OM-Dユーザーはもはや買うという選択肢しかないレンズ! シャロレー牛をオリンパス渾身の新レンズ M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F2.8 PRO で撮った!

2014年11月25日 Category:カメラ

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はい、まだ時差ぼけが治りません。昨日はNHK「うまいっ!」スペシャル観ていただいた方も多かったようですね。はい、最近肉ばっかりです。家に帰れば野菜ばっかり食べてるのでバランスとってますが、さすがにフランス一週間は肉攻めで、しかもお店で野菜をたっぷり食べるというのは至難の業でした。

でも、それでもフランスで体調はよかったので不思議ですね、、、

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さて、今回の旅に持っていったのはオリンパスのシステム。ホントはニコンのD800と16-35mm、24-70mm、70-200mm、タムロン90mmマクロという布陣で行くつもりでした。そしたら、オリンパスから「新しく出る40-150mm、少しの間なら貸せるよ」という連絡が!

「じゃあ、フランス一週間貸してぇ~!」

とお願いしたらOKということに。でも、そうすると広角レンズがない。

「ついでに9-18mmズームも貸してっ!あと、バッテリーが不安だからいくつか貸して!」

と無茶なお願いをしまくり、オリンパスのシステムに、dp1quattroとリコーのシータで行ってきました。

オリンパスのマイクロフォーサーズで、とうとう素晴らしい望遠ズームが出て、「システム」を組むことが出来るようになったわけです。

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まあしかしこのレンズは意地悪である。マイクロフォーサーズのユーザーであれば、買うしかないという素晴らしいレンズなのである。40-150mmというのは、35mmフルサイズ換算だとちょうど2倍なので、80-300mmということになる。

また、セットで買うとお得な1.4倍のテレコンバーターもあり、これをつけるとなんと420mmf4 という超望遠になるのである。これまでもマイクロフォーサーズには300mmや400mm以上までいけるレンズがあったものの、正直いえば暗いレンズで作りも悪く、使いたいという気にまったくならなかった。

でも、もうその状況が変わった!

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写真は、フードを着けた状態だ。このレンズが気になる人はもうすでにあちこちで観ているだろうけれども、このフードの作りが素晴らしい。フードの根元にあるリングをちょっと動かすと、シュッとレンズ側にスライドした状態でしまうことが出来る。このギミックは、すべてのカメラメーカーがやるべきと思える秀逸さだ。

ちなみにE-M1に縦グリップつけた状態で撮っているので、それなりに大柄にみえると思う。しかし、ニコンの70-200mmf2.8は1540gで、こちらは約半分の760g。おなじニコンで70-200mmのf4だと860gで軽いですが、こちらは換算焦点距離が100mm長いので、アドバンテージがあります。そういう意味でも上手いところを着いてきた商品だな、と思うわけです。とにかく、軽くて笑っちゃいます。

それで描写はこんな感じです。

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モデル             E-M1           
色空間             sRGB
ISO感度             ISO200
シャッター       1/500
絞り値             F2.8
焦点距離          150 mm
レンズ             40-150mm F/2.8
露出Program         絞り優先
露出補正          0.0EV
最小F値            F2.8

シャロレー牛の母牛が牧草を食べているところを遠景から望遠端で撮りました。背景のボケ、圧縮効果、とても良好。しかも、なんとなくおわかりでしょうが、かなり暗いんですよ。牛さんも絶えずうごくので500分の1のシャッター速度を稼ぎました。

でも、まつげの部分を拡大してもこんなにビチッと決まってます。毛並みの描写も素晴らしい!

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今回は徹頭徹尾、牛さんの写真ばかりで申し訳ないんですけど、、、

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おそらくこのレンズ、料理写真も撮れますね。最短撮影距離が実に短くて70cm!だから、こんなテーブルフォトも、それほど距離をとらなくても撮影できてしまう!

買ったら、料理撮影もこれでしてみなければ。

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オリンパスのレンズはぼけや描写が実に素直です。

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ようやっと、こういう絵を撮ることができるレンズが出た!という感じ。 いや、レンズアダプターをつけてZD50-200mmを使うという手もあるんだけれども、それよりも軽くて、写真はシャープになる。

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AFも実に早いです。オートで合わせてからピントリングで微調整しながら撮ってます。

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これは本当に残念な話ですが、オリンパスのカメラとくにOM-Dシリーズを持っていて、今後もつ買っていく気のあるユーザーさんには、「買う」という選択肢以外に残されていません。

買いましょう!

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フランスが誇るシャロレー牛の本当の美味しさを識る旅! その5 ブーダンノワールをシルブプレ!CLOBERTにてフランスの豚肉加工品の製造現場とその美味しさに触れたぜ!

2014年11月22日 Category:出張

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Clobertの食肉加工品のテイスティング後、生産部長のマキシム君と。 #theta360 - Spherical Image - RICOH THETA

アンジュのホテルIBISの朝食はパンとバターにカフェ、ヨーグルト。どんなホテルでも朝食が出てくるが、安いホテルだとそんな感じで、とにかく甘みのあるペイストリーやクロワッサンか、バゲットタイプのパンを食べるというくらいのイメージだ。ただしさすがフランス、チーズとバターは数種類おいてあって(しかも冷蔵ケース)選ぶことができる。

おかげですっかり、パンにバターとチーズを同量塗って食べるという、乳脂肪×糖質のイケナイ関係性を覚えてしまったのである。

さて二日目はGiffaud(ギフォー)社という、豚の解体から加工までを一貫して行う企業に視察。もしかすると日本向けに輸入するかもしれないという商品群を観に行ったわけだ。

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同じ敷地内に豚の脱骨・解体を行うセンターと、

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豚肉加工品を製造する工場がある。ここの豚肉加工品のブランド名がCLOBERTという名前なのだ。PB170820

厳重な洗浄・チェックを経て工場内へ。製造管理スタッフの姉ちゃんがカッコイイのです。

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面白かったのは、日本ではこういう豚肉加工品はないなあ、というのが一杯あったこと。例えば上の写真は、バラ肉の塊を塩漬けつまりソミュール液につけ込んだものをパックしている。これを買って家で煮れば塩豚やハム、燻製すればベーコン、ただ単に焼いてもよしといった風に使えるわけだろう。

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ちなみに、あたりまえのように皮付き豚肉です。もうさ、いいかげん日本も皮付き豚での流通を許して欲しいんだけどな。絶対についてるほうが旨いんだから!

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こちらは北アフリカ系の、本来は羊肉を使ったソーセージであるメルゲーズ。スパイスが多用されていて刺激的な香りと味。これをフランス人は大好きなのだそうだ。言われてみると、このメルゲーズに使われているスパイスミックスの香りは、フランスのいろんなところで鼻に感じる。日本で言えばカレー粉のように、なんとなく輸入されたものがその国風にアレンジされて根付くというのはあるよね。

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また、こんなふうなモモ肉の塊をみかけることがある。たこ糸で形成されているもので、周りを豚脂で覆っているのだ。

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こういう加工の仕方もフランスでは一般的で、精肉店だけではなくスーパー店等でも売られている。このまま塩だけ振ってオーブンに投入し、焼き上げるのだという。オリヴィエによれば

「豚の脂が肉と同じ値段で売れるわけだから、肉屋としては嬉しいはずだよ」

とのこと。確かにね!

こんな風に、端肉をモモ肉で覆ったのを外から豚脂で包み、紐で結わえる。そうすると、、、

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こんな、手の込んだ加工品になるのだ!旨そうじゃないか!

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それにしても、、、

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どんな味になるのか、食べてみたい、、、

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もちろん製造過程はきちんとしたもので、清潔さとトレーサビリティシステムが完備されている。製造段階でIDが振られて、ロットごとの管理ができるようになっているのだ。

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そう昔ではないけれども、トレーサビリティの仕事をずーっとやり続けていた頃を思い出してしまった。しかし、いい匂いが充満してて、腹が減ったなぁと思ったら、そろそろ食べられます(笑)

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ブナのチップで温燻したソーセージ!できたてプリプリである!

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皮を噛むとバリンッ!という小気味よい音!そして滑らかな肉ペーストの舌触り、ヨーロッパらしく日本国内の流通品よりハッキリとした塩味が旨い。できたてって素晴らしい味だなぁ、まだ冷やし込みしてないから、肉がほわんほわんですよ。

ここで目をきらきらさせて何本も食ってたのが目立ったのか、これ以降、僕に「ほい、これも食べな」と沢山ものが渡されるようになる(笑)

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さて、こうした製品をぜんぶ焼いてくれるという! いわゆる、メーカーなら当たり前のテイスティングランチです。

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若い衆がバンバン焼いてくれます。

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まずはブーダン・ブラン。白いソーセージである!PB170968

 

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皮を剥いて食べるこのソーセージ、いやー お菓子じゃないの!?っていうくらいにふわっふわしてて、味わいは実に甘やかに淡くて、美味しい!

そんで、そんで、、、

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ブーダンノワールがぼぼぼぼん!と焼かれて出てきた!それも無造作に切り分けられる。うーん、嬉しくて気絶しそうだ、、、日本のビストロじゃ、たらふくは食べられないもんな、、、

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あまりに僕が旨い旨いというので、スパイスが入ったブーダンも出てきた。

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ちなみにこんな荷姿で、スーパーマーケットで売っています。ああ、なんていい国なんだろう。

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日本では、国内の屠畜場では沖縄以外ではたしか豚の血をとって流通することができないということで、国産のフレッシュなブーダンノワールはあまりみたことがない。

僕が豚の血のソーセージを初めて食べたのは、大学生時代に近所の養豚農家さんの娘さんの家庭教師をしていたときに「山本君、これ持って帰りな」と山ほどくれたハムソー類の中にあったのだ。腸に血が詰まった中に皮やタンなどの刻んだやつも入っていて、激烈に旨くて感動したのをいまでも忘れられない。ちなみに関係ないけど、その家庭教師をした養豚農家さんである志澤さんは、いま日本養豚協会の会長だったりする(笑)あ、どうでもいい話でした。とにかくおれは豚の血のソーセージが好きなんだ!

こちらは、豚バラを豚脂でコンフィのように煮たもので、味付けは塩とコショウだけ。

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こんな感じでパックされている。まるで豚の角煮!でも味は全然違うんだけど、これは日本でも違和感なく受け入れられそう。ビールのつまみに最適です。

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ところで、僕がばしばし撮影していたら、CLOBERTの生産部長だというこのイケメン男、マキシム君がちょちょっと寄ってきて、「そのカメラ、どういうカメラだ?」と尋ねてくる。この旅にはOLYMPUSのE-M1とSIGMAのdp1quattroを持ってきているのだけれども、気になったらしい。

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「実はおれもカメラ好きなんだよ、ほらこれ、俺の写真なんだ、、、(意訳です)」

ええええっ!?

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なんだよ、商品の宣材写真、撮ってるのかよ!すごいじゃん!

ちゃんと定常光でのライティングをした写真である。いやー こんなところで同好の士に会えるとは!

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フランスの職人たちはとてもいい顔で仕事してました。素晴らしかった!

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ギフォー社の皆さん、どうもありがとう!

日本の食材がフランスにどのように評価され、広まっているのかをこの目でみた! オリヴィエが率いる日本食材総合卸、パルミフランス社の強力なネットワーク!

2014年11月21日 Category:出張

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今回の旅の最大のキーマンであるオリヴィエは二つの顔を持っている。ひとつはフランス国内の食材を世界を相手に販売する輸出商としての顔。もう一つは、行く先々の国で見つけた、とびきりの食材をまたそれぞれの国に売り込む輸入商としての顔。

その二つ目の顔の中でもっとも重要な国が日本で、パートナーとなっているのがトップトレーディングなのである。今回、アンジュにあるパルミフランス社を訪れて、「こうやって日本の食材が拡がっているのか!」と実感してしまった。

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霧のけぶる朝、パルミフランス社へ。小さな敷地から始めたという彼の会社はどんどん敷地を拡げ、倉庫スペースを拡げているという。つまりそれだけ需要があるということだ。

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中に入ると、日本食材がドドドドッと在庫されている。

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それも、「ええっこれ入れてるの?」と驚くような高品質のものから、「こんなのが受けてるの?」と驚くようなB級商品まで多彩(笑)

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かなり充実したラインナップの醤油は、メインが「かめびし」。ううーん、ここは俺の好みと違うな(笑)けれども、日本国内でもあまりみられない商品までラインナップされている。

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ポン菓子、すごく人気だそうです。

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で、これらを買っていくのは日本料理専門店?と尋ねたところ、驚いたことにほぼフランスや周辺国の普通のレストランなのだそうだ!えええっ じゃあ日本食とは全く違う文脈で売れてるわけ?

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ちなみにオリヴィエに商品を卸しているのが、パルミフランスのパートナーであるトップトレーディング。写真の中澤さんが全国を旅して見つけた素晴らしい食品を輸出しているのである。

「もうね、考えられない量がフランスに行ってます。ある産地の特産品なんて、日本国内向けがほとんどなくて、フランス向けだけに買い取っちゃったりしてますよ」

という!

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彼らが輸出している国々むけの食品表示ラベルの膨大なファイル。これをみても、一朝一夕にはできないビジネスを組み立てていることが分かるだろう。彼らの成功をみて、同じようなことをして後を追う業者もいるようだが、おそらく追いつけないだろう。

なぜなら、オリヴィエ自身がじつに精妙な舌を持つ男で、それを駆使してちゃんとフランスで受ける!というものだけを厳選しているからだ。これがその商品企画会議。

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中澤さんが日本から持ち込んだ商品をテイスティングし、フランスで売れるかどうかの判断をしているのだ。PB170785

ちなみにオリヴィエ、きな粉好きです(笑)「トレビアン!」が2回出ました。

3時間ほどの滞在で15品目ほどの商品をチェック。こうして日本の食材がフランスに浸透してきているのでした。

さて本日フランス最終日で、これからパリ市内に出ます。夜、東京に戻りますね~

完全版アップ!フランスが誇るシャロレー牛の本当の美味しさを識る旅! その3:シャロレーの肉でフランス人が好むのは経産牛!肉に対する哲学や好みが日本とまるきり違い、NYスタイルとは違うドライエージングの受け止め方があるのだ。

2014年11月19日 Category:出張

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フランスのスーパーに入ると、精肉売場にはパックされたステーキ肉が並んでいるが、一般的にそのポーションは大きい。ローカルなスーパーに入ると、少なくとも2.5cmくらいの厚み、判の大きさはそれこそ30cmくらいのどでかいモモ肉がパックに入って並んでいたりする。ただし、ロイン系の肉はそれほど厚みがないものが並んでいることが多い。これ、日本のぺらぺらなステーキと同じような厚みだけど、同夜君だろ?と思っていたが、それについては次のエントリで解決編を書くことになる(笑)

で、このオリヴィエの池の優雅な午後に食べるシャロレーの肉は、推定5cmの厚さである。日本のフレンチ・イタリアンの肉焼きシェフなら、工夫を凝らして精緻な火入れをしてくるだろうけれども、オリヴィエはガスのグリルをプレヒートしたところにどかんどかんと肉を乗せていく。事前に塩は振っていなかったと思う。

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最初に火が通ったのは手前にあるもので、これは日本で言うハラミである。

「ハラミ、OK!」 (→オリヴィエは英語堪能、日本語怪しい(笑))

とオリヴィエがナイフで切り分けて出してくれる。

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釣りをしている間にシャンブレ(常温に戻す)をしていたので、内部は赤くても温く火が入っている。この状態が一番美味しいから、ということである。

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塩はしていないから、これにぱらりと岩塩を自分でかけていただく。

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このハラミ、真空パックをかけない開放状態で熟成したもので、最近ではフランスでもドライエージングと呼ぶようだが、それをほどこしたもの。日数は忘れました。アメリカのようにブワッと熟成香が拡がるようなものではなく、むしろ赤身の肉に必ず含まれる、ドリップとなる水分を抜くというものだ。

これが旨い! クニュッと柔らかながら適度な弾力があるハラミ。日本人ならタレをつけて食べてしまいそうだけれども、焼き目の旨みと岩塩の塩気だけであまりにも豊かな味わいである。

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「ネクスト、ジュニス(処女牛)!」

と切り分けてくれるているのが未経産のシャロレーのストリップロインだ。日本にも入ってきている30ヶ月齢以下のメスである。

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この厚みですよ!ちなみにこちらではたこ糸で成形された状態で肉を売っていることが多い。これはおそらく、水分が多い赤身肉なので、縛らないと形状を保てず、デロッと崩れてしまうからだろう。

日本ではA5ではないにしても霜降り肉が普通だ。サシは脂なので、冷やすと固まり常温では溶け出さない。つまり、形が保たれやすいのだ。反対に赤身肉は、印象的にはそっちのほうが固いんじゃないの?と思いがちだが、水分が多いのでぐにゃっとなってしまうのだ。

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脂と筋を外してみたら、まだちょっと赤過ぎたので再度火にのっけて加熱。アバウトです(笑)

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さあそして完成!

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中はほぼレアな状態、だけれどもぬるく温度が入っている状態だ。

「シャロレーは、とくにジュニスの場合は火が通り過ぎると美味しくなくなるから」

と、オリヴィエは力説する。日本で顧客を訪ねる際も、焼いてもらったのを食べてがっくりきたことが多いそうだ。なぜかは識らないが、料理学校などで「フランスのシャロレーはがっつり焼くもの」という教え方をされているようで、みなさんシェフはシャロレーとみるや内部まで火入れをきっちりするのだそうだ。

それで食べてみて「んーー、、、」となっちゃうので、フランスの肉好きは気も狂わんばかりだろう。実際、日本でこれを売っている進藤さんも某所でシェフに「ほら、こう焼くのがシャロレー向きのやり方だよ」と出されたのが、赤い部分が失せてしまった激烈にウェルダンなシロモノだったらしい(それはそれで旨かったけど、と言っておられましたが)。

しかし、本場ではここまでレアなんだー!まあ、人にもよるとは思うけど。

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さていただきます。

ざくっと大きく切って口に入れると、表面部分の香ばしい焼き目の香りがし、噛むと赤身肉特有の豊かな水分がジュッと染み出る。そして、、、歯が通っていくときに、中心部の赤身肉がトロリと溶けた!

旨い! なんだ処女牛で十分に美味しいじゃん!

なんだかマグロを食べているようなアッサリした中心部である。ということは、シャロレーでカルパッチョやったらすげー美味しいでしょうね。

お断りしておきますが、このジェニス(処女牛)は、通常はフランス人が好まない(旨い!とは思わない)肉である。日本に輸入されてるのもこのタイプ。フランス在住経験の長い何人かの料理関係者に話を聴いたが「シャロレーはあんなもんじゃない」「あれ、美味しくない」という反応が返ってくることがあるんだが、ハッキリ言うけど「シャロレーを識らない人にとってはいい入門編」であることは間違いないと思う。

少なくとも、USやオージー、そして国産の牛とは全く違った哲学に基づく味がする。それは確かである。

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さていよいよ5経産した7歳の肉である!

「まずはファット(脂肪)を味わえ!」とオリヴィエが柔らかい脂の部分を切り分ける。

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みてのとおり、グラスを大量に食べた経産牛ならではの黄色である。日本のスーパーなどではこれを一切拒否して「白い脂がいい脂」という間違った知識を流布しているのだが、脂が黄色いか白いかで美味しさは決まらない。黄色い脂にも美味しい脂がある。「脂は純白のほうがいい」というのはなんとなくイメージ的にもよいから、わかりやすいプロパガンダだ。でも、そんなもんに意味は無いと思う。

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この黄色い脂、実に風味が豊かである。口に入れたら溶けちゃう~的な融点がどうのこうのという価値ではなくて、脂に味と香りがある。マイルドでミルキー、美味しい。

そして来ました赤身肉!

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さきほどのジュニスの固体よりも繊維が粗い感じがあるが、火入れは実にいい感じである。

これは切り刻まず、各自がナイフを入れて食べることに、、、

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塊を口に入れたとたんに、ジェニスの時にはあっさりとしていた風味が、コンデンスミルクのように凝縮され、ほとばしる。強い香りに複雑な旨み! ジェニスの味わいがすべてにおいて四方に広がっているという印象だ。

「もちろんそうだ。シャロレーもなんでも、経産牛の方が年数が経っているのだから、味と香りが蓄積されているんだ。」

とオリヴィエ。 僕は、表玄関からフランス人が好きというシャロレーの経産牛を味わうことができたのである。

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オリヴィエはワインの収集もスゴくて、この日はナント1950年代のワインを持ってきていた! わたくしワインの味はよくわかりませんが、美味しいです。

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吊ったばかりのトラウトもホイル蒸しで味わう。実にエレガントな食感、ほわっほわに柔らかで、肉をがっつり食べた後だとホッとしてしまう。

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書きたいことはヤマほどあるが、時間が限られているのでこの辺で。外に出ると、なんと薄曇りだった空から、青空が!

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まだみな釣りをするようです。

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さんざん遊んで帰り道、オリヴィエがスマホのメールを見て声を揚げた。

「うちの娘がゴールドメダルだ!」

なんとオリヴィエの娘さん、シンクロナイズドスイミングのフランス大会の年齢別の競技で優勝したらしい! すぐに娘さんと車載電話で話すオリヴィエ。あどけない娘さんの口ぶりから、フランス語が分からなくても、オリヴィエに対する感謝の念が感じられる。

ゆったりしたいい時間が流れていた。フランスの片田舎でこんな経験ができるのも、パックツアーでは難しいだろう。連れてきてくれたトップトレーディングの中澤さんとオリヴィエに感謝したい。

そして、これはまだほんの序章なのである。

フランスが誇るシャロレー牛の本当の美味しさを識る旅! その2:フランス食材の伝道者であるオリヴィエの所有する池での釣り、美しき午後、そして彼お手製のパテ・ド・カンパーニュの旨さにびびる!

2014年11月18日 Category:出張

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さて、パリからTGVで1時間半ほど移動、あのルマンを通り過ぎて一つ目の駅であるアンジュに降り、そこから車でさらに40分ほど。なんていう場所だかちょっと覚えてないのだけれども、トヨタの工場があり、その近くに小さな飛行場がある場所。下の地図の左下、パルミフランス所在地と書かれている場所だ。

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ホテルIBISという、フランスにおけるAPAホテル並みに展開してるチェーンにチェックインして荷物を置き、すぐさまオリヴィエの車で彼の池に向かう。

「池持ってるって、大富豪ですかオリヴィエは?」

と、オーストラリアの旅でもご一緒した、日本に世界中の美味しい肉を紹介することを自分の使命と考えてるに違いない進藤さんに訊く。

「うーん、全然そんなことなくて、昔はすっからかんのホームレス的なところもありましたけどねー。彼はずっと商社的な仕事をしてきたんですけど、いまのかみさんと結婚してからどんどん成功して、いまでは20人のスタッフを使うまでになってますからねぇ。」

そう、オリヴィエはかなりのやり手なのである。その彼のビジネスについては明日のエントリで、笑っちゃうくらい日本食材をガンガン売っているのをみていただくことにする。

で、オリヴィエの所有する池に到着。薄曇りだが雨は降っていない。

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そこは、フランス片田舎の穏やかな日曜日の、美しい風景だった、、、

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この池の畔に、オリヴィエの小屋あり。なかには釣り竿が10本以上! 本当に、自分や親しい人たちが休暇を過ごすための「遊び場」なのだ。素晴らしい場所である。

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赤いヤッケを着た進藤さんはなんと自分も釣り師で、日本から竿を持ってきていた!

「オリヴィエとは年は二歳違いますけど、誕生日が同じで、趣味も同じなんですよ」

と笑う進藤さんとオリヴィエ、まるで兄弟である。

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まだトップに入って日が浅く、日本から修行的意味合いで来た伊藤君。奥にいるのはトップ社の社長である中澤さんだ。

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なんだか、開高健みたいに決まってます(笑)

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ちなみにこの写真のレンズが、OLYMPUS40-150mmです。美しいボケとくっきりしたコントラストの絵が撮れる、待望の望遠ズームです。

こちらはシグマのdp1quattroの写真。こちらを振り向いているのは、トップ社の新人バリバリの淺水君。

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なんでも僕より食べる人だそうです。その実力をしかと見せていただきましょう(笑)

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ここから約一時間、、、全然あたりがない!誰にも魚が釣れないじゃないの! と思ってたら、まさかの釣りビギナーである俺の竿に、ググッとアタリが!

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小さいけど、一番さいしょの釣果です(笑)。

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「ヤマケーン、おめでとう!」とオリヴィエが捌いてくれる。

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その横で、プロパンガスが接続されたBBQ用コンロに火が入っている。

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2時間くらい、みんながトラウトなどを釣り上げるようになったあたりで、腹が減ってしょうがない。オリヴィエも着々と準備を進めてくれている。

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この日、オリヴィエが用意してくれている肉がこれ(笑)。どれも分厚すぎます。

もちろんちゃんと食べ比べのためのもの。日本に輸入が許可されているシャロレーの処女牛、つまり未経産牛であるジェニスのストリップロイン。ジェニスってのは、処女牛をそう呼ぶらしい。それに、5経産の7歳の経産牛を再肥育した、いわゆるフランス人が美味しいと思うシャロレー牛の骨付き。これは45日間のドライエージングを施してあるという。 それに、別の個体の経産牛のハラミ。

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豪快に焼いていきます。

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オリヴィエが言うには、日本のシェフはシャロレーに火を通しすぎる、と。昨年の赤肉サミットの数日前にカルネヤに連れて行ったときに、高山シェフの焼いたのをたべて「初めて、日本でバッチリな火入れに出会った」と言ってたんだけど、それくらい日本人のシャロレーの扱い方に文句があったようだ。

できれば3センチ以上の塊で焼いて欲しいというのが彼のシャロレー焼き哲学のその1である。

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ご覧の通りの皮下脂肪の色。

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これをみて「旨そう!」と思えるならば、ヨーロッパの牛肉をわかってる人です。

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「さて、肉が焼けるまでの間に、パテドカンパーニュ食べよう!」

とオリヴィエが、長期保存用のガラス瓶をあけて、バゲットにやおらパテを塗り始めた。

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なんとこれ、オリヴィエ自家製のパテドカンパーニュだという!

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パテをバゲットにたっぷり乗って、ピクルスを載せて、、、

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こ、これが本場のパテカン!?

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こいつが、旨いのなんのって!

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びっくりした!

日本のパテカンは、レバーの匂いが強くて少し重い脂を感じる、肉のようかんという感じだけれども、オリヴィエのはぜんぜんそうじゃない。パンにぬれる滑らかさ、レバー臭が抑えられたライトな香り、でも旨みは十分。

「豚肉は鮮度の高いものが入るときしか作らないんだ。パテは豚肉の鮮度が命だよ!」

それに、豚レバーは使わず鶏レバーで香り付けをしているのだそうだ。また、素材を合わせて一度で火入れをするのではなく、何度も工程のなかで火入れをしていくことでこうなるらしい。

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わたくし、たまらず3枚分のバゲットでおかわり。

「ヤマケンサン、一瓶持って帰りなさい」

と持たせてくれた。ありがとうよ、オリヴィエ!

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そうこうしているうちに、肉が焼けてきた!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

http://toptrading-blog.cocolog-nifty.com/gocha/2012/11/post-c0e8.html

次回はこれです!

2014年11月17日 Category:出張

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とりあえず予告編。

フランスが誇るシャロレー牛の本当の美味しさを識る旅! 日本を深夜に出る便で早朝のパリに到着、とりあえずのクロワッサンを食べて地方へ向かう!

2014年11月17日 Category:出張

シャロレーのショートリブ

というわけでフランスに来ています。

今回の旅は、海外の食材を輸入する商社であり、逆に海外に向けて日本の食材を売り込んでもいるトップトレーディングという会社から「シャロレー牛を観に行って欲しいんですよ」と言っていただいたことから始まった。

トップは現在、日本でもっとも手に入りやすいシャロレー牛の肉を輸入販売する会社だ。また、オージービーフやフォアグラ、シャルキュトリーにペイストリー類などを、低価格なものではなく品質のよいものを輸入することで有名な会社である。

シェフ向けのイベントに行って驚くのは、日本の飲食店ではかなり「できあいのもの」が並んでいたりすることで、例えばブッフェのデザートコーナーに並んでるのはほとんど、パティシエがつくったものじゃなくて、冷凍製品を解凍させたものというのが多いのだが、そうしたものの中でもかなり品質のいいものを扱っている。

そのトップが本当にコレが売りたい!と思っているものの1つがシャロレー牛。フランスを代表する肉用種で、フランス人なら日常的に食べている品種だ。日本で言えば黒毛の位置づけなのかもしれない。現在も彼らはシャロレー牛の肉を輸入しているのだが、実はそれは彼らにとっては最高のシャロレー、ということではない。

というのは、現在フランスや米国からの牛肉輸入は、30ヶ月齢未満のものしか入れることができない。米国産は最初から早出し傾向で、25ヶ月未満の若い牛を出してくることが多いのでそれで問題ない(というか、その程度の味)のだが、シャロレーの場合は事情が違う。実は、シャロレー牛の本当に旨いのは、5~6歳くらいの、子を産んできた経産牛なのだ、というのである。

でも法律上、経産牛はどうしても30ヶ月以上になってしまうので、輸入できない。そこで、いま輸入しているのは30ヶ月未満の処女牛ということになる。これは、トップ社としても「これでも十分旨いけど、本当のシャロレーはもっと旨いんだよ~」というものなのだそうだ。

でも、ね。 俺はこの処女牛のシャロレーの肉でも「はっ」とするほどに美味しいと思ったのだ。

シャロレーのショートリブ

写真は、トップトレーディングがまだ参考出品として持ち込んでいた頃のシャロレー牛の肉。部位は骨付きのショートリブだ。

シャロレーのショートリブ (2)

展示会に足を運んだら、「やまけんさんこれ持って帰っていいよ」といただいたもの。ざっくり塩をして、オーブンで焼いて骨を外してみた。

シャロレーのショートリブ (4)

これが、ビックリするくらいに美味しかったのだ!いや、もう価値観が変わってしまった。いろんなところから送られてくる牛肉をイヤと言うほど食べているうちの嫁さんも「いままで食べた中で一番おいしい牛肉かも」と漏らしたくらいだ。

その味は、日本の牛肉とまったく文脈が、哲学が違う味なのである。日本の肉はガツンときてすぐに嫌になってしまいがちな味なのだが、シャロレーの肉は違う。ズーッと食べ続けていたい味なのだ。それにしても、コーン中心の日本の肥育体系とはまったく別物のような味わいだ。

このシャロレー牛の味の秘密をどうしても識りたい!と懇願していたら、トップトレーディングから

「じゃあいきましょう。交通費と滞在費はもちますよ!けど、広告費がないから、どっかの誌面とのタイアップは無理ですけど、、、」

という男前のお話しをいただいたのである。もちろん僕の持っている連載にはガンガン出していくつもりだが、それ以外にもシャロレーの旨さの真実を伝えていきたい。だから、もしこの内容に興味のあるメディアがあれば、広告費は出ないけど、写真素材とかはいくらでも提供できるので、連絡ください。

というのが、長い前置き。シャルル/ドゴールに着いたのが早朝で、モンパルナス駅にバスで移動しても、ぜんぜん人がいません(笑)

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フランス滞在最初の食事は駅構内のカフェで朝食。

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クロワッサンにカフェオレ、オレンジジュース、バゲットタイプのパン。糖質と乳製品だけである!

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でもやっぱりクロワッサンは旨い!

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いま日本では在庫払底中のバターもたっぷり塗ります。このバターの使い方については後半、驚くことになります。

トップトレーディングの中澤社長も合流し、一路地方都市のアンジュを目指します。

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シャルルドゴール空港からバスでモンパルナス駅に行き、そこからTGVでアンジュへ。東京から名古屋くらいの旅です。パリはホントにかするだけのたびになりそうです。 #theta360 - Spherical Image - RICOH THETA

車窓の風景がいい!

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日本で言えば東京~名古屋間の旅路を終え、アンジュ駅でトップトレーディング社のフランスにおけるビジネスパートナー、オリヴィエが迎えに来てくれる!

フランス中のグルメ食材の伝道師であるオリヴィエにピックアップしてもらい、彼のオフィスのある町のホテルまで小一時間の旅。 - Spherical Image - RICOH THETA

さあ、これから冒険の始まりだ!