ご存じの通り、いま現在ぼくが使用しているメインカメラはニコンのD700、サブカメラがD90。スナップにはオリンパスのE-P1を持ち歩いているし、防湿庫にはE-420(オリンパスの名機だと思う)があるけれども、メインシステムは完全にニコン機に移行した感じだ。
既報の通り、ニコンイメージングジャパンのとある役員さんがこのブログの昔からの読者さんということもあって、いろいろとカメラのことを教わったりする関係になった。そしたら、ニコンのWebサイトで連載コンテンツとなっている「talk! talk! talk!」というページで、僕のインタビューを採り上げたいと言っていただいた。まあもちろん断るワケがない。ニコンのフルサイズ機であるD700で、写真に対する愛着がドカンと倍増したのだから。
作品紹介もしてくれるということで気合いを入れてD700で撮影した自信作を20枚選んだが、10枚しか掲載できないようで非常に残念。しかも画像が小さいんだけどね。
■ニコン talk! talk! talk!
http://www.nikon-image.com/jpn/enjoy/interview/talk/2009/0911/index.htm
お楽しみ下さい!
僕が立ち上げを支援している、愛媛県大洲市の直売所施設のネーミング募集をしている。なんと本日月曜日が〆切なのだけど、ぜひ読者の皆様のお力もお借りしたい。いちおう、最優秀賞には10万円です。
■JA愛媛たいきの直売所ネーミング募集について
http://ja-ehimetaiki.or.jp/gyouji.php?ID=000000000046
僕は本当は公募というのは好きじゃない。だって、縁もゆかりもない人(その場に行ったこともない!)が、適切な名前をつけられるはずがないからだ。けど、JAなど農業関係の新商品や施設の名前は、公募でネーミング募集してその中から決める例が多い。ブランド推進会議の一員として関わった、山形県の新しい米品種である「山形97号」も、公募になった。僕は委員として、「公募でいい名前がなかったらどうするの?せめて、プロのコピーライターの案を200案くらいを同じく公募にしてください」とお願いした。で、結局最終的には、一般から寄せられた「つや姫」という名前に決まった。正直、僕の好みじゃないし、この米の特性を100%活かしているかというと疑問だ。けど、決まってしまったから仕方がない。
で、今回も公募なのだ。「公募することは告知にもなるので、、、」ということで推進されている。どうせそうなるのだったら、いい案が出るように、全国の方々に応募してもらった方が、いい案が集まる可能性がある。
と、いうことで。 本日中ですが、ネーミングを公募します。
その前に、この1年半ずっと大洲市・内子町を歩いて見聞きし、食べたもの、出会った人の写真を掲載します。そこから出てくるイメージをぜひ反映して欲しいと思う。
ポイントとしては、JAの応募ページに書いてある文言はあまり参考にしないで欲しい。その文言とは
「新しい農産物直売所は、地域の農家と消費者を結び付けると共に、農家同士、消費者同士を結ぶ「きずなの里」になることを目指しています。
また、お客様への約束として「安心品質」「安心価格」「安心食文化」の三つの安心をコンセプトに掲げ運営して行きます。」
というもの。これは無視してください。だって、いままで集まっているネーミング案はこの文言に影響されていると思うから。
ぜひ、自由な案を募集します。では、大洲の風景をば、、、
ご応募は、ネット経由ならメールがありがたいです。下記募集ページにあるメールアドレスにお願いいたします。
■応募について
http://ja-ehimetaiki.or.jp/gyouji.php?ID=000000000046
どうぞよろしくお願いいたします!
カリフォルニアから帰ってからは無茶苦茶なスケジュールになってしまった。帰って翌日から宮崎、23日は祭日なのに母校のイベントに出講、火・水が高知、木曜日には和歌山の白浜で仕事の後、大阪へ。金曜日、愛媛に渡り日帰り東京。そして今日、おかげさまで恵比寿ガーデンプレイスの醤油セミナーは無事に終了。
その間の出会った人達プレビュー。あとでゆっくり書くからね。
■宮崎 すし一平 村岡社長
宮崎市のタリーズコーヒーは全国でここだけ、コーヒープレスで供されている。
そして繁華街・西橘で実は最強のバーではないかと噂される「美和」へ。
このママがすごいんだ、、、とにかくすごいんだ、、、
■高知
空港そばにある高知大学農学部にて
でた、高知の色男。
そして高知大学には「あかうしガールズ」がデビューしておった。
ランチ時、驚きの再会があった!
思い出のバリムーンカレー。涙出そうだ。
土佐あかうしプロジェクトは虎視眈々と進行中。
そして再び行きましたよこの店へ。
翌日は高知のあかうし市場でセリ視察。
80頭近くの子牛が出荷されていた。
さて、そして愛媛県大洲市では、なかなかに面白いムーブメントが起こっているのだ。それはまた、明日。
俺は民主党に入れた。けど、農林水産関連の事業仕分けについては、我慢できないほどに酷い内容になっている。
民主党に変わってからの農林水産政策については、言及するのは避けていた。ひとつには、まだ今の段階で同行言える状態にないからというのが大きい。大きな柱である戸別所得補償政策も、予算額含めどうなるのか、固唾を呑んで見守っているところだ。
しかし、、、
ものすごい勢いで農林水産関連の事業がばっさばっさと切り捨てられている事業仕分けには異議を唱えたい。昨日、有機農業に関する支援事業がばさりと切られた。日本の総生産の中で有機農産物がしめる割合はたったの0.18%。世界的にこんなに有機農業の地位が低い国は珍しい。その意義を全く理解していない輩が、なんで「仕分け」できるというのか。「仕分け」と言いながら、佳いものを分けて居ないではないか。
しかも、もっとおかしいのは、意義がほとんど認められないのに生き残った事業があることだ。
「農村活性化人材育成派遣支援モデル事業」。通称「田舎で働き隊!」事業と言って、都市部の若者が農村に足を運んで交流するのを促進するための事業だ。
へえ、いいじゃないか、と思われるかもしれないが、、、なんでこれが残ったのかさっぱりわからん。
全国で展開されているので、中には有益な交流を産んでいる地域もあるのだろう。けれども、僕の親しい生産者団体からはこんな連絡がきている。
「ああ、あの事業ね。うちにも「農作業体験の受け入れをして欲しい」っていう依頼が来て、十数人の研修を受け入れたよ。働きに来るって言う感じじゃなくて、遊びに来たって言うかんじかねぇ。で、なんで来たの?って聞いたら、『うち、この派遣を斡旋しているところの社員の友人なんです』だってさ。」
つまり「田舎で農業体験して、温泉に入って旨いもの食べに行ってくれない?もちろんタダだから」と言って集めた若者を、農村に「作業体験受け入れてくれませんか」と斡旋する。上記友人の団体の場合、受け入れ先の農家さんにはいくばくかの謝礼が支払われたそうだが、事業主体は胴元として仲介の手数料を相応にとっているはずだ。
この事業の意義は「若者が田舎にふれあう機会を増やす」ことにあるのだろうから、意義が全く無いとはいえない。しかし、それが他の事業に比べて残すべき意義であるとは、とうてい思えない。
まあ、この手の話は多々あるわけだけれども、よりによってなんで仕分け人はこれを残したのか。どこに眼がついてんのか。あほう!と言っておきたい。
いま、民主としては、農家に対して戸別に所得補償をします、それも環境保全などの総合的な意義に対する支援をしますということを農業政策の軸としてアピールしている。が、実際に支払われるであろう所得補償額が、どうも農家の生活を保証できるような額面にならないんじゃないの?という問題があることはあまり報じられていない。
しかも、その一方で彼らは自由貿易を推進しようとしている。日本の食は、安さを追求することで安心性を失ってしまった。できるだけ安心できる食を取り戻そうということを国民は求めているのではなかっただろうか。自由貿易推進は外貨稼ぎとしては必要だろうが、日本の第一次産業を犠牲にしてもいいという錦の御旗にはならないはずだよ。
「ニッポンの農力」という連載を始めている日経新聞も、いい内容を書き始めたと思って好意的に読んでいたけれども、第二部のスタート記事をみると、結局最後には「コスト削減によって競争力が増す」とか「これからは輸出で勝機を」ということを謳っている。つまり「農業は競争力のある産業になるのだから、補助はいらない」という論調に持って行こうとしているように思える。
改めて言っておきたいのだけど、欧米諸国に比べ、日本の農業保護は取り立てて厚くはない。それを素人が「仕分け」などと称して奪うなよ。
まあ、私も投票で民主党を選んだわけだから、あなた方の政策がどうなるのか、興味津々で見ています。けれども、4年後くらいにはまた国民の選択があるのだろうから、頑張って良い政策を進めてくださいね。お願いします。
三日目の幕開けは、ホテルの近くにあるオーガニックスーパー、WholeFoodsMarket。10年ほど前、ITバブルに併行して、さまざまな日本企業が「ホールフーズみたいなの、やりたいんだよねぇ」とつぶやいていたのを思い出す。けど、日本ではまだ上手くいかないのですよ。アメリカのホールフーズだって、サプリメントやグローサリーをメインにして収益を確保している。日本にそのまま持ってきても、通用しない。
それはともかく、売ってるものはやっぱり佳い。
トルコ料理のフムスも、オーガニックのものがカップに入って売られている。パスタの種類も豊富。乳製品、粉モノ、調味料類にかなり目がいく。ビーフコンソメキューブのたぐいはほとんどなくて、野菜を使ったブイヨンキューブばっかり。これは、海外に行くと必ず買う。今回もしこたま仕入れてきた。
さて三日目の最初のワイナリーは、綺麗な景色を眺めながらテイスティングできるIronHorse。
お次は、この旅の中で 最も僕が気に入ったワイン、JosephSwanだ!
今和泉さんいわく「掘ったて小屋系。けど、そういうとこのワインがまたいいんですよぉ!」とのこと。その言葉に偽りなし。
この、2006年のTrentonEstateVineyordを4本持って帰ることにした。ピノの香りが生っぽくて、とっても好きな味だ。
日本では売っていないそうで、価格は52ドル。レートが92円だったので、4700円くらい?僕には安いのか高いのかわかりませんが、、、
IronHorseでテイスティングさせてくれた兄ちゃんが「JosephSwanにいくならここもいくといい」と言われていたワイナリーにも足を伸ばす。
うーむ ジンファンデルのワインがとってもナイス。一本買ってしまう。
それにしてもこの辺の景観は最高だ。僕らの他にも、ニューヨークから来ました、というような人達がワイナリーに入って気軽にテイスティングを楽しんでいる。日本も、酒造でこういうのやったらいいなあ。
一休み。ラシアン・リバーという変わった名前の河辺に下りる。
お次は、PorterGreek。今和泉さんが大好きな、究極の掘っ立て小屋系ワイナリーだそうだ。
残念だけど僕はもう酔いが回って無理。やっぱナパ・ソノマのワインはアルコール度数が高いだけある!
お昼ご飯は、小さな町の人気デリカテッセンでサンドウィッチ。
そして今回最後のワイナリーは、なんと日本人が営む「Maboroshi」ワイナリーだ。
数時間前に成田に帰ってきました。疲れたー
家に帰ってまずは古漬けになっているぬか漬けとナメコ味噌汁、イクラで飯を食う。味覚的にもう一つ欲しくなって、やおらカレーを作ってしまう。山形の庄内の伝統野菜であるからとり芋と玉ねぎ、カブと梅山豚の細切れで手早くちゃちゃっと。やっと満足。閉館まで残り一時間を切ったジムに行ってプールで泳ぎ、アドレナリンとグリコーゲンを消費する。ようやくスカッとした。
明日(いや、今日)は宮崎出張。休めん、、、
さて今回のナパ・ソノマの旅には、デジタルカメラはいつものニコンD700ではなくて、中級機種になるD90を持って行っている。
D700はフルサイズといって、35ミリカメラと同じ大きさの撮像センサーを持っている。D90の方は、それより一回り小さいAPS-Cというサイズのセンサーだ。ニコンはAPS-C機でもフルサイズ機でも同じレンズを使えるけど、APS-C機に装着すると、同じ規格の口径でセンサー部だけ小さいので、1.5倍の望遠になってしまう。つまり広角のレンズをつけても1.5倍になっちゃうので、望遠中心で撮る人はいいけど、店全体を撮影するには難儀する。
D700は発売後1年経つのに、まだ20万円以上する人気機種だ。だからもう一台買い増すのは厳しいので、バックアップ用にD90を買ったわけだ。しかし先述の理由で、D700でメインレンズにしている24-70mmというレンズが正直言って使えない。
そこで、出発前日の夜(!)に、新しいレンズを買っていった。タムロンというメーカーが出しているズームレンズ、SP AF17-50mm F/2.8 XR Di II VC LD Aspherical [IF] だ。17-50という焦点距離は、1.5倍すると24-70mmに近くなる。しかもレンズの明るさを表すF値がズーム全域でf2.8と非常に明るい。しかも手ぶれ補正がかなり効くという評判だ。ヨドバシで購入、5万2千円程度だった。ポイントがかなりあったので実質2万円で購入。
初めてのレンズをいきなり実践投入というのも結構度胸が要る。結果としては、まあ満足だ。手ぶれ補正はかなり効く。欧米のレストランの照明はとても暗いのが普通なので、ライティングが出来ない以上、手ぶれ補正がないと使い物にならない。今回のレンズはかなりピントが止まってくれた。手ぶれ補正機構が動作する時の音は「カシャーン!」とでかいけどね。
ニコン純正のレンズよりもカチンとした画質のように感じる。僕はもう少し柔らかい描写をしてくれた方が好きだが、これはカメラの画質設定でシャープネスを落とせばいいはずなので、ちょっといじくってみようと思う。
F2.8と明るいレンズなので、開放絞りを試してみるけど、やはりフルサイズで同じ画角で撮影したものよりはボケが少ない。そのせいか立体感にかける描写になる様な気がする。けれども、全体的には満足。今日は事務所に寄れず、水曜日朝から出張なので、このカメラで宮崎に行くしかない。ほんと、綱渡りなスケジュールだ。
では、時差ボケを治すために寝ることにします、、、
一日目のランチに行ったレストランについて問い合わせがあったので、ガイドしてくれた今和泉さんの解説を引用します。
■サンフランシスコのZuni Cafe(http://www.zunicafe.com/)
Zuni Cafeは、かつて飯倉にあったRobelsGrillという私たち夫婦が大好きだったカリフォルニア料理のレストランに紹介されて一昨年、今年と2回夫婦で行ってきたのですが、チキンの炭火焼きローストが絶品で、是非おすすめです。「よなよなエール」がモデルにした「Sierra Nevada Pale Ale」というビールが生でいただけますし、雰囲気もカジュアルで
すが最高です。夜に行く、Chez Panisseの門下生が始めた店です。
とのこと。ちなみに読者さんから、「Sierra Nevada Pale Aleを呑むなら、おそらく生ビールもあると思うので呑んでください」というメールが!しかし、この店以降、Sierra Nevadaを置いてある店とは遭遇できず。いや残念!
そして二日目最後のワイナリー、素晴らしい立地にあったのです。
かなりの高台から、斜面に沿って縦にぶどうを植えている。これは珍しいやり方。作業のときに危ないから普通は斜面に水平に段々畑を作る。ここではそれをせずに均等に陽光を浴びせる方を選んだようだ。
作業者には厳しいけど、とても美しい。
肝心のテイスティングは、僕が呑み疲れてしまってリタイア。ぐっすり寝てしまった。ワインって美味しいけど、身体が疲れる、、、
それをみていた、ワイナリーの女性がぽつりと言ったそうだ。
「彼にとっては長い一日だったのね、、、でもわかるわ。テイスティングってとても楽しいけれども、ものすごく疲れますものね。よく、わかります、、、」
ほんと、失礼いたしました。しかしこのワイナリー、本当に最高な場所にある。疲れていたので味について適切な評価は出来ないが、飯尾君はじめみな買い求めていたので、美味しかったのだと思う。
夜は評判の店「エロイーズ」。サービスの女の子がピアスしまくりだったりしてパンキッシュでかっこいい。
そして、、、料理が素晴らしい!
みんなでシェアしたシャルキュトリー(自家製加工肉)の盛り合わせから、すさまじく期待させる味。
豚肉の色んな部位のパテ。
顔肉の入ったソーセージ。
鴨の生ハム。脱水・凝縮が効いていて素晴らしい。
牛タンの薄切りのマリネ。玉ねぎとのマッチング佳し。
チリを効かせたイワシとアボカドサラダ。コンフィにされたチリを潰してまぶしながらイワシを食べると、びりびりと辛みが来るのがよかった。
メインは鴨のコンフィと豚肉、ソーセージとたっぷりの白インゲン豆を使ったカスレ。
いやー 食べでがあった、、、カスレってフレンチで最もカロリーが高い部類にはいるらしいけど、田舎の味がしてやっぱり旨い。
飯尾君が食べていたガンギエイのソテー。

もすこしビネガーを効かせても佳いかと思ったけど、十分に美味しい。いや、非常にレベルの高いレストラン!
デザートのババまでまっしぐら。
デュカスの店でババをよく食べるのだけども、いちばん好きなデセールかもしれない。が、このエロイーズのババもまた実によかった。甘いラムがフワッと焼かれたババをジョブジョブにして、ぽってりまとめたクリームと一緒に口に入れると、幸せな香りで充満する。
いやー またこの地域に泊まるなら、ぜったいにまたこのエロイーズには再訪したい。気さくなサービスに、手をかけた確かな味。それでいて驚くほどに安い!昼食との落差を感じ、食事の力の偉大さを識った一日だったのである。
原稿執筆もあるので、ホワイトバランスなどまったくいじらずにJPEG画像をリサイズしただけのものですが、備忘録で。
サンフランシスコの港(なんか雰囲気が山下公園とかに似てる)に面した広場でのファーマーズマーケットをブラついて朝ご飯。

日本ではどこへ行っても市町村レベルで「地産地消」と唱えているけど、これはアメリカでも同じみたいだ。

Buy Localというのはわかりやすいフレーズだ。

ところでアメリカの野菜はさして日本に比べて どうこうという気はしていないのだけど、ニンジンについてはとても美味しいものが並んでいる。日本ではナンテス系の、ガチッと堅くて日持ちのする、しかし食べるには硬くて臭いも特有のものがあるものが主流だ。でもこちらでは店頭に並んでいるのをみるとチャンテネータイプ(だっけ?)、細身で丸っこく、果肉が柔らかくて甘やかな品種が中心だ。これならニンジン嫌いな子供も少ないだろうなぁ。
朝食屋台がいそいそと準備をしている。
人気の高いロティサリーチキンの店。
もっともすぐに出てくるのがチキン&ポテト。ポテトは、ロティサリーの下に敷き詰めてあって、鶏から出てくる脂・肉汁が常にぽたぽたとかかりながら焼けていくのが売り。ジャガイモは欧米によくある細身でつるんとした表面、若干粘質系の肉質。さすがに美味しい。とティサリーチキンは、まあブロイラーぽくて肉が旨いとかいうわけではないかれども、まあいける。
しかし!実はこの店の最大の売りはポルケッタという、ロースとした豚肉のサンドウィッチであった。なぜか会計をしているのが日本からきた女性だったので、教えてもらい再度並ぶ。
右側が料理長。
画面中段右にチャーシューの断面みたいなのが見えるが、豚の皮で豚のロインを巻いてたこ糸で縛ったのをロティサリーでぐるぐる回しながら均一に焼く。ロインを薄切りにしたをパンに載せ、玉ねぎを深い茶色になるまで炒めたのを乗せ、次にパリパリに焼けた皮を細かく刻んで乗せ、グリーンをめいっぱい挟んでサンドする。
こいつぁ、旨かった! 皮のパリパリと豚の脂と、玉ねぎ炒めの甘さ、美味さが合わさって実によい味。これはぜひ日本でもやってほしいものだ。
スモークサーモンのオープンサンド。
クラブケーキ。蟹をこうやって食べる料理って、日本では蟹クリームコロッケしかないけど、アメリカ型のクラブケーキの方が旨いと思うけどなぁ。
飯尾君が食べていた、マッシュルームオムレツとベーコン、トーストの朝食プレート。
ベーコンはきっちりカリカリ。水分注入していない本物だ。オムレツへのマッシュルームの入りようもスゴイ。そして塩気がバシッと効いている。塩の効き目がバターの香りをまた効果的にする。
このマーケットに訪れる人たちの野菜選びもまあちゃんとしている。
バジリコなんてもう収穫末期で、葉が茶色くなって花房の着いたやつが並べられているけど、買ってくひとが居る。日本のように消費者が「このシミ、なによ!」と難儀な文句を言うことななさそうだ。
さて橋を渡ってナパへ。雨がすっかり上がって快晴に。
最初にダリウシュというワイナリーを訪問。ツアーの引率者である今和泉さんが、社長レベルにネゴしてくれていたワイナリーだ。
お夜食用に、今和泉さんが有名なデリ・ブションにてサーモンのリエットを購入。
昼食はカリフォルニアの有名な料理学校であるCIAへ。大阪・あべのの辻調理師学校を思い出しました。食前にみた学校のグッズとか料理器具売り場にて、飯尾醸造の紅芋酢を発見。

海外向けには「BENIIMOSU 」を「ベニーモス」とラテンっぽい名前で販売をしているのだ。
とりあえずアメリカの文化であるアンガスビーフを食べる。
CIAの料理はまあ、まあといったところでしょうか。感動はしなかったというのが皆の意見。
そしてこの日最後のワイナリー、素晴らしい立地にあった!
到着。西海岸は初めてだ。

機内食でハラがだぶだぶだけど、着いてすぐに昼食。
ローストチキンが有名なお店へ。
サワードウ、とても旨し。発酵バターがまた実に佳し。
かの日本は軽井沢の地ビール・ヨナヨナエールが影響を受けた、といわれている(らしい)、シエラ・ネバダ・ペールエール。うんたしかにこの高貴さの漂う香り、素晴らしい!
飯尾醸造の紅芋酢の海外バージョンを持ち込み、水に垂らしていただきながら食す。
シーザースサラダに使われているコスレタス。アメリカの野菜は旨い!と思ったことは正直言って無い。けれども、要はサラダの味付けが実に旨い。日本だと、ただでさえハッキリしない茫洋とした味の野菜にも、柔らか~い味のドレッシングを合わせるから、結局茫洋とした味になってしまう。アメリカのサラダはきっちりとした塩梅のドレッシングを、葉の一枚一枚にしっかりまぶしつける。オープンキッチンを見物していたら、女性料理人がどでかいボウル一杯にはいったコスレタス一枚一枚を念入りに和えていた。
フォカッチャのバンズを使ったハンバーガー。グリルドオニオン、玉ねぎとズッキーニのピクルス添えだ。ハンバーガーはさすがの味。
パプリカオイルを垂らした、豆のスープ。
そして、メインのチキン。写真だとわかりにくいと思うけど、一羽分だからデカイ!
鶏肉自体は、通常のチャンキーとかコブ種のようなブロイラー系のものを、中型のうちに出荷したような肉質。けれども、下味のマリネとスタッフィングがとっても美味しくて、お腹いっぱいまで食べてしまう。

スタッフィングのパンと、定番の松の実と干しぶどうも入っている。 やけに汁を含んで美味しいと思ったら、どうやら腹に詰めて焼くだけではなく、最後に鶏からしたたり落ちた脂を吸わせているらしい。
充実の昼食。
それから後のことは飛ばして、夜はカリフォルニア・キュイジーヌの祖であるシェ・パニーズへ。
香菜が入ったキハダマグロのタルタル、魚醤を少しだけ使っていないだろうか?とっても美味しい。
ポルチーニのリゾットも秀逸。
メインは小鳩。
ご覧の通りの炭火で、一人一羽分の小鳩の各部位を焼き分けている。
こちらはレバー。サテーのようなしつらえだ。
これが、、、絶句するほどに旨かった。よーく血の味がする素晴らしい小鳩。モモ肉の弾力も魅力的。そしてジュのソースが思いの外、凝縮感があってよかった。
付け合わせ野菜にはターニップやパースニップ、フダンソウが使われている。
キッチン内を見学させてもらうと、巨大なセップ茸を見せてくれたり、肉の冷蔵庫を覗かせてくれる。
なかなかドライエイジングまではいかないようだ。
そんなこんなで一日目が過ぎていったのでした。
月曜日までカリフォルニアに視察出張してきまーす。成田のラウンジからでした!

実は、昨年からうちの会社で、恵比寿ガーデンプレイスで2ヶ月に一度の頻度で開催されている食のイベントの企画プロデュースを担当させていただいている。担当は僕ではなくて、僕の右腕(以上か)として頑張ってくれているN女史だが、今年度のテーマが「発酵」なので、僕の関係する方々ともご一緒させていただくことが多くなっている。
今年最後のセミナーは、まってました「醤油」。
こうなったら、お願いする相手は陸前高田の八木澤商店さんしかない!
■八木澤商店さんに関する過去ログ:
http://www.yamaken.org/mt/kuidaore/archives/2007/04/post_989.html
http://www.yamaken.org/mt/kuidaore/archives/2007/04/post_992.html
八木澤商店の河野社長ご夫妻は、らでぃっしゅぼーやの生産者が連なる組織であるRadixの会の会長でもある。醤油蔵なのに、無農薬の自根キュウリ栽培まで手がける彼らは、本当に筋の入った生産者さんだ。
今回、八木澤社長においでいただき、様々な醤油のテイスティングを行う。参加者全員にいろんな醤油体験をしてもらうことができる、貴重な機会だ!
関心のある方は、下記ガーデンプレイスのトップページからご予約お願いします。もうすでに半分以上埋まっているので、お早めに。ちなみに会場では私がカメラマンをやります(笑)
『発酵はうまい』セミナー第五弾(最終回)「醤油を識(し)って拡がる味覚の世界」
日本人は馴染みが深い醤油。醤油にはいろいろな種類があります。
今回は、日本人のココロ、醤油を取り上げて、醤油の起源から醸造方法、種類、お料理の使い分けまで、醤油の生産者を講師に招き、レクチャーしていただきます。
これらに加え、醤油の理解を深めるためのティスティングも行います。目利きになって、選び上手、食べ上手、お料理上手を目指しませんか。
『発酵はうまい』シリーズの最終回になる今回は、人類の素晴らしい宝である発酵の総括の話もしていただきます。

予定内容:醤油の起源/醸造方法/いろいろな醤油のティスティング/発酵とは?
日時:11月28日(土)14:00 - 16:00(120分)※受付の開始は13:30より。
会場:恵比寿ガーデンプレイスタワー4F 「SPACE 6」
講師:八木澤商店 八代目 河野和義氏
定員:80名
会費:2,000円(参加費、ティスティング代)お土産付き ※当日受付にて
主催:恵比寿ガーデンプレイス
運営:株式会社グッドテーブルズ
応募方法:
恵比寿ガーデンプレイストップページよりお申込みください。
http://gardenplace.jp/
先着80名様に、ご案内ハガキを送付いたしますので当日ご持参の上、ご来場くださ
い。
食用ホオズキサミットの現地視察の後は、岩泉町の地場商品の開発・販売をおこなっている岩泉産業開発の三上さん・塚原ちゃんに、岩泉の生産者を巡る旅に連れていってもらった。
塚原ちゃんというのは、このエントリで紹介したアイドルである(笑)
http://www.yamaken.org/mt/kuidaore/archives/2009/02/post_1277.html

福島出身の彼女が、岩泉の自然と人に触れあううちに大好きになり、ここに移住してしまったというのが素晴らしい。けど、一日この地を巡って、そんな彼女の気持ちがわかるような気がした。とにかくまず、町中の時点ですでに自然が美しい!
「まず最初は、ヤマケンさんが大好きな安家地大根を重点的にみていきましょうね。」
安家地大根とは、この岩泉町が日本全国に誇る在来大根である。その特徴はみていただければすぐわかる。
ご覧の通りの鮮烈に赤い色。葉も赤いところに注目。この断面が実に美しいのだ。
表面から形成層輪の部分までが綺麗に帯状に紅に染まっている。そして中心から放射状にポツポツと赤さが差している。赤色大根や紫色大根はだいたいこういうパターンの色彩になるけど、安家地大根はこの模様がかなりはっきりしている。
岩泉町の安家地区では、生食はもちろんだけど、だいたいこれを酢漬けにするか、凍み大根にするのが普通だという。車中で話をしていて面白かったのが、
「この辺ではたくわん漬けはほとんどみられない」
ということだ。
え?通常、この日本で大根のスタンダードな食べ方はたくわん漬けだと思っていたのに、、、
「それがですねぇ、たくわんに必要な米ぬかが、昔はこの辺じゃ手に入らなかったんですよ!!」
あ!そうかぁ、、、 岩手県北部では季節風ヤマセの影響などで、米が獲れにくい土地がある。この安家もそうであったか!そうなると、米ぬかが獲れないから、米ぬかに漬けるたくわんは普及しない! そんなこと、あるんだなぁ、、、と感心してしまった。
そういえば、愛媛県大洲市では、漬物といえば奈良漬けが普通だ。これもまたきっと意味があるんだろう。
さてそんな安家地大根は、葉っぱも重要な食べ物になる。「ほすっぱ」とか「ほすな」と呼ばれるのが、「干した葉」である。
「ほすっぱを橋の下で干しているのを観に行きましょう!」
おお、本当に橋の下に、大根葉が干されている!
こうして冷暗所で干され脱水したものが、冬の間の大事なビタミン源になる。通常、日本のスーパー店頭では葉のついた大根は販売されない。葉がついていると、根部の水分を葉が消費してしまい、すぐにしなしなになっちゃうからだ。けど、本当は大根の場合、葉の方が栄養価が高い。だからこうして葉を使うのは理にかなっている。
橋の近くで白菜を拡げ、漬物の準備をするおばあちゃん。この辺ではやはりまだ冬の保存食を作るというのが日常的行為なのだ。
「やっぱり、雪に閉ざされて数日過ごさないといけないって頃がありますからね。以前、停電が起こったときに、心配になっておばあちゃんに電話したら、『ぜんぜん問題ないよ』とケロッとしてました。雪国ではみな独立しているんですよ」
というのが面白い。
さていよいよ安家地大根の畑へ。すでにおうちから味がある。

挨拶をして作業場に入ると、以前はべこ(短角牛)の餌を煮たりしていたであろう大きな釜がある。そして立派な安家地大根が 無造作に置かれているのであった。うーん もうこれだけで相当に佳い感じ。
しかし、、、
生産者のお父ちゃんお母ちゃんの顔がまた、最高なのであった!
この時、ちょうどヒエを刈り取っていたところ。
穂軸だけを刈って干すようだ。そして穂軸はハウス内で乾燥。
さあそしていよいよ安家地大根!
畑ではすでにもう全部抜いて、保存用と出荷用、そして種採り用に仕分けをしているところだった。
「貯蔵してるのもみせてやるよ」
と、せっかく土室に埋めたのを掘り出してくださった。
大根やにんじんなどの根菜は、こうやって土室をつくって保存することができる。

杉の葉っぱに包まれているのが大根だ。杉の葉で包むと、ネズミなどにかじられないとかそういうのがあるのだろうか。
出た!これはちなみに、種を採るようの大根。雪が溶けてから植え直して、花を咲かせて種を採るのだ。自分ごのみの形のものの種を採っていくので、こういうスラッとした形がお好きなんだろう。
もう見た目も内実も最高なお二人! 「茶飲んでって!と強く引き留められるも、時間の都合で次へと急ぐ。うーん ここはまたゆっくりよらせていただきたい場所だ!
綺麗な流れのある場所でちょっとブレイク。

岩泉のアイドル、塚原ちゃんの激写である。
ちなみに言っておくと独身である。 岩泉に一緒に骨を埋めてくれる男性募集中とのこと。世の中の男はなんでこんな人をほっておくのか。我こそはと思わん男はぜひ岩泉へ征け!
干し柿作りをしておられるおじさん。
川から取水した水は、流しっぱなしにしないといけない。盛岡の町から孫が来て「おじいちゃん、水は使わないときはとめないと怒られるんだよ!」と注意されるらしい。
さて、お次は安家地大根をめぐる元気なお母ちゃん、嘉村さん。
彼女の畑の安家地大根は、遺伝子がけっこうばらけているようで、同じ安家地大根の種なのに、形質や色がかなり暴れたモノが獲れている。
一番右側にあるのは紫色が濃くて直根が長い。けど、これも安家地大根の種からできたそうである。受け取るほうは混乱するかも知れないが、純系ばかりで育種していくといずれ種の強さがなくなるようだから、これはこれでいいのだろう。
とちの樹の蜂蜜をいただく。ありがとうございました!
「じゃあ、安家地大根に別れを告げて、短角牛をみにいきましょう!明日には山からおろしてしまうそうなので、、、」
と、かなりの時間をかけて向かった山中に、素晴らしき放牧風景が拡がっていた!
川を渡らないと放牧地に入れないようになっている。塚原ちゃん、ジャンプして石を踏みきれず、片足を水没。
6産以上はしていそうな年輪の入ったベテラン母牛。
帰り道、お約束のように僕が片足を水没(笑)やられた、、、
ここから1時間半程度、盛岡市の中心部から10分程度のところで、地域の農家を廻って集荷したいいものを販売している、「八百よろず屋 野菜畑」を訪問。
この店は第三セクターが運営したりしているものではなく、この小島(おじま)さんが自分で建てて運営している。
「産直じゃなくて、僕が農家を廻って出荷してもらってます。また、調味料とか洗剤とかも、無理して地元産を使うのではなくて、佳いものを作っているところから仕入れています。」
とおっしゃるとおり、飯尾醸造のお酢があったり、諸井醸造所のしょっつるを使ったおむすびなどが置いてある。かなりレベルの高い、食のセレクトショップだ。
持っておられるのは、コシヒカリの親でもある米、陸羽132号で醸した日本酒。彼がこの幻の米の生産を後押しして、地元の酒蔵に仕込んでもらっているそうだ。
店内には、こびる食堂という小さな食堂が併設。これがまた最高な感じなのだ!
すげー 安くない?
調子に乗ってたくさん頼んでしまった。
本日のスペシャル、野菜かきあげ天そば。
蕎麦は有名な葛巻地区の、豆腐と玉子をつなぎにしたものだ。
そして短角牛丼!
すみません 僕、白滝たべられないので除去しました、、、
山形で人気の大豆「秘伝豆」の納豆。実は秘伝が生まれたのは岩手の試験場らという。そこで、小島さんが地元の納豆メーカーに頼んでPB商品化。これが実にすばらしい納豆なのだ! ファンも大勢いて、段ボールで取り寄せて、冷凍して小出しにして食べている人もいるそうだ。
豆のズシッとした風味が実に骨太で佳い。発酵状態も良いです。
カレーライスがまたイケル。
既製品は一切使わない。ネパリバザールのフェアトレードスパイスを使った本格派である。こういうところで食うカレーとしてはまったく想定できないほどに旨い!
このこびる食堂のメインシェフは松木戸さん。岩手県の職員だったのが、辞めてこの道へ。
なんと、話を聴いていると、横浜で短角牛を一頭丸買いしている麺房亭の黒塚さんのところで働いておられたというではないか!ひえー先日の岩手ツアーに来てくれた黒塚さんだよ、、、人の縁というのは、、、
お料理、すべて美味しゅうございました!
さて、行程の最後はもちろん福田パンです。
識らないうちに新メニュー「キーマカレー」が登場していた。
この時買ったのは「ナポリタン+チキンミート+野菜」と「トンカツ+ごぼうサラダ+野菜」そして「キーマカレー・ポテト+野菜」である。最初の二つは新幹線のなかでいただきました、、、
こうして二戸~久慈市山形村~岩泉~盛岡を結ぶ岩手の旅を楽しんだのでございました。いやー 実際はあっという間だけど、ブログに書くと長かった!
ご関係各位、本当にありがとうございました!
西洋ホオズキ(フェサリス)は南米原産のナス科植物だ。食用にならない、いわゆるホオズキとは品種が違う。食べたことのない人に「食用ホオズキって素晴らしく美味しいんだよ」と話をしても、「ふーん、あのホオズキね」と、口の中でキュッキュッと鳴らすホオズキの味を連想してしまうようだ。でもね、まったくの別物なのですよ。食べたことのない人は、是非試してみてほしいものだ。
昔、大塚の名居酒屋「串駒」にて箸置きの代わりに出てきたのを思い出す。食後に皮を剥いて口にすると、かっこうのデザートになるのだ。以来、築地のとある仲卸が扱っているのをよく買って食べていたものだ。
さてこの西洋ホオズキの生産者が集まるサミットが、岩手県の岩泉町で開催された。なんで岩手か?というと、岩泉で幅広い事業を展開する早野商店がみずから、西洋ホオズキの生産・加工・販売に取り組んでいて、ここが主催もとになって企画したからだ。
しかし、なんで西洋ホオズキの専門家でもない僕が基調講演をするのか。それは、、、面白い人の縁があるからだ。この早野商店は地元では識らぬものの居ない企業なのだけど、評判の美人姉妹が跡を継ぐこととなっている。つまり婿をとることになったわけだが、なーんとその婿になったのが、僕の大学時代の後輩なのだ。「小笠原君」だったのが、いきなり「早野になりました」と連絡してきたときには驚いた。銀行マンからの転身。でも、彼は元々実家が岩手で、お父さんは農業改良普及の技術指導をしていたというから、うってつけだ。そう言うわけで、講演を引き受けたのでありました。ほんと、人の縁って不思議に繋がってる。

全国で西洋ホオズキを出荷ベース(つまり商売として出荷している)農家は、20数軒だそうだ。その一人一人に連絡をして、このサミットが開催されている。遠くは長野からも参加者が。福岡からも打診があったようだ。1日目はこうした他地域からの参加者が発表をし、情報交換。
夜、ホテルで交流会をしたのだけれども、そこで余興に出てきたのが、なんと中野七頭舞(なかのななずまい)という郷土芸能! えーーーーっ!七頭舞って岩泉だったんだっけ! これ、高校時代に教わった、日本有数のかっちょいい踊りですよ! しかも中心メンバーとして踊っておられたのが、僕の高校時代にも主力だった方である。思わず楽屋におしかけ、お話しをしてしまった。
「おー 自由の森学園だったの!そうか、みんな元気かなぁ、、、」
5月5日周辺に、龍泉洞祭りというイベントで、保存会の本気モードの踊りが披露されるらしい。よし、来年のこどもの日は絶対に行こうと決意。
さて翌日は現地圃場の視察だ。
これが早野商店。じつは昆布巻きが有名なメーカーさんなのである。
すでに研究開発された西洋ホオズキ製品がならぶ。ある高級ホテルで来年から、食用ホオズキ茶が使われることになったそうだ。飲んでみたけどすごく甘くて美味しいかった。
ところでホオズキがナス科だということはじつは恥ずかしながら識らなかった。だって食べられないものには興味ないんだもーん。よくよく葉をみるとたしかにナス科の特徴がある。
サミットで皆さんが言っていたのが、とにかく樹勢が旺盛になるので、株間を十分にとって、出てくる側枝を適切にカットして芯どめしながら収穫していかないと、ジャングル状態になってしまうということだった。
早野さんのオリエンテーションの後、出発!
解説をされたのは、、、なんと旧姓・小笠原君のお父様! そう、なんと父君ご自身が西洋ホオズキの技術指導をしておられるのだ!なんという親子愛、、、
オレンジチェリーと呼ばれるだけあって、とても甘く不思議な香りがして、美味しい。これは確実に「売れる」品目だと思う。
実はきちんと収穫するにはあるていどの標高があったほうがいいようだ。南米の原産といっても、トマトのように高地で生まれたものなのだろうか。
この二人が早野夫妻だ。幸せそうだぜ(旧)小笠原君! 西洋ホオズキに関心のある人は、ぜひ早野商店に問い合わせをして、連絡協議会に入会されることをお勧めしたい。技術情報などが今後、やりとりされるはずだ。
西洋ホオズキはとにかく面白い品目だ。僕も今後を注視していきたい。
では、これから日帰り滋賀県出張に行ってきまーす。
東北の朝ご飯は豊かだ。ストーブがついていればとにかく幸せ。
何気ない味噌汁にも天然キノコが入っている。
安家地大根(あっかじだいこん)をおろしたのとボリ。これに醤油をかけて食べるだけで、ご飯を2杯おかわりしてしまった。大根の強い食感と舌に来る刺激、香り、キノコのぬめりがたまらない。そして、綺麗。
なんばんのたまり漬けをかけて白飯をかっ込む。おばちゃんご馳走様。
外に出ると、山が綺麗に色づいている。
では、岩泉へ行ってきま~す!
もうご存じの方も多いだろうが、惜しくも閉店したタンメン・餃子の名店である木場の来々軒と屋号も同じ、そして看板のデザインも同じ店が、永代通り沿いに11月1日からオープンした。
二ヶ月前くらいから複数の方々からいろんな情報がきこえてきた。
「どうやら熱烈なファンが、閉店したあとにオヤジに頼み込んで作り方を教わり、開店にこぎつけたらしい」
というのが僕の聴いた話だが、本当かどうかさだかではない。とにかく、昔のあの一族がリニューアルオープンするわけではない、と言うことだけは確かなようだ。いわゆるリスペクト系とでも言うのだろうか。
で、ようやく時間ができたので、昼時をはずして行ってきた。2時頃だけれども、店の中は満席。やはり近隣の人達が「おおおおっ 来々軒が復活!?」と駆けつけているのだろう。
店内で立ち働く人々は、まったく知らない顔。中華鍋を振ってスープを作っている人が一番年配のおじさんで、威勢のいい声でお客さんに「塩加減どうですか?」「ありがとうございましたぁああ またどうぞよろしくお願いします!」など声をかけている。このあたり、元祖の店とは全く違う(笑)
メニューはタンメン、餃子、ライスのみ。通常のラーメンとかは無いようだが、ファンが始めたということなら飲食店の経験があまりないのだろうし、絞った品揃えで始めるほうがいいだろう。
で、タンギョーを注文、ちゃんとタンギョーで通じた。
まずは餃子が出てくるが、、、参った。これは評価できるレベルじゃないな。二個、皮が破れて型くずれしたのが乗っている。それはいいとして、皮に十分な水分が含まれていない。餃子鍋に生の餃子を並べた後、湯を入れて蒸し焼きにするわけだが、明らかにその水分が足りない。加熱時間も足りないのだと思う。中の具材については、以前のレシピに近いということはわかる。けれども、全体的に餃子成立していない。改めて、元祖来々軒の餃子は完成度が高かったんだなぁと実感した。あと、ラー油が自家製っぽいのだけど、以前は瓶の下に大量に唐辛子などのカスが入っていたのが、新店ではなかった。ちょっと寂しい。ただ、これはまだ試行錯誤の途中なのだろう。作り手のあんちゃんが若くて、まだ手つきも練度が低かった。今後に期待したいです。
そしてタンメン到着。
んーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
スープの塩梅はやや薄いけど許容範囲。しかし、、、麺が! 麺が! これは来々軒の麺じゃねえな、、、太さはバッチリなのだけれども、ちぢれ方がなんとも作為的な感じ。しかもですな、なんか麺の表面ががっちり固まっていて、スープといっこうになじまない。元祖来々軒の麺は麺の表面とスープの境界領域が、もうすこしモヤッと柔らかくささくれ立っている感じで、その結果スープとよくなじんでいたのだ。けど、新店の麺はスープをバシッと弾いてしまう感じ。美味しい麺だと思うのだけど、とにかくいつまで経ってもスープとなじまない。
いくつかこの新生来々軒について書いているブログをみかけるんだけども、割と好意的に書いている人が多いのに驚いてしまう。これ、ほんとに来々軒の味だったっけ?
と、珍しく批判的に書いているけれども、オープンしたてなのだし、仕方のないことだと思う。ので、1ヶ月後くらいにまた訪れてみようと思う。ぜひ頑張ってください。
来々軒と名乗って、看板のデザインも同じにした以上、昔の客が望んでいるのは、あの元祖来々軒の味そのものなのだ。それ以下だと許せないのは当然だけど、それ以上にしてもらっても違和感がある。
あー あの双子ツインズおじさんのタンメンが本当に懐かしいぜ、、、
素晴らしき短角牛のポトフの余韻を味わっていると、やおらマタギのウチマギさんが立ち上がる。
「熊肉、食べっか。」
うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお
干し肉だけじゃなくて、生肉もあるのぉおおおおおおおおおおおおおおお?
とにかく、みな知らないだろうけど、熊肉ほど旨い肉なんてないんだぜ!?興奮、興奮!
みよこの一本肉!
これは「背肉」だそうだ。いちばん旨いぞ、との由。丁寧に筋と薄膜を取り除く。そしてスライス。

これに清酒「久慈川」をトポポと注ぎ、しばし和える。マタギの料理だけど、実に丁寧に和える、和える。

そこへすり下ろしたニンニクを投入。
醤油も投入して和える!
結構長い時間をかけてニンニク酒醤油を揉み込んだのを、薪ストーブの火で炙る!
いやぁーーーーーーーーーーーーーーーーーー
もうここから先は写真、撮ってませぬ。だって喰うのに夢中だから!
「う、うめぇ!」
「やわらっかいねぇ~」
「いままで喰った熊の中でもこりゃ別格だね」
という声が乱れ飛ぶ。お腹いっぱいになってる人達ばかりなのに、この熊肉は飛ぶように売れていく! これほどに旨い肉は、本当に出会ったことがない!
いやーうちまぎさん本当にご馳走様でした、、、
〆は、安家地大根のおろしをのせた、あたたかな蕎麦。
この辺の蕎麦は、豆腐と玉子をつなぎにしたもので、一度に沢山打って茹でてしまい、玉にしておいたのを、あたたかい汁に入れて温めて食べる方式のが多い。それがまた、旨い。蕎麦は茹でたて、とかどうでもいいやぁ、と思ってしまう、優しい柔らかさなのだ。
こうして世は更けていったのである、、、
僕が2004年からこのブログをやってきて、今までで最も印象深い記事は何か、と言われたら、すぐさま答えることができる。
それは、2004年06月07日付けで書いた、水澤君が日本一に輝いたバーテンダー技能協議会のエントリだ。
バー オーパ門前仲町店は、今までの人生で僕が最も通った店だ。それほどお酒には強くもないし、呑むのがそれほど好きでもない僕だけれども、この店は特別だった。それは、トップバーテンダーである水澤君の作るマティーニに惚れてしまったからだ。
2003年、僕が門前仲町にある農産物流通の会社に勤めているころから店にぽつぽつと行き始めた。水澤君とは同じ年の生まれ(学年は僕の方が一つ上)ということがわかって一気に親しみがわいた。そして、なによりマティーニが旨かった。それまで僕がいちばん美味しいと思ったマティーニは、女優で、なんと僕の大学時代の同期生のお母さんでもある浜美枝さんに連れて行ってもらって呑んだ、銀座の名バーである「テンダー」の上田さんのマティーニだった。あまりにも完璧な味。
水澤君のマティーニを呑んだとき、ジンが僕の好みではなかった。オーパのマティーニはビーフイーターだったのだ。「ゴードンにしてくれるかなぁ、そんでもってドライで。」とお願いして作ってもらったのが、一発ではまった。
ある日、水澤君が「今度、神戸で開催されるバーテンダーのコンクールに、関東代表で出られることになったんですよ」と言う。
「ふうん、じゃあ俺、応援に行くよ!」
と気軽に言った。関西の友のニシガイチも、岡山の津田君も「おれも行く!」と言った。まあ、まさか優勝とかは考えていなかったのだが。その模様が、冒頭に挙げた過去ログに掲載されている。優勝しちまったのだ! 彼の実力からすれば当たり前なんだけどね。
日本大会の優勝者は、翌年に開催される世界大会へ派遣される。翌年の大会はなんとフィンランド。いいや、新婚旅行ついでに応援に行くよ、ということになった。
結果はエントリに書いてあるとおりだ。世界の壁は厚い。というか、世界にはちゃんと戦術を練って打って出なければならなかったのだ。
まあしかしともかくそんなこんな、割と濃い付き合いをさせてもらってきた。付き合いだけじゃなく、僕と水澤君には一つの、かなりくだらない絆がある。
それは、、、 二人とも、こんにゃくを食べることが出来ないということだ。僕は昔、物心つく前に食べ過ぎてもどしてしまって以来、食べられなくなった(らしい。記憶にはない)。彼の原因は識らない。けど、食えない。それがわかったときの僕たちの仲間意識の高まりは、おそらく他の人にはわかるまい。
その水澤君が、とうとう12月に独立する。場所は赤坂。詳しくはまたここで報じたい。
オーパでの最後の日、もちろん店に行ってきた。実は、僕の1冊目・2冊目の食い倒れ本で、オーパを掲載させてもらった。でも、それ以来この店にカメラを持ち込むことは滅多になかったと思う。今回はカウンター越しに、存分に撮らせてもらった。オーパのバーコートを着てのシェイクはこれが最後だからね。
素人目だからわからないし、ひいき目にもみているからより客観性がないけれども、水澤君ほど、所作が綺麗なバーテンダーも珍しいと思う。なんといっても、指の動きをきれいに見せられるために、茶道を習う男なのだから。
また、シェーカーに酒を注いだりする際にも、ガチャンと余計な音を発することがない。それはまだ若いバーテンダーとは対照的に写る。
僕の好きな薬草系リキュール・シャルトリューズを使ったモヒート。薬草っぽいクセがミントと調和して旨い。
この店から水澤君がいなくなったら大丈夫なんだろうか?とも思うけど、後を引き継ぐ人材はもちろん着実に育っている。内藤君がトップに、そしてその脇を城戸君が固める。
二人に期待したい!
「水澤君て、いつもシェークする時、どこみてるの?」
とうちの嫁が素朴な疑問。
「ふふふ、、、実は、壁に掛けてある写真、開高健さんの『オーパ!』の写真なんですけれども、あれを観てます。表面がガラスなので、自分のフォームが正しいかどうかチェックできるんですよ。」
うーーーーーーーーーーーーーーん そうだったのか! 6年通ってて初めて識った真実。
モナンの洋なしシロップ、日本のさくらリキュール、そしてバカルディが並ぶと、水澤君が優勝したあの創作カクテルだとすぐにわかる。そう、「スプリング・ヒル」だ。
いったい何杯これを呑んだことか。そうか、僕の結婚記念パーティーにも来てもらって、これを来場してくれたみんなに振る舞ってくれたのだった。
さてそろそろ僕もフィニッシュだ。ゴードン、ノイリープラット、そしてビターズで、マティーニを作ってもらう。
さて、最後に彼独特のレモンピール。レモンの皮を絞るとき、苦みのある重い油を入れないように、軽やかに香る比重の軽い油だけをグラスの縁に当たるよう、蝶が舞うように手を動かすのだ。
2003年のあの夜に呑んだマティーニと同じ味。ドライだけどシルクのような滑らかな飲み口。美味しい。
水リン、これまでお疲れ様。
そして12月、新しい店のオープンを心から待ちわびています。みなさんも12月は赤坂にて美味しいカクテルを呑みに行きましょう!
えー 実は出張とか仕事があまりに忙しすぎて(もう死にそう)、すっかり遅くなってしまいましたが、、、10月1日付けで、家の光協会から新刊を出版しました。
![]() | 日本の食力(しょくぢから)―国産農産物がおいしい理由(わけ) 家の光協会 2009-09 by G-Tools |
さいきんはやりの「○○力」みたいな感じになってしまいましたが、これは出版社の意向もあってこうなっちまいました。が、結果的にいい感じではないかと思ってます。
内容は、昨年中に日本農業新聞の新聞小説欄に毎日連載をしていたものを、大幅に加筆修正したもの。なのでこれまでの食い倒れ日記本とか、「日本の食は安すぎる」のような内容とはちょっと方向性が違っていて、どちらかといえば生産者や業界の人達に書いたメッセージも多い。
けれども、第一章・第二章は食い倒れ日記の内容、第三章は「佳い食」の話、そして第四章は、、、もしかするとこの章に関心を持つ人は、多いかも知れない。「農業ビジネスなんてくそくらえ」と、「今後の農業はどうなっていくべきか」について、新たに書き下ろしたパートだ。このブログにもこれまで書いてこなかったような内容まで完全に書き下ろしなので、読み応えはあると思う。
ちなみに「家の光協会」は、JAグループの出版社。出版の基準はかなり厳しいということなので、ここから出せて光栄だ。日本農業新聞は本は出版しないので、連載を始める最初から「もし本にしたかったら、どこか版元に交渉してください。うちとしてはそれでOKですから」と言われていた。で、家の光協会さんが「じゃあうちで」と手を挙げてくれたのだ。
それにしても、書き下ろしでは絶対にこの本は生まれなかった。時間、ないもん。他の出版社の方々にはずーーーーーーーっと待っていただいている(ごめんなさい)。それも、すでに原稿のベースがあるものだから許していただいたようなものだ。けど、最終的にはかなり加筆・修正そして新章の書き下ろしをした。プチ罪悪感である。
家の光の担当者のハタザワさんも頑張ってくれた。とくに表紙と文章のレイアウトに関しては、かなりこれまで同社が出している本とは違うものになっている。これについては彼が「いいデザインをしてくれる会社があるんですよ。」と開拓してきてくれたのだ。それが、「クリエイティブデザインエージェンシー ミュー」だ。
「魚眼しんぶん」という、ミューのブログに本書のデザインで苦労したことなどを書いていただいている。
http://muse9.exblog.jp/12682602/
実は農家で育ったご担当者さんが、内容にも共感してくださったようだ。僕としても非常に嬉しい限り。題字のパワフルな書体もいいし、しかも上記の日記にもあるように、二つの書体をデザインしてくれている。ありがとうございました、と言いたい。
なお、僕の本が出ると毎回、講演会を企画してくれる八重洲ブックセンターにて、また近いうちに(年内にできるだろうか、、、)出版記念講演会をやる、かも、しれない。その時はぜひみなさまお集まりいただければと思います。
ということで、やっと宣伝でけたーーーーー

![]() | 日本の食力(しょくぢから)―国産農産物がおいしい理由(わけ) 家の光協会 2009-09 by G-Tools |
どうぞよろしくお願いいたします。
柿木君の牛舎を出て、すぐ近所にある新井谷家へ。
新井谷のおじちゃん家は、この辺の人たちを囲炉裏部屋で温かくもてなす、人と人のネットワークを支えてくれる大切なハブとなっている。すぐ近所には役場に勤め、全国の中学生を修学旅行で山形村に受け入れる事業をしてきたトモちゃんや、猟師のウチマギさん、豆腐作り名人のフミさん、そして短角牛農家の面々など素晴らしい人たちが居る。この人達が、何か客人がいると集うのが、新井谷家の囲炉裏部屋なのだ。
この人が、新井谷のおじちゃんです。手に持っているのは、本シメジを干したモノ。
これだけで数万円する高級品だ!山を知り尽くし、誰もわからない路を縦横無尽に動いて山の恵みをいただく、山の守人だ。
おじちゃんの得意技は釣り。ヤマメとアユをいやというほど釣り上げて、瞬間冷凍しておく。そいつを焼くのだ。

焼き上がったヤマメには、 ハラにたっぷりとギョウジャニンニクの醤油漬けを詰めてがぶりとやる。
これがもう堪らない!
岩手の山の中では、しんみりとした食べ物ばかりだろうと思っている人たちに食べさせてあげたいダイナミックな味なのだ。
「ほら、落ち鮎の子持ちだよ。最高に旨いよ。」
うおおおおおっと ホックリホクホクした卵とアユ独特の香りがなんとも素晴らしい。
この繊細な味は、ギョウジャニンニクではなく塩だけで十分。
「ちょっと珍しいのがあるんだよ。」と、おばちゃんが出してくれたのが、黒キノコの味噌漬け。

本当に黒い!
「ちょっとクセがあるけどね」というが、その独特のクセが味噌の香りとつなぎ合わさると実に素敵。
かんぴょうのクルミ和え。かんぴょうをこんな風にして食べるなんて、あまり考えたことがなかった。たいていは海苔巻きの具としてしか使わないもんね。クルミはもちろんこの辺りのオニグルミを拾ってきたモノだ。これ、美味しい料理!幅広のかんぴょうを薄味で煮含めたものに、クルミと味噌と摺ったあえごろもと合わせただけだと思うけれども、かんぴょうの何とも言えない歯触りとクルミの甘さがとっても美味しいのだ。
安家地大根(あっかじだいこん)の漬物。安家地大根とは、山形村の隣にある岩泉町安家地区の伝統野菜で、表皮が真っ赤な大根だ。独特の癖と辛みがあり、まさに東北系の在来大根という味。ざくざくした食感も北方系を感じさせる。
この辺での祭事にはかかせない「麦餅」。岩手県北部ではお餅は餅米ではなく麦をこねて作るのだ。独特の食感、でももちーっとしたその食感はお餅を感じる。麦の香りがまた佳いものなのだ。この餅にも、ギョウジャニンニク味噌やエゴマ味噌などが塗られるが、この日はさっきも出てきたクルミ味噌。
実は、このあたりでは「美味しい」ということを「クルミ味がする」という慣用句があるのだ。つまり油脂が乏しかった昔は、油気を含んだクルミは美味しいモノの代表だったということだ。
さてこの辺りで、木こりで猟師でもあるウチマギさんが登場!
シャイなウチマギさんは、初対面から3回目くらいまでは目を見て話をしてくれなかったし、話しかけても無視されたものだ(笑)
が、ある日突然その壁が崩れて普通に話してくれるようになった(笑)。この人自身が森の熊を思わせる人なのである。
3年前にウチマギさんが、しとめた熊を解体するところを見せてくれたのを今でも忘れない。ナイフ一本で大きなツキノワグマを、仲間のマタギと一緒にするすると解体していくのだ。万能薬として重宝される熊の胆嚢をキュッとたこ糸で縛って干すところまでみることができた。
その解体の後、肉を焼いて食べた。 熊の肉は臭いと言う人が多いけど、それはよほど年の行ったオスか、血抜きが下手だったかだろう。一切の臭みなし、適度に柔らかで、家畜では生まれ得ないほどに濃厚で芳醇な肉の香り。家畜の肉の数十倍の複雑な旨みに、僕は心底驚いた。
「ほれ、これ干した熊肉」
うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお
やったぁああああああああああああああああ
これがまた素晴らしき味! 脂のついた部分と肉肉した部分で食感が違う。肉っぽい部分はずーっと噛んでいるとジュクジュクと濃ゆい旨みがいつまでも染み出てくる。酒や醤油に浸して干したのだろうか、人工的な味が全くしない、素晴らしいジャーキーである。
そして脂のある部分は、柔らかくてシクーっとした食感の脂の歯ごたえが堪らない。いや、絶品だ。売ったらいいのに、と思うが売るほどないのであった。残念だ、、、
さてしばらく山形に来ていないうちに、凄腕の料理人が棲み着いておられた。
村の第三セクターとして稼働している総合農舎山形村という食品加工業者のアドバイザーとして就任した大塚さん。フレンチが専門で、ホテルの総料理長などを務めた後、大地を守る会の商品開発をしてきた人だ。
「短角牛を使っていろいろ試作してきたんですよ!」
と、ものすごい料理を並べてくれる!
短角牛のオックステールシチュー! う、う、うんまぁ~い! 本物のシチューだ、、、しばらく置いておくと、ゼラチン質がぴっとりねっとり固まってくる。俺はこれを白飯にかけて食いたいよ!
短角牛のポトフ仕立て。短角と鶏でコンソメをとって、山形村の原木椎茸や野菜と煮たものだ。あまりに美しいコンソメ。椎茸の香りがまるで柑橘のような爽やかさを感じさせる。

このとき使ったのはモモだということだが、短角の部位によって味も変わるそうだ。そうだろうなぁ。すね肉のを食べてみたい!
おっと時間だ、続きはまた後ほど。(続く)
オーナー牛舎に、柿木畜産の家畜運搬車が着きます。
ご覧の通り雪が降っている状況。寒くて草もあまり生えていないので、国産丸は、牧野から降りて来ています。

お母さん牛と一緒の部屋にいると別れがつらくなるので、一人分のスペースで草を食べていました。
「じゃ、やりますか」
と浄法寺の畜産担当、杉澤君が本当に慣れた手つきで縄を解き、柿木さんの運搬車に国産丸を引いていきます。
国産丸もおそらく何があったのか全然わからないような一瞬の出来事。
ここから1時間半ほどで、久慈市山形町の柿木畜産に到着です。
ほい、ほいぃ~ っと声をかけて、後をすこし押して上げると、戸惑いながらも国産丸が新しいおうちへと入っていきます。
やっぱりちょっと不安そう。
目を見開いて、自分がどこにいるんだろう?と思っているような感じです。
着いたらすぐに草と水を食べさせて上げます。
柿木のお父さんが、国産丸を観ながら「これはでかくなるよ、いい牛だ。300kgくらいは肉がとれるだろう」と言ってくれました。
国産丸は、これで晴れて、柿木家の牛になりました。
これから23~24ヶ月、彼は柿木家で暮らすことになります。その間に与えられるご飯は全て国産の大豆、小麦、乾草など。山形町の短角牛はすべて国産の餌で育つのです。人間よりも贅沢なご飯といっていいでしょう。
元気に暮らすんだぞ、国産丸。
金・土で岡山行の後、日曜日も横浜にて仕事、そして本日は今から岩手に行ってきます。出張が続くと熱が出て身体のバランスを取るのが常なのだけど、今回はまだ何とか持っている感じ。この岩手行は二泊三日なのでなんとか持ちこたえたいですな。
と、天気予報を観たらなんと東北は寒波が来るようで、盛岡の予報は雪! ひええええ
でも本日は、ぼくの短角牛の第二子・国産丸を、母親牛から引き離して肥育農家の牛舎へ運搬しなければならない日なのだ。泣くだろうなぁ、、、いまからちょっと沈鬱気味ですが、、、
そして明日は食用ほおずきサミットin岩泉で基調講演。さてどんな人たちが集まるんだろうか!
じゃ、元気出して行ってみますか!
キノコのシーズン、といっても、店頭に出回っているキノコのほとんどは「原木」と断りがない限りはほとんどが菌床栽培品だ。菌床というのは文字通りキノコの菌を床と呼ぶ培地につけて、屋内の人工的な環境で栽培する。植物の工場栽培というのが最近脚光を浴びているけれども、菌床栽培キノコは正にそれだ。
ただし、キノコが食べる餌というか養分の質が違うから、味は当然原木とは違う。原木の場合、一年半くらいは原木を伏せ込んでじっくり菌糸が原木に張るまでまって発生させる。菌床は、おが屑や飼料用コーンの軸などを粉砕したモノを原料につくった人工的な培地であり、まあ当然、質的に劣るわけだ。なので菌床栽培品が天然ものに叶うことはない。
ただ、菌床栽培品が悪いといっているワケじゃあない。キノコを造りにくい時期にも安定して供給できるし、食味だって「悪く」はないし、しかも安価にできるから存在の意義はある。けれどもね、それを天然と思って食べている人が多いというのが気になる。天然のキノコの味を識らないまま、「シメジって」とか言うのはちょっと困ったモノなのだ。第一、店頭で安く売られている「シメジ」は本当のホンシメジではないからね、、、
ところが、ホンシメジが菌床栽培できるようになっている。三重県で技術が確立しているようだけど、先日、実物を食べた。ただし実際に栽培環境をみたわけじゃないので、品種が本当にホンシメジなのかなどの検証はできていないことをお断りしておく。

このようにぷっくり大きく育つ。 
天然のホンシメジより軸が エリンギ並みに太くなっている気がするが、菌床栽培の特徴だろうか。
味を言えば、そりゃあ天然には敵わない。けど、菌床のブナシメジとかヒラタケに比べると食感も旨味も強い。まだあまり関東には出回っていないようだが、もしどこかでみかけたら試してみると楽しいと思う。