さて三浦での壮絶な食い倒れから一夜明けると、天使のような可愛らしい小悪魔が僕を起しにやってきた。泊めてもらっている長島農園の勝美君の息子だ。
「やまけんのおじちゃん!」
と呼ぶのを、
「お兄ちゃんと呼ぶんだよ」
と諭しながら一緒に遊ぶ。
父さんである勝美君が僕の一つ下だからお兄さんも何もないのだが。
「じゃあ、やまけんが持って帰る用の野菜を獲りに行こうか。」
と、母屋の下にある、葉物畑と作業所に降りる。これからの季節は畑からだんだん緑が消えていく時期だ。

大根、ホウレンソウ、白菜、葱などの一部葉物が越冬する中で、実のものは消えていく。茄子・トマトなどの夏野菜が今では通年で食卓に上るが、全てハウス栽培ものである。それが悪いわけではないが、夏野菜は身体を冷やすための機能を持っている。それを冬に沢山食べるのはバランスを崩すので、これからの季節はゴボウや人参などの根菜類と、ホウレンソウ、春菊、小松菜などの葉野菜、そして結球野菜を中心に食べていくといい。それが身体を暖め、人体のホメオスタシスを保つエネルギーになるのだ。
「面白いのを植えたんですよ。」
と言って勝美君が人参を抜く。

通常より細めの人参は、どうやら西洋品種である。
「そう、フレンチのシェフが植えてくれって種を下さった品種なんだけどね。これがすごく味が濃くなるんだよね!」

今日本で通常手に入る人参は西洋品種である。和人参は、京人参といわれている真っ赤なヤツだが、今日栽培量は少ない。ヨーロッパの品種は、大陸性ということもあってか、かなり香りが強いのが特徴だ。洗って食べると、確かに強い香りと高い糖度を感じる。それ以上に雑味成分の少なさに驚く。人参は香りや甘さだけではなく、雑味をどれほど感じるかで栽培段階の技術が知れる。ほとんどを化学肥料で作ったり、有機質肥料の品質が悪いと生で食べられたものではない。
と、勝美君の親父さんが軽トラで下ってきた。
「よぉ ヤマケン、来てたのかぁ、朝飯食ったなら手伝えや。」
と笑いかけてくれる。軽トラには三浦大根が積んであった。

三浦大根はその名の通り三浦の特産品種だ。青首とは違い、一本の中ほどの部分がこんもりと太る品種で、青首と比べて抜くのが結構大変なため、最近では作付けが減っている。
本来は1メートル程度まででかくなる品種なのだが、長島農園ではメインが小売なので、一般家庭用に小型に作っているようだ。一般にはナマス用として有名だが、この三浦大根は煮ると肉質がみっちりとして香りが強く、細胞組織の官能的な崩れ方がして、凄まじく旨い。一本を持って帰ることにした。
「白菜ももっていくでしょ?」
無論である。少し離れたところにある1反ほどの白菜・ブロッコリー畑に行く。

まだ霜が降りていないこの暖冬で、巻きが若干甘いかと思われたが、すぼまりを握ってみると悪くない充実度合いだ。

「これくらいの暖冬だと病気も発生しやすくなるし、通常なら殺菌剤をばらまいているところだけどうちはやらない。だからこんな風に菌がついて溶けちゃってる株も少しあるけど、ほんの少しだけで周りには伝播しないでしょ」
という彼の言の通り、たまに軟腐(なんぷ)と呼ばれる状態になっている株があるが、ごくわずかだ。土壌バランスを保つことで作物の抵抗力を向上させることに成功している。彼の土作りに関する知見は僕の志向とは少し違うのだけど、こと彼自身の置かれた横須賀の農地環境では絶対的な信頼性がある。
母屋への帰り道、フェンスに干した大根の列があった。

これは漬物用大根品種。一般には販売されない漬物用大根の特徴は、細く長く、肩の部分(葉の付け根、上部)と同じ太さが先の方まで持続していることだ。これは風乾する時に水分が抜けやすくするためだ。三浦大根のような中太りの品種では、水が抜けるのに時間がかかり、かつ水分抜けのバランスが悪いのだ。

「完全に水が抜けたら、3本くらい送りましょうか?」
「いやいや、それじゃタダの干し大根じゃん。麹で漬けてたくあんになってから送ってよ。」
「何いってんの!まだあの極上の酒粕があるんでしょ?大根の粕漬けをやりなよ!」
そうかそうだそういう手があった!島根の銘酒「扶桑鶴」の大吟醸に使われた練り粕がまだあるので、粕漬けし放題なのであった!そういうことならばと大根送ってもらうことをお願いする。
この後、裏の湿地帯に行き、しいたけのホダ木を見て回る。湿気も適度で、かなりコンディションのいいしいたけが顔を覗かせている。型がいいのをそのまま囓ると、生の菌茸類特有のシコッとしてフカッとした歯触りと、シイタケの強い香りが口中に拡がる。

これをスライスして酸の効いたドレッシングで和えると最高なのだ。
「お土産用にはヒラタケがありますよ。」
と一杯のヒラタケももらい、長島家を後にする。結局、三浦大根、白菜、西洋人参、長ネギ(ホワイトスター)、ヒラタケを米袋に詰め、超重量荷物になってしまった。京急線の途中で会えそうな友人に分けてやれば少し軽くなるだろうと連絡をするが繋がらない。結局重量物を担いで家に帰った。
さっそく白菜を割くと、中から何とも言えぬイエローの中心部が。

白菜の旨いのは、なんと言ってもこのイエローの中心部だ。まだ日光に当たっていない軟白されたそれは、黄ニラのような丸い香りがある。昆布を一枚いれた鍋でさっと湯がいて皿に取り、ポン酢で食べる。

ヒラタケは鞄に詰めていたので変形してしまった。

鋳鉄製のスキレットを熱してベーコンの油を出し、ニンニクの香りを出してからヒラタケを入れる。塩・胡椒に少量のバジルペーストを加えてバルサミコを垂らす。

茸をこうして脱水し、旨味を凝縮する炒めものは大好きだ。勝美君のヒラタケは旨味が多く、食感もシコシコ感が強く実によい。
もうお気づきだろうけど、これは昨晩の暴食を中和するための野菜三昧だ。解毒、解毒。食べ物から採ったダメージは食べ物で癒す。最終的には断食をするのが僕の方法だ。
さて
ここまで長島農園の風景を出しているのは意味があって、今後、勝美君と野菜に関する対話的なエントリをしていこうと思う。無論、勝美君だけではなく、僕が親しくする素晴らしい農家の方達の声を少しずつ、このblogでも公開していきたいと思うのだ。
なぜかということを解説するまでもないだろう。読んでくださっている皆さんの大半が、農の現場を知らない。食べ物を理解するということは、素材レベルにまで遡ってなんぼだと思う。台風や輸入問題やいろんな事件が起こった今年だったが、農の大切さを少しでも記憶に留めて欲しいので、これから地道にそうした活動を、blogを通じて始めていきたいと思う。
これ、姉妹blogである「俺と畑とインターネット」とどちらかで不定期にやります。まずはこのエントリを受けて、最近の勝美君の畑事情を本人からアップしてもらうことにしよう。
勝美君、農家にとって冬とは、「越冬」という重要なフェーズだと思うけど、今年は暖冬が続いているようで勝手が違うようだね。三浦大根や白菜などのコンディションはどうなのだろう?世間一般からすれば「暖かいほうがいいんじゃないの?」と思われがちだけど、その辺を中心に、これからの冬の季節の野菜作りについて書いてくれませんか。(メールでくれたらアップするよ)
では、では。
先日のエントリに呼応して、長島勝美君から連絡がきた。
これについては今後、姉妹blogにて公開していく。
■俺と畑とインターネット
http://www.yamaken.org/mt/oreto/
自然死に瀕している日本農業の中、着々と次代を築こうとしている若い世代の生産農家もいる。そうした人たちにスポットを当てていきたい。関心のある方はぜひご覧いただきたい。
1年半に渡り食い倒れ日記を書いてきて、こんなに悲しいことを書くことになるとは思わなかった。

駿河若シャモ振興会の会長にして、13日に開催されるはずだった静岡オフ会の主催者である鈴木恵美子さんが1日、交通事故で亡くなった。
■駿河若シャモ
http://www.yamaken.org/mt/kuidaore/archives/000076.html
静岡県職員の岩澤さんから電話を受けた時、数秒間、何が起こったのかよくわからなかった。実を言うと、お骨の前で焼香をしてきた今でも、実感が湧いてこない。ただ、なにを考えようにも力が湧かない。
駿河若シャモの生産農家の中でも、突出した飼養管理技術を持ち、また強いこだわりと愛情をもって若シャモを育ててこられた。静岡県中小家畜試験場が産み出した駿河若シャモという品種を、誰に育ててもらうのかという時に、「私がやろう」と真っ先に名乗りを上げてくれたという。ちなみに彼女は「開運」で有名な土井酒造の娘さんで、まさか地鶏の生産農家になろうとは、と皆が驚いたという。それから10年間、技術が確立し、これから一番波に乗る時期だったのに、もう恵美子さんは逝ってしまった。
オフ会参加当選者の方々には連絡済みなのだが、オフ会は「延期」させていただくことにした。皆が恵美子さんの冥福を祈ってくれた。ただしこれはあくまで「延期」である。中止ではない。いずれ彼女の遺志を噛みしめながら若シャモを味わう会をぜひやろう。
本日、リテールテックでの講演後、掛川に赴いた。迎えに来てくださった岩澤さんの車で掛川駅から40分、山奥に分け入る。遺骨になった恵美子さんに会って、ご主人と息子さんに鶏舎を見せて頂いた。僕は今までここに足を運ぶチャンスがなかった。とうとう恵美子さんが生きている間に来ることができなかった。それがとても残念だ。
線香をあげさせて頂いた後、掛川駅近くの、恵美子さんがじっこんにしていた飲み屋で酒を飲んだ。店の主人が、恵美子さんの若シャモのスープで半田そうめんを汁そばにしてくれた。おそらく最後になるであろう恵美子さんの若シャモのスープの味は、とてもじゃないが言葉にはできない。
色んな地鶏を食べたのだが、僕の好みに最も合うのは、お世辞抜きに恵美子さんの若シャモであった。他の人が育てた若シャモも旨いが、彼女が丁寧に育てたシャモは別格だった。あのみたこともないオレンジ色のレバーには、シャモにストレスを感じさせない細やかな気配りが反映していた。ご遺族は今後、シャモのことも含めいろいろと考えていきたい、と言うことだったが、なにぶんいきなりの話だ。まずは無理をせず、ゆっくりとして頂きたいと思う。
こんなことになってしまうこともあるのだ。食べることも、人と出会うのも、一期一会だ。一日も無駄に生きてはいけないのだと、今更ながら思った。僕からのお願いだが、若シャモを食べたことがない人もぜひ、今日は鈴木恵美子さんのことを想って頂きたい。日本最高峰の養鶏家の一人だ。
こんなこと言っても意味がないのだけど、頼むから皆さん事故には気をつけてください。残された人がなんともやりきれない。病気で入院していれば、励ますこともできる。でも事故はいきなり根こそぎ、全てを奪い取ってしまう。
今日はもう、何も考えられない。明日からまた元気にblogを書きますが、今夜はもう何もダメだ。勘弁してください。
仕事の話だけど。
面白いプロジェクトを始めます。名前はagrisensor(アグリセンサー)。
僕や堀江君のWebで掲載されている気象情報フラッシュは、ウェザーバケットという24時間自家発電しながら無線で気象情報を飛ばしてくれるロボットのデータを表示している。バケットのように、センサーとデータロガーのついた観測ロボットを使って、その情報をリアルタイムに収集するという仕組みだ。
このように、様々な情報を記録するセンサーを個別に設置するだけではなく、その情報をリアルタイムにネットにアップロードできるとなると、センサーのネットワークを活用した色んなことが可能だ。例えば、農業の世界では、1メートル標高が違うだけで微気象が大きく変わる。だから自分の畑に霜が降りるかどうかということを知りたい時には、究極的にはアメダスのデータを観ていてもあまり意味がないことがあるのである。んで、自分の畑の数カ所に気温や湿度センサーがついていれば、リアルタイムデータが採れるので、精度の高い予測と対応(防霜対策)が可能になる、、、なんてのがわかりやすい例だ。
でもこのセンサーが高かったのだ。信頼できる精度がある気象センサーロボットなんて数百万レベルだったのである。それを価格破壊したのがウェザーバケットという製品だ。
で、ウェザーバケットは気象ロボットだが、センサー技術はいろいろある。pHを計るセンサや土壌水分量センサなど、色んなマニアックなモノがある。これまでそうしたセンサは業務用の世界に向けて販売されていたのだが、それをもっと個人寄りの展開にしていこうという話が出ているのである。それを仕掛けていこうとしているのが、日本の分析・測定機器メーカの大手である堀場製作所だ。先日、見事に株価が2000円台に乗ってしまった。買いそびれた、、、
その堀場製作所とのコラボで、農業向けセンサー機器のディスカッションをし、ひいては新製品開発に繋げるためのコミュニティblogを作ることになった。それがagrisensorである。農家さん向けですが、関心のある人、ご覧下さい。実はこのセンサーネットワーク、醸造業や加工食品業からも注目されている。そういう異分野もどんどん話に入ってきてくれればと思う。
■agrisensor
http://blog.agrisensor.org/
という、本業のお話しでした。
堀場製作所とコラボで進めている農業向けセンサー機器の研究ブログであるagrisensor(アグリセンサー)の記事を更新しました。
■agrisensor
http://blog.agrisensor.org/
民間の気象情報会社であるウェザーニューズ社が、かなり刺激的な事業プランを立ち上げたというのが本日の更新記事なのですが、、、
その一つ前のエントリで、北海道の十勝でジャガイモ生産をしている十勝やっち君が、非常に困った問題に直面しています。十勝やっちだけの問題ではなく、十勝一帯に拡がる恐れのある問題なのですが、、、
ある企業が販売した種芋に、芋類の生産の最悪の敵といわれるシストセンチュウがくっついて伝染した可能性があるということなのだ。まだ調査中なのでなんとも言えないということらしいのだが、、、このセンチュウはジャガイモ栽培には壊滅的な力を持っていて、十勝全域が今後ゆっくりと汚染されてしまうことをおそれる声も多い。そんな現場にいる十勝やっちの生の声がコメントされています。
ということで、ご関心の向きは覗いてみて下さい。
うーむ とうとうこのサイトを紹介する日が来たなぁ。
実は本日から、僕と仲間が主催する「就農塾」というセミナーが開講する。これを始めるきっかけは、昨年の秋に東京農大の4年生2人と出会ったのがきっかけだ。彼らは農業法人への就職を決めていたのだが、
「やまけんさん、農大生は農業に就職したいのが一杯いるんですよ!でも情報がないんです」
と言うのだ。それがきっかけとなって、実は就農塾が立ち上がったのである。
で、そのきっかけになった二名の農大生、タケとナオは、今どきなかなかいないカップルである。彼らの就職先はなんと東京から遠く離れた北陸のとある農業法人だ。
「お前ら、そんなに早く人生決めちゃっていいのかぁ!」
「うん、、、いいんじゃないかと思うんすよ、、、へへ」
とテレながらタケとナオは旅立っていった。
その二人にぜひ、ブログを書いて欲しい。農大を卒業したとはいえ、農作業は素人である。その二人がどのように農業に就職し、日々を過ごしていくのか。すごく面白そうではないか!ということで、就農塾のWebにブログツールをインストールし、彼らに開放した。それがこのブログだ!
■僕らの農業就職日記
http://shunou.under.jp/wordpress/
等身大の若いカップルが農業という世界に飛び込んでから体験することを、生身のままで書いてくれと言うのが彼らに対するオファーだ。同時に、就農塾の受講生にとっては「先輩・チューター」という位置づけになる。これほど役に立つ現場情報も無いだろうと思うからだ。
ブログは公開されているので、ぜひ農業への就職とはどんなものかと思う皆さんもご覧下さい。この一連の物語は、いずれ就農塾の講義内容と共に書籍にまとめることができればなぁ、と思っている。
彼らがどういう物語を紡ぎ出すのか、何を隠そう僕自身が楽しみだ。
宮崎県のマンゴー部会長に対する義援金にご協力いただいた皆さん、本当にありがとうございました。
総額617,585円、38人の方々からいただきました。
このお金は、宮崎県西都市の農協職員の沼口くんから、部会長さんに直接手渡しさせていただきます。
「僕の職場でカンパを募ったってこんなに集まらんですよ!」
と沼口君は感謝に堪えない様子でした。部会長から何か皆様へメッセージがあれば、このブログでお届けしますね。
もちろん義援金という形にはならなくても、農村の厳しい現状に対する意志を持って頂いた方々にも感謝。
先日、こだわり農産物の宅配ネットワークである大地を守る会の藤田会長とメシを食べた時にこの話題になりましたが、心に残ることを言われました。
「ヤマケン、俺たちはそう言う時にね、ただお金を送るだけじゃなくて、彼らが今出荷できるモノ、それは作物でもそうでなくてもいいんだけど、それをちょっと高めに売るんだよ。消費者はもちろんその状況しわかった上で買って、支えるんだ。」
そういうネットワークがすでに日本にも、まだまだ10万人規模だけれども在る。そうしたパワーを少しでも世の中に拡げて行かなくてはいけないなと思いました。
一方、農家の友人から指摘されたのは、ハリケーン・大型台風などの発生を助長してきた環境破壊の中でも最たるものが現代農業だということ。気象・気候を含めた環境をより佳く改善していけるような農業体制を作らないといけないのではないかと、痛烈なメッセージもいただきました。確かにそういう側面があるのは間違いないことです。ハウスで加温して作物を育てるというのは無理があるのでは、ということですね。ただ、この問題はヒトの生き様と経済とのバランスに大きく関わってくること。急激に変えていくことは難しい。沢山の矛盾をはらみつつ、人間は生きていくものなのだなと思います。本件はもう少し時間ができたら(いつのことだ!?)考察をしていきたいと思います。
とにかく
今回の義援金にご協力いただいた皆様、本当にありがとうございました!お名前を先方にお知らせしていいと書いてくださった方は、部会長にきちんと伝えますね!後日、沼口君からレポートしてもらいます。
先日、北海道のアグリウェザー社が開発している低価格な気象ロボットシステム「ウェザーバケット」の話をしたが、農業用のセンサー機器の開発についてあれこれ書いているブログ「アグリセンサー」にて、そのシステムを公開している。
■アグリセンサー
「新章開始!ウェザーバケットによる本格的センサーシステムの行方」
http://blog.agrisensor.org/
現在は実験的に北海道の数カ所。
もうすこししたら(っていつじゃぁ~)我が家のバケットも再設置するので、そしたら江東区の木場周辺の人たちは、ローカルな気象予測ができます!お楽しみに。
このブログでもお馴染みの北海道は十勝・更別(さらべつ)の農家である十勝やっちが、昨年に続いてジャガイモをブログ読者さん中心に販売するそうなので、僕のブログからもリンクを張っておきます。
■十勝やっちのブログ
我が家で取れたジャガイモ販売します!!
http://d.hatena.ne.jp/yatti/
■昨年の過去ログ
フライドポテト好敵品種 「ホッカイコガネ」を食べたいか!?
http://www.yamaken.org/mt/kuidaore/archives/000506.html
で、今年は、ホッカイコガネとメークイン、そしてさやかという3品種を販売する。
僕は十勝やっちと申すものです。
やまけんさんのご協力により今年度もじゃがいも販売することになりました。
今回は昨年販売した「メークイン」「ホッカイコガネ」とともに、やまけんさんの出版した「やまけんの全国出張食い倒れガイド」でもご紹介された「さやか」という品種をあわせた3種類のジャガイモをセット販売として売ることにしました!
いずれも煮崩れしづらく調理しやすいのが特徴です。
しかし3品種とも得意な調理法があり、メークインは煮物、ホッカイコガネはポテトフライ、さやかはポテトサラダが得意なのです。今回はそのじゃがいも、メークイン・さやかを2kgづつ、ホッカイコガネを3kg計約7kgのじゃがいもをセットで販売します!
このジャガイモ、実はしばらく前に僕のエントリでフライドポテトを楽しみながら載せたばかりである。

■じゃがいもの季節、フライドポテトの季節がやってくる!
http://www.yamaken.org/mt/kuidaore/archives/2005/09/post_628.html
ちなみに僕の超お奨めはなんといっても「ホッカイコガネ」である。通常、ホクホクと粉っぽい肉質をしていると煮崩れがしやすい。しかし、粘質系と言われるネットリとした食感を好まない人もいる。しかしホッカイコガネは、ホクホクとしていながらも煮崩れがしにくいという、極めて扱いやすい特質を持っているのだ。だから煮て良し焼いてよし、そして何より揚げると素晴らしく旨い!
「メークイン」はいうまでもなくネットリとした粘質系の代表とも言えるジャガイモだが、十勝やっちの畑で獲れるメークはネットリとしながらもホッコリ感もある。フライドポテトにしても旨かった。「さやか」は色が白く、味わいも淡泊なため、ポテトサラダにすると映える。
やっちの畑から収穫された今年度産の芋はすでに味見させてもらったが、極めて良好!昨年は10箱限定だったが、今年はもっと数量があるようなので、ぜひ食べてみて頂きたいと思う。
十勝やっち、寒い冬がやってくるけどガンバレ!
昨年、宮崎県を襲った台風で、西都市のマンゴー農家のハウスが倒壊、莫大な被害を出した一件を覚えておられるだろうか。このブログで義援金を募ったところ63万円集まり、部会に寄付させていただいた。その後、部会長の島地さんから御礼の連絡をいただいていたのだが、それから初の出荷期を迎えて、東京市場の見学に来る際に事務所に寄ってくださったのだ。

左から島地部会長、尾崎さん、楯さん、そして宮崎経済連東京事務所の永友さんだ。
「本当にあの時はありがとうございました、見も知らぬ方々から、義援金をいただきまして、部会員一同本当に驚き、ありがたく思いました。おかげさまで部会から離農者は一人も出ていません。
ハウスは10アールあたり1500万円程度の費用がかかります。大体ひとり40アールくらいの面積がありますので損害が多大です。今回、補助がつくことになりましたが、それでも個人負担分だけで1千万円程度はかかるみこみです。また、気温が低い時期にはボイラーを炊きますが、原油価格の高騰で42円→69円程度になり、生産費用がかなり上昇しました。宮崎県全体のマンゴー生産量は増加しましたが、うちの部会では約1億円の減収となります。
しかし、マンゴーの樹の生命力はすごいもので、ハウス倒壊し冠水してしまったにも関わらず、一本もダメになった樹はありませんでした。倒壊後、部会員や関係者が共同で対応したのがよかったと思います。義援金の存在もそうですが、私たち一人一人だけでは絶対に立ち直れませんでした。
まだまだ問題が立ちふさがっておりますが、負けないで頑張って農業を続けます。本当にありがとうございました。」
ちなみに現在、宮崎マンゴーはかなりの高値で取引されている。写真に写っているのは3Lという規格で、化粧箱に入れて販売されるものだ。これが2玉でなんと1万5千円、しかもそれは卸売価格だ。

「ただ、こうした高値で売れるものは全体の2割です。それ以外のものは安くなりますし、売り方を考えないといけません」
消費者からすれば、自宅用には小さいモノや色・形の悪いモノなどをもう少し値頃に買いたいところだ。ただ、そうなると生産費用がまかなえないくらいのレベルに落ちてしまうこともあるという。まだまだ宮崎マンゴーは高嶺の花、である。ただ、それくらいの方がいいのかもしれないが。

これはマンゴーゼリーだが、輸入の同等のものよりもマンゴー含有率が高いそうだ。
「通常は5%程度果肉を使えば上等らしいですが、これは20%以上マンゴーを使っています。自信作ですよ」
ということだ。
今回、僕はこの3Lのマンゴー2玉とゼリーをお土産にいただいてしまった。
正直いって僕だけいただくのは申し訳ない。
本当は義援金を出して下さった39名のみなさんと共有したいところだ。
部会長さんも言う。
「義援金をいただいた皆さんに本当はマンゴーでお返ししたい。でも、本当に申し訳ないのですがいまそれは難しい状況です。せめて御礼の言葉をお伝えしたい」
ということだった。義援金にご協力頂いた皆様、申し訳ない、代表して私がいただくことにします。きちんと撮影してブログに載せます。
ご一同、百貨店の売り場を廻るということで事務所を後にされた。
昨今、農業ビジネスが熱い、みたいな感じで投資意欲や参入意欲が高まっているようだ。新聞記事も新しい動きがある、ということをいろいろと記事化している。けれども、農業で経営を成り立たせていくのはそんなに簡単なことではない。株式会社が参入したところで、ノウハウと販路を持っていない限り成功は難しい。
でも、農業は尊い営みだ。
日本の農業を取り巻く状況は厳しさを増しており、矛盾も多く、困難の時代が続くだろう。それにも負けずに立ち向かう人達を少しでも応援したいと思う。
各種の計測機器を農業に活用する試みをしているアグリセンサーブログにて、ウェザーバケットを用いて新たなシステムを構築するプロジェクトが始まっている。
■ウェザーバケットがやって来た!
http://blog.agrisensor.org/archives/2006/04/post_16.html
■観測データを公開しよう!
http://blog.agrisensor.org/archives/2006/04/post_2.html
■気温のグラフを書いてみよう!
http://blog.agrisensor.org/archives/2006/04/post_17.html
これを実施しているのは、古くからいろいろとご一緒させて頂いているナガトモさんだ。PHPを用いてバケットから取得したデータをグラフ化し表示するという仕組みを公開している。
バケットのデータはCSVファイルの形式でローカルに保持されるため、サーバの運用とプログラミングの心得のある人であれば、簡単に気象情報を各種加工して公開するプログラムを書けるはずだ。
バケットに関心を持ってくれる人も出てきた。
■Kilala’s .TEXT
http://kilala.mydns.jp/dottextweb/archive/2006/04/11/715.aspx
このブログを書いているひでぼさんについては、実はあるソフトウェアを作って頂き、お世話になっている。これも近く書かせて頂くつもり。
農業に対してITができること、はいろいろある。
15年前くらいに、農業分野にITを導入してうんたらかんたらというブームがあった。
相当な補助金などが出て、PCを配りまくったり、大きなシステムが構築された。
でも、本当にITが農業分野で活用できるようになってくるのは、これからだと思う。
今年はこちらの方面でもいろいろやらねばならなさそうだ。楽しみ。
小野寺美佐子さんからだだちゃ豆をおくっていただいた。小野寺さんは山形県の鶴岡市で農業と農家民宿を営む女性で、この世界では有名なひとである。
■過去ログご参照のこと
http://www.yamaken.org/mt/kuidaore/archives/2005/09/post_620.html
先日、農協組織である全農庄内に講演に呼ばれたとき、ちょっと離れてはいるが美佐子さんの宿に泊めてもらうつもりだった。しかし東京に戻らなければならない一大事が発生してしまい、急にトンボがえりせざるを得なくなったのだが、そのとき彼女は空港まで駆けつけてくれたのだ。情の厚い美人女将。はやいとこ宿に泊まりに行きたいんである。
その美佐子さんが電話で言うのだ。
「やまけんさんが前に載せてくれただだちゃ豆の写真は美味しくなさそう!今度いちばんいい時期のを送るから、もう一回載せて、のぅ。」
最後の「のぅ」というのが、どうやらこの鶴岡あたりの方言で、関東では「ねぇ」というのに対応刷ると思うのだが、美佐子さんの「のぅ」は実に味わい深い響きをもっているのだ。
ということで改めて届いただだちゃ豆を茹でる!
一口食べて、叫んでしまった!
「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお 旨い!」
なんと味の濃い、そして茶豆特有のあの芳ばしい香りの強い豆なのだろうか!
美佐子さんはJAS有機の認定を取得した米も栽培しているので、ということは有機肥料中心の肥培管理をしているはずだ。このだだちゃ豆の濃い味と香りは、土壌と肥料に由来するものだろう。絶品である。
美佐子さん、ご馳走様でした!
可能であれば9月くらいにそちらに伺いたいと思います(8月中は無理っぽいです)。
すでに各メディアで報道されている通り、ウィルコムが凄まじいマシンを発表した。PDAやスマートフォンなどの、「携帯以上、パソコン未満」と言うべき端末とは一線を画したものだ。何といってもこのマシン、WindowsVistaが動く。つまりPCである。HDDも40GB搭載されている。それなのになんと470 g。そして、ウィルコムが誇る、差し替え式のW-SIMを刺せば、定額で高速なインターネット通信ができるということに留まらず、OSの起動状態にしておけば、通話も可能だという。これまでになかったタイプの利用シーンを考えることができる、超弩級端末だと思う。
ちなみに何回かこのブログにも書いたけれども、僕は熱烈なウィルコムユーザーである。携帯電話は、友人のを使っているだけで頭が痛くなるので「これはヤバイ」と思い、自分で契約して使ったことは一切ない。現行のPHSはご存じの通り、電磁波の量が1/20程度で、病院内でも通信端末として使用されているほどである。
僕が携帯電話の番号を聴かれた時に「えーっと、070の、、、」と言い出すと、必ず言われるのが、
「なに、まだPHSなんか使ってるの?」
という台詞だ。そのあとに「ホントに繋がるの?」という言葉がくるのが通例。しかし、そういう人の99%(あえて100%とは言わないが)が、実際にはPHSを使ったことがないか、もしくは初期のPHSしか使ったことがない人だ。
ウィルコムのPHS網は、人口カバー率はすでに99%である。つまり、都市部であれば日本全国で繋がる。ただし、携帯電話のようにどでかいアンテナで数万人が使えるような電波をドカーンと出す方式ではないため、人が住んでいない地域は基本的に難しい。だから、僕がよく行くような、地方の農村地帯で、日中だけ人が作業しに畑に入るというような場所では繋がらないことが多い。でも、それは特殊ケースだ。
それに、通話品質は固定電話以上によい場合が多い。それは使ってみればわかるはずだ。ずっと長い間、携帯電話の音声品質には我慢ができなかった。
そして、ネット接続性能。よくドコモやauなどで数メガバイトという早さを書いているけれども、価格と安定性を考えると最も実績があるのはウィルコムでしょう。
なんでここまでオイラがウィルコムを応援するかといえば、世の中にもっとPHSユーザーが増えれば、もっとサービス内容が佳くなるはず→自分のためになるからであり、そして食い倒れ日記の古くからの読者である喜久川社長のことが大好きだからである。
これまでも、他のウィルコムファンの方々には「あれは反則だろう」といわれた、初代W-ZERO3に本格的な塗装で食い倒れロゴをあしらった、通称「シャアぽん」を覚えておいでだろうか。 
今だから言うが(前にも書いたかも知れないが)、これは僕のブログ読者の某携帯電話塗装会社の方が「塗ってあげますよ」と、ご厚意でやってくれたものだ。ちなみに初代期以降のW-ZERO3は、表面加工の関係上、こんな抜本的な塗装はできない状態らしい。残念ながら最近はこの初代マシンは使っていないのだけど、このマシンは永遠にとっておくこと確定である。
その後、W-ZERO3[es]、そしてアドバンスドesこと”アドエス”も所有し、使っている。もちろん今回のD4も、出たら真っ先に使うぞ!と宣言するつもりだが、、、
それ以外にも、もう少ししたら面白い発表をさせていただくので、楽しみにしてもらいたい。それは、、、
「ウィルコム端末を使った農業アプリケーションの開発」
である。
ここ2年ほど、W-ZERO3を使って農業関連のアプリを動かすことができないか?という実験をやってきたことは過去ログでも既報済みだ。
長島農園プロジェクトと銘打ち、長島農園の勝美君に、栽培履歴情報をW-ZERO3を用いて記録してもらうということをしてきた。
栽培履歴とは、農産物をどのように栽培したかという記録のことだ。どんな種子をどこに蒔き、肥料は何で、農薬は何をいつどれくらいかけたということを記録・記帳するものだ。長島君は農協には属さないので、独自でこうした情報を記録する必要があり、これまでは紙ベースのものや、PDA(なんとCLIEだ!)を駆使してきた。けれども、今後のことを考え、きちんとデータとして残すことができるものが欲しいということで、共同プロジェクトと銘打って始めたのだ。
まず最初の段階では、W-ZERO3をインターネット端末として用い、農作業の栽培履歴を採ることから始めた。
画面がちょっと汚くなってしまっていると思うけど、これはWebアプリケーションとして動作する農薬情報の記録・判定システムだ。あるプロジェクトで開発されたシステムを試験利用させていただいた。
結果、もちろん完全に動作するのだけど、Webアプリを動かすということになると、初代W-ZERO3ではレスポンスが遅いね、ということになった。というのは、ブラウザを用いたネット越しでのやりとりになるので、きびきび動かないということだ。
この辺は通信速度と端末の動作スピードの双方が進化すればOKになるとは思うのだが、初代機の時点では難しいね、ということに相成った。
ならば、、、W-ZERO3上で動くネイティブアプリケーションを開発してしまおう!ということになったのだ。幸いなことに、昨年度はがむしゃらに働いたので、少しばかり利益が出そうになったので、プログラムを製作することにした。今、テスト中なので、もう少ししたら公開する。
公開する、というのは、フリーソフトとして配布するということだ。これについては、僕の夢だったのだ。夢というのは、、、
農業版のOFFICEとも言えるようなソフトウェアを、世に出したいという夢があったのだ。もちろん僕はプログラムを書くことはできないけど、そのプロデュースをしてみたいと常々思っていた。
今回作成中のシステムは、PDA業界では超・有名な方に開発を委託している。それもご本人の了解をいただいたら発表したいと思うが、もの凄い方だ。仕組みとしては、W-ZERO3(これまで出ている全シリーズで動作する)上で農作業の記録を行い、それを母艦PCに接続してシンクロすることで、エクセルで管理することができるデータベースにするものだ。もちろん、記録したデータは、品目ごとに栽培記録データを印刷するなどが可能である。
いやー 一度言ってみたかったのですよ、「日本初」という言葉を!でも、日本初じゃなかったりして、、、
ま、初じゃないかもしれないけど、W-ZERO3上で動く農業アプリケーションソフトを、もうすぐ公開します。それも、フリーソフトとして公開します。周りに農業関係者がいたらぜひ教えてあげてくださいね。
ということでウィルコム頑張れ!次世代型PHSにも期待してるぞ!