だんべうどん編の途中だけど、宮崎入りしています。
宮崎というか九州に来ると、もう本当に震災の話は遠く離れた物事というような空気だけれども、それはそうだ。宮崎は昨年4月以降、口蹄疫と鳥インフルと新燃岳の噴火という、トリプル被災に遭ってきた。宮日新聞の朝刊を開くと、一面トップは原発関連、その横に家畜伝染病予防法(家伝法)の改正案が衆院で通ったことが掲載されている。
今回の家伝法の改正では、口蹄疫の患畜を早期発見するための措置と、全額補償の基準、生産者に対して埋却予定地をあらかじめ確保しておくこと、それに加えて都道府県の自治体レベルでも準備をすること等が盛り込まれた。これは宮崎県の戦いの中から導き出された尊い教訓に沿ったものと言える。口蹄疫はまだどこで発生するかわからないし、その可能性は大いにあり得る。宮崎ケースを風化させず、語り継いで全国の畜産農家が備えをする必要がある。
そして宮崎県内で多発していた鳥インフルは一応の落ち着きを見せたようだ。新燃岳は依然として活動が活発で、中の見開き面を使って灰の処理法などのQ&Aが掲載されていた。灰は重いので、大きなビニール袋にたくさん入れてしまうと破れてしまうので注意、など。
宮崎県は昨年からずーっと災害に見舞われてきた。しばらくは彼らを安寧が包むことを祈りたい。しかし、昨日午後に京屋酒造の渡邉社長と久方ぶりにお会いしたら、「こんな宮崎でも、震災ショックが来ています。福岡で飲食店がふるわず、昨対比40%減だそうですよ!」とのこと。
西日本はぜひ、被災地を暖かく見守りながらも、活発な経済活動を営んでいただきたいと切に思う。
さて、ホロホロ鳥の石黒さんより、「餌が届きました。これで大丈夫」との連絡あり。ラ・毛利の毛利シェフはいま、食料満載の車で岩手入りし、被災地で炊き出しをしているそうだ。彼の大学は大船渡にあった水産学部だったのだ!
実は先日、飼料の配送を行う会社から連絡があって「餌はあるんだけど、何十トン運んでもすぐにはけちゃう。つまりまだ供給が足りてない!」とのこと。今回の餌不足、じつは原料穀物の在庫は各地に十分にあったそうだ。しかし不況のさなか、どの飼料会社も生産自体をぎりぎりまで効率化するために少ない人員で回すため、増産体制が直ちにはとれなかったとのこと。なおかつ物流上の問題としても、最低限のルートを最低限のトラックで運ぶ体制になっているため、いざ東北へと言っても、余分に回すためのロジスティクスがとれなかったのではないか、という話だった。
経済から冗長性が無くなると、不測の事態の際の被害が大きくなるということである。日本が今後立ち向かっていかなければならないことが、あまりに山積しているようにみえてきた。
では、日南の産地へ行って参ります。
数日前にホロホロ鳥の石黒農場のレポートを掲載したが、石黒さんからその後の状況の連絡がきた。
山本謙治様
その後、御連絡しないで申し訳ございません。日々動き、もがいています。
ブログありがとうございます。反響あります。飼料の件は、未だに入荷しておりませんが、なんとかなっております。やっぱり、小規模農場は弱いですね。
物流も未だにクール便の再開は、県内メドが立っていない状況なので、我慢できずに、本日、山形まで走り、震災後初めての出荷してきます。山形からなら、クール便扱ってくれるとの事なので。
皆さんから、あたたかいメールや電話いただいております。本当に恵まれた農場だと思います。
今から行くとか、餌送ったとか、必要な物送るとか数え切れない励ましいただいております。注文も100店以上から予約が入っております。
岩手に来るレストランプランは、お堅い人に相談したら、止まってしまいました。平等性に欠けるとかで・・・
でも、ちょっと違った方向で進行中です。それならば、独自でと思い、ロレオールの伊藤さんに話を持ちかけ、こちらはもうすぐ動きそうです。スピードが大事だと思う。
山形の奥田さんが、炊き出しキャラバンをしていて、月曜日から岩手入りするとの事、 ホロホロ鳥も使っていただけるようお願いしました。ラ・毛利さんも、熱い方なので、岩手に来ると言っておりましたが、奥田さんとスケジュールが合わず、次回持ち越しとなりました。
石黒農場では、ホロホロ鳥を使ってくれているレストランに、ホロホロ鳥を安く買ってもらい、その分を「美味しいものを食べる為の義援金」として、 プールしてもらい、第1弾として3ヵ月後をメドに被災者を招待し、各地からシェフに集まってもらい、料理してもらう会を企画しました。本日、商品と一緒に送ります。細かい事は、全くきまっていませんが、自分にプレッシャーをかけています。
岩手ツアーは、旅行業界のほうで動き出してくれています。その方のメールの一部。
「現地が落ち着いたら、行ってあげること、また その復興振りをみんなにつたえることが私たち業界につとめる人間の役目だと思います。」
ありがたいです。
今日は、久しぶりの売り上げです。正直、うれしいです。
石黒幸一郎
うーん 最後の「久しぶりの売り上げです」を読んで、グッと来てしまった。被災している人にも、家がない人もいれば、家も仕事もあり、食っていかなければならない人もいる。その人達をせめて、東日本に住む人たちで支えていかなければ、と思ってしまった。
さて石黒さんのメール文中に出てくるロレオールの伊藤さんからも熱きメールがきた。

山本謙治 様
無事でした!
震災後にメールを長々と書きましたが、ねぼけ眼で作業していたため、送信寸前に消去してしまいました。
その後、沿岸に炊き出しに行き、その光景をまのあたりにしてから・・・あまりにも・・・・・
何をどう伝えてよいかわからず・・・・・メールできず、遅くなりました。
現地の状況はというと、私の文章力では表現するにはむずかしく
軽はずみな表現になるといけないので、控えさせていただきます。当店は内陸部にあるため、揺れだけですみ、グラス類、皿、一部備品とうの破損と建物は多少のヒビ、冷暖房の水漏れ程度でした。
大変な地震でしたが、おかげさまで当店スタッフまた皆の家族とも無事でした。
ライフラインも3日程度で復旧しましたのですぐ営業の準備はできました。
しかし、ガソリンと震災の影響で道路状況の悪化と流通が麻痺しているので仕方ありませんが、お客様が動きません。なんといっても精神的なダメージが大きいようです。仕入の方はほとんど地場のものしか使わないので野菜は問題ありません、ただ、肉は県内の流通でもクール便が動かないとだめです。岩手は広すぎます・・・
魚は残念ながら壊滅的です、海に魚はいますが獲る手立てがありません。しかし、被災した沿岸ではもう動き出している人たちもいます。家も船もながされても・・・・・炊き出しは、これくらいなら自分もできると思いスタッフに言ったところすぐにいきましょうということで・・・
店の体制は整いましたがお客様が動けないので、今までお世話になった方々へのせめてもの恩返しです。
私も県水産関係や工業技術センターの関係でいろいろと関わってきたので出来る限りの事はしたいと思います。これからしばらく炊き出しは続けようと思います。先週、今週は気仙沼、志津川、歌津、石巻に行ってきました。避難所ではこども達が本当によく働いています。
よくよく、こども達をみると体を動かして何かを紛らわせているようなところも感じます。ほんの少しだけ垣間見せるその姿をみると胸が締め付けられます。これからが避難所生活もストレスがたまり大変になると思います。今は庄内アルケッチャーノの奥田君と一緒にいろいろまわっています。われわれシェフ連合も長期的なスパンで考えています。
炊き出しのための食材提供をしてくれるメーカーさん、生産者さんが増えてきています。そして東京あたりからも炊き出しに同行させてほしいと言ってくれるシェフの方々がいること。とても心強くおもいます。
ただ、永いお付き合いをお願いしたいので、現場をよくみていただき、復興していくなかから生まれてくる生産物を少しでも買って使っていただけるようにお願いしていきたいと思います。先日は辻口シェフもわざわざ来てくれました、しかも3t車にラスクを満載して2万5千個も。多忙なスケヂュールをぬって夜通し車をはしらせて・・・ありがたいです。来週は大船渡・小石浜と釜石のまだライフラインがなにひとつ復旧していない小学校でやってきます。
今回の震災による影響と原発の追い討ちで日本の経済も変わるのでしょうね。
食に関してもスローフード、地産地消という言葉もだいぶ聞きなれ、飽食の時代からの転換期にきたのではと思っていました。
食に関わるすべてのこと、様々な問題を整理し本当の意味でお互いを思いやる仕組みに少しづつでもいいから変わっていくことを切に願っています。まさにやまけんさんの言うエシカルで。これから復興にむけて歩みはじめますが、岩手あるいは東北の食を発信しつづけていこうと思います。三陸沿岸は地形的に交通網もよくないですが、来県していただいて食事をしてもらい買い物をしていただくのが一番のことだと思います。やまけんさんも東北のものを買う機会がありましたら、なにかひとつでもいいですから上乗せして買ってくださいね!
われわれも単なる支援ではなく一緒に歩んでいけたらと思います。先日、石黒君と別件で連絡をとりました。すぐに取組みをはじめましたので、それについては、また報告します。多忙な毎日をお過ごしと思いますが、どうかご自愛ください。
ロレオール 伊藤
炊き出し隊が頑張っている状況はテレビなどでも観ていたが、東北部のシェフ達(東京も)がどんどん向かっているようだ。現地に入っていない我々は、せめて伊藤さんが書いておられるように「東北のものを買う機会があれば、上乗せして買う」を実行したいと思う。
ご両人、状況に負けず頑張ってください!こちらでやれることがあったらすぐに連絡を。

昨年6月に、家の光協会の「やさい畑」の連載のため、陸前高田にキュウリの取材にうかがった。そのときの篤農家さんが、この小泉忠治夫妻だ。今回、その安否を気にしていたのだが、避難所の名簿にお名前を発見し、ほっと一安心をしているところだ。奥様のお名前をうかがっていないので、ご夫婦とも無事なのか、それとも同姓同名の人がいるのかも、と考えるとぬか喜びは出来ないのだけども、おそらく無事だろう、と思うことにする。

自根キュウリ、というとなんのことかわからない人もいるだろう。「自根」とは読んで字のごとく「自分の根」ということ。つまり接ぎ木をしていないキュウリのことだ。
キュウリはそれほど病気に強い作物ではない。自根で育てようとすると様々な病害にやられてしまい、長いこと収穫が出来なかったり収量が落ちたりする。そこで、この国でキュウリを営利栽培する場合、98%程度(←僕の目分量ですが)はカボチャの仲間の台木に接ぎ木をする。カボチャは、育てたことがある人ならご存じの通り生命力が旺盛で、キュウリが弱い病気にも比較的耐性があるのだ。これにより、3ヶ月~5ヶ月以上の長期どりが出来るようになった。
しかし、いいことずくめではない。接ぎ木栽培をすると、カボチャ台木の特性によりキュウリの性質に違いが出てくる。例えばカボチャの性質を受け継いでか、皮がちょっと厚く堅くなる。ブルームと呼ばれる白い粉をふく品種が最近みられないが、これも台木の性質によるところが多い。
そして最大の違いは食感である。おそらく昭和の終わり頃以降に産まれた若い世代は台木キュウリしか知らないはずなのでわかりようもないのだが、接ぎ木キュウリと自根キュウリでは、ポリポリ感が全く違うのである!自根キュウリはポリリン、ポリリンと歯に絶妙な心地よさをもたらす食感があるのだ!これにはいろんな説があるのだけども、キュウリが根茎から吸い込む肥料成分と、カボチャ台木が吸うそれに違いがあるから、と言われている。
さて、そんな自根キュウリだけれども、市場ではそんな「食感が素晴らしくて」ということは、ほとんど評価されない。結局は「そこそこの品質で、安定して出荷できるもの」に評価が集まるのだ。病気に弱く収量があがらない自根キュウリはどんどん接ぎ木に置き換わっていった。
、、、しかし、陸前高田ではそんなことはなかった!のだ。

陸前高田ではまだ数十人の農家さんが自根キュウリを作って、いた。しかも行ってみて驚いたのだが、ハウスではなく露地栽培が多いのだ。キュウリの露地栽培では、雨の跳ね返りなどからウイルスが媒介される病気が怖い。だから、自根キュウリはハウス栽培で行っていると思っていたから驚いた。
「この辺じゃこれが普通だねぇ」
とおっしゃられたが、ごらんの通り丁寧にうねの間に敷きワラをしている。びっしりと、土が見えないほどに。この敷き方にも実に芸術性を感じたものだ。

忠治さんと、右にいるのは八木澤商店の河野社長だ。もちろん、お友達。

キュウリの品種は色々使ってきたそうだが、このときメイン品種だったのは「大望」。

この立派な自根キュウリを育てるための肥培管理などの詳細は、昨年の「やさい畑」秋号に掲載しているので、関心のある方は取り寄せしていただきたい。

この皮の薄さをみよ!この皮と果肉の食感バランスこそが、自根キュウリ最大の特性なのだ。
この自根キュウリを使った料理が、こんなにも並んだ。

中でも僕が感動したのがこれ。

キュウリとサバ缶の煮物だ!
「キュウリとサバ缶?なにその取り合わせ!?」と驚く人もいるだろう。 もちろん僕も驚いた(笑)
実はこの地方では、サバの水煮缶はむちゃくちゃポピュラー。三陸の海の幸でもあるし、地元の魚を缶詰にしているようなものだ。だから、郷土料理のひっつみ汁にもサバ缶を汁ごと入れたのを味のベースにしたりする。で、この料理はキュウリとサバ缶を甘辛く煮たものだ。
キュウリは、あたりまえのことだけどウリ科の野菜だ。瓜は、軟らかく煮て食べても美味しい。すなわちキュウリも煮て美味しく食べることが出来る。この煮物は、いったん自根キュウリをブツに切ったものを湯でこぼし、ある程度やわらかくなったのをサバ缶と共に油で炒め、その後、醤油やみりん等でとろとろになるまで煮たものだ。案外長い時間煮ないと、とろとろにはならない。これを冷まして食べるのが、実に最高なのである!実はこの日、どんぶり一杯食べてしまい、おかわりも所望してしまった。

この小泉家の家も畑も失われたのか、気になるところだけれども、避難されているのだからおそらくそうとうのダメージがあったのだろう。小泉さんに連絡する手段がないのだけれども、僕はあの自根キュウリの誇らしげにぶら下がる圃場を一生忘れません。

日本にはまだ、農の匠が存在している。でも、いついなくなるかわからない。その思いをずっともって取材をしてきたけれども、いよいよその危機感が強くなってきた。果たして陸高の自根キュウリの、あのポリリン、ポリリンという食感とまた巡り会える日は来るのだろうか。来ると信じたい。

人生は啓示の連続だ、と思う。ただしその啓示はさりげなく示される。それに気づくか気づかないかによって、人生の深さに大きな差が出てくるのだ、と考える。
地震当日の3月11日、僕がシンポジウムに出るために大分県臼杵市にいたことは書いた。そのとき一緒に出るはずだったのが西日本新聞社の佐藤弘さん。食育に関する新聞の中で最高の内容といってよい長期連載「食卓の向こう側」のトップであり、鋭いまなざしで食の現状に警鐘を鳴らしているお方だ。
シンポジウム当日、車で会場に向かう途中に「あれ、すごい地震が起きたらしいですよ、、、」と彼の携帯にメールが届き、すさまじい状況になっていることがわかった。遠く離れた臼杵でも、津波警報が出たため市長判断でイベントは中止。パネラーの農家さんたちと控え室で残念がりながら、お茶を飲んだ。このとき地震の情報がテレビで放映されており、連絡も満足にとれず、僕はいきた心地がしなかった。
そんな中、佐藤さんが「よっしゃ、お金はもらったんだし、やることやりましょう!今日話すはずだったこと、私とやまけんさんでお話しさせていただきますよ!」と声を上げた。講演者二人とパネラーのみなさん、そして遠方から来てくださった数人のお客さんとで、控え室にてミニシンポジウムをやったのだ。
その席上で佐藤さんがみなに進呈してくれたブックレットが、「食卓の向こう側 第13部 命の入り口 心の出口」だ。たった500円という価格なので、ぜひ買って読んでいただきたい。絶対に損はしない。僕はこの日、この本をいただいたことは何かの啓示であると本気で思っているのだ。
この本の副題は「噛むことは生きること」。つまりよく噛んで食べるということが単に消化をよくするだけではなくて、健康にものすごく関係があるということなのだ。
「あのですねぇ、口ってすごく重要なんですよ。インフルエンザ菌だろうとどんな毒性のある物質であろうと、唾液を十分に出して、そこに浸していれば毒性が低くなっていくことがわかっているんです。」
たとえばモンゴルでは昔、大ぶりな羊肉などをよく噛んで食べていたため、虫歯など一つもなかった。ニュージーランドのマオリ族も、食べ物は違えど同じような状況だった。それが、欧米の文明が入ってきて柔らかで甘いものが氾濫するようになると、すさまじいほどに虫歯が増えるようになった。この変化に応じて、なんと顎の形も変わる。もちろんスマートでほっそりした顎に変わるのだが、それはよい変化とはいえない。癌や心臓疾患などが増加する傾向にあった米国では、「食べ方が問題なのではないか」という疑念を持った医者がいた。その食べ方というのが、「噛む」ということなのだ。
もちろん日本の食もすでに危険域に入っている。つまり柔らかな食べ物があまりに多くなってしまっているのである。テレビのグルメ番組で芸能人が美味しいものを食べるときの反応でいつも出てくるのが「やわらか~い!」というものだ。古来、やわらかいものは実にごちそうだったわけだ。しかしいまや、外食や中食で「柔らかくないもの」を探す方が難しいではないか。
やわらか食が主流となって、日本人は「十分に噛む」ということをしなくなった。それによってよくない兆候が出てきているという。九州大学の教授によれば、かつての唾液の分泌量は一日1~1.5リットルあったそうだ。それが現在では800ミリ~1リットルに減少しているという。
実は、唾液はものすごい力を持っている。損傷した身体を治癒する因子が含まれており、また唾液に含まれる酵素類はAF-2やアフラトキシンといった毒物の効力を30秒で1/10以下に抑え込んでくれるのだという。
「一口30回噛む」ということには理由があったのだ。
この唾液のエピソードをはじめとして、「口」の正しい使い方に関する情報が多々載っている。実はこの本をいただいて、帰りの機内で読んでいるときには「うーむこれはおもしろいなぁ」と思って読むだけだった。そして原発の状態が悪く、毎日胃が痛くなるような思いでいる最中はすっかり忘れていた。そして、放射性物質が食品を汚染し始めたここ2日間で、「そうだこれだよ!」と思い至った。僕にとって、啓示は示されていたのだ。
放射性物質はもう避けようもなく私たち首都圏の人間にもたらされてしまう。ならば、ここを動けない人たちは何をなすべきか。やれるのは「できるだけ摂取しない努力」だけではない。「摂取した毒を無力化するための努力」ではないだろうか。
いやもちろん「唾液によって放射性物質が無力化できるゾ」なんて医学的に根拠のなさそうなことをいうつもりはない。けれども、唾液が免疫力・自己治癒力を高めることは確かなのだ。ということで、僕は一口30回を始めております。
ストレスをできるだけ貯めず、免疫を高めていく生活をしよう。様子を見て、西日本にたびたび旅行しよう(笑)それがいまできる対応策かなと思っている。
佐藤弘さん、啓示に満ちた本をありがとうございました!「食卓の向こう側」に敬意を表します。
![]() | 食卓の向こう側〈第13部〉命の入り口 心の出口 (西日本新聞ブックレット) 西日本新聞社「食くらし」取材班 by G-Tools |
とにかくよかった。ひろっきい、お疲れ様。下記に引用します。
東北関東大震災被災地への直接支援協力の
お願い連絡をさせていただいた皆様へ
こんにちは、伊藤裕樹(ひろっきい)です。
先日は急なご案内をさせていただき恐縮です。
また、直接支援へご賛同いただきご送金いただいた皆さま、
さらには、ご友人に私からのメールをご転送くださった皆さま、
本当にありがとうございました。
この場をお借りし、厚く御礼申し上げます。
以下、遅くなりましたが、先日に実施いたしました被災地への
直接支援活動の概略ご報告をさせていただきます。
内容としましては、本日までに現地向けに行った当方の活動の
途中報告となります。
ご送金いただいた皆様への、個々のご返信並びに会計報告は
これから進めさせていただきます点、ご了承ください。
今回の直接支援により、今すぐ必要としている方に、ご賛同
いただいた皆様の気持ちとともに1食分のきりたんぽを、
確実に届けることができたと感じています。
ご案内させていただいた皆さまに、改めて感謝させていただく
とともに、被災地の皆さまの復興をご期待申し上げます。
なお、ご送金の受付は、勝手ながら3月末までとさせて
いただきます。
今回の活動実費以上にご支援が寄せられた場合には、
次のような活動に向けさせていただくことを検討中です。
・被災地での聴覚障害や視覚障害をお持ちの方への
食料品を中心とした物的支援
・被災地からの長期滞在避難者を受け入れている
周辺自治体への食料品を中心とした物的支援
・その他、大槌町の行政機関を中心に相談、など
最後になりましたが、皆さまのご健勝をご祈念申し上げます。
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東北関東大震災被災地への直接支援活動の途中ご報告
実施日:3月19日夕刻出発、21日未明帰宅
訪問場所:岩手県大槌町周辺の避難場所(釜石市の北隣り)
・大槌高校 ・大槌町旧金沢小学校
・小槌地区運動公園内体育館
・大槌町学校給食センター
・大槌町渋梨かみよ稲穂館
・大槌町栗林公民館
・釜石市両石の民家
・釜石市両石の鵜住居の民家、など
支援物資:きりたんぽ6,150食(4ヶ月常温保存可能)
地鶏スープ6,150食(3ヶ月常温保存可能)
おにぎり100個(家族で握ったもの)
水400リットル(自宅の井戸水から採取)
灯油300リットル、
ガソリン60リットル、軽油100リットル
薪ストーブ3台と煙突、ノコギリ
紙皿5,000枚、汁物容器500個、割箸5,000膳
サランラップ1,000m、食器用洗剤10本、
手洗い用石鹸50個、生理用ナプキン5パック、
子供用紙おむつ300枚、大人用紙おむつ300枚
運搬方法:4tトラックで、3名で現地入り
その他:20日(日)7:00に第1目的地の大槌高校へ訪問
避難所責任者より、「行政指定の大規模避難所には、
食料品を中心に支援物資が届き始めている。一方、
指定されていない避難場所や自治会館、内陸部の
避難者がいる場所には何も届いていない」との
話を聞き、届け先地域を絞り込み
実際、大槌高校には灯油80リットルのみを提供
その後は、人が集まっているところに立ち寄り、
目的を伝え、必要なものを聞き、提供できるものを
荷降ろし、の繰り返し
以上、要点をご報告させていただきます。
直接津波が押し寄せた地域は、電気・水道・ガスはもちろん
復旧していません。
自衛隊や消防団を中心に、瓦礫とヘドロを道路脇によせ、
少しずつ、道路をつないでいる状況です。
三陸という地形のため、ひと山越えた隣の地域にも、
徒歩でしか行けない状況はまだまだ続いています。
多くの人が徒歩で、身内の安否確認をしています。
帰路に、津波で全て流されたが裏山によじ登り無事だった
男性を乗せ移動しました。
途中、彼の自宅があった場所を通過しましたが、他から
流されてきた瓦礫や車などが折り重なっていました。
以上
伊藤裕樹(ひろっきい)
いま、TBSラジオデイキャッチの収録(もちろん被災関連)をした直後に、茨城の鹿熊さんから連絡があった。そのメッセージは二点。
「ホロホロ鳥の石黒さんの記事読んだよ。いま、鹿島の飼料センターに青森・岩手・宮城からのトラックが着いてるそうだ。荷積みしてそっちへ向かうところだからもう少しガンバレ!って伝えてくれるかい?一ヶ月分以上の備蓄があるから何とかなるはずだ。こういうときは農業者同士、助け合わなきゃな。
それと、やまけんは稲作・畑作にはあまり影響なしと書いていたけど、そうでもないかもしれないよ。
茨城のうちの田圃が、地割れで用水が使いもんにならない。これから稲の種を蒔く時期だけども、その用水の手当が出来ないかもしれないし、いまから田おこしから初めて間に合うかどうかわからない。そうなると、米は一作分、出来なくなる。
茨城だけじゃなくて、岩手、宮城、福島、栃木、群馬、千葉もそういうところが結構あると思う。」
うーん、そうだったかぁ、、、これは本当に被害深刻だ。先日の「今後の見通し」エントリにも手を入れざるを得ない。
とりいそぎ以上、速報します。
いつもより50%以上、画像のサイズを落として掲載することにします。通信環境も節約したほうがいいと思うので、、、
ホロホロ鳥という面白い名前の鶏肉をご存じだろうか。東京や大阪でも高級なフレンチ・イタリアンにいくとけっこうメニューに載っているのをみたことのある人もいるだろう。フランスでは『鳥の貴婦人』とも呼ばれる、実にデリケートな食感の食鳥である。実はこの鳥を日本で営利生産している経営体は一カ所しかなく、それが岩手県花巻市の石黒農場だ。
その石黒さんからメールが来たので、紹介をしたいと思う。まずは読んでいただきたい。この中に、今後の被災復興にむけた支援で重要な視点が二つあるのだ。
山本謙冶様
ご無沙汰しております。突然のメール申し訳御座いません。
岩手県のホロホロ鳥生産者 石黒農場です。私ども、人・ホロホロ鳥ともに無事です。
同じ岩手でも、沿岸の方々に比べると、ここは被災地とは呼べないです。ライフラインも整い、布団に寝れて、なによりも温かいご飯が食べれます。
柴田書店さんから、メールいただき、ブログ拝見いたしました。
岩手の現状と畜産業の現状を的確に捉えてくださりありがとうございます。やはり、なんと言っても、餌の問題は未だに解決されていません。知り合いの卵屋さんでも、餌が無く卵を産まなくなったので、半分殺処分をしている状態です。
豚でも、餌の手配は出来たものの、現物は届いていない状態です。
大手の養鶏場になると、事態はさらに深刻になっていると思います。我が家は、米・雑穀・麦・糠等に取り組んでいたおかげで、なんとかなっております。
一番ありがたいのが、農家さんからの、協力で、くず米や、糠等 かなりの量を分けていただきました。本当に感謝です。小さい農場なので、なんとかなっているのだと思います。
餌も、秋田経由で入ってくるのとの情報は、入っております。でも知人を頼ったら、周辺県の業者さんのところには、牛・豚・鳥用の餌が充分にあると聞きました。 燃料もあるそうです。こちらの苦況が伝わっていないのかもしれませんが、ぜひ動いてもらえると助かります。人の命が第一ですが、家畜も生き物。命を粗末にする事なく、被災している方々にも食べてもらえるかもしれない。
こんな、非常事態だからこそ、協力体制をつくらないといけませんね。一昨日より、考え方をちょっと変えて動き出しております。
災害は起きてしまいました。いつまでも嘆いているわけにはいきません。
復興に向け、皆で歩き出さなければなりません。そうでなければ経済が衰退してしまいます。
中・長期的に考えをしなくてはいけません。ある程度、落ち着いた時に、恐ろしい事が、起きるような気がします。
業種によりますが、東北の経済が心配です。人が動かない、物が動かない、お金が動かない。そこで、お金だけではなく、人と物を動かす仕組みを考えています。ある所で、試験的に始めた試みの、東北版を模索中です。
具体的には、
○岩手や宮城に来ていただく仕組み作りです。
1.レストランで東京(その他全国各地)からの予約を受け付ける。
2.コース料理として1名5000円とし
予約してくれる人は、料金を振り込んでいただく。
3.その費用で、レストランは地元の食材を中心に仕入れ、
被災者の人たちに無償で食べていただく。
4.予約してくれた方は、岩手に元の日常が戻ったら、おいでいただき、
2500円のランチコース料理を食べていただく。
このような仕組みつくりです。○お世話になっている残間里江子さんが組織しているクラブウィルビー
にて、「産直・岩手・東北」を立ち上げて、買っていただき、その中の半分の品を被災地に、半分をご自分で取り寄せるような仕組みつくりをお願いしております。お金だけではなく、物を動かそうという考えです。様々な組織が被災地に支援とぞくぞく行っておりますが、ただ見物して帰って来ているようところもあります。支援物資もかなり集まっています。ただ、どこのどの避難所で何が必要なのか整理できてないまま、闇雲に行くのは、無駄だと思っています。
非常事態なので、仕方ありません。皆さんのなんとかしたいという気持ちもわかりますし、私だって、行ってお手伝いしたいと思っています。でも、1週間が過ぎました。ライフライン・物流も復活してきました。
次の事も考えないといけないと思っています。とにかく、全国的に飲食店はお客様がいなく悲鳴をあげていると聞きます。
予約はキャンセルだと聞きます。
この状態がいつまで続くのだろう。
プロ野球に象徴されるように、いつまでも、なんでも中止なんていうのは、
経済を悪くするだけだと思います。
そう考えると東北だけが被災者ではなく、日本全体が被災者なのかも。ほぼ毎日、鳥の処理をしています。
売り先が全く無いので、全て冷凍しております。
早く、物流が復活してくれる事を願っています。
油も早く欲しいです。餌も早く欲しいです。でも、こんな悩みが出来る事自体、自分は幸せだと思っております。
みんなで頑張らなくては。生かされた意味を感じながら・・・なにかいい知恵はないでしょうか。お知恵をおかしください。
長々とすみません。
--------------------------------------
(有)石黒農場 石黒幸一郎
こんなメールだった。いままさにマスコミ報道も「過剰な自粛よりも経済の活性化を」ということで、あまりイベントなどを自粛しないようにということを言い始めているのでよいタイミングで問題意識をもったメールが来たと感じた。
いまだに孤立している被災地の支援を優先させなければならないし、その間はお祭り騒ぎなどしていられないというのも日本人として同感だ。しかし、沿岸部の被災地と内陸の近接地双方が直面しているのは、今後の復興に向けた動きは長期戦になるということだ。
つまり、我々のごとき支援できる立場にいる者は、いまだけではなくこれから長く支援できるように心づもりをしていかなければならないということなのだ。その形はいろいろな者が考えられる。被災地への義援金での支援だけではなく、しばらくいて事態が落ち着いてから岩手や宮城に足を運んで、ご飯を食べる。地元の企業にお金を落として帰ると言うことも立派な支援だ。そのための余力をぜひ残しておいて欲しいし、実際に足を運んで欲しい。
石黒さんが文中で述べていた支援の仕組みは、実現したら僕のブログでも紹介しようと思う。こうしたネットワーク作りの上手なひと、経験者がいたらぜひ手を挙げていただきたい。岩手の人たちを紹介します(便乗詐欺はやめてね)。
ということで、さらに被災地近隣の情報が入ったら速報していきます。

岩泉にて、西洋ほおずき「フィサリス」を栽培し加工商品にしている早野商店から、無事を知らせる連絡があった。表題に書いたとおり、岩手県の短角牛の最大の産地である岩泉の短角牛販売を引き受ける岩泉産業開発の面々も無事とのこと。一安心だ、、、
なんかやっぱり、僕の知己となる人たちは、僕と同様にしぶとく生き延びるようになっているのだろうな。天に感謝。
そしてさっき、秋田で米を作りながら売れっ子コーチングを続けるひろっきいからメールが来た。なんとこれから被災地へ、きりたんぽやおにぎりなどの食料を大量に届けに行くという。彼らが生産した米を無償で提供し、きりたんぽやおにぎりにして持っていくそうだが、加工賃とそのほかの資材は全て有償である。現時点では150万円程度の費用負担になるのを、自分たちの手弁当にしている。そこで、費用を提供してくれる人を募集中。ただし彼らはNPOではないので寄付扱いはできない。その代わり、義援金的な処理をするために企業の損金処理が出来るスキームを考えたらしい。

僕はいまさっき15万円を振り込んだ。ひろっきい、頼むから気をつけて行ってきてくれ!被災者に旨い秋田の米を食べさせてやってください。そんで、無事に帰ってきてくれ。
下記、彼からのメールの引用です。関心あるひと、是非協力をお願いします。いま電話したら、すでに現地に向かうトラックの中でした。この男が怪しい人間でないことは私が保証します。立派な男です。
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(東北関東震災の一部被災地域への直接的支援のご案内)
こんにちは、伊藤裕樹です。
この度の震災で被災された皆さまにお見舞いと、お亡くなりになられた方々のご冥福をお祈り申し上げます。
私は、秋田県由利本荘市にて、農業・コーチ・コンサルタントをしています。19日現在、秋田も皆さん同様、ガソリン供給と物流停止、計画停電、の状況にあります。
ここ数日、被災地で頑張っていらっしゃる方々に、私に今できることは何か、を問いかけてきました。
その答えは、復興活動の支援が遅れると思われる被災地に向け、食料と水と燃料を直接届ける、でした。
具体的には次の概要にて、今晩に秋田を出発し現地に向かいます。
目的地:岩手県釜石市、大槌町
支援物資:きりたんぽ6,000食(4ヶ月常温保存可能)
地鶏スープ6,000食(3ヶ月常温保存可能)
おにぎり100個
水400リットル
灯油300リットル、ガソリン60リットル
薪ストーブ3台と煙突、ノコギリ
その他、紙皿などの使い捨て容器など
運搬方法:4tトラックで、農家仲間3名で現地入り
先週に現地入りした岩手の友人からの情報ですと、指定された避難場所の他に、被害の少なかった個人宅や寺院で、10数名で避難生活をしているところが多数あるようです。
現地道路状況によりますが、このような場所を目指し進みます。
以下は、支援活動に必要な資金協力のご案内です。
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今回の活動では、きりたんぽに用いる米と水は、私の会社から無償支給します。
それ以外(きりたんぽへの加工や他物資)は外部調達です。地元関係各者には、可能な限りの協力をお願いしていますが、もちろん限界があります。その限界部分を概算で金額換算すると、きりたんぽ1食分で約200円となります。つまり、10,000円で50人の1食分に相当することになります。
私と私の会社は、特定NPOではありませんので、皆さんから資金協力いただける場合、残念ながらそれは寄付金処理はしていただけません。
そこで、皆さんにとって通常の事業活動内での損金処理ができるように、次の構造での処理をさせていただきます。
・資金協力いただく皆さんは、当社(拓の里)に
会議に必要なきりたんぽとスープを注文した
・届け先は岩手県の知人宛
・よって、当社(拓の里)の指定口座に代金を支払った
・後日、当社から領収書が送られてきた
ご協力いただける際の送金先情報は次の通りです。
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ここから先の部分は、彼の口座等の個人情報があるので、ブログ掲載はやめておきます。ひろっきいの活動に支援をしてくれるおつもりがある方がいたら、私までメールをください。
です。折り返し、振込先と彼の連絡先をメール差し上げます。
さっきのエントリ書いたそばからいろんなメールをもらった。首都圏も場所によってかなり違いがあるようで、「カップ麺や加工食品ばかり無くなってるけど、野菜や果物は普通に並んでる」というところもあれば、「なにもかもすっからかん」というスーパーまで様々のようだ。東京・神奈川・埼玉・茨城・千葉・栃木・群馬などでまったく状況が違うらしい。
岩手県の養鶏(ブロイラー)の企業さんからの連絡で、すでに飼料が尽きてきており、種鶏には餌を回しているが、肥育段階にある鶏には餌をやれない状態に陥っているそうだ。水主か与えられないとの由。飼養している700万羽のうち、なんと昨日だけで3万羽が餓死したそうだ。ちなみにいま、肉に使うビニール袋が枯渇してしまったとのこと。運べるものなら運んであげたいのだが、、、
ところでさきほど群馬県の、仲良くしている葉物野菜の生産者さんと電話で話をしていて、風評被害の心配をそうとうにしておられた。野菜は順調にできているし、先にも書いたようにこれから春野菜の出荷シーズンとなる。そこへ、放射能がどうしたこうしたという風評で取引を断られるのが一番怖いというものだ。
これは非常に嫌な話なのだが、スーパーの販売担当者は消費者が嫌がりそうなことを先回りしてストップする傾向がある。例えば鳥インフルは基本的には人間には危険はないといっているのにも関わらず、近隣産地の鶏肉を撤去し、そのうえ「弊社では○○県の鶏肉は入荷しません」と書いて胸を張るところもあったりするわけだ。これは、実に罪な行為である。
しかしそういう行為のベースと成っているのは、消費者の心ない言動や行動であるのも事実だ。消費者が1000人いれば、数人は「これ大丈夫なの?」「こんなもん、置くな!」ということを言う人もいる。販売店としてみれば、それによりパニック・買い控えがおこるよりは、仕入れをストップしてしまった方が速い。他の仕入れ先はまだあるのだから、、、
けど、出荷している産地にしてみればこれはもう経営破綻につながる恐ろしい事態である。だから風評被害は怖い。そしてその恐れが、東日本一帯の農産物・畜産物にたいして出てきているのを感じる。
もちろん基準値以上k身体に害が確実に出ると言われる濃度の放射能が検出されるようなものは食べない方がいい。それは当然のことだが、そうでないものを根拠もなく「これって危ないかも」忌避するのだけはやめなければならない。ひとつ前のエントリに、僕は「現在はまだ農家が残っているから、食料不足にならずに済んでいるんだ」ということを書いた。東日本の生産基地は、まだいまからなら復旧できる。けれども風評害により数ヶ月の出荷停止ともなれば、東日本の食料生産の担い手はみなつぶれてしまう。そうなったら、先のエントリの内容は全部書き換えだ。つまり日本の食品価格は高騰するだろう。
そうならないようにできるのは消費者だけである。どういうやりかたがあるのかは僕も考えるが、とりあえず、いらぬ声を上げないということも重要であると思う。
地震発生後、実はいくつかの雑誌編集部から緊急の執筆依頼が来ている。それがことごとく
「震災に被害によって食料不足が起きないかどうかを書いて欲しい」
というものだ。残念ながら出張業務中であり、かつ書かなければならない原稿が積み上がっているためお断りをしたものが多かったのだが、関東地方の人たちもスーパー店頭でものがなくなったりしていることで相当に不安を感じていることが伝わってきた。
ここ一週間、僕は中部大学の武田邦彦先生のブログを読むことで、事態の把握と心の平安を持つことが出来るようになっている。僕も為すべき事はなさねばならない。それは、とりあえずたべもののことについて書くことではないかと思うようになった。そこで、計画停電中の首都圏の人たちに対して、少なくとも食料に関してパニックにならないように書いておく。
「食べ物は十分にあるので、無くなりません。いまお手元に届かないのは流通上の問題であり、電力供給と物流システムの復旧が成れば届くので、しばらくの我慢です。」
ちなみに食料と食糧と二つの言葉がある。食糧と書くと通常は穀物などの主食を指すが、今回は広義での食べ物のことを書くので食料とする。食料には未加工の原料である第一次産品と、加工をした第二次産品があるが、まずは日常生活に必要な生鮮品(青果物や卵・肉などの畜産物)について書く。
また、現時点ではなんとも評価のしようがない放射能リスクなどは除外して書かせていただく。僕はその専門家ではないからだ。
まず今回の地震による食料問題は「生産」と「流通」の二つの側面から評価する必要がある。生産に問題があれば、流通が健全でも末端には届かない。そして生産に問題が無くても流通に不具合があれば食べ物は末端まで届かない。今回はあきらかに後者の問題が起こっている。
米など主食穀物: 「十分な備蓄があるので問題ない。ただし2011年度作付け量が心配」
米についてはご存じの通り日本では生産調整(つまり「作りすぎるな」という指示)をしているくらいであり、十分な備蓄がある。ただし、米どころである東北地方が被災したことで、2011年度の稲の作付け面積が相当減少することが予想される。物理的な損壊だけではなく、苗作りなどの作業工程に遅れが生じたりすることが予想されるためである。
従って西日本を中心とした、被災していない産地に対する生産調整の数量を見直し、主食穀物を増産の方向へ舵を切った方がよいのではないかと思う。これについてはすでに農水省で検討しているはずである。
野菜など青果物: 「1~2ヶ月ほど多少の不足はあれども、ほぼ問題は無い」
もともと2月~4月という期間は青果物にとっては端境期(はざかいき)といい、冬から春に切り替わる時期だ。植物は季節変動を感知して花を咲かせたりするため、この時期はどの産地でも品目が切り替わる時期となる。例えばキャベツには寒玉と呼ばれる冬系キャベツと、巻きが弱く柔らかい春キャベツがある。基本的にこの季節は冬キャベツが払底し春キャベツに切り替わってくる時期になる。そういう「切り替え時期」には当然、収穫が出来ない空白期が出てくる。このため青果物の流通業者にとっては2~4月あたりの端境期対応は正念場であり出荷量が少なくなりやすい時期である。
このため、多少の混乱(不足)は想定される。ただしそれはほんの一時期で、気温上昇とともに供給は回復するはずだ。
もともと日本では青果物は供給過剰の傾向があるくらいであり、気象条件さえ味方してくれ、畑をフル稼働状態にすれば、西日本の生産量だけでも十分に日本国民に供給できるだけの量を確保することは可能と思う。
ただし、ジャガイモやタマネギなど、基本的に産地で一年に一回しか作れない主要作物の状況はよろしくない。昨年の気象条件があまりによくなかったため、北海道のジャガイモ・タマネギの収穫量は少なく、現時点で在庫がそうとう少なくなっている。僕が商っているジャガイモ産地も、「あと1ヶ月で在庫がなくなるから」と連絡があった。西日本とくに長崎など九州地方の産地に期待をしたいが、ジャガイモもタマネギも植えてから数ヶ月をかけて収穫するため、すでに植えられている量をこれから増やすことは出来ないからだ。おそらくジャガイモはすこし逼迫し価格が上昇する。タマネギは九州地方の作付面積が多かったらしいので、5月になれば十分な量が確保できるかもしれない。
逆に小松菜やほうれん草といった葉野菜については、種を蒔いて1ヶ月少しで収穫ができる。いまはまだ寒い地方もあるが、気温上昇してくれれば生産力は旺盛になる。またトマト・ピーマンといった果菜類は、多くの産地でこれから定植期を迎えるため、増産できる可能性が高い。そういうことで、「1~2ヶ月ほど多少の不足はあるかもしれないが、気温上昇と共に問題は無くなっていく」という予測をしておく。
■卵・牛乳・肉類: 「餌の問題で一部逼迫、価格上昇の恐れはある」
ジャガイモ・タマネギの部分でも書いたが、一次産品である農産物・畜産物はある程度の期間をかけて育てるものであり、現在出荷可能なものは数ヶ月~一年以上前から需要を予見し生産にはいったものばかりである。そのスタート時にはこのような災害を予見しているはずがないため、すぐに増産できないものもある。
先に青果物についてはそれほど問題がないと書いたが、畜産物についてはすぐに対応できるものではない。例えば鶏であれば、国産若鶏は45日前後で出荷できる体重になるわけだが、豚は170日程度、牛は750日程度かかる。従ってこれら畜産物を早急に増産することは難しいわけである。
しかも、東北は畜産とくに食肉の大産地だ。養鶏、養豚、肉牛生産は九州・北海道・東北が盛んである。畜産で一番怖いのは伝染病のため、全国的に産地を分散しているわけだ。九州地方には鳥インフルや口蹄疫などの災厄があったばかりだが、需給にそれほど影響がでなかったのはそういうわけである。
ただし東北の供給量は多く、影響は大きい。最大の問題は、東北地方で飼料と燃料の供給がストップしてしまっているということである。
東北地方における畜産の餌は八戸港から陸揚げされていたが、これが使えなくなったため、東北全体で餌が不足し深刻な事態を招いている。このため、北海道からなんとか東北部の畜産農家に餌を供給するためのルートを構築しているところである。大家畜である牛ならともかく、豚や鶏は餓死のサイクルが短いため、問題は深刻だ。東北のある養鶏業者はえさが確保できないため「今生産している分は餓死を待つ」という選択をしたところもある。常に餌をやらないとスペック通りの肉が出来ないため、放棄したのであろう。先ほど岩手と話をしていたのだが、今日か明日から飼料穀物の配給が行われるようだ。自衛隊が使用している秋田の港が一部開放され、そこから陸揚げできるらしい。少しでもましな状況になることを祈る。ちなみに牛についていえば、大型家畜であり餓死に至る時間は長く、寒さにも強いため大丈夫。ただし、必要な時期に必要な栄養を与えられないと肉質には影響が出てしまうことはある。
もう一つ燃料の問題だ。牛乳つまり酪農は毎日毎日生乳ができる。これをタンクローリーで集乳し、乳業各社が受け入れて牛乳製品に仕上げる。この連鎖がなんらかのアクシデントで途切れてしまうと、とたんに生産サイクルが壊れてしまうのだ。おそらくいま、東北地方の酪農家はありあまる生乳を捨てていると思われる。集乳する車が燃料不足で動けないからだ。栄養に満ちたたべものがあるにも関わらず、それが届かないというのは非常に切ないことである。
とはいえ、上記はあくまで東北の話。北海道と九州地方の生産力をフルに発揮させれば、供給不足の事態は避けられると考える。
ということで、短期的な混乱や不足、価格高騰という減少はあれども、日本の食料供給が直ちに危機的状況を迎えるということはない。ただし、東日本の生産体制が立ち直るまでには時間がかかる。生産者や関係者の救済措置を真剣に考える必要があると思う。
最後に価格の話。たべものを支える価格をきちんと払おう。TPPはやっぱり考え直そう。
食べ物の価格は需要と供給のバランスで決まる。ということは、品薄になるものは高くなる。これは避けようがない。ここ数ヶ月、国内とくに東日本とそのほか大都市圏では食品価格が上昇する可能性は否めない。ただしそれは速やかに国民生活に危機をもたらすほどの上昇ではない。だから、高くても納得して買って欲しい。現に今、大阪でこの文章を書いているが、まったくもって平静である。島根でも九州でも四国でも、食料に問題は全く発生していない。問題はすべて東日本に集中しているのである。なんとかならないものかと歯がゆく思う。
そして、こういう状況下で、皮肉にもTPP等の自由貿易体制/農業保護のあり方への影響が出ることが予想される。筆者から観れば「それみたことか、食べ物の大切さを思い知ったか」という思いがある。今回の地震が、自由化を進めており日本国内の自給体制が崩壊した後であったら、飢える国民が増えていた可能性は否めない。
現状では西日本を中心に、専業農家のみならず、儲からなくても食料生産をしてくれている兼業農家が多数いるから、深刻な事態に陥っていないのである。農地が、きちんとすぐに生産できるスタンバイがかかっている状態だからなんとかなるのである。これが耕作放棄数年後の土地ばかりだったら、すぐに増産ということはできない。食料生産についての冗長性はやはり国として担保しておくべきということが、今回のことで確認されたといっていいんじゃないだろうか。
以上、出張先であり、情報ソースも限られ、数値情報などすっ飛ばして書いたので支離滅裂なところもあるかもしれない。けど、いまできることをやろうという思いで書きましたので、不備があることはご容赦ください。
実は、地震が発生した翌日、つまり僕が大分から東京に戻った翌日に信じられない悲しい知らせが届いた。母からのメールで、中野に独りで住む叔父が亡くなったというのだ。僕の父は三人兄弟で、その末っ子の叔父が、一番先に亡くなってしまった。叔父は初めての甥である僕のことを可愛がってくれ、成人後もずっと子供を観るように僕のことを観てくれていた。人生初のPC(MacのQuadra650だ)を買ってくれたのもこの叔父だ。そのMacで書いた論文がヤンマーの懸賞論文の大賞になり、僕の人生が一気に開けた。そんな叔父を僕はちょっと疎ましく思ったりしていた時期もある。彼の感情表現が不器用だったからだ。けれどもいま、猛烈に悲しい。祖父や祖母のように入院した状態でのものではなく、急性で逝ってしまったため、この死は全く予期できるものではなかった。さすがにこたえた。実感がずーっとわかなかったけれども、妹が泣きながら電話をしてきて、「入院していたら側にいてあげられたのに。独りで死んでしまって可哀想で」というのをきいて、僕ももうダメになってしまった。今回の地震のショックがあったのかどうかはわからないが、とにかくそんなこともあって、ここ数日僕の心は乱れっぱなしだ。本日、葬式だったのだが、僕は隠岐の島に出張に行っていたため列席できず。ごめんね叔父さん、と思う。
そんな中、被災地で安否がわからなかった人たちが生きているという情報が続々と入ってきた。陸前高田の、広田湾の牡蛎でとりあげさせていただいた佐藤一男さん。

そして、八木澤商店の河野社長に連れて行っていただいた千田さん。

無事でおられるとのことだった。本当によかった。
生と死はごくごく身近にあるのだということを、今回の震災ではつよく現前させられた。一日一日をきちんとまっとうに生きるしか、自分にできることはないのだとも思った。
とりあえずこの連休は、埼玉で不安にあえぐ家族を大阪に連れて来て、少しだけでも慰安の時間を持とうと思う。来週は、幸いなことに倒壊していない事務所を復旧する予定。
ずっと連絡がとれなかった、岩手県の沿岸部でもある岩泉町の畠山利勝さんから電話があった!僕の短角牛第三子である草太郎を育ててくれている方である。無事だった!よかった、、、どうもこの辺はとにかく通信インフラがダウンしているが、建物等の損害もそれほどはないみたいだ。よかった、、、周りの人たちも大丈夫ということだから、岩泉の美人・塚原ちゃんも無事だろう。
本当に、一安心です、、、
河野社長から先ほど連絡が入りました。
「みんな、無事! 僕はまだ現地に行けていない(東京の親戚宅)けど、さっき連絡が入ったんだ。蔵はなくなってしまったけれども、なんとか再建します!」
とのことでした。ヨシヒコさん、社長もみんなも無事だったから安心して。
さらなる人たちの無事を祈っています。
本日の昼に大分から羽田に到着しました。東京が酷いことになっているかと思ったが、空港~自宅までは割と平静にみえたので少しほっとする。自宅は棚が倒壊していたが、妻が片付けをしてくれていて、秩序を取り戻すことが出来た。
今まで原発の状況に恐れていたけれども、最悪の事態にはなっていないという発表で、少しだけ安心。その直後に携帯が鳴る。岩手県二戸市浄法寺の、短角牛の面倒をみてくれている杉澤君だ。留守電を残していたのだけど、無事を確認できて本当によかった。盛岡出張中に大揺れし、慌てて戻ろうとしたがガソリン等も逼迫しており7時間かけて二戸に戻ったとのこと。内陸側は地盤も固いらしく、とくに倒壊等はないとのことだった。牛たちも元気。
そして、大地を守る会経由で確認できたのだが、久慈市山形町のみんなも無事らしい。国産丸を預けているカッキーに連絡がとれたようだ。久慈市は沿岸部に被害があったが、内陸側は警備だったようで、不幸中の幸いだった。
ただし、、、陸前高田が大変なことになっている。生揚醤油の八木澤商店、広田湾の牡蛎養殖家である佐藤一男さんと千田さんが心配だ。実は、八木澤商店の河野社長とは一昨日の夜、東京でご飯を食べていたのだ。今日も東京にいたはず。ご家族、関係者の無事を心から祈っています。
被災地のみなさんが心身ともに元気をとりもどせますように。原発が落ち着きますように。東海大地震が誘発されませんように。東京より、心の底から祈ります。
なんということだろう、大分でシンポジウム開始を待つ間に、地震の報が入った。事務所はキャビネットなどが倒れたものの、けが人はナシ。マンションの自宅内はタンス以外の大きな棚が倒れたが、嫁さんは無事。埼玉の実家も無事。
けれどもいまは、遠く気仙沼あたりにいるみなさんが心配です。岩手の愛するひとたちに連絡がとれません。みなさん無事でいてください。朝一で帰京します。なかば、戻るのが怖いです。
大分県杵築市山香町で猪・鹿などの獣肉の解体処理・食肉加工を営む山香アグリの鶴成夫妻
羽田空港のラウンジはJALもANAも本当に過ごしやすい。電源とネット接続環境があって、珈琲が飲める。そんだけで仕事って快適になるんですね。マイル溜まってて本当によかった、、、昨年中に、ANAはもうずっとラウンジ利用できる権利を獲得したので、今年はJAL固め打ちでサファイア会員を狙っていきます。年に150日以上出張しているんだからすぐに溜まるでしょ、と思われるかもしれないが、JRが多かったのでなんも溜まらないのですよ。昨年から、大阪行くのも飛行機でと切り替えたわけです。結果、すぐに溜まった。
さて本日は大分県の臼杵市へ。「食と農をむすぶフォーラム」で、西日本新聞社の佐藤弘さんと対談をする。このエントリ観ると佐藤さんと初めて会ったのは2007年のことだ。あっという間だなぁ、、、西日本新聞の長期連載「食卓の向こう側」は、食育と言う言葉など無い頃から続いている、なにか文化賞をあげてよい内容のものだ。
そのフォーラムの前に、臼杵市が取り組んでいる草木を原料とした堆肥センターへ視察にいく。
有機肥料である堆肥といえばこれまでは、畜糞(牛や豚や鶏の糞)を主たる材料にしたものと、稲わらや雑草を堆積したものもごっちゃに「堆肥」と言われてきた。それが最近では動物性堆肥と植物性堆肥、栄養系堆肥と耐久堆肥などのように概念的に別に扱われ始めている。もちろん、まったく土壌に与える影響も肥効も、作物の出来具合も変わります。どちらがいいと言うことではなくて使い方の問題。
ただ、動物性の畜糞ベースの堆肥ばかりが堆肥と思われてきたのも事実で、これのやり過ぎは土壌汚染となってしまう可能性もある。無肥料栽培などの思想的な浸透とともに、植物性堆肥のことも認識がひろがりつつある。けれども、市町村の自治体が先導して植物性堆肥のセンターを作った事例は、他にあまり識らない。臼杵市はその先駆けとなるかもしれないのだ。
ということでこれから原稿書きます。
明日の昼には大分から帰京して、夜は都内で某飲食店の集まりで講演。月曜日は大阪「又三郎」にて土佐あかうし熟成肉の食べ比べ。火曜日の朝一で帰京したら「とことんオーガニックシンポジウム」に出席し、水曜日から金曜日まで隠岐の島!
原稿と出張という、両立しない二者の対立が続きます。
さて愛媛の松山で、はやくしっかり食べに行きたいと言う店があったのだ。大街道から一本横の路地に入ったところにある、地鶏の炭火焼きの店「とり泉」。
■とり泉 松山二番町店
http://www.chidoriya-torisen.jp/
名古屋コーチンやみやざき地頭鶏などを直接契約取引し、炭火焼きで供している店だ。店内は間口が小さく見えるものの、入ってみれば奥行きが広く、二階もあって非常に席数が多い店だ。
なんでこの店に僕が来たかったかというと、、、
なんとこの店、僕の著書である「日本の食は安すぎる」を置いてくれているのだ!
この店を教えてくれたのは常連の愛媛大学の白老(しらおい)先生だ。
「店主がとても食について勉強熱心な方で、何かいい本がないかというのでやまけんさんの本を推薦したんですよ。そしたら気に入っちゃったらしくて、しばらくは全テーブルに「安すぎる」を置いてくれてましたよ!」
おおお、、、なんてこったい、そんな店、聴いたことがないぜ!ということで本当に大感謝の店なのである。以前、夜の閉店前に挨拶にはいったことがあるのだが、その時店主さんは不在。今回初めてお会いしたが、実に目力のある、食べ物に対して真摯な方だった。
ていうか、店主の写真を撮り忘れてしまった、、、次回再訪時に全てのメニューを撮ろうと思う。そう思うほどに、ここの地鶏焼きは旨い!
ぱっと見は、「なんで愛媛県内の地鶏を使わないの?」という印象。けれども店主のおめがねに叶う地鶏がないんだなぁ、ということがうかがい知れる。店のWebをみていただければお分かりの通り、ここがメインに仕入れるのは名古屋コーチンだが、商標としての名古屋コーチンを名乗らない独立系の生産者さんだ。飼料の中身や抗生剤不使用に徹底して信念があるようで、店頭のモニタでは店主が生産者を訪れている映像が流れていた(その脇に、僕の著書が販売されていた。感謝。)。
前菜は鶏のスモーク。もも肉の旨さは勿論、店主が「セクシー系の食感ですよ!」という砂肝がホントにセクシー。通常、でかくてザリザリという食感の砂肝が、シクッサクッという感じでシットリ加減がいい。
こちらは看板商品のひとつらしいとり泉餃子。地鶏の端肉と豚肉、ニラなどで作っているらしい。
「生産者さんのことを考えると、モモだけという買い方はできません。丸で仕入れることになると、今度は余る部位があります。それを餃子にしようということで編み出したんです」
あっ それは非常にエシカル(倫理的)な発想である。この一皿はとり泉にきた客はぜひ頼んで欲しい。添えられた酸味のあるタレと合わせていただくと、豚肉のみの餃子よりも細やかな味わいで非常に美味しい。
「はい、もも肉です!」
うおおおおおおおおおおおおおおおおおおお
いやーーーーー 僕もいろんなもも肉の炭火焼きを食べてきたけれども、この日ここでいただいた純系コーチンほどに旨いのは久しぶりである! というより、だいたいにおいて旨いコーチン自体が久しぶりだ。
「やまけんさん、ここのたたきがまた絶品なんですよ!」と白老先生がいったのがこれだ。
おおおおおおっ こんな鶏のタタキは初めてだ。もも肉を炭火で炙ったのを細切りにした上に、青ネギと海苔が、肉が見えないくらいにかかっている!しかも皿の右側に白く盛られているのはおろしニンニク。
「このニンニクをね、ポン酢に溶かし込んでたっぷりつけていただくと最高なんですよぉ!」
やってみる。
うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお
こいつぁあああああ 旨い!
久しぶりにビカッと脳天直撃系の旨さである!
炭火での炙りは皮目の香りを引き出し、身肉全体をじんわり温めていることで旨味が十分に活性化した状態。ポン酢の酸味にニンニクのインパクトが加わっているのだが、皿を埋め尽くす海苔が実にこの先鋭的なポン酢ともも肉との緩衝材になっていて、絶妙なのだ!
いやぁ ヤラレタ!これを食いに来るだけでも価値がある。
この後運ばれてきた正肉やボンボチなどもすべて火加減が精妙。いたずらにレアに仕上げない、肉の旨味が最大限に活性し、なおかつ食感が引き締まりすぎないあんばいをキープしている。
最後の〆にお薦めなのが親子丼ということだったのだけれども、なんとこの日はもも肉が出払ってしまって(というより僕らが食べ尽くしてしまって)できないという!残念!
その代わりにお薦めだったのが、これも看板商品の「黒鶏飯(くろけいはん)」だ。鶏飯とは奄美大島などで名物となっている、鶏スープを、様々な具をのせたご飯にかけて食べるもの。それがどんなふうになっているかというと、、、
うおっ ごおおおおと湯気が盛大に噴き上がる状態の鍋。なんだか京都「大七」のスッポン鍋を思い出す。これをご飯にかけるのである!
残念なことに、E-5と共に持ち歩いているフラッシュFL-36の電池がここで枯渇!ひゃー肝心な部分なのに!
この鶏飯がですなぁ、、、
すんげええええええええええええええええええええ旨い!ちょっとビビリマシタネ、こんなのは久しぶりです。マジで旨いよこの店!
ということで和やかな時を楽しんだのでありました。とり泉はまた再訪必至だな。楽しみだ!
それにしてもE-5とFL-36Rでライティングをする場合、予備電池にエネループ二本は絶対に持ち歩かないと行けませんな。という反省もしたのである。
東京を出る時には大粒のあられになってて、後できいたら大雪になったというのに、愛媛は快晴、温かな一日だった。
今回もカメラはオリンパスE-5を連れて行ったが、考えてみれば前回、E-5の試用の時も愛媛出張があった。まえのエントリでも書いたように、この時はISO100で撮影していたんだけど、ISO200のほうがダイナミックレンジが広くなるという。ということで今回は晴天下、同じ場所でISO200で撮影してみた。ら、とってもいい結果が出たのである!
機種 : E-5 + 14-54mm
露出時間 : 1/2000秒
レンズF値 : F3.2
露出制御モード : 絞り優先AE
ISO感度 : 200
レンズの焦点距離 : 39.00(mm)
美しい玉ボケと前後ボケ!
機種 : E-5 + 14-54mm
露出時間 : 1/2000秒
レンズF値 : F3.5
露出制御モード : 絞り優先AE
ISO感度 : 200
レンズの焦点距離 : 54.00(mm)
桜の花が、もう咲いてました。
機種 : E-5 + 25mmF2.8パンケーキ
露出時間 : 1/3200秒
レンズF値 : F2.8
露出制御モード : 絞り優先AE
ISO感度 : 200
レンズの焦点距離 : 25.00(mm)
標準ズームでここまで寄れる。普通の取材なら、マクロレンズいらないかもしれない。
さてそんなわけで今回の愛媛は麦についてのシンポジウム。話してしゃべって、20種類のパンを食べ比べました。
外麦、内麦、愛媛産小麦、そしてイーストから天然酵母、それも市販品から自家製酵母まで。様々な組み合わせでいただいたのだけれども、愛媛産小麦を使ったパンが一番素晴らしかった。と僕は感じたけれども、来場者の人気はそうでもなかった。愛媛ではまだまだ、サワー系のパンには人気がないのかなぁ。
さて、終了後の打ち上げ一次会は、松山から少し離れたところにあるイタリアン「ロカンダ・デル・クォーレ」へ。大街道のオーガニックカフェであるナテュレの藤山さんが以前から連れて行きたいと行ってくれていた店である。
ぱっと見レストランとはわからない隠れ家的雰囲気。なかなかワクワクするロケーションですな!
シェフの青江さんはピエモンテなどで修行を積んだ方。この店は自宅に隣接した立地だそうだ。
「僕、この場所が大好きなんで、他では営業できません!」というのがよくわかります。
青江シェフの料理、素材の持ち味を活かすことを前面に押し出したものだ。前菜三皿、手前のナスのグリル、ピメントの後ろには高菜を炒めたものが。イメージ的にはプンタレッラの位置づけなのだそうだ。
赤米とモッツァレッラとブロッコリーのアンチョビ炒め。↑↓
ドカ盛りでいただきます。野菜と穀物はやっぱり、腹への溜まり方がやわらかだ。
パスタは手ひねりトロフィエのジェノベーゼ。
ジェノベーゼにはピーナツオイルを使ったと言うことで、たしかにオリーブオイルだけのものよりも香ばしさとコクを感じる。
塩のきき加減がイタリア並みであった!白ワインが進んでしまうお味です。
セコンドはサルシッチャ!
フェンネルシード少なめ、肉肉感が非常につよくジューシーなサルシッチャでした。
青江さん、パスタブックをどうもありがとう! 今度はロングパスタ喰わせてください。
さてこの後、僕は絶対に行きたいと思っていた店があったのだ。というわけで二次会へ続く、、、
二戸市浄法寺の杉澤君から、待望の連絡が来た!
昨日、大清水牧野オーナー事業を総括している事業部長から、3月6日の21時頃に、ひつじぐもから待望の第4子が生まれたとの連絡をいただきました。
早速昨日オーナー牛舎に行き、子牛の確認をしたところ、元気な雌子牛が走り回ってましたよ。その写真を撮ってきましたので、添付いたします。
毎年恒例ではありますが、名前を考えておいて下さい。(ひらがなでね)
ありがたいことに、ひつじぐもは毎年子を産んでくれている。そして今回は、待ってましたの女の子だ!この子は、さちのように肉用牛にするのではなく、ひつじぐもの後継となる母牛として残していこうかと思う。
が、しかし、、、杉澤君からのメールには、非常にきになることが、、、
あと、昨日オーナー牛舎で出産後のひつじぐもを見て1つ気になる事が、、、
乳房が凄い事になってたんです。
片側の乳房がパンパンになってて、あれじゃ子牛に授乳することも困難だと。
また、乳房炎になる可能性が(汗)![]()
産後の気性状態を見ながら、堀口さんが乳を搾って対応はするとの事でしたが、また育児放棄的な状態になるかもしれません。
今年は、一度大清水牧野の衛生検査に出向いていただき、現状を見ながら、今後を検討した方が良いかと思いますので、よろしくお願いいたします。
うわーーーーん(涙)
またもやひつじぐもの遺伝的特性がでてしまった!
第一子のさちを産んだ時もそうだったのだが、このひつじぐもはどうも乳量が多すぎるらしく、目詰まりを起こしてしまうのだ。オスの国産丸や草太郎が産まれた時は、オスの骨格から口も大きかったため、吸い付くことが出来たそうだ。しかし、メスの場合は口に入らず、結果的に乳が減らず、最悪の場合は破裂してしまうケースも想定されるそうなのである、、、
うーーーーーーーーーーーーーーーーーーん
参った、、、
3月はもうめいっぱい予定がはいっていて岩手に行けそうにない。4月にはいったら速攻で牧野に行こうと思うが、、、最悪、このひつじぐもを今後、繁殖雌牛として遇するのではなく、この時点で肉用牛にするということも考えなければならない。その場合、今回産まれた第四子をどうするか。母牛として育てると、もしかするとひつじぐもと同じような乳房の特性を有しているかもしれないのだ。
畜産て、本当に悩ましい問題が一杯です。しばし、黙考、、、
はい、前のエントリの続きです。
これもちょっと面倒な話で、現行法では植物工場などを建設する際には、コンクリを敷き太陽光線を遮断したいわゆる工場にして施設内で栽培をする方式が多い。その場合は農地としてみとめられないので、何らかの形で宅地に転用し、その上に建てる必要がある。
けれども、基本的に生産性の高い優良な農地は原則として宅地転用を認めないので、施設は建たない。また、転用可能な土地を宅地にして建てたとすると、農用地とはまったく桁の違う金額の税金がかかる。これが「成長を阻害」しているのではないか、というのが一つの論点だ。
ただし今回の仕分け議論の主テーマは植物工場にはないというのが面倒な点。今回はあくまで大規模ハウスなどの中で、作業性をよくするためのコンクリ敷きもダメという点についての問題に絞られた。これは、事前協議の中で、植物工場の話が出るとその妥当性も含め議論が四散してしまうことが懸念されたから、などなどいろいろな事情がある。規制緩和を勧告する側としては非常に、論を進めるのが最初から難しい立場にあったと思う。
んで、仕分け会場に行ってビックリ、説明者の中央には筒井副大臣がどんと座ってる。筒井さんかよぉ。この人はなぁ、、、先日開催されたフードアクションニッポンアワードの表彰式に出席してくれたのはいいんだが、我々審査員講評をしている最中に会場内を廻りながらガーガーうるさく話してて、審査員講評がちょっとぶちこわしになってたんだよなぁ。筒井さんのせいというよりは、農水省の担当者がちゃんと仕切ってないから悪いんだけど。
しかし仕分け席上ではこの筒井さんがどかんどかんと迫力ある発言をぶちかますので、正直僕は「やるなぁ」と思った。僕は民間評価者であり、当該規制が「緩和すべきか、緩和すべきでないか」をジャッジする人間である。中立の立場からみて、今回の話は明白に「これまで通りでよし」と感じた。
従って、評価は「現行のままでよし」である。この結果では、僕以外にももう一名の評価者がそうつけた。
午後イチで開催された我が国酪農の競争力強化のための見直し、そしてこの農業用施設用地の大規模野菜生産施設等建築による農地転用基準の双方について、僕は「これまでの歴史的な流れの中で出来てきた合理性のある制度であり、拙速に変えていくことは望ましくない」とした。変えていかなければならないのは他の部分である。
例えば酪農の競争力を強化するためには、競争の原資となる価格が非常に安すぎることが問題であって、それは酪農家と指定団体の間で解決する問題ではない。むしろ、乳業メーカーとスーパー等の取引先の問題が大きいのである。
農業用施設に関する農地転用基準の緩和は、あまりにもニッチなニーズで、それを通すために大きな枠組みを変えてしまうと、いろんな部分に整合性がとれなくなってしまい、現場が混乱することが予想される。
ということである。次回もしなにか関わることがあるとしたら、ぜひテーマ設定の部分から関わりたいと強く思ったのである。
それにしても、今回の仕分けはいろんな意味でつらかった、、、評価者の席にいるとどうしても周りから「やまけんさんは農業のことわかってるんだから、ビシビシと質問をぶつけてね!」という期待を感じてしまう。けれども、僕は「うーん農水省の言ってることはもっともだ。」と思ってしまっているのである!そういう意味ではお受けした僕自身が人選ミスだったのかもしれない。
けど、必要のない緩和を必要ないとジャッジする立場がいてもいい。ほんの少しだけ、そのお役に立ったかな?ということで、今回はよい社会勉強をしました。民間評価者のみなさんも、議員の先生方も、蓮舫大臣も魅力的な方々でした。皆さんお疲れ様でした。
行政刷新会議による「規制仕分け」の民間評価者となったわけだが、3月6,7日の二日間の内、私が出席できる一日目が終了した。本日は愛媛出張なので欠席。
テレビで放映されていた「仕分け」の席にまさか座ることになろうとは思ってもみなかった。この顛末については、個人のブログ等で所感などを述べることは特に問題ないと言われていたので、本日もあるけれども感想を書いておく。
規制仕分けは、この規制は本当に必要なのか?日本の成長・発展を邪魔していないか?ということが疑わしい規制について、その是非を問う席だ。ただし、仕分け結果については強制力があるということではないらしい。そういう意味では、事業仕分けよりは若干マイルドだ。
10時の開会式、蓮舫大臣はあのトレードマークの白いスーツをビシッと着こなして挨拶をされた。僕は10時半からのテーマ「リチウムイオン電池の取り扱い規制」については関係者ではないので、どんなものなのかを傍聴した。
仕分け自体の進行は、まず当該仕分けの担当省庁から規制成立の背景と意義について説明。その後、2名呼ばれている参考人(賛成、反対双方の立場をもつ現場の人という位置づけ)が現状について述べ、内閣から規制緩和に向けた論点を整理。そして、国会議員の先生方や民間評価人が質問や意見を述べるというものだった。
リチウムイオンの話はまったく専門外なのでようわからんなぁと思いつつ、報道カメラマンのカメラばかりみていた。悔しいことにキヤノン派が圧倒的に多く、EF70-300mmのLレンズが目立った。ニコンの人を見ると心の中で「ガンバレッ」と応援してしまう僕がいた(笑)そのカメラマンがわわわっと動く一瞬があり、何だろうと思ったら総理が傍聴しにきたのだった。
さて、2時間はあっという間に終了した。昼休みをおいて13時から「我が国酪農の競争力強化のための見直し」というテーマが始まる。どんなことが論点かというと、、、
うーん
ゴメン、これを説明しようとすると2万字くらい必要になります。いま空港ラウンジであと10分しかないので無理。興味のある人は行政刷新会議のWebをみるか、昨日の規制仕分けの様子をニコニコ動画などでご覧ください。ワーキンググループBの方です。
■行政刷新会議 http://www.cao.go.jp/sasshin/kisei-seido/index.html
で、このテーマについては事前にかなりいろんな酪農家、乳業メーカーに話を聴いておいたのだが、一応僕の所感をいえば「現行の規制を大きく緩和する必要性はなし」というものである。実際に最後、評価シートというものが配られるのだけれども、そこにもそう記入した。ちなみに評価シートには「規制廃止」「規制を修正」「そのまま」というような選択肢がある。この酪農について、「そのまま」回答は僕だけだった。
次のテーマは「農業用施設用地の大規模野菜生産施設等建築による農地転用基準」についてだ。この話、テーマをみた人たちが「すわ、農地法かよ!」と大きく反応したようだけれども、実際にはそれほど大きな話ではない。というより、農地法全体の話になると、極めてセンシティブな問題だと言うことは行政刷新会議もよくわかっていて、その中の一部分に関する話に限定していた。
具体的には、現状の農地法ではハウスなど施設内部に基礎工事などをしてコンクリを敷いてしまうことを禁じている。あくまですぐ土に手を入れられる環境でないと、原則的に農地と見なさないということだ。だからいま、植物工場など閉鎖系でコンクリ敷きにするのが前提の場合は、農地ではなく宅地で行われている。宅地と農地では課税額が全く違うので、それを、大規模ハウスで作業性をよくするためのコンクリなどについては農地のままで使えるようにしようよという話だ。
というところで搭乗時間。愛媛に行って参ります。
機種 : E-5 + ZUIKO DIGITAL 35mm F3.5 Macro
露出時間 : 1/320秒
レンズF値 : F3.5
露出制御モード : 絞り優先AE
ISO感度 : 800
今週の休みはこの土曜日だけなので、盛大に寝坊をしたあげく、大盛りのパスタを作って食べて、「リーンの翼」第三巻を少し読んだだけでうとうとしてまた昼寝。午後遅めにようやく起き出して、E-5にZD35mm F3.5 Macroを着けて珈琲を飲みにピコへ。
通称「3535マクロ」と呼ばれるこのマクロレンズは、非常に使いやすい画角と明るさを持つマクロレンズなのだけど、僕がこのレンズのよさに気づいたのはE-3を手放し、マイクロフォーサーズのPEN E-P1を手にしてからだ。
一眼レフ用のマクロレンズで最小・最軽量を謳うこのレンズ、165gという超軽量でシンプルな構造にも関わらず等倍撮影ができる。等倍撮影というのは、1cmの被写体を1cmの大きさで撮影できるということだ。オリンパスのマクロレンズには、ひとつまえのエントリでケーキを撮影した伝説的なマクロである50mmF2.0がある。すさまじくキレのいいレンズだけれども、等倍撮影が出来ず、最大撮影倍率0.52倍だ。それで問題があるわけじゃないけれども、もっと寄りたいと言う時に寄れないというのはある。あと、マイクロフォーサーズ機に50mmを着けると、35mmカメラ換算で100mの中望遠マクロになるので少し長すぎるきらいがある。
その点、この3535マクロは換算70mmという絶妙の焦点距離なのだ。50mm~60mmだとすこしパースがついてしまうが、70mmだとかなり歪まず撮ることができる。
それになにより、写りがいい!
露出時間 : 1/500秒
レンズF値 : F3.5
露出制御モード : 絞り優先AE
ISO感度 : 800 ![]()
絞り開放で撮っても、ピントが合っている面の精細感はとても高い。
なおかつ、ボケの柔らかさもバツグンだ。
このマクロレンズがなんと新品でも25000円程度で買えてしまう。中古ならもっと安いだろう。
実は、PENシリーズやパナソニックのマイクロフォーサーズ機で、マクロレンズが欲しい人には、いい裏技がある。現在、マイクロフォーサーズ機で使えるマクロレンズは、パナが出しているライカブランドの45mmマクロエルマリートしかない。
作例を見る限りでは非常に素晴らしい写りのようなので僕も欲しいんだけど、65000円程度するので、ちょっと思案中。同様にこの価格だと手がでないという人も多いだろう。そんなとき、もし、フォーサーズ→マイクロフォーサーズアダプタを持っているなら、この3535マクロを着けることをお薦めする。いま出ている標準ズームレンズはどれもシャキッとした写りになりにくいんだけど、3535マクロだと見違えるようないい写りになるのだ! 実は過去のエントリにあるこれらの写真がそう↓
http://www.yamaken.org/mt/kuidaore/archives/2010/03/post_1467.html
こんな風に、それまで不満たらたらだったE-P1、E-P2を見直した。というか、要するにレンズの問題だと言うことがよーくわかった。だからはやいとこ、オリンパスにはプロも満足するような単焦点のマクロレンズを作って欲しい。
まあでも3535マクロを最大限に活かすボディは、やっぱりE-5だと言っていいだろう。
家に帰ってさっきRAW現像して縮小してみただけでこの画質だ。ちょっとぞくっとしてしまった。昨日、とある文化賞の選考委員会の席上でE-5をいじってたら、選考委員のとりまとめをしている某出版社の方が「それ、もしかしてE-5?僕はE-3使ってるんだよね」と話しかけてきたのでビックリ!いやーE-5いいッスよ、E-3ユーザーはみな感動すると思いますよ、と話したが、うーむ参ったなぁという感じで帰って行かれた。
さてピコで珈琲をいただいていると、僕の誕生日プレゼントにいろいろなものをくれた。マスターである田那辺君が持っているのは、国産の有機米をつかった柿の種。なんと僕が大好きな醤油の実を作っている「星六」のものだ。
これに加えて同じく星六の車麩と、栃木の養鶏家である生命農法・高橋丈夫さんの大豆を、陸前高田の八木澤商店が醸した「丈夫醤油」をいただいた。ありがとう~!
しあわせもんですばい。そして夕ご飯は熊本の馬刺しをたっぷりと、大地を守る会のイワシのつみれを具にした酒粕汁、そして先日の大分出張で生産者からいただいた猪飯の素をつかった猪ご飯。
旨いぜ、、、
さて、これから寝て、いよいよ規制仕分けです。
機種 : オリンパスE-5 +50mmF2.0マクロ
露出時間 : 1/250秒
レンズF値 : F9.0
露出制御モード : マニュアル設定
ISO感度 : 200
はい、いろんなところからおめでとうのご連絡ありがとうございました。写真は、事務所のみんながお祝いしてくれたアンジェリーナのモンブランロールケーキ。後方はライターとして活躍中のイヅミちゃんからいただいたお花。いやちょうどよかった!オリンパスからE-5を借りているので、撮影テストしたかったんだよね。ありがたく美しい被写体ゲットです。
このロールケーキを恵方巻き食べをしろ!という命が下り、はいやらせていただきました。一口じゃ無理、、、(笑)
撮影はナライ女史。右前からバンクで一灯あててます。
さてオリンパスのE-5。しばらく前に借りてたじゃん、とお気づきのかたもいるかもしれない。そう、週刊アスキーのテストレポート記事のために借りて、山形県の最上地方を回るときに持って行った。超弩級レンズである14-35mmF2.0をつけて撮影したわけである。
http://www.yamaken.org/mt/kuidaore/archives/2010/11/post_1604.html
http://www.yamaken.org/mt/kuidaore/archives/2010/11/post_1605.html
http://www.yamaken.org/mt/kuidaore/archives/2010/11/post_1606.html
さすがEシリーズの最新フラッグシップ、素晴らしいカメラに仕上がっていると思ったけれど、、、なんかちょっとだけ、残念感があったのだ。最低感度であるISO100にして撮影しているのに、前機種であるE-3と同じように白飛びしやすいし、階調にもあまり深みを感じない、、、せっかく佳いレンズつけてるのに。その感想をオリンパスのT氏にぶつけたら、驚くような答えが返ってきたのだ。
「あー 実はE-5のベース感度はISO200なんですよ。ISO100よりそっちの方が階調表現がよくなります。あと、レンズについていえば、14-54mmとのマッチングがベストだと思います。」
うおおおおおおおおおおおおおお それを先に言ってくれよぉおおおおおおおおおおおお
ISO感度は低ければ低いほどいい、と勘違いしてたワタシ。実はそのカメラの最も基準感度となるのがあって、そこで撮影するのが最も佳い結果となるのだという。うわーん 前回のテスト時は意識してISO100にしちゃったんだよ!
ということで、試用貸し出しが一段落したらまた貸してくださいとお願いしていたわけだ。そういうわけで昨日から持ち歩いています。
昨日のこの一枚は、規制仕分けの事前勉強会からの帰りに堀端で撮ったもの。
なにげなーく撮ったけど、ビシッとシャープだ。鳥をトリミングしてアップにしてみても、こんな感じに解像してる。
たしかにこのレンズ、いいなあ。14-54mmというこのレンズ、35mm版に換算すると焦点距離は28-108mmとなる、非常に使い勝手のいいレンズだ。僕がE-3時代に使っていたレンズは12-60mm(換算24-120mm)もとっても佳いレンズで、これ一本で料理撮影ができちゃう質の高いレンズだった。けど、14-54mmは一回り小さいので、取り回しがとても楽になる。
広角側28mmというのは少し苦手な焦点距離で、本音を言うと24mmくらいは欲しいところ。けど、実際使ってみるとその分うしろにさがればいいのであって、文句はあまりない。
前の12-60mmは高倍率ズームの部類に入るせいか、広角端で撮影すると歪みがひどかった!例えばこの写真の天井部分の歪み方、みると笑っちゃうでしょ?
その分、望遠側の描写は最高だったんだけどね。でも、14-54mmを持ってみると、こいつぁかなり佳いと思った。だってね、マクロじゃないのにこんなに寄れる。
これで望遠端のレンズ開放F3.5。ぼけの大きさはフルサイズのF5.6程度になるけど、いい感じ。オリンパスのボケってものすごく素直なボケだ。
寄れる!
よれるんですわ、これが、、、
なんてこたぁない日常の風景をいきなりドラマチックにしてしまうアートフィルター、ドラマチックトーンも健在。
んで、美味しいケーキを撮影させていただきました。
14-54mmで撮影したらこんな感じ。
機種 : E-5
露出時間 : 1/250秒
レンズF値 : F8.0
露出制御モード : マニュアル設定
ISO感度 : 200
レンズの焦点距離 : 49.00(mm)
レンズを50mmマクロに変えたのがこちら。あ、でもアングルと絞りが少し違うので厳密な比較にはならないね。ごめんなさい。
露出時間 : 1/250秒
レンズF値 : F9.0
露出制御モード : マニュアル設定
ISO感度 : 200
開放F値 : F2.0
マクロレンズの精細感には及ばないけれども、標準ズームの画質としては文句なしですね。
露出時間 : 1/250秒
レンズF値 : F8.0
露出制御モード : マニュアル設定
ISO感度 : 200
開放F値 : F2.0
露出時間 : 1/320秒
レンズF値 : F5.6
露出制御モード : マニュアル設定
ISO感度 : 200
この写真は前から二つめのプチモンブランにピントを合わせている。それだけ等倍トリミングするとこうなる。
やっぱり、ローパスフィルターの効きを弱くした成果からか、実にしゃっきりと解像している。
それにしてもこのE-5、いつも持ち歩いているD700と比べると軽い!もう雲泥の差だ。
前にも書いたけれども、ZDレンズは中古市場に結構流れている。それを安く買って、E-5ボディの新品を買うと、メーカーのフラッグシップ機とレベルの高いレンズのセットが揃うわけだ。14-54mmがだいたい4万円前後。定番のマクロ50mmが6万程度か。これまた定番の望遠レンズ50-200mmは5万円程度、広角は9-18mmが4万円。ボディとレンズ一式でだいたい35万円程度というところだろうか。
一眼レフカメラにあまり詳しくない人は「え~!?35万なんて高い!」と言うだろうけれども、普及タイプのレンズではなくて、一段高いレベルのレンズでこれだけの焦点距離を揃えて35万円は安いと思う。ちなみに僕はマクロ二本と望遠と標準パンケーキを持っている。標準ズームにこの14-54mmを買えばほぼ全ての用途をこなすことができる。うーん
ということで、もうしばらく借りているので、また後日総評を書きたいと思う。
はい、3月4日で40歳になっちまいました。高校生の頃から授業参観の日に先生に間違われるくらい老け顔だったのが、最近はよく「若いよね」と言われるようになって嬉しい。あっそういうことじゃないか。一時増加の一途だった体重もちょっとだけ減少傾向に戻り、ほっと一息。トレーニングする余裕がないんだよな、、、
おかげさまで仕事もブログ書いていられないほどいただき、決算もなんとか黒字で締まり、嬉しい限りです。最近の悩みは東京で友達とかと外食できないこと。週のうち、家にいるのが2~3日だから、どうしても自宅を大切にしてしまう。結果、都内での外食経験が非常に少ないです。けっこう「やまけんさん、東京のいい店教えて」とくる人がいるけれども、ゴメン、東京のことは俺より詳しい人が一杯いるのでそちらにお願いします(笑)
この一年も自分なりにやっていきます。どうぞおつきあいのほど、よろしくお願いいたします。
来週月曜日は、愛媛大学の野崎の要請にて、松山で講演などします。もし愛媛で月曜日にお暇な方はお運びいただければ嬉しいです。詳細は『勝手に松山ミシュラン」のいけちゃんが書いてくれてました。ありがとう!
■勝手に松山ミシュラン
http://matsuyamamisyuran.cocolog-nifty.com/ikechan/2011/03/post-f841.html
ということで、週末の規制仕分けのための事前勉強会に顔を出してきた。初めて合う方々と名刺交換。事務方のうち二名が食い倒れ日記を読んでくれていたので笑っちゃった。そうこうしてたら行政刷新担当大臣である蓮舫さんが入ってきた。勉強会では農林水産省など、規制がある背景や現状、論点について議論をしたわけだが、、、
蓮舫大臣、議員の皆さん、評価者の方々がきっちりと勉強され、消化しておられることがよーくわかった。これまで仕分けのこととかでコンニャロウということを書いてきたけれども、なんとも見識の高い人たちではないか。ちょっと驚いた。驚きつつ、論点をあまり逸脱しない範囲でいくつか付加情報を提供しておいた次第です。
政治が動いている世界を一瞬垣間見たけれども、これは緊張感ありますね。日曜日、心して取り組みたいと思います。
すでにニュースなどでみた人もいるかもしれないけれども、、、行政刷新会議が行っている「仕分け事業」で、「事業仕分け」に続き「規制仕分け」が行われる。その評価人に僕もなることになった。ここ二週間ほどでバタバタッと決まったことだ。
■行政刷新会議
http://www.cao.go.jp/gyouseisasshin/
規制仕分けとは
「新たな成長の起爆剤となる取組である規制・制度改革を強力に推し進めるために、「事業仕分け」の原則である「外部性」と「公開性」を活かした「規制仕分け」を実施します。 」
という趣旨のもの、だそうだ。事業に続き、各界の規制について議論するということなのだが、農林水産関連の仕分けも数テーマ予定されている。この忙しい時期にそんなの、と思ったけれども、テーマを観ると非常に重要性の高いものばかりなのである。
うーん、これ断ったら、俺の知らないところで必要な規制が取っ払われちゃう可能性もあるよね、と思って引き受けたのであります。しかも、声を掛けてきたのが大学の同期。せっかくの日曜日のお休みなのに。それも政府らしく、異様に安い報償で。けどね、お国のためにやって参ります。政治の裏側をみてこよう。
今日も午後からその事前勉強会。というわけで諸般、原稿とかメールのレスとかが異様に遅くなります、という言い訳でした。
大学院時代の同期というかなんというか、当時、情報系の研究室に出入りしていながら、いったいこの人は誰なんだ?という妖精っぽい雰囲気を振りまいておられた宮川さんから嬉しい連絡が。藤沢の大学近くの農家さんが作った切り干し大根が旨いので送る、とのこと。ありがとうございます!
先日もここで、神奈川県の三浦の農家である高梨さんが作ってくれた切り干し大根のことを載せたが、あれは一般によく出回る細めの切り干しだった。宮川さんから送られてきたのは、もう少し太い。パスタで言えば全体的にはフェットチーニくらいの太さだが、ところどころパッパルデッレくらいのドカンとした太さにもなっている。どんなカッターで削ってるんだかみたくなる。
この日は嫁さんが、戻し汁と一番出汁、梶田商店の巽醤油(濃い口)で煮る。切り干しの戻し汁はそれだけで甘いものなので、みりんや砂糖は入れず。大豆工房みやの油揚げを具材に入れる。
いや、実に最高最高。フレッシュな状態だからか、クセもなく甘み強く、食感がまだシャクッとしてる。生の大根とは別物の旨さだ!
こうのとり米のご飯、大地を守る会のナメコと生わかめに平飼い卵をおとした味噌汁、ブリと鯛の刺身、菜花の辛子和え、有機白菜の漬物、そして切り干し大根の煮物。うーん最高だ!
いつまでも、こんな素敵なたべものをいただきたい。ので、TPPには反対だぜ、といっておく。たべものがガラッと変わってしまう問題だからね。農業の問題じゃない。たべものの問題だ。
あ、脱線した。宮川さん、素晴らしい味をありがとう!
「金プグ」は、白サバフグのこと。「きんふぐ」と発声したら、料理をしてくれた宮崎市「海幸花月亭」の日高料理長が「ちがうんですよこれは”きんぷぐ”と呼ぶんです」と教えてくれた。
白サバフグの身肉はトラフグのように薄く切るのではなく、軽くあぶったのを少し厚めに引いて食べる。ネッチリしたトラフグの身とは違い、ほろんと身肉が崩れていくような食感がある。
ポン酢には宮崎名産の柑橘であるへベスなどを使うのかと思ったが違った。
「うまいのは橙(ダイダイ)で作ったポン酢です。うちはいい時期にどかっと仕入れて自家製で仕込みます。」
さていよいよ待ってましたの唐揚げ。
加熱されると、芳醇な旨みが活性化してくる。ふぐっぽい筋肉ぶりぶりという感覚よりも、金プグは優しくほぐれていく感じだ。この金プグ、都農ワインで有名な児湯郡都農町の名物で、3月いっぱいまでしか水揚げされない。よそへ売り込むにもそれほど量が穫れないから、ここに来て喰うしかないというものだ。ぜひこんど都農町で食べたい、、、けど、次回宮崎に行くのは3月末なんだよなぁ、、、しかも日南だし。
めまぐるしい日々を送ってます。3月2日に正式発表になるけど、ちょっと重要な会議のメンバーになりました。今日はこれから大分。シカ肉・イノシシ肉の振興にいってきまーす。