特集:弁当のまっとうな価格はいくらなのか?298円の激安弁当は社会的に正義と言えるのかどうかを考える。 食のジャーナリストによるメルマガ たべもの最前線 2014年10月20日 第35号

2014年10月23日 Category:メルマガ

ただいま絶賛出張週刊中、今週は月~金までずーーーーっと出張です。

で、今週号のメルマガ「たべもの最前線」ですが、とうとう書いてます。激安お弁当はどうしてあんなに安いのか!? 大きなテーマなので3回にわたって書く予定。

 

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■安過ぎる弁当商品は消費者に「たべものは安いんだ」と誤解させる元凶

このメルマガ読者のみなさんは、あまり外でコンビニ弁当やスーパーにならぶ弁当を買わない人が多いかもしれない。しかし今、消費が減退する一方で若い世代が食を外食や中食に依存する率が高まっている中、安い弁当商品のニーズは高いままだ。

その弁当の価格がちょっとおかしい。2009年あたりから始まり、すっかり定着した観があるのが「298円弁当」。キリのいい(よく考えると決してキリよくはないが)数字で300円以下で食べられるということで、弁当価格としてはすでに低価格の標準と化しているように思う。

しかし、複数のおかずが入っている米飯弁当と言えば、もともとは500円近くするのが当たり前だったはずだ。よーく胸に手を当てて考えていただきたいのだが、いまから10年前、15年前にそんなに安い弁当があっただろうか?弁当の価格は当時からあまり変わっていないような気がする。それどころか、いまや食材のうち穀物や肉製品は国際的にも値上がりしていて、包材に使う石油製品だって高いままなのに、なんで価格を抑えることができるのだろう?そう疑問に思ったことはないだろうか?

どうしてこんなに安くできるんだろう?そう思っているうちに、比較的まっとうな価格帯の製品を販売していたはずの生協組織の店舗などでも、数年前からそれまでにはない「398円弁当」がみられるようになっている。

さすがに、ここ数ヶ月の間に、世界的な部材高騰のあおりを受けたか、各社とも値上げに踏み切っている。けれども、今回いいチャンスなので各社のお弁当価格を比較してみた。弁当商品として選んだのは「のり弁」である。エリアは東京~埼玉の首都圏である。価格はすべて税抜き表示だ。

・ほっともっと 平日10時~15時の特価270円(それ以外の時間帯は320円)
内容:フライ(おそらく魚)、ちくわのフライ、きんぴら、つけもの、のり、昆布、ごはん

・本家かまどや 300円
内容:フライ(おそらく魚)、ちくわのフライ、きんぴら、つけもの、のり、昆布、ごはん

・マルエツ 398円
内容:白身フライ、ちくわのフライ、からあげ、卵焼き、きんぴら、つけもの、ごはん、かつおぶし、海苔

・ほっかほっか亭 320円
内容:白身フライ、ちくわフライ、きんぴら、つけもの、ごはん、のり、おかか

・ローソン 369円
内容:白身フライ、ちくわフライ、コロッケ(牛肉)、からあげ、卵焼き、きんぴら、つけもの、ごはん、おかか、のり

・ファミリーマート 369円
内容:白身フライ、コロッケ、ちくわのフライ、からあげ、きんぴら、つけもの、ごはん、おかか、のり、明太子

・セブンイレブン 430円
内容:白身フライ、コロッケ、ちくわの磯部揚げ、からあげ、卵焼き、つけもの、ごはんおかか、のり

・オリジン弁当(特のり弁) 399円
内容:白身フライ、ちくわ磯部揚げ、からあげ、卵焼き、からあげ、ごはん、のり、昆布   ※(特)でないのり弁は299円

これを観ると、やはり全体的に仕入れ価格が上がっているのか、従来は一番安い位置づけだったのり弁も、少しずつ値上げ基調にあるということがわかる。それでもやはり弁当大手であるほっともっとは、時間限定ながら270円を達成している。税を入れれば300円前後、つまり298弁当は健在なのである。

おかしいなあと思うのは、弁当以外の商品を売るために、弁当の価格を会えて休めに設定するということができるであろうコンビニエンスストアよりも、食品スーパーよりも、弁当専門にやっている業者のほうが安い。大量仕入をしていることはもちろんあるだろうが、どうしてこんな価格が成り立つのだろうか。

実はこれまでいろんな取材をしてきたが、様々な食材を集合させて成立する弁当商品の価格には、一言では言い切れないいろんなカラクリがあるというのが実感だ。だから、この価格をみて一概に「ここの業者は安いからオカシイ、あそこは高いからまっとうだ」といいきれないものがある。

ただし、安い弁当商品を販売するための図式というものが存在することは確かだ。今回の弁当特集は数回にわたって、安い弁当がなぜ実現しているのかということを明らかにしたい。

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■食べもの最前線
http://ch.nicovideo.jp/tabemono

ロンドンはケンジントンストリートのシェ・パニース的レストラン「Clarke's」で、28日間熟成のスコットランド産ブラックアンガスビーフのステーキをドンと食べる。イギリスとアメリカの肉の好みの違いをまざまざと識る。

2014年10月17日 Category:イギリス

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ちょっと間が空いてしまったが、イギリスネタだ。

よく「イギリスに旨いもの無し」と言う人がいるが、それは明らかに真実ではなかった。少なくとも僕は5泊6日の滞在中、「これは不味い!」と思ったことが3度に留まった(笑) マークス&スペンサーで買ったサーモンとウォータークレスの、それは美味しそうなサンドイッチ、そしてぜったいに日本人じゃない輩が経営しているであろうスシレストランのにぎり寿司である。

で、旨かったのは多々あるのだが、その中でもなるほどね、と思ったのがここClarke'sである。

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特集:「和食」は健康にいいか? 食のジャーナリストによるメルマガ たべもの最前線 2014年10月13日 第34号

2014年10月16日 Category:メルマガ

今週の「たべもの最前線」、特集記事は佐藤達夫さんによる「和食は健康にいいか?」です。ユネスコ文化遺産に認定されたことで、食の業界すべてがうわーっと盛り上がっていますが、しかしその一方で、はたからみると「和食とは」の部分の整理はうまく落ち着いていないというような感じ。そして、大はしゃぎしている人達のなかの多くが、これを機にビジネスをしようという手合いだったりします。

また、「和食は世界で一番健康によい食事だ」という極端なことを言う人もちらほらいます。気持ちはわかるけど、それ、ホント?そんな視点でお読みください。

WS000022■「価値が高い」から登録されたわけではない

このメルマガの読者であればほとんどの人がご存じであろうが、2013年12月4日、「和食」がユネスコ(国連教育科学文化機構)の無形文化遺産に登録された。決定当時はマスコミがこぞってとりあげたため、日本中で(世界中で?)「和食ブーム」が盛り上がったようだが、1年近くたち、ブームは急激に冷めてきたように感ずる。

むしろ注目されたことで「和食」の問題点が浮かび上がってきた感すらある。ここでは、その問題点を整理してみたいと思う。

まず確認しておかなければならないことがある。それは、今回登録されたのは「和食 日本人の伝統的な食文化」であり、「無形文化遺産」であるということだ。世界遺産には「自然遺産」と「文化遺産」(とその両方を含む「複合遺産」)とがある。そしてその2つとは一線を画す形で、民族や伝統など「形のない物」を登録する「無形文化遺産」がある。

自然遺産と文化遺産が「顕著な普遍的価値を持つ物件を対象とする」のに対し、無形文化遺産は「無形の物を保護対象とする」のが目的であると考えられている。微妙ではあるが、両者の間には明確な違いが存在している。それは無形文化遺産のほうには「価値」という言葉が入っていないことである。

どういうことかというと、和食は保護の対象となりはしたのだが、その理由は「価値があるから」ということではない、ということだ。この点が、和食の前後にユネスコの世界遺産に登録された富士山や富岡製糸場との違いがある。

にもかかわらず、当事者(と自分たちが考えている人たち?)やマスコミは、「和食は素晴らしいから世界遺産になった」と大はしゃぎした。ここに大きな勘違いがあったろう。

■特定の個人・団体の利益に結びつけてはならない

昨年登録されたのは、上にも書いたように「和食 日本人の伝統的な食文化」である。つまり和食という食べ物ではない。もちろん、、、

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■食べもの最前線
http://ch.nicovideo.jp/tabemono

岩誦坊の水はほんとうに甘露!

2014年10月14日 Category:出張

岩手県二戸市の稲庭岳という、修験道の山の山頂近く、岩誦坊(がんしょうぼう)という湧き水場がある。地元の人も水を汲みに来る名所で、原生林の深い稲庭岳の大地が磨いだ綺麗な水がこんこんと湧き出ているのだ。いつもここに来るときには500mlのPETボトルを持参するのだが、必ず後悔するのだ、「なんで2リットルのボトルを用意してこなかったんだろう!」と。さきほど東京に持ち帰ったこの水に極上の茶葉で煎茶をいれた。とろけるように甘く旨い、喉の奥に香りがへばりついて離れない甘露となった。

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オリンパスE-M1 12-40mm 1/5 f18

※クリックすると大きな画像に飛びます。

岩手に行ってました。台風の影響はほぼ無し!

2014年10月14日 Category:出張

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東京に戻ってきました~というのは、昨日から岩手だったので。月曜日(祭日)に朝から、料理研究家のタカコナカムラさんと一緒に二戸へ。短角牛の牧野でいろいろ私が話してるところを映像で収録するというお仕事。タカコナカムラさんのホールフードクッキングスクールの教材になります。

そんで夜のうちに盛岡に移動し、今朝は県庁にて来年1月に開催する赤肉サミットの打合せ。風がビュウビュウと吹いてはいたものの、もう8時半の段階でそれほど雨も降っていない。打合せを終え、県庁内のオリンパスユーザーであるツッチーにE-M1とMZD12-40mm、ZD50-200mmをみせびらかし(笑)、議会中で誰もつきあってくれないので、10時過ぎに白龍(ぱいろん)へ。あ、本店ではなくて、二店舗となりにある分店の方です。

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もちろん大盛です。来るやいなや、まぜまぜします。綺麗に食べちゃ美味しくありません。

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ひとくちふたくちをプレーンで愉しんだら、ラー油やニンニク、カウンターに置いてある三升漬けや辛し味噌などをかけて味のバリエーションを愉しみます。俺は三升漬けの液体を2杯ほど味噌に混ぜ、ラー油とニンニク少々、そこにかるくユズ果汁を垂らすというのが最近の定番。皿の手前におかれて出てくるおろし生姜はあまり混ぜません。

今日も旨かった!

時間もあったので県庁前から歩いて駅へ。橋を渡る前に、本格的な石窯ピッツェリアを発見。店は開いてたので食べていってもよかったんだけど、見送った。うーん、入るべきだったかな。

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ご覧の通り川の水かさはそうとう上がっていた。

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この後、駅改札前に出店してる福田パンでメンチカツパン、ナポリタンパン、カレーサンドパンを購入。悪くはないのだが、やっっぱり目の前で挟んでくれる店舗で、「チキンミート+ナポリタン+オリジナル野菜」サンドを食べるのが一番であるという結論。妥協しないで店にいくべきであった。

しかしこのサンドにプラスして駅弁を探したところ、なんと秋田は大館市の名物でる「鶏めし弁当」が売っているではないか!岩手の駅弁はあまり好みのがないので(なぜ盛岡駅で短角牛しぐれ煮弁当や、肉のふがねのお弁当がないのか!)、そちらを買い求める。

かくして新幹線内で一人宴会(酒抜き)を愉しんで、いま東京にいるのでありました。

自由の森学園出身の佳い食の担い手たち 〜すり鉢専門! ヤマセ製陶所のグッドデザインなすり鉢が佳い!これで胡麻を摺ってほうれん草を和えたら絶品なんです!

2014年10月12日 Category:出張

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さて続いて、今回出会った一番のびっくり。なんとすり鉢を専門に作るメーカーであるヤマセ製陶所の跡継ぎが、自由の森の6期生なのである!

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彼が四代目である杉江匡くんだ。いやーそんな人材が学校にいるとは知らなんだ!しかも彼がこの特大すり鉢においていた、在学中の写真のまあ恥ずかしいことはずかしいこと(笑)

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自由の森学園出身の佳い食の担い手たち〜池袋「すずめや」のどら焼き

2014年10月12日 Category:首都圏

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母校である自由の森学園の卒業生でたべもの関係を生業にしている人間が多いことに驚き、しかも嬉しく思う。

その一人、いや夫婦だから二人が、東京のおいしいどら焼きで有名になってきた「すずめや」だ。

この日、中等部の三階をふらりと歩いていたら、僕が高校3年のときに中学2年だった旧姓:大内まゆみがどら焼きを売っていた。

「やまけーん、これ、Kiriのクリームチーズ挟んで食べるとおいしいよ!」

ええっ お前、自分とこのどら焼きにそんなクリームチーズ挟んじゃっていいのかよ!けどやってみました。実においしい、、、ま、合うに決まってるよね。

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せっかくなので、僕だけじゃなく、マッシーこと数学を教えてくれていた増島先生にもごちそうしたのでした。

半年ぶりくらいに食べたけど、なんか前よりあんこの甘さが直線的じゃなく、上品になっていておいしい気がする。ま、あくまで「気がする」であって、もはや甘い物好きを引き寄せる名店ですからね、立派なものです。まゆみ、まゆみ、ますますの発展を祈っています。

以前のすずめやのエントリはこれ。

■http://www.yamaken.org/mt/kuidaore/archives/2007/04/post_994.html