品種がぽろぽろと生まれている。「あきづき」は「新高」と「豊水」を掛け合わせたものに「幸水」をかけた、三元交配の梨だ。親がおいしいからといって、それらを掛け合わせてもいい結果が出るとは限らない。けど、この掛け合わせはうまくいったらしい。
さっそく、剥いてみた。飯島さんから「さきにほかのを食べてね」といわれたので「新星」を先に食べてから「あきづき」をいただく。
シャリン!
と強いシャリ感に粒子感。甘さも強く、みずみずしさは幸水ゆずりか。とてもキャッチーでわかりやすいおいしさを持った梨だ。これは確かに人気が出るだろう。米でいえばコシヒカリといっていいだろう。
けど、けれども、僕も嫁さんも、先に食べた新星の方が好みだった。シャリ感はあきづきよりも弱めだけど、染み出てくるジュースがなんともたおやかでいいのだ。もちろんあきづきのおいしさも際立っているけれども、この辺は好みの問題。飯島農園の皆様、ごちそうさまでした!あと2品種は出張帰りに食べますね。
「そんな品種食べたことがない!食べたい!」
「なんでその辺で売ってないの!」
という人が多いだろう。こればかりは鶏が先か、卵が先かという問題。
実は流通関係者だって、スーパーの人間だって、硬直化した仕入れをするよりも新しくておもしろい品種を並べてみたい。けれども、並べたところでお客さんは「うーん 失敗したら怖いから、やっぱりおいしさをわかってる幸水がいいわ」と、いままでの無難な品種しか買ってくれない。だから、もう新しいのを並べるのはやーめた、となってしまうのだ。
これは、ジャガイモにおける男爵薯とメークインの問題と同じようなモノだ。どちらも実は古すぎて欠点だらけの品種。この二品種を遙かにしのぐ美味しい品種はすでに出ているにもかかわらず、誰もが「やっぱり男爵」「メークインが一番」という既成概念に支配されて、他のものに手を出さないから、結局新品種が浸透していかないのだ。ホント、品種を開発している人たちはやりきれないと思っているはずだ。
だから、新しい品種を食べたければ、消費者の皆さんが率先して新しいモノに手を出してくれないとイケナイのだ。それでまずかったら、その時はお店の人に「こないだのアレ、おいしくなかったわよ!」といってほしい。そういうコミュニケーションがあって初めて、消費者はものいう権利を行使したといえるのだと思う。意思表示をしなければ、作り手には何も伝わっていかない。
ところで、そうはいうものの、新品種=絶対にそれより美味しいとは限らない。品種を新しく開発する意図に「さらなる美味しさの追求」というのはあるにはあるけれども、それ以上に優先されるのは「収量が増えること」「丈夫に育つこと」という、農家に対する付加価値だからだ。一般消費者には理解されにくいけれども、環境が大きく変動している中、今までになかった病気や害虫の心配をしなければならなくなっている。新しい伝染病が発生すると、それまで穫れていたものが穫れなくなってしまうこともある。それではおまんまの食い上げだから、種苗会社はその病気に耐性のある品種を開発する。
また耐病性以外にもいろんな要素がある。たとえばミニトマトで味の評判がよかった品種があるとする。ただしその品種、皮が薄くて美味しいのだけど、棚においておくとその皮の薄さゆえ、すぐに傷んでしまう。そんなとき、やはり棚保ちをよくするために皮の固いものにリニューアルしたりする。もちろんそんなことを狙っていないかもしれないけど、野菜の食べ比べをしていると、農家さんが「あ、この品種、美味しくない改良したな!」などと舌打ちをすることがよくあるのだ。
というように様々な思惑が新品種にはつきまとうけれども、でも新しいものは楽しい。見慣れないものがあったらぜひ手にとっていただきたい。
それはそうと、先週から今週にかけて、本当に時間がない。一気にいろんなことが集中してきてしまっている。645レビューはちとおまちを。「早く書け」と言われるんだけど、、、
火曜日から高知へ。今回は土佐ジローを追う旅。22日の夜に帰りたかったのだけど、なんと飛行機のチケットとるのを忘れてて、もう満席。キャンセル待ちが10人以上いるとのことで、あきらめて23日の朝便で帰ることにした。うーん、、、
ということで、今週もばたばたです。
■撮影データ
リコー GXR 50mmF2.5マクロユニット
F5.0 1/48秒
純正ストロボ GF-1+ ニッシンのユニバーサルシューコードで横から光を当てて撮影
GXRの高性能単焦点レンズユニット、早く出ないかな、、、
いやー いきなりすっごく忙しくなってしまった。645D編ちょっと待ってくださいませ、、、
11月1日に開催する「赤肉サミット」で、試食用の肉を調理していただくのは、この方。
青山「ランベリー」の岸本シェフだ。向島生まれ、おばあちゃんもそうだというから見事に三代渡っての江戸っ子。パワフルで情熱的で、そして料理に対する考え方が真摯だ。
「あれっ この写真、ダメッスよ! へらへら笑ってる感じじゃないですか、、、」
そんなことないです。すげーさわやかな顔ですよ!
ニコンD700 + 50mmF1.4
1/100秒 F1.8 スピードライトSB900にディフューザー着きアンブレラで左からバウンス撮影
週刊アスキー誌上での僕のレビュー記事も無事掲載されたので、ブログに書いていこう。ちょうど昨日、ペンタックスの入門機K-rの発表があったようだけど、最近ペンタックスが熱いですのう。ちなみにK-r良さそう。ボディカラー赤、グリップ黒、レンズ赤でオーダーしたい!と思っちゃった。もうカメラもここまでくると自分の個性を魅せるためのツールとして所有する時代になるような気がする。ペンタックスが今回発表した、表面がブロックになってるコンパクトデジカメとか、非常に面白いんじゃないかと思ってしまった。
さて、その一方でペンタックスは、中判デジタルというのをハイエンド機として出したわけだ。カメラ識ってる人ならご存じだと思うが、そうでもない人もいると思うからちょっと解説。
フィルムを使う銀塩カメラ時代に最も普及してたのは35mmというサイズ(フォーマットという)。あのバカ高い、マニアがいっぱいいるライカが世に出したフォーマットらしい。それまではあの写真屋さんが黒い布をかぶってガシャンとやる大判というのがあって、そのフィルムサイズはとんでもなくでかかった。で、大判と35mmの間にあたるサイズが中判といえばいいんだろうか。大判カメラはセッティングにすごく時間がかかるのだけど、中判は35mmに準ずる使いやすさがあったので、プロがよく使っていたフォーマットだ。
週刊アスキーで昔々に連載していた「ホテルdeGOHAN」という連載は、八木澤カメラマンが中判カメラで撮影をしていた。この時代は「料理は中判のフィルムじゃないとダメ」という、発行人F岡さんのこだわりがあったと聞いている。フィルムだし中判だし、どでかいストロボを持参して2灯バシンと焚いて撮影をしていたのを、「なんでこんなにおおがかりな撮影が必要なんだろ」と思いながら僕は見ていた。今から思うと、そうじゃなきゃ撮れない絵があったから、なんだけどね。
で、デジタルカメラの時代になってきたわけだけど、銀塩カメラでいうフィルムにあたるのは、撮像センサーだ。このセンサーはサイズが大きくなればなるほど高くなる。銀塩で普及していた35mmというサイズのセンサーを使おうとしたら、一般消費者が買えないほどの価格になるのだ。だから、APS-Cという一回り小さなサイズのセンサーを、民生機には使うようになった、らしい。
でも、デジタルに対応したプロは35mmフルサイズ版のデジタル一眼レフを使ったり、もっと高いレベルを求められる広告写真などのフォトグラファーは、デジタルバックという、センサー部分だけで数百万円するものを従来の中判カメラにオプションでくっつけて撮影をしている。
何が言いたいかというと、中判といえるくらいのサイズのセンサーを使おうとすると、現状では100万円オーバーはあたりまえという状況だった。そこの市場に、ドカンと大きな爆弾を放ったのがペンタックスなのだ。ボディの価格が80万円前後。実売価格は70万円台になっているようだ。これって破格の値段だと思う。
なにこれデカイじゃん、という感想を持つ人も多いだろう。うん、でかいんだ、、、けど、持ってみると思ったよりも軽く感じるのが不思議。写真にある同時発売の55mmというレンズを着けると、実にシクッとくる持ちやすさ。
しかもこの背面をみればん?と思うことがあるはずだ。
「あれ?普通のデジタル一眼レフとおなじじゃないか?」
そうなのだ! この645Dのすごいところは、「一眼レフカメラ」であるということなのだ。つまり、センサーがデカイということ以外は、操作感はまったく同じ、ということだ(実は違う部分もあるのだけど、それは後述)。
だから、説明書をほとんど読まなかった。それでも使えた。初めての中判というのにドキドキしてたけど、手にしてみたらすぐに使える。非常に嬉しくなったのだ。
で、翌日に控えていた秋田出張に、いつものD700ではなくこの645Dを持参することにした。ペンタックスからはレビュー用に色んな中判用レンズを借りていたのだけど、標準ズームレンズと120mmマクロ、そして写真に装着している55mmを持って行った。
この日は国会議員秘書の福原氏が、某広告代理店社員と某青果流通会社の社長をつれて、秋田県北部のよい食を廻るという趣向。
まずは比内地鶏で有名な大館市比内町へ。比内鶏の血をひく鶏を育て、米代火内鶏(よねしろぴるないどり)というブランドで販売しているグループさんのところへ伺った。
PENTAX645D 120mmマクロで撮影
(続く)
実はいま、世界の食シーンで魚への関心が高まっている。それも、単に「食べて美味しい」ということだけではなく、
「それは食べてよい魚なのか?」「乱獲していないのか?」「環境破壊などにつながっていないのか?」
ということが同時に問題になっている。クロマグロの危機や、捕鯨に関する抗議活動がマスメディアで大きく取り上げられたのは記憶に新しいところだが、実はそれ以外にも数多くの水産物が、乱獲や違法漁獲などによって危機に瀕しているということを、なぜか世界トップレベルの水産資源国である日本ではあまり識られていないのが現状だ。
サンマの不漁がニュースになっているけれども、これまで使っていた魚が不漁で手に入らなくなった、欲しい魚が思ったように手に入らない、という声はいまやいろんなところからあがってくる。
実は、昔とは段違いに漁船の能力が向上し、漁獲技術が発達したことで、いまや自然な回復が追いつかないほどに魚を捕りすぎてしまっているのが現状なのだ。最近では小型漁船でさえ、小さな海域の魚を回復不能なまでに取り尽くそうと思えばできてしまうと言う。
水産物は、無尽蔵の資源ではない。
こうしたことに欧米は早くから気づき、特に料理人が水産資源の危機に敏感になっている。高級レストランでは乱獲された魚や、資源や漁法に問題のある魚を使わないようになっている。また、ウォルマートやマクドナルドなどの大企業までもが、その動きに習い始めているという状況がある。
一方、「魚食大国」である日本はどうだろう?
消費者も料理人も、魚の背景を気にしないままに「美味しさ」だけを追求して食べているのが現状ではないだろうか。これは恥ずかしいことではないかと思うのだ、、、
ということで、サステイナブル・シーフード研究会というのを、愛媛大学の准教授である野崎賢也氏が立ち上げた。野崎は僕の大学院時代からの盟友。水産資源について海外の国際学会等に参加しており、その都度「なんで日本のキーパーソンが来とらんのや、、、」という焦りを抱いた。そうした危機感から、広く水産資源の現状をしってもらいたいと、まずは料理人に向けたセミナーを実施することにした。ということであれば僕の会社でサポートすることができる。
~持続可能(サステイナブル)で美味しい水産物について学ぶ~
『サステイナブル・シーフード研究会セミナー』
日時: 9/27(月) 15:00~17:00(開場 14:30)
司会進行役: グッドテーブルズ 山本 謙治
15:00~『持続可能な水産物とは?』 愛媛大学 准教授 野崎 賢也
15:25~ 『海のエコラベルMSCについて』 MSC日本事務所 石井 幸造
15:45~テイスティング(「カツオ」食べ比べ)
16:45~ 質疑応答
参加費: 無料
主催: サステイナブル・シーフード研究会 株式会社グッドテーブルズ、
※本セミナーは、三井物産環境基金による助成を受けています。
今回のセミナーでは、世界の水産資源の現状と欧米のレストラン等の先進事例を紹介する。
また「持続可能な漁法で獲られた水産物」を定めるMSC認証について説明した後、ちょうど旬の魚であるカツオでMSC認証を取得したものを試食。水産資源の保護と美味しさは両立するのだ、ということをお分りいただけると思う。
えー 残念ながら本イベントはクローズド(招待制)なので、だからといって参加していただける訳ではないのですが、、、いずれは消費者向けイベントも開催するので、活動報告だけさせていただきますです。
で、昨日、このイベントのための試食会を開催。
もうこのブログイベントでは常連となった広尾アクアヴィーノで開催。昨日は日高シェフも一緒に、鰹の試食と鰹を使った料理の試食を実施。
今回紹介するのはMSC認証をとった、土佐鰹水産の冷凍鰹だ。ブライン凍結という方法で、冷凍とは思えないほどの品質になる。
※ちなみに先般このブログで紹介した、地域デザインの巨匠・梅原真さんが、この土佐鰹水産のブランドマークを手がけている。
鰹だけで生・冷凍・戻り・下り等の複数種を食べ比べて、その品質をジャッジする。そして冷凍鰹を使ったメニュー提案ということで、アクアヴィーノ山崎シェフがウデによりをかけたショートコースが並ぶ!
また水産物のことについては報告することがあると思う。楽しみにしておいていただきたい。
さていよいよ焼きだ!佐野社長はドライエージングビーフ(DAB)を求めてもう何十回も欧米を訪問しており、アメリカのDAB業者のところに通い詰めて、とうとう熟成の秘密をかなり深いレベルまで教えてもらっている人だ。だから当然、焼き方も一過言ある。
「そうですね、DABの特徴として、普通にズーッと焼き続けてしまうと、水分が抜けてばさばさしたものになってしまいます。ですから、強火で周りを焼き固めてからコンベクションオーブンで60度程度の弱い火入れを30分程度かけて、最後にまた表面の水分を飛ばすために少し焼くという方法を推奨しています。」
それではやっていただこう!
まずはまんべんなく塩。フランスの海塩を使用。
煙が立つまで熱したフライパンでまずは肉の側面から焼き付ける。
周りの4面を焼き付けてから(このときは時短のため脂身部分だけを焼いた)、一番面積の大きい表・裏面を焼く。
かなり強い焼き目をつける。
表面にバリッと焼き色がついたらコンベクションオーブンへ!
設定は60度で20分。焼きながら「もう少しだな、、、」ということで5分足したので最終的には計25分。さの萬さんにはスチームコンベクションオーブンがあるけど、温度調節さえできれば通常のオーブンでもOK。
さーて25分経ったのを、取り出して表面の水分を飛ばすように焼いて終了! 店舗の隣にあたらしくできた「さの萬キッチン」というアトリエに移動する。
ここってレストラン営業した方がいいんじゃないの?というようなゴージャスな空間。生ハム類が吊された冷蔵庫の奥に、キッチンがある。
ぱんぱかぱーん これが佐野社長が焼いてくれた、さちのDABのサーロインである!
お見事! いい感じに内部が仕上がっている!
「僕的にはもう少しレアっぽい方が好きなんですけど、スミマセン」
とおっしゃるけど、僕はこれくらいの方が好きなのよ。ということでいただきまーす!
口に入れる前から、DABに特有の熟成香が飛び込んでくる!それもそうとうに凝縮されたのが。歯を立てると、「コレが短角かい?」と思ってしまうほどに柔らかく歯が通っていく。短角としては例外的にサシの入ったさちの肉であるということに加えて、60日感近く熟成させていたことで、タンパク質のペプチドへの分解が進んでいるのだろうか。細胞間の結びつきがほどけてヤワヤワになっているような、そんな印象を受ける。そして、ブシューッとしみ出てくる汁が、もううま味のジュースである。そのジュースにもあの特有のBeefyな香りが充満しているのだ。
こたえられない、、、これはたまらなく美味しい熟成肉だ!
佐野社長も、神楽坂しゅうごの広瀬シェフも「これは、、、マジで旨いですね!」と褒めてくださる。うーむやっぱり短角牛をDABにしたら、それはまた次元の違う肉に消夏されるのだな、と実感したのである。
「さーて じゃあ広瀬君も焼いてよ!」 ということで、シェフが焼きに挑む!
塩した肉に、広瀬シェフは小麦粉をまとわせる。
「蒸し焼きにする感じにしたいので、表面に粉をまとわせるんです」とのこと。
肉の表面を焼き付けていく。
さて、このアトリエにはスチームコンベクションオーブンはなくて、通常のオーブンがある。広瀬シェフどうするかとおもったら、なんと今まで焼いていたフライパンのうえに焼き網をおき、肉をそこへ載せる。
そしてフライパンへ水を投入!すると水蒸気がもうもうと上がる!
この状態でオーブンの中へ入れるのである!なるほどぉおおおおおおおおおおおおおおおおおお
「こうすると、水分が適度に補給されるので、ばさばさした仕上がりではなく、しっとり焼き上がるんです。豚肉なんかでは非常に有効なので、今回もDABに応用してみます」
そう来たか、さすがだぜ!
さてここから長丁場で30分くらいは温度を確認しながら焼き続ける。
よしっ適温!と言うタイミングでひきあげる。
これが内部温度58度前後の肉塊。
この表面をカリッと焼き付けていく!
完成!
おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお
こちらは佐野社長もお好きな、レアっぽいが60度前後の火が通ってうま味が活性化した焼き加減!
素晴らしい、です、な。
僕的にはもう少し火が通った方が好きだけど、この状態でも熟成香が香る薫る!
「うーん よし、こうなったらうちがいつも出している、ホルスタインのDABも焼いてもらいましょう!」
おおっとすごいことになってきた、佐野社長がノっておられる!そう、さの萬では通常はホルスタインの肉をDABにする。それは、みての通り40%もそぎ落としてしまうDABでは、最初の段階で高い肉だとどんな高級店でも使いにくい。それと、いつもはあまり評価されないホルスの肉も、DABにすると非常に美味しくなるので、「安くてたいしたことのない肉を非常に美味しくする技術」としてドライエージングを使うというのが本道だろうと彼が考えているためだ。
僕としては、それでもポテンシャルの高い肉を使えばもっと美味しくなるだろう、と思っているのだけど、試行錯誤しながら佐野社長がたどり着いたのがホルスのDAB。果たして焼いてみてどうか!?
ホルスのDABは、やっぱりその肉質が全然違う! もともと乳牛ということもあって繊維感がちょっと粗いのが功を奏して、歯に弾力がくる感じがいい。さちのDABよりも歯にグッと反発を感じさせてくれて、若やいだ感じのDABに仕上がっている。反面、しっとり感やジューシーさ、うま味の量についてはやはり短角に部があるようにも思うが、これはもう好みによるだろう。
ついでに、佐野社長がしばらく前に競り落としてきた黒毛和牛も。これはDABではなくウェットエージング。
さすが佐野社長のメキキ、非常にさっぱりした脂質のよいお味。黒毛はこういうのがいいよね、というお手本だ。でもまあ、やっぱりDABと比べてしまうと負ける。つまりDABという技法は、黒毛以外の品種を、ただでさえインパクトのデカイ黒毛以上の存在感に昇華するための素晴らしいツールなのである。
ものすご・おいしい萬幻豚の生ハム(坂戸のセラーノで熟成)もでて幸せいっぱいです。一年しか寝かせてないのに凝縮感がすごい。色は淡いがうま味は濃い!
途中参加の岩澤さん達と歓談し、帰途についたのでした。
富士宮の神社境内には、富士山の水系から湧き出ている水が。
あれだけ食べたにもかかわらず、お宮横町にて、富士宮ヤキソバ全開!
このほか二店のヤキソバ食いました。あと、マス(鱒)バーガーね。
週アスの「旅三昧」の取材で来たのが懐かしい、、、
富士山系の水をたっぷり飲んで、帰ってきたのでした。
さちのドライエージングビーフについてはまだ続きます。
※最後の方、ちょっと文言修正しています。
はい、きょうも朝の11時~いま夜の8時まで仕事してました。日水製薬(日本水産つまりニッスイの関連会社)と、その製品である医薬品を扱う小売店(薬屋さん)の会の総会。ニッスイの社長さんと僕が講演をしました。
昔からこのブログ読んでるヒトならご存じの通り、僕はできるだけ薬を飲まないことにしている。例えば熱が出たら出るがままにしておけばいずれ下がるのだし、理由があって熱が出るのだろうから、出してしまった方がいいと思うからだ。ただもちろん、どうしても明日外せない重要な仕事があると言うようなときには抗生物質を飲んだりすることもある。数年に一度くらいね。そうするとガツッと効くので、それもまたよし。
そんな僕のところに製薬会社さんが「会員の前で話をして欲しい」と言われた。そのとき彼らが自分の会社の製品を持ってきてくれたのだけど、それをみて驚いた。漢方の牛黄をベースに使っているものや、豚の肝臓を加水分解したエキスなど、食品の仕事をしていれば「あ、こういうものをつかっているのね」と納得のいくものばかりだった。
実は、、、昨日(土曜日)も事務所で仕事していたのだけど、出張疲れでちょっと熱っぽく、頭が痛くだるくなってきた。これはやばい!明日は大事な講演だぞ、と思い、、、そのとき日水製薬の人たちが持ってきてくれた薬、「コンクレバン」と「日水清心丸」を服用した。コンクレバンというのは先の肝臓を加水分解したものをベースにしたもので、清心丸というのは漢方の牛黄や人参などの生薬をつかった丸薬で、なんと一粒3000円(!)するものだ。
これがですね、、、ばっちり効いたのですよ。朝起きたら、風の中をそよ風が吹いているかのごとき心地よさ。ビックリしたね。
その講演の冒頭に日水製薬の社長さんがおっしゃったのが表題の言葉。
「薬とは本来ひとの身体が持っている自己治癒力を高めるもの。」
そうですね。対症療法的に効かせるのではなく、身体が治そうとする力を助ける薬というものなら、僕も使いたいと思う。講演の後、参加された会員さんら(みな薬屋さんだ)と歓談させていただいたのだが、そのとき印象に残ったのは、みなさん薬のことというより、食事のことを指導しているようだ。
「脂汗が止まらないって言う人がいたんですけど、その人の症状と日頃の生活習慣を確認した上で、梅干しとご飯と味噌汁をきちんと摂ってください、と話したんです。きょとんとして帰って行ったけど、翌日の昼に「直った!」って連絡があったんですよ」
そんな話をたくさん聞いた。
「私の店でもね、センセ(僕のことだ)と同じような話をしてるんです。もし食事をきちんと作ることができるなら、いい素材といい調味料を使って、発酵食品をとりながら食事をしなさい。それが面倒でできないならば、はいコレとコレを買って飲みなさいっていうのよ(笑)」
うん、それは非常にいい売り方ですね。薬屋は西洋の対症療法的な薬しか売らないのかと思っていた僕にとっては、非常に勉強になりました。
以前いた会社では青果物を商っていたのだが、女性の後輩に真顔で問われたことがある。
「やまけんさん、なんで野菜って食べなければいけないんでしょうか?サプリメントではなくて生の野菜を摂るべき理由ってあるのかしら?」
答えに困りましたねぇ、、、 なんで?難しい。でもそれは、生の野菜に存在していないものがあるから、だろうねぇ。加熱して凝縮して錠剤化するプロセスで失われるものが、非常に多いからだろうねぇ。そして、現在の科学的な分析手法では決して見つけることのできないなんらかの要素や作用があって、それは生の状態からしか摂れないんじゃないだろうかねぇ。
でもいまなら確実に言えることがある。
それは、「食べることがすなわち医療につながっているのだから、サプリや薬を飲むよりも、日々の食事をきちんと摂ることで病気を予防した方が経済的じゃん」ということだ。
だからその分、よいものを食べましょう。少々高くてもきちんとしたプロセスで作られた調味料を摂り、生産過程でできるだけ化学合成したものを使わない素材を料理して食べるということにお金をかける。結果、生涯の人生コストは安く上がる。だから野菜を生で食べた方がいいんだよ、と今なら言う。
そして、、、ちょっと違う話になるけれど。僕はホメオパシーのレメディは愛用してますよ。今、ホメオパシーについていろいろと論争が始まっているけれども、ホメオパシーというひとつの民間医療の体系全体と、日本でいま問題になっているホメオパシーの一派を同一視してはいけないと思う。
昔、オウム真理教の事件が明るみに出てから、しばらくヨガをやっている人たちは肩身の狭い思いをした、ヨガ教室に行ってるというと白い目でみられたものだ。オウム=ヨガ団体ということは、ちまたのヨガ団体はすべて怪しい?という図式で見られていたわけだ。大学生の頃からヨガやってた僕も非常にきつい思いをしていた。
日本におけるホメオパシー論争も、いま同じような状況になろうとしているのが怖い。日本でホメオパシーを推進している人たちにもいくつかのグループがあり、アプローチはそれぞれ違うのだということを踏まえた上で議論をして欲しいと思う。
で、さまざまな学術組織がホメオパシーの医療効果を否定しているが、、、科学的に再現可能な医学効果がでるわけないじゃん。だから、ちょっと亜流な民間療法なんでしょ。それを否定するってことは、世界中で行われている膨大な「ちょっと亜流な民間療法」をすべて否定するということなのだろうか?それは乱暴じゃないの?全てが西洋近代医学のパラダイムのみで語られる医療の世界なんて、俺はいやだね。西洋近代医学は対症療法として優秀。でもそれだけじゃ全ての病気は治らない。だから、違う世界観に立脚した医療が存在する意義がある。
それだけのことだと思う。なんてことを考えさせられた一日だった。あー、今週は休みがなかったけど、大きな収穫があったなあ。
※ちなみに民間療法にも医学効果が認められているものがある。なので、医学効果が科学的に確認されていないか、議論が分かれているものについて「亜流な」という表現を使いました。
さてと、どでーんと横たわったこの肉塊。肉の表面は酸化して黒ずみ、ガビンガビンになっているのがわかるだろう。ドライエージングビーフ(DAB)をやろうとするとこのガビガビを切りはずさなければならないため、当初の肉の重量から大きく歩留りが悪くなる。
で、さの萬さんの工夫が肉上部に見える骨だ。日本ではロースを部分肉にするときに骨を外して流通するのが普通だが、そうすると肉塊の全面がガビガビになるため歩留りは40%程度になってしまうこともあるという。そこで、骨をつけたままで冷蔵庫内において熟成させる。そうすることによって骨がある部分は空気に触れずガードしてくれるので、歩留りが上がるのだ。もちろん骨を抜くための免許が別途必要なのだが、さの萬さんはそれを取得している。
(実は、今回さちの肉を解体してくれたと畜場に「骨付きで送ってくれ」と伝えた際、前例がなかったらしくかなり渋られたが、結局対応してくれた。感謝である。)
さて、いよいよこの肉の骨とガビガビを除去し、食べられる肉に切り出す工程だ。さの萬で長らくお務めになり、現在は技術アドバイザーとして後進の育成に関わっておられる伊藤さんがこれにあたってくださった!
まずは脊柱の関節ごとに、のこぎりで縦に切り目を入れていく。
こうして脊椎ごとに切れ目を入れた後、横に伸びている骨の周りに包丁を入れ、切り出して骨を抜く。
こうして骨が抜かれていくのだ!
伊藤さんの動きは身体全体をダイナミックに使うものだが、一切の無駄がない。実詰めている広瀬シェフも「むちゃくちゃ、早いです、、、」と嘆息している。
10分程度で、全ての骨が除去された!
この段階で重量を量ってみると13.05キロ。骨抜き前には15キロあったので、すでに1.5キロ減ったわけだ。
さてここからさらに、ガビガビ肉を剥がしていく。
包丁をよく研いで、、、
そして、、、こんなに小さくなりました!
取り去った部分だけでこんなにあるのだから、それも仕方がない。
はかりに乗せてみると、、、
8.94キロ!13.5キロから34%減である。「歩留りはまあまあかな。」と佐野社長がおっしゃるが、肉として販売する際にはこの除去した部分も乗せなければならないから、通常より少なくとも34%価格が上がる。それに肉加工賃も乗せなければならないから、DABは高くて当たり前なのだ。
さて、このロース一本を、まずは5キロ注文してくれている大阪は心斎橋のドゥ・アッシュさんに送り、残りをまずは僕たちで試食する!
一枚は佐野社長に焼いていただき、もう一枚はDAB初体験の広瀬シェフに焼いてもらうという趣向だ。
さて次はいよいよこれをステーキに焼く番である、、、
(続く)
きたる11月1日に、僕の会社主催で「赤肉サミット」なるものを開催します。とはいっても一般向けイベントではなくて、シェフまたは料理マスコミさん向けなのだけど。内容は、「赤身肉」に特徴のある牛の品種を複数集めて、同じ条件で食べ比べるというもの。おそらくいままで同様のことを実施した人はいないであろう、すごい内容になります。
今年度は時間的余裕がなかったのでプレ大会として、岩手県の短角と高知県の土佐あかうしをフィーチャー。来年度は熊本の褐毛和種も登場させたいと思っている。
で、その打ち合わせで岩手県庁へ。今年度から異動されてきたH課長が気を利かしてくださって、お昼を「もりしげ」で。
盛岡のゼビオ近く、「閉まってンじゃないのあの店?」と言われるような外観。しかしここの冷麺がこってりしていて旨い!白飯のおかずになる冷麺なのである!
冷麺と焼肉のセットが通常のオーダーなんだけど、カルビ・レバー・ハツ・コブクロと単品もオーダーしてグアッと焼く。いや、これ結構いけるじゃん!
そして冷麺ですよ、、、これ以降、カクテギをどっちゃり入れて、ゴマを振りかけ酢を振って、どんどんカスタマイズしましたとさ。
そして帰り道、愛しの「福田パン」へ。
いろとりどりのクリーム類の中から、今回は「クッキークリーム」と定番「アンバター」。しょっぱい系は、僕的最高チョイスである「チキンミート&スパゲティ&野菜」、そして「ゴボウサラダ&トンカツ&野菜」も試してみたが、後者はいまいち。やっぱりチキンミートスパゲティ野菜が最高だという結論に落ち着いたのである。
さて、原稿まみれの週末を迎える、、、
岩手から東京に帰ってきました。なんだか、東京という街が非常にホッとする空間になっているのは何故なんだろう。住めば都なんだな、、、
で、帰ってきてレノボから届いたFAXを見てびっくり仰天。先日故障して修理見積もりを出すためにレノボに送ったThinkPadX200s、なんとシステムボードがイカレテイルとの由。キーボードもちょっと不具合があるようだけど、その修理見積額がなんと、、、
8万7095円!? なぬうううううううううううううううううううう
このマシン、13万円くらいで買ったんだぞ。これじゃあ買った方がいいじゃんよぉおおおおおおおおおおおおお
今月・来月はニコンとオリンパスから新しいカメラが発表されるというのに、どちらかをあきらめないといけないじゃないか、、、
という悲劇に見舞われました。
教訓: 大丈夫だと思っても、拡張保証は2年くらいつけて買おう。
でもまあPCを換えるのは嬉しいことでもある。先日、しんのすけ亭で見たレッツノートS9にしようか迷ったが、X200シリーズはX201sと型番が上がって非常に評判がいいので、正当後継機種であるThinkpadX201sに決定。
いろいろと裏技を使って値引き幅を最大にしたら146580円に。修理代金に6万円足したら新マシンになるということで、まあこれでやってみましょう。
考えてみたら、僕の出張日数はだいたい年間で120日。その間ずっとThinkPadX200sを持ち歩いていたのだし、そこから生まれたフィーで僕は食ってきた。そう考えれば安い! と考えることにしたい。どうもありがとう、X200、、、
ではこれから原稿書きます。
PS システムボードの故障で電源が入らなくなったX200sですが、残る部品、例えば液晶モニタを有効活用する方法なんてないものでしょうか?ご存じの方がいらっしゃったら是非教えてください、、、
さちの肉の話はまだ終わっていないのでした。さる一日、静岡県の富士宮市へ向かう。精肉店「さの萬」さんに、さちの肩ロース一本をドライエージングにしていただくため預けてあるのが仕上がってきたという連絡があったのだ。
ドライエージングとは、主に米国で行われている牛肉の熟成方法だ。牛肉は1週間以上熟成させなければうま味が出てこないわけだが、その熟成方法が違うことで風味も変わる。
そもそもそれについて話すには、日本での肉の熟成についての状況を知る必要がある。日本では、牛をと畜し部分肉にした後、真空パックで肉を密封した状態で何日か冷蔵しておくことで熟成をしている。これをウェットエージングという。おそらく水分が飛ばない方式だからだろう。
対して米国では、ウェットエージングもあるがもう一つ、真空パックに封入しないで空気に触れさせたまま、風の回る冷蔵庫内でそのまま吊したり置いておくことでそとがわがガビガビにする熟成方法がある。これをドライエージングという。外側のガビガビした部分を取り除くと、中はある種の菌の働きによって見事に熟成が進んでおり、アメリカ人が"beefy taste"と呼ぶ独特の風味、香りが生成される。
僕が以前勤めていたシンクタンクの後輩がいま米国にいるのだが、近所のホールフーズマーケットではドライエージドビーフのコーナーがあるそうだ。ちょっと引用。
やっぱり感心するのはdry aged beefのおいしさです.
ご存知だとは思いますが,アメリカだとちょっと気の利いたスーパーにいくと売っています.ホールフーズだと各店舗でエージングセラーを持っているところが多いようです.カットによってサーロイン,ローイン,ショートローイン等,4種類くらい準備してあって,どれを選ぶかも買い物の楽しみのひとつです.
肉売り場ではシャトーブリアンについでの高額商品なんですが,それでも1ポンド(=450g)が25ドルを超えることはありません.この凝縮した味,本当にたまりませんね.本当に"beefy taste"だとおもいます.きめが細かくて柔らかいので,包丁の入り方も違うようにおもいます.
このドライエージング、数年前までは日本ではほとんど行われてこなかった。おそらく、ガビガビを取った後の肉の歩留まりが30%以上悪くなる(つまり30%以上はすてなければならない)ということが最大のネック。牛肉が安価に位置づけられている米国と、牛肉がごちそうである日本の違いだろう。
もう一つは微生物の問題。米国には、肉の表面について熟成を促す菌が常在しているらしい。そしてその菌は日本では自然状態では着かないそうだ。だから、日本でドライエージングビーフ(DAB)にトライしてきた人もいるはずだが、失敗してきた人も多いはずだ。
「だったら、熟成肉に必要な菌を調べて、作り出してしまえ」
と考えた人が居る。それが「さの萬」の佐野社長だ。
今回、さちの肉の肩ロース一本分はDABにしようと思い、佐野さんに打診をしておいた。と畜解体の際に一本分は骨を外さないままにして富士宮へ送る。スターゼン三戸工場では「骨付きでの発送は前例がない」ということで当初は渋られたのだが、さの萬さんが骨付き肉を扱う許可を持っていることを説明して、了承をもらったのだ。
東京駅からの高速バスに乗って3時間、富士宮へ到着。最近僕がぞっこんの「神楽坂しゅうご」の広瀬シェフも一緒だ。
充実した店内には肉だけじゃなくて数々の惣菜も並ぶ。
精肉のショーケースをのぞくと、うわっと声が出てしまうほどのラインナップ。上段にモツ系のものが並んでいるが、豚モツ・牛モツの品揃えがすごい。しかも生!こんな店が近くにあったらなぁ、、、
「じゃあやまけんさん、肉をみますか?」
と、DAB専用の冷蔵庫に連れて行っていただく。ここから先は本当はあまり見せてくれない秘密の部分。
冷蔵庫内はごらんのようにスチールの棚があり、そこに骨付きロース一本をサラシに巻いておいておく。奥に扇風機が回っているのが見えるだろう。
「これがさちの肉です。なかなかいい仕上がりですよ」
薄暗い中ではよくわからないが、表面が見事にガビガビになっているのがわかる。こちらは、まだあたらしい肉。
通常は40日以上かけて熟成肉にする。さちの肉の場合、都合55日くらいは熟成したことになるだろう。さてこの肉塊を厨房に運んで、いよいよ解体だ!
(続く)
二泊三日、高知県をかけずり回り、灼熱の太陽の下でシャワー浴びたかのように汗をかき日焼けをする。
ホテルに帰ったらバタンキューしたいけど原稿アリ。PC故障で遅れたスケジュールを取り返すために必死に書くが、某月刊誌と某ムックと、そして新しい新書の原稿まで行き着けない。ごめんなさい。ちょっと延ばしてください。
なのに、お前は何故ブログを書くのだ。二エントリ書く暇があったら原稿進められるだろう? うーん ゴメンでもブログは俺にとっては○ンチみたいなもの、、、 出さなきゃストレスで死んじゃう。
はい、これから自宅に帰ります、、、明日は二戸にて、牧野に放たれている僕の短角牛の第三子「草太郎」に会いに。もう去勢されたそうです。すまんな、草太郎。その後は二戸振興局にて「赤肉サミット」会議。夜は短角牛さちのことでお世話になった皆様にさちの肉を食べていただく会。日程の関係上、冷凍ですがごめんなさい。
そして金曜日帰りの電車から、原稿グワッと書きますので、お許しを。
では自宅に帰りまーす
高知市内に泊まるなら、いちどは足を運んで欲しい店、「菜とな」。今夜も旨かった。
おいしい鯖、土佐清水からはいっちゅうよ!
くにゅんくにゅんという食感は快楽! 鯖じゃないよね
鰹は塩たたき。
ここの使ってる塩が旨いので、ほんと、塩と吟味された薬味だけで最大限のうまさになる。
キャベツと鰯を炒めたの。女将の実家の大葉をちぎったの入り。キャベツは0.8秒、湯に通したのを炒める。湯通しで軽く火を通して、フライパンでは油とからめるだけ。だからシャッキンシャキシャキ。
うちの長ナス食べる?何にして食べる?甘辛く炒める?
はい、それでおねがいします。白飯もください。
鶏の唐揚げ。地元のはちきん地鶏を使って欲しいところだが、彼女が試行錯誤してたどり着いたのは隣県の阿波尾鶏。これも塩だけ揉み込んで強力粉をまとわせ、強火でガッと揚げてすぐに引き上げ、4分はおいて余熱で火を通す。
女将の実家、大豊地区で穫れたでっかいタマネギが食いたくて、豚と一緒に炒めてもらう。白飯はとうとう3杯目に突入。
タマネギの食感はばっちり残ってる。豚肉は四万十市の窪川のものを使用。
ここの〆のスペシャリテ、大根葉の塩漬けのおにぎり。
それに例の、白身と黄身を混ぜないで焼き上げる卵焼き。
うん、今日も旨かった! ごちそうさん!
地産地消などと特に名乗らず、けれども使ってる素材から調味料まで全てがきちんと考え、試行錯誤され、選ばれている。希有な店だと思います。
高知二日目、、、暑い! やばいほどに暑い! 直射日光をまともに受けると10分で気が遠くなります。地元の人たちも「これはきついわぁ、、、」と引き気味。そんな中、畜産試験場のある佐川・斗賀野あたりまでの遠出。
なんと将来は放牧畜産をやりたいという、意欲的な岩手大学の大学院修士課程の学生君が来訪していて、彼がひまわり乳業の「乳を搾った日が分かる牛乳」を飲みたいというので、スーパー「サンシャイン」にて購入。でも、もっと買うべきはコーヒー牛乳だよ!ひまわり乳業のコーヒー牛乳は旨い。なぜならちゃんとコーヒーをきちんと美味しく煎れて、それを牛乳と混ぜているから。ということで僕と県の公文さんもも購入。
高知龍馬空港の2F出発口に向かって右サイドにある土産物コーナーにひまわり乳業のヨーグルトや牛乳が売っている。ここで、宇宙を旅したヨーグルトを買い、コーヒー牛乳を土産に買えば完璧である。ちなみに地元の子供達は全国にあると信じて疑わない乳酸菌飲料「リープル」も売っている(笑)
さて途中にある越智という町に、ものすごい精肉店がある。
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松田精肉店というこの小さな店、コロッケが旨い!けど、そうじゃなくて、実は自前で土佐あかうしを育てている。そしてその肉を自前で売っているという、とにかく赤牛が大好きで人生を賭けている肉屋さんなのだ。
ケース内にある牛肉はほとんど土佐あかうし。たまーに、自分が気に入らない血統の仔牛しか市場に出ていなかった場合は仕入れしないため、黒毛和牛になることもある。そういうときはわざわざ「今日のは黒だけど、ええの?」と訊くそうだ。だって、どう考えたって「あかうしのほうが旨いから」。
この方が松田さん。畜産試験場の方が餌の配合や飼い方をいろいろ教わりにくるほどの経験を積んだ人。そして、肉を捌き売るところまでできる希有な人なのである。
もちろん、コロッケは絶品。つい揚げたて10個買いました、、、
「やっぱりね、A3の土佐あかうしが旨いよね。A4、A5までいかんでもええんよ。ただ、A2になるといかん。それは餌を食い込んでないってことやからね。食い込みがたりんと、味が出ない。」
なるほどね、、、単にサシを落とすという考え方だけでは、その分、肉のうま味も減少させてしまうことになるというわけだ。
「んじゃ、松田さんとこの牛舎を観に行きますか。」
高知はずるい。こんな風景がそこここに拡がっているんだもん。あ、ちなみにレンズは引き続き、AF-S16-35mmF4。このレンズ、買い決定です。ここんとこ、超広角はりいらんなと思っていたけれども、やっぱり超広角でなければ撮れない絵がある!
肉牛には「繁殖」(子牛を産んで育て、市場に出荷する)と、「肥育」(市場で子牛を買って太らせて肉牛にする)の二携帯がある。放牧しているのは99%が繁殖。つまりあのまま肉牛として仕上がるわけではない。この松田さんとこの牛舎は肥育牛舎だ。
こんにちは~
ん?
だれ? 誰が来たの~???
こんなふうにひとなつこいのは土佐あかうしの特徴でもあるのだけど、やはり世話する人が優しくないとこうはいかない。
松田さんとこは、メーカーの配合飼料ではなく単味飼料を吟味して与えている。
粗飼料と穀物飼料をうまく組み合わせて、そのうえほぼ全頭を30ヶ月は飼っているという!通常、最大のコストとなる餌代がかかるので、できれば25ヶ月くらいで出荷したい!というのが肉牛農家の思いだが、それだと旨くならないというのだ。もちろん、高価な濃厚飼料ばかり食べさせないと肉にならない黒毛とは違い、粗飼料を食べて肉になってくれる土佐あかうしだからできることでもある。
さて昼食後は畜産試験場へ。近づくと、車窓から山の斜面が開かれ、点々と褐色の牛たちがいるのが見える!
牛たちがみえますか?
左の林の陰に群れがいるが、これはやっぱり暑いからだ。放牧牛は木陰で涼をとることが多い。
この試験場に初めて来たのが一昨年だったと記憶しているが、そのときにはここまで土佐あかうしとつきあいが深くなるとは思っていなかった。
ここでお願いしているのは、「粗飼料(青草とかね)を多給することで、赤身肉中心の土佐あかうしを作り出せないか」という研究だ。
この試験場のツートップ。
普通なら、黒毛に負けないサシの入る牛を作ることに腐心するのが現状の試験研究の方向性だが、そんな中で先のように「赤身肉が」とか「粗飼料中心で」とか、通常ならやらないことをテーマ化してくれた。いろいろ周りからいわれることもあるだろうが、それをものともせずに研究を続けてくださっているのはこの人達のおかげだ。
さて、「強力」「優男」との対面。
終息宣言が出されたとはいえ、口蹄疫への配慮から、牛舎から連れ出してもらって面会。
あれ????? 優男、すっげーでかくなってない???
「そうなんですよ、優男はやっぱり増体系そのものの血統ですね。この父親の「太郎」ってのがやっぱりでかいんですよ」
と現場担当者である松崎さんが教えてくれる。
そして、心なしか子牛のころはギッと細くにらみつけるような目つきの悪さだった「強力」が、ちょっとおとなしい顔に変わっていた。過去ログで「強力」で検索してもらえれば出てくるので確認して欲しいのだけど、ホントに目つきが悪かったんだよ~ それが何かすこし優しくなった。
それにしても、優男のでかさは半端じゃない。
しかも優男の名前通り、端整な顔立ち。みてくださいよこの眉毛とまつげの長さ!エクステつけてんじゃない?ってくらいに長いのだ。
脇腹のあたりをキュッとつまんだときの手触りで、いい肉牛になるかどうかがわかるという。その感覚をちょっと教えていただいた。
教えてくれた尾石チーフによれば、増体性は優男がいいけれども、肉質は強力の方が期待できるとのこと。
このお二人が、現場で二頭を面倒みてくださっているのだ。感謝。
いやほんと、この二頭に限らず土佐あかうしは人をいやがらない。放牧で人とあまり触れ合わない短角とはまた違う牛なのだと実感。
松田精肉店で買ってきたもも肉を刺身でいただきながら、現状の確認会。このもも肉、個体のせいか味がそんなに乗ってなかった。やっぱりそういうこともある。
尾石さんがみせてくれた飼料設計をみると、ほんとうに青草中心の給餌スタイル。ただし、ぜーんぶ青草ではまかないきれない。そんなにたくさんの草をとるのも大変だし、それだけでは必須栄養素が充足できないのだ。だから適度に配合飼料も与える。そのさじ加減を意見調整。任せましたよ、チーフ!
強力と優男が肉牛として仕上がるのは、2012年の2月あたりだ。この日本で初めての、粗飼料多給した土佐あかうしの肉を、また全国の関心ある人たちに食べてもらえるようにお肉セットにして販売することにしようと提案した。できれば通常の配合飼料で育てた土佐あかうしとの食べ比べができるようなセット。
どうだろう?いまから楽しみではないか、、、
前のエントリになんで文字を書いてないかというと、そんなん書いてる時間あったら原稿書け!という声が後ろから聞こえてくるからです。モウシワケナイ、、、予想外のPCトラブルで完全にパンクしました。
ということで食べたもののみ、、、
ほんものの天然鰻を地焼きにしたものは、非常にあっさり、しゃっきりした味。
土佐あかうしのソトヒラとサーロインのあぶり。
ゴリ汁。
美味しゅうございました、、、