
岩手県南の職員として奔走しているヨシヒコさんから、ポルコロッソ山崎シェフの近況が写真にて送られてきた。ロレオール伊藤シェフは前沢でメール環境もあるのでいいのだけど、大船渡はネットどころではない状況なのです。
上の写真は、例の無償貸与されたカーナビを手にする山崎シェフ。その背景になっているのが、彼がいま炊きだしの本拠地としているリアスホールという施設だ。その壁にはこんな張り紙が!

さて山崎純ちゃんは一人で孤軍奮闘しているわけではない。彼を中心に、大船渡近隣の料理関係者にボランティアスタッフを含めたチームを結成し、「さんさんの会」という名称で震災後より活動をしている。

どんな活動かというと、大船渡近辺に散らばる避難所や、避難所には起居していない家や集落に「御用聞き」をし、細やかな要望を拾って県やNPO団体へ中継し、そして炊きだし・料理提供を行うというものだ。一言で言えば簡単だけども、これ、超上級な派遣介護サービスのようなもので、とてもプライベートな組織が無償で行うようなものではないように思う。けれども彼らは基本的に無償で活動をしている。
その根底にはやはり、「ここは自分の愛する故郷だから」というのがあるのだろう。そういう動機がなければ、なかなかできるもんじゃないと思う。


リアスホール内には県やNPOからの物資が続々と到着する。それを寸胴などで一括調理する。



プロの料理人達だから、大量調理もなんのその。栄養バランスをきちんと考えたうえでの献立計画をたてることができる。これからの数ヶ月、現地に必要なのは臨機応変な対応ができる栄養士や料理人だと思う。

この会は、調理した料理を配達するところまでやっている。そこで、先日このブログでも読者の皆さんにお力をお借りした、GPSシステムが必要になっているわけだ。これ、借りることができたGPSを使って独自のマップを読み込ませ、使っているシーンである。



これで、地理勘のないボランティアスタッフでも、配達業務のような仕事はできるようになるというわけだ。

考えてみたら、道を知らない人間に、こういう状態の町中をナビすることは難しい。

もしかすると、道を知ってた人でも、目印がすべて壊れてる状態だからわからないかもしれない。そんなときに、純粋に緯度経度で位置をポイントしてくれるGPSは福音といえる(地図情報がちゃんとしてれば、だけどね)。
こんな感じでポルコロッソの山崎シェフ他、頑張ってます。
世の中はGW。けれども彼らにはGWも何もない。東北の片隅で、苦境のなかでも豪快に笑いながら日々、人のために食を支えている人たちが居る。僕たちはそれを少なくとも忘れないという支援をしていこう。

ということで、超マニアック商品を世に問うてきたよしみカメラが満を持して投入するのがこれ。ひとつき社長が持っているカメラのホットシューから長いストレートコードが伸びて、奥のスタンドについたストロボとソフトボックスにつながっている。なんとこのホットシューからの4mコード、ソフトボックス、スタンドがセットになってだいたい15000円程度という格安の商品を企画しているというのだ!
実は先般開催されたCP+の会期中に、うちのオフィスに遊びに来てくれた社長が、この試作品を持ってきてくださった!
「フラッシュの接続コードはまだ間に合わなくてないんですよ、、、けどやまけんさんはワイヤレスで撮影することがほとんどですから、このソフトボックス部分だけでもいいかと思って。」
ソフトボックスとは、ストロボの光をやわらげて拡散させるボックスだ。ストロボは点の形をした光源だが、ソフトボックスを使うとボックスの大きさにもよるが面光源になり、商品撮影などで使える光となる。プロカメラマンも、ロケ先で撮影する際にはよく使っている道具だ。通常は大型ストロボやモノブロックストロボなどの業務用ストロボに装着するが、デジタルカメラ時代に突入して、小型のクリップオンストロボを装着して使っても、かなり使える写真が撮れるようになってきた。
とはいっても写真で食ってる訳じゃない素人がソフトボックスを買うのはかな~り敷居が高い。値段もそこそこするし、でっかくて組み立てに時間がかかるし、、、ちなみに僕が通常、撮影中心の出張に持って行くソフトボックスはこれだ。持っている三脚バッグの長さの制約があって、65cm×65cm。この面積で、テーブル状で3皿くらいの料理集合写真なら撮ることができる。本音を言うと一つ上の80cm×80cmの方がいいんだけど、ちょっと大柄なので店内撮影では気を遣うし、持ち歩くのに少してこずる。
けど、よしみカメラのソフトボックスは実にモバイル向け実用的にできているのだ!

まずソフトボックスのセットは、大きめのザックには簡単に入るこんな感じ。

専用のケース内に入った折りたたみ傘タイプのボックスと、それをストロボに装着するための骨組。この骨組部分はこのままバッグなどに入れるしかないのだけど、そうかさばるモンじゃない。

取り出しましたるボックス部分は、ワンタッチ(結構力がいるけど)で展開する。中は銀色。出力の小さいフラッシュ光源でもロスなく拡散できるようになっている。ここに、先の骨組をつけていく。

ストロボの大きさによって、長さ長節可能。

こんな感じでボックスと骨をつなぎ合わせておく。
次に、ボックス内に拡散用の薄いディフューザーを装着する。


このディフューザーが一枚、間に入ることでより柔らかな光になるわけだ。もしストロボの出力が弱くて光量が足りないようであれば、外してしまえばいいというわけ。

この上に、メインのディフューザーを装着。

そしたら、下面のストロボ用台座にクリップオンストロボを装着!

おわかりだろうか、ストロボは上に向けておき、光がボックス天井面にあたって拡散、内部ディフューザーとメインの前面ディフューザーにより和らげられるという仕掛けだ。
一般的なスタンドに装着するためのメスダボつき台座(しかも首振り長節可能)がついているので、スタンドに装着。三脚にも装着できるぞ。

ここで注目は、ボックス横にも穴が開いていること。実はこのボックス、発光面が長方形。被写体によって横にしても縦にしてもいいということだ。人物ポートレートなどでは縦にして、奥行きあるテーブル上のモノを撮るときは横にするというような使い方ができるわけだ。こんな感じ↓

この日、ある理由で海苔巻きの写真を撮る練習をしていたので、これを使って撮影してみた。

これ、単にソフトボックスを左横に置いて撮影しただけ。光量は一度撮影して、足りないので少し手動で足しました。それ以外はなーんも余分な設定なしで十分な写真が撮れてしまう。
このソフトボックスは先日、隠岐の島に取材に行った際にも活躍した!


ごらんのように、持ち運びできるソフトボックスとしての実力はかなり高い。色温度も6000K程度かな?ころぶような色味にはならない。最近出回ってる安いアンブレラやソフトボックスには、青みがかった色や逆に赤みがかった色になってしまうものなどもあるけど、これはそんなクセがないので、ホワイトバランスをオートか太陽光にしておいて普通にとって大丈夫。
ということなんだけど、まだ販売開始してないみたいなんだよなぁ。おそらくそれは、セット商品である4Mコードの開発が遅れているからだと思う。実は、このボックスを使う場合、ニコン、オリンパス、キヤノンとペンタックスの中位機種以上であれば、ワイヤレスでフラッシュを発光させることができるのだが、下位機種などではその機能がない場合もある。また、一眼レフではなくちょっとハイクラスなコンパクトカメラでやってみたいという人も居るだろう。
その場合は、カメラのホットシューからストロボをつなぐコードが必要になる。こういったコードはメーカー純正で販売しているのだけれども、それはだいたい1メートル程度の短いコードだったりする。しかもカールした形状のコードが主流。例えばニッシンというメーカーのユニバーサルシューコードはどのメーカーのフラッシュでも使える便利なモノだが、こんな感じだ。
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しかし商品撮影とかする場合は、最低でも3メートルは長さが欲しい。また、カールコードは邪魔にならない反面、長く伸ばすとテンションがかかるので、最悪、料理撮影してるときにちょっとした力が加わるとスタンドごとストロボが倒れてきたりする(経験あり)。
なので、ストレートコードがあると非常に便利なのだ。これの安価なものをいまよしみカメラさんが制作中なのである。それが完成したらおそらく販売開始すると思う。それまでしばし待たれよ!
これ、ワンランク上の撮影をしてみたい人にうってつけの商品である。ちなみに俺は試作品はもらいましたが、とくによしみカメラさんから宣伝料もらっているわけではないからね。なんていうのか、よしみカメラさんのような面白い商品を、自前で企画・販売するという地方のメーカーは、もっと世に知られてもいいと思うのである。

よしみカメラといって「あっ それってもしかして!」と反応する人は、かなりのカメラグッズ好きである。ところで写真に関する商品やサービスを売る店にはいくつかの形態がある。カメラ屋とは、普通はカメラボディやレンズ、そのほか周辺機器や消耗品を販売するところ。DPE店は写真の現像を受けてくれるところ。写真館は撮影をしてくれるところ。ただ、今となってはそれぞれが全部のサービスをしていることもある。
けれども、さすがに「カメラを製造してます」「写真用品のメーカーです」という写真屋さんやカメラ屋さんは、普通はない。しかし宮崎県にはあるのだ。見た目はごくフツーの写真屋さんに見えるけれども、中身はカメラ・用品メーカーでもあるという店が、、、
よしみカメラのことは、プロカメラマンの阿部秀幸先生から紹介していただいた。宮崎に行かれるというので、美味しい店リストを作成しメールしたのだ。そうしたら、そのリスト通りに回られたらしい。その際に宮崎側のひとで一緒に居たのがよしみカメラの一木(ひとつき)社長だったのだ。
「やまけんが教えてくれた宮崎の美味しい店リスト、全部は回れなかったけど美味しかった!それでね、よしみカメラっていうおもしろい店があるから、こんど君も遊びに行っておいで」
よしみカメラ、、、 うーん どこかで聴いたことがあるぜ、、、でも宮崎でカメラ屋さん知らないしなぁ、と思ってググってみて驚いた! あのよしみカメラかぁあああああああああああああああああああああ
■よしみカメラ
http://www.443c.com/
一番有名なのはおそらく「忍者レフ」。ドーナツ状に真ん中に穴の開いた丸いレフだ。真ん中の穴にカメラのレンズを刺して撮影すると、飛行機の窓の外を撮る時などにガラスに映り込みがなく撮ることができるというアイデア商品、自分が映り込まないということから「忍者」なのである。ナイス!

もう一つのヒット商品が「自分撮り」。

おわかりだろうか、棒にコンパクトデジカメを固定してこっちを向かせて、シャッターをタイマーにしておいて自分を撮るという商品である。なんというかあまりに面白いが、実際に商品になっていなかったものを次々と商品化しているわけである。ちなみにこれらの商品は、ヨドバシカメラでかな~り目立つところで売っている。それで覚えていたのである。
ということで、早速連絡をとって行ってみることにしたのである。

事務所の一階に入ると、なんてこたぁない普通のカメラ屋さんのようだが、、、あっ そこにいらっしゃるのは一木社長!なんと、商品広告に出ている謎の男性は社長本人であった!(笑)

「いやーようこそいらっしゃいました。阿部先生から伺ってます!うちの商品をいろいろお見せしますね」
ちなみに僕は冒頭でこのよしみカメラがカメラメーカーでもある、と言う話をした。それがどういう意味かというと、、、

「はい、この二台が、私どもが製造・販売しているカメラ「Jitto」シリーズです!」
おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!かっちょいいいいいい!
このカメラ、大判用レンズを使う中判カメラである。もちろんすべてマニュアル!右側にあるのがJitto21で、蛇腹を備えたビューカメラだ。つまり、アオリやシフトができるということ。リンホフボードなので、対応する大判カメラ用のレンズであればなんでもつけることができるわけだ。
面白いのは左側の木製ボディのカメラ。こちらはレンズが90mmF3.5のコンゴー社製で固定されているものだ。つまり単焦点中判カメラというわけ。
「このカメラのネーミングはですね、最近のデジタルカメラのようにボディが勝手に写真を撮ってくれるようなものではなくて、自分の感性で構図を決める、そして現像までじっと待って楽しむ。そんな思いを込めてJitto(ジット)と名付けたんです。」
あああああああああああああ しゃれかよぉ、、、
けどこのJittoで撮影された写真がまた、ものすごいハイクオリティなのだ!

不鮮明で申し訳ないけど、一階に飾られていた、海外の雄大な自然の写真。これ、Jittoで撮影したんだそうだ。これみたら、絶対に欲しくなる! うーん フィルムは俺には無理なんだよなぁ、、、これでデジタルだったらなぁ、、、って、そういう趣旨のカメラではないのであった!
このよしみカメラが強いのはパノラマ写真。パノラマ専用カメラの輸入総代理店だったりもする。


社長が手にしているパノラマカメラ、なんと5千万画素以上あるパノラマデジタルカメラ!これで某プロ野球団の公式写真撮影を毎年、社長ご自身がされているそうである。

パノラマ写真はこんなすごい世界を現出できる。僕はまだやったことがないが、いつかチャレンジしてみたいものだ。
「今日はいろいろ見てもらいましょうね」 と、出てきましたよしみカメラの誇る写真用品群!

実際に、忍者レフとともに売れ線の「ひとつ目クン」を使わせていただいた。下の写真では見えちゃってるけど、黒い布を垂らしたところからレンズが覗いているのがわかるだろう。つまり黒い背景のところで人が隠れてしまえば、窓や鏡のある室内でも撮影者が映り込まない写真をとることができるという商品だ。

もちろんよしみカメラはこうしたアイデア商品だけではなく、高品質プリントもしている。

写真は、某学校の演奏会のアルバム。カラープリントの精度が異様に高い。僕は、ひそかに今年中に写真展をしたいと思っているのだけど、ここでプリントしてもらおうと思ったのである。
夜、メシを食いながら歓談。



さて美味しい鳥料理に舌鼓を打ちながらも、社長のオモシロトーク炸裂!

「やまけんさん、この動画ね、僕とカミさんが映ってるでしょ。これも『自分撮り』で撮ったんですよ。」
と実演してくれた!

はい、このとーり。これは、携帯を挟めるバージョンで撮りました。実にいいですな。

さてこのアイデアマンの一木社長が「今度ね、面白い商品を出そうと思ってるんですよ。それはね、商品撮影が簡単にできちゃうキットなんですよ、、、」と言うではないか!
えええええっ 商品撮影ってすげー敷居が高いですよねぇ。マジ?
と謎を残しつつ後編へ続く。
被災地に炊きだしに行っているシェフに対する支援金口座にご協力いただいた皆様に感謝。なんと4日で180万円集まっています。
そのうち昨日までに振り込まれた160万円分をロレオールとポルコロッソへ振り込みました。ポルコロッソ山崎シェフは被災地ど真ん中に起居しているため、ほぼ毎日働いているということを鑑み、100万円。ロレオール伊藤シェフには60万円という配分です。
これに対して、両店より不定期(連絡できるとき)に、配食数やメニュー、被災地の状況などを連絡してもらい、皆さんに報告するという流れにしたいと思います。
まずはロレオール伊藤シェフより。
やまけん 様
元気で頑張ってまーす!
ありがとうございます。
本当に何から何まで・・・・・・・今日は大槌に行ってきました。
途中、大船渡の山崎シェフのところに寄り、お菓子とスライサーを
届けてきました。
やまけんさんとLa 毛利さんが手配してくれたのに差し出がましいと
思いましたが、こなしている食数を考えるともう一台あってもいいかなと・・・・
結構、質の高い炊き出しをしていると思いますので。それから釜石経由で大槌へ
○○君のところでハンバーグ作りでした。
やまけんさんご存知の「もーもー母ちゃん」から奥州牛の提供がありました。
岩手の肉のことなら△△さんの肝いりです。
現地のお母さんたちも一緒に、高校生も参加してハンバーグ作りの教室ばりで、
食育もやったりして。
「久しぶりに楽しい時間が過ごせた」という感想もいただきました。
とくに女性はお話ししながら盛り上がって表情が明るくなります。
まだまだ続きますので、少しでも息抜きになれば・・・・・
そして、被災地真っ只中で頑張っているシェフたちの援護をしたいと思います。これから温かくなってきますので食材の管理も含めた料理指導、現地炊き出しスタッフの
支援を継続的にする方法として、全国の料理人の協力をいただけたらと思っています。最近、様々なかたちでそのような支援団体ができています。
奥田シェフとも相談中ですが、一同に会して現地視察後に話し合う場をつくれたらと思います。
やまけんさんの力をお借りするかもしれませんが、そのときはよろしくお願い致します。長々すみません、もうひとつ。
山崎シェフが某所に肉の調達を頼んだのに、
全然はかいかない(話が進まないので肉がこない)そうでブチ切れてました。
そこで、ノベルズの西尾さんにお願いしてあった肉を山崎シェフに使ってもらう事にしました。
本当にありがとうございました。ロレオール 伊藤
とのことです。文中にもあるけれど、料理をしているうちに女性陣の表情が明るくなってくるというのがいいですね。非日常のなかで、日常感覚を取り戻すためのひとつの手段となりうる料理。同じように、もしかするとこれまでやっていた仕事ができるようになると、避難者という立場ではなく、職業人としての自分を取り戻すことができるのかもしれません。
僕が同じ状況になって、移動できない、電話もノートPCもカメラもない、通信もできないということになったら、ただの大食らいの役立たずですな。人はやはりアイデンティティを持った生き物なんだなと思った次第。
ところで後半に出てくるノベルズとは、北海道でF1の経産牛という、非常におもしろい取り組みをしている会社だ。そういや過去ログにもちゃんと出てきます。西尾君、肉がすげー歓迎されているよ。ありがとうね!
てなわけで、近況報告でした!

だいたい、この写真を見ればもう二人のお熱い仲は了解だろう。というか、本当にすてきに熱いカップルに出会ったのである。
「やまけん~ すっごい美味しい原木椎茸作ってて、いろいろ商品開発してる、すてきな若夫婦が居るのぉ!」
と教えてくれたのは、宮崎県が誇る高級食材スーパーである「フーデリー」の商品開発部長である宮田理恵ちゃんだ。そうか、原木椎茸ですか。実はここ半年くらい、原木椎茸の生産者さんとの出会いが多いのだ。
菌床(きんしょう)椎茸と原木椎茸の違いは果てしなく大きい。菌床とはおがくずやコーンの芯などを粉砕し固めた菌床に、椎茸の菌糸を仕込み、あとは工場のような施設内で適度な湿度で管理していると椎茸が連続的に発生してくる。これを摘み取って出荷するものだ。施設内で管理するため、いつどれくらい出てくるかというのがわかりやすく、また規格も安定しやすいことから、普通はこの菌床椎茸が店頭には並ぶ。
そして、たいていのスーパーではその横に「原木椎茸」というのが並んでいるはずだ。菌床椎茸とは1.5倍程度の価格差があるため、多くの人が「うーん きっと美味しいんだろうけど、菌床でもそんなに変わらないでしょ?」と菌床椎茸を選ぶだろう。
しかし! 全く別物なのですよ、菌床椎茸と原木椎茸は!
原木とは読んで字のごとく、クヌギなどの木(最近では椎の木はあまり使わない)を切り出し、そこにドリルで穴を開け、種駒を打ち込んで一年ほど伏せ込みをしておく。この間に椎茸の菌が木の中にびっしりと菌糸を這わせて、いつのまにやら原木が菌にのっとられていく。そしてある時、気温などの変化によって椎茸が発生する。椎茸をきちんと時期を合わせて発生させるために水につけたり、いろんな刺激の方法があるが、それでも運頼みというか、狙い通りに発生しないことも多い。木を切り出して刻み、駒を打って伏せ込み、そしてほ場に持ち込んで立てかけるという一連の作業がやたらと重労働であるため、原木椎茸に取り組む生産者はおそらくあと5年たつとドカーンと減っていくはずだ。
その違いは天と地ほどもある。ウソだと思うなら菌床ものと原木ものを買って食べ比べてみるといい。さっとトースターなどで焼いて、醤油につけてかじるだけでいい。味と香りの分厚さが全く違うことがわかるはずだ。それはそうだ。おがくずと原木とでは、食事としての質が全く違うのだから、、、
さて、そういうわけで日南は北郷(きたごう)町に、原木椎茸農家の黒木夫妻を訪ねることとなったのだ。
■原木しいたけ 茸蔵
http://www.takezo3.com/
茸蔵は「たけぞう」と読む。きっとご主人は黒木たけぞうという名前なんだなと思ったら全然違った(笑) これは屋号というか荷印というか、ブランド名である。

日南に行く道の途中から山に分け入る。ずいぶんと傾斜の強い山を登っていくと、集落もなくなり「ほんとにこっちなんかい?」と思うようなところに入り込む。と思ったらいきなり作業小屋があった。
「あーーーーーーーーーーっ! よくきてくれました!」
と上の方から声がする!? さらに斜面から二人が降りてきてくれた。

黒木慎吾さんと智美さんご夫妻だ。

「いやー 市内からだと結構遠いのに、よくきてくれました!」
いやいや。実は先々月、彼らが宮崎市の宮交シティの催事場で商品を対面販売しているところをみせてもらったのだ。干し椎茸という、じゃっかん売りにくそうなものを、対面でフレッシュな空気をにおわせながら販売することで、ずいぶんとお客さんを呼んでいるようだった。それがおもしろいな、と思ったのだ。
「さっそく見てください、ぼくらのしいたけほ場です。」

急斜面をあがっていくと、彼らの経営の最大のポイントである施設がみえてきた。

黒木さんのご両親は養鶏農家だったのだ。いまは辞めているが、その鶏舎を原木椎茸の栽培用に改造したのである。
もともと黒木さんは都内のスーパーで青果物の販売をしていたのだが、ある時一念発起して椎茸生産をやろうと志したという。もちろんいきなりではなく、椎茸のことをすこしずつ勉強してのこと。鳥取にある椎茸の種菌を育種・販売している研究所などと近しくなり、これをやりたいと思ったとのこと。

なるほどね。これは作業性が良さそうな施設に仕上がっている。鶏舎として使っている時代には、屋根があって閉鎖系の建物だったはずだが、その屋根を取っ払って寒冷紗(かんれいしゃ)をかけることで、通気性とほどよい採光ができる。地面は実はコンクリなのだが、そこに土を敷いて原木をおいている。

原木に使うクヌギは、この近隣ではあまりないそうで、かなり遠方まで行って切り出し、確保しているそうだ。細身の木が多いのは作業性のためで、あまりぶっといやつはさすがに大変なので使わない。

「食べて見てくださいよ!」
もちろん食うわな(笑)

いや実に繊維のはっきりした、味と香りの強いいい椎茸です。干し椎茸にしちゃうのもったいないじゃん。生で売ればいいのに!
「うーん、そう言われるんですけど、いままだそこまで手が回りません、、、売り先もありませんし、、、」
ということなんだが、この椎茸、うまいど。乾燥したらもっと味は乗るけれども、生でも欲しいな、俺は。

ご両親と夫婦で頑張って生産をしている黒木家だが、実は昨年末から今年にかけては非常に深刻な事態にさらされている。それは、、、新燃岳噴火による降灰だ。

こんなに近くに、新燃岳が見えてしまう。

灰がこびりついているのがおわかりだろうか、これでも掃除した後だという。
「椎茸にまんべんなく灰がかかってしまうと、それを一つ一つ掃除するわけにもいかず、、、商品にならなくなっちゃうんです。頭が痛いですよ、、、今年ようやく生産のエンジンがかかってきたんですけどね。」
もちろん、常に降灰しているわけではないから、生産したものすべてがだめになる訳じゃない。けど、原木椎茸のほ場では出荷間際のものから小さなものまであるわけで、一回灰が降ると1~2週間は満足に収穫ができなくなる。あまりにかわいそうである、、、 菌床椎茸は密閉された空間で生産するからこんな苦労はない。だったら菌床にすれば?という簡単な話ではない。彼は原木で生きていこうと決めた人なのだ。せめて、買う側は原木干し椎茸であると言う価値を最大限に評価してあげるしかない。
「でね、干し椎茸でおもしろい商品ができるなら、なんでもやっちゃえって思って、いろいろ試してるんです。やまけんさん、味見してください!」
ということで作業小屋へ移動。


これが彼らのオリジナルパッケージ商品。月の花、木の香、やまきりなど大きさや椎茸の状態で規格が変わる。
これを加工品にということでいろいろやっているのだが、今回彼らが取り組んでいるのはなんとピクルス!

干し椎茸のピクルスって、すごく濃厚で美味しそうだ!出してもらった2タイプをいただいてみる。
が、、、
うーん
これはあまりおもしろくないな。 何がおもしろくないかというと、普通に安いお酢、塩、胡椒に砂糖、ベイリーフなんかで作ったピクルス液に戻した干し椎茸をつけているだけじゃん、という味なのだ。
「うーん、そうですね、調味料はいちおう地元のお酢を使ったりはしているんですが、、、」
まずこれ、やるなら全部地元産の原料にしちゃうとか、そうした方がいいよ。例えばお酢は酢酸のキツさが出てるから、例えばこの辺で名産になっている柑橘を使う。日南は晩柑類が多くて、例えばレモンや橙(だいだい)、へベスなんかが獲れるでしょ?ああいう柑橘酢を多めにブレンドすると、鼻にヅンとこない、佳い風味になるでしょう。あと、香り付けにベイリーフってあまりに平凡だ。そんなのより、この辺の山に生えてる草でいい香りのするものを入れた方がいいよ。というような話をした。
そうしたら、見事に一ヶ月後に、大きな改善をしたものが出てきたのである! とその前に、美味しかった干し椎茸の天ぷら!

いやーこんな食べ方あったのね! 干し椎茸を水で戻して、そこへ衣を着けて揚げるだけ。干し椎茸からの戻し汁は料理に使えるし、干すことによって出たうま味のおかげで美味しさが倍加している。食感は、乾物だったとは思えないようなフレッシュさがあるのだ!これに日南近辺の海塩があるなら、それをつけていただけばばっちりです。

さあて、くだんの椎茸ピクルス!プロトタイプをいただきましょう。

おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお
肉厚の椎茸を噛むと、ギュワッとしみ出る香りのよい酸! 素性のよい醸造酢と柑橘酢が、ほどよく合わさっている。まだちょっと酸味が強いので、椎茸を噛むと汁が喉奥の粘膜に飛散して、むせちゃいそうになる。もう少し薄めても佳いね!
そしてなんともいえない香りがするのだ。これ、ベイリーフの代わりに何を入れたの?
「それ、、、○○○○○の葉なんですよ、、、」
ええええええええええええええええええええええええええええ!?
それは素晴らしい! こんな奥行きのある香りになるなんて!
いやこれはあと一歩で完成でしょう! 美味しいです。千葉からこんな山奥まで嫁いできた嫁はん、頑張りましたねぇ、、、

「よーし もう一歩かぁ!」 と気合いを入れる黒木さん。
応援してるから、後一歩頑張ろう!
表題にも書いたけれども、日本はとても環境的に恵まれた国だ。水が豊富で空気は綺麗、土壌も豊かでどんな作物もそれなりに美味しくできる。しかし、山や川、海がいったん汚れてしまったら、そこからの恵みはいともかんたんにその輝きを失ってしまう。それを実感した訪問だった。
来月、とりあえず完成を迎える試作品の出来を楽しみにしたい。
ひさーしぶりに昔住んでいた東陽三丁目周辺をぶらっとして、交差点のところの八百周に顔を出した。
「おう、やまけんちゃん!根付き春菊あるよ!」
いつものごとく、店頭ではなくて冷蔵庫に隠してある(笑)、通人向けの商品を出してきてくれる。
八百屋とスーパーの違い、それは本当に美味しいものを作る産地、生産者を選んで品揃えできることだ。どういうことかというと、スーパーだとどうしても「同じ品質のものを並べる」という命題があって、複数店舗でチラシ展開をするとなると、同じ規格のものを同じ価格で並べなければならない。そうすると一人の生産者の作るものだけで棚を構成するわけにはいかず、農協の部会が選果して出荷する規格品を使うことがベースになるのだ。その中には、よいものもあればわるいものもあり、選果の過程で均質化されてしまう。
八百屋は基本的に単店だ。だから品揃えでスーパーのように複数店舗用の大量仕入れをする必要がない。そうなると「茨城の○○で独りだけこの品種を作ってる農家が居るんだ。」というようなものを仕入れることも出来る。まさにこの八百周の親父が、そういう仕入れをする人である。
「市場もさ、俺が買うことがわかってるから、こいつの荷は俺用にとっておいてくれるんだ」
という信頼関係が続いているこの八百周なのだが、、、ショックな話があった。
「あのねぇ、実は組合の委員長になることになっちまってサ。」
おお、都の青果物小売商の組合のトップになるのか!それはめでたいじゃないの!
「ああ、それはネ。けど、そうなると仕入れが出来なくなるからさ。店たたもうと思うんだ。」
ええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええ?
なんでそうなるの、と驚いたのだが、、、実は、東京のトップになるということは、全国の支部をまとめる頭になるということなのである。そうなると自分の店の営業はやってられない。奥さんと娘さんはずっと一緒にこの仕事をしてきたけれども、でも仕入れだけはおやっさんだけがやってきたので、継げないのだ。
ああ、なんということだろう、、、このおやっさんにしかできない仕入れがあるのに、、、継げることなら俺が継ぎたいが、、、
仕方がない。食い倒れ日記としては、この江戸っ子八百屋代表格をきっちり記録に残さねばならない。5月末までの間に、いちど市場への仕入れに密着取材をしておきたいと思う。
本物の八百屋というものを識っておきたい人はぜひ、東西線の木場駅と東陽町の間にある東陽三丁目交差点の「八百周」へ足を運ばれたい。
カフェ・デザール・ピコでモカジャバブレンドを二杯。久しぶりにいつもの日曜日という感じだ。いや、震災と原発の問題はまだ大きく進展しているとは言えないけれど、東京にいる人間として,出来る限りいつもの生活パターンに戻り、消費をしていかなければね。
そしたらマダムが「ロジウラのボスから預かってるものがあるんです」と。
ロジウラのキムタク、、、 というのはちょっと違うかと思いつつ、中身は現金。やはり料理人の苦況は料理人が一番知るのだろうか、被災地炊きだしシェフへの支援金だった。きちんと口座に入れ、先方に送るからね。
ロジウラは先日、めでたく一周年を迎えた木場のビストロ&バーだ。
先日覗いてみたら、きっと客があまりいないだろうと思っていたら大間違いの大入り満員。木場には珍しいタイプの店だからか、大賑わいだ。
と思っていたら、なんと当の本人登場!
「東北の人たちにも頑張ってもらいたいから、、、気持ち程度ですけど!」
いや、気持ち十分です!
持っているカメラのマウントが、ニコンF、フォーサーズ、マイクロフォーサーズ、リコーAPS-Cと多彩になってきたので、最近では持ち歩くカメラがごっちゃごちゃだ。今日は久しぶりにGXR。ここのところ自動ターゲット追尾AF機能をファームウェアアップで提供したり、発売当初とは全く違うカメラになってしまったくらいの勢いだ。
もちろん、むちゃくちゃよいカメラ。
花マクロ写真を撮りたいなら、このGXRと50mmF2.5ユニットの組み合わせを考えてもいいと思う。現時点では売れ線のマイクロフォーサーズ機よりもいいと思う。だって、センサーがAPS-Cサイズだからね。贅沢な大きさだ。
ホワイトバランスは概ねよいのだけど、青っぽく転ぶ時もあるので、できればRAWで撮って補正するといい。今日の写真はすべてSilkyPixPro5のベータ版(いまなら無償で試用できる!)で、ホワイトバランス「自然」を適用。驚くほどに夕方の色を再現してくれた。
50mmユニットはマクロレンズ。当初、AFが遅いと言われてきたのはマクロだったからだが、やっぱりマクロでよかったと思う。初心者には敷居の高いマクロ撮影だけど、GXRを使えばなんてこたぁない。
こんなの、嫁さんがコンビニで茶を買っている2~3分の間にチョイと撮れちゃう。もちろん三脚など使わずに。
マクロの面白いところは、撮影時の液晶画面でみたものと、記録された画像が全く違うこと。つまり撮影時は、実絞りで表示されているわけではないので、肉眼と同じように背景もごちゃっと見える。けれども撮影された画像はF2.5やF4.0という、ごく明るい絞り値になっているので、背景が大ボケしてくれて、非現実的な写りになるわけだ。
いつも歩く公園のものかげに、こんな綺麗な花が。これって蘭ですよね?食えない植物のことは全くわからん、、、
ピコで撮影画像を見てたら、ISO100で撮ってたらちょっとぶれることがわかったので、ISO800にしてもう一度花のところまで戻った。
花っちゅうのは、本当に、美しくて可憐ですなぁ、、、
ああ、今日はこの花と出会えてよかった。久しぶりに充実したトレーニングをして、北海道産小麦のうどんを食べて、さて新しい週です。頑張ろう。
本日の時点で53件のお問い合わせをいただき、入金件数は19件で総額105万5千円となっております。責任もって速攻でポルコロッソとロレオール口座へ振り込みます。引き続き募集は継続しております。
まずは報告まで。
「うちにミンサーが眠ってますから、これ送りますわ。あと、8月に牛肉関係のイベントやるんですけど、そこでチャリティーやるんで、それは義援金じゃなくてそっちの炊き出し隊への支援に使ってください。われわれは食の仕事をしてるんで、食にまつわる支援をしたいから!」
新保さんの男をみたぜ、、、ホントにどうもありがとうございます!
ちなみにサカエヤが扱う近江牛は黒毛和牛だけれども、稲の発酵飼料など、国産飼料100%で育てる試みをしている。もちろんそうするとサシの入り方は不利なのだけれども、米国産コーン70%喰わせて育つ、ほぼ「米国の味」がする黒毛和牛よりも意味的に素晴らしい。先日送っていただいた20ヶ月齢のメスのヒレは最高に深みのある味でございました。
この貴重な取り組みも支援しないといけない。今度、近江牛買いますね。
■近江牛.com
http://www.omi-gyu.com/?gclid=CMCIvNWMr6gCFcFrpAodSnYrHg
昨日、エントリで急募した、東日本大震災で被災した地域で自発的炊き出しを頑張っている山崎シェフから。業務用肉スライサーを借りたい!という連絡があったという件。
なんと灯台もと暗しで、練馬区大泉のレストランLa毛利の毛利シェフから「使ってないのが一台あるよ。動作確認して連絡するよ」というメール有り。そう、毛利シェフは大学時代、大船渡にあった水産学部キャンパスに通っていたんだよね、、、だから先日も、車に食料満載で大船渡に炊き出しに行っていたのだ。
ありがたい、、、
とはいえ、野菜のスライサーなどはまだお声が上がってきていませんので、もし知り合いなどで業務用厨房機器メーカーさんなどいらっしゃったらぜひご紹介ください!
ちなみに、炊き出しシェフへ金銭的支援をするプロジェクトの口座ですが、昨日だけで79万円集まりました。ご協力いただいた皆さん、本当にありがとうございました!ポルコロッソとロレオールへ届けます。
数日前に宮崎で朝食時に読んでた日経新聞の社説で、案の定というかやっぱり来たかという論調で「こんな時だから、TPPを推進していこう」と書いていた。タイトルが「経済復興のためにもTPP参加を急げ」である。ここから読める。
「日本は自由貿易の中で生きていく国である。その立場は、震災が起きても変わらない。」
だそうである。それホント?この文章、俺が添削するとしたら、頭に「日経新聞としては」とつけるべきだと思うね。自由貿易を推進してきたことは事実だが、この先も自由貿易体制を進めていくのかどうかということについて、まさに議論が巻き起こっていたのだから。いまは原発推進をどうするかという問題と共に、日本の進むべき方向性を考え直す、もしかしたら最後のチャンスなのかもしれない。そう思う人が、震災を機に増えてきているのをけん制しようとしているように読める。
また、
「財政難の下で震災後の復興に必要な資金を稼ぐためにも、日本の輸出を先細りにしてはならない。日米FTAと同じ効果があるTPPへの参加を、これまで以上に急ぐべきだ。日米の経済連携をテコにすれば、EUとの交渉も進めやすくなる。」
とあるけれども、ここもまるで小学校の生徒に対する「言い聞かせ」のようだ。復校に必要な資金を稼ぐためにもといえば誰もが「うーん仕方がない」と思わざるを得ない。さすが文章のプロである。けれども、その公団で「日米FTAと同じ効果があるTPP」と書いているところがくせ者である。そんな効果、本当にあるの?いや、どこにも示されていないでしょう。これまでもTPP推進派は空気のように「TPPに参加しないと経済が」というが、それは全く立証されていない。
震災以後のジャーナリズムの中でも、独立系としてギラッと光っているザ・ジャーナルではこんな記事が載っている。
■高増明:TPP内閣府試算の罠 ── 菅内閣がひた隠す"不都合な真実"
http://www.the-journal.jp/contents/newsspiral/2011/04/tpp_15.html
ありがたいことに無償で読める記事なのでぜひご一読いただきたい。いかにTPP推進派が、あやふやな根拠を元にしているかということがわかると思う。
さて先の日経だが、笑っちゃったのは、いつもの日経的締めくくりとして、「被災した地域の農業も、より強い農業にしていくことができる」的な言い方をしていたことだ。
「大津波に襲われた地域の農業を再建するうえで、農地の集約など生産性を高める仕組みが欠かせない。政策次第で、自由化に耐えられる強い農業を東北に築くことができる。菅政権が設立した復興構想会議は、そのための道筋を議論してほしい。」
これ、本当に無責任な書き方だね。「政策次第で~できる」と書いているのは、いずれ失敗した場合でも「政策が悪かったから実現しなかった」と逃げられる、巧妙な文章だ。第一、最後に「復興構想会議は道筋を示して欲しい」と他力本願である。
農地の集約はある程度は有効だが、TPP推進時に大農業産出国と肩を並べるほどの生産性向上には全くなり得ないことはこれまで何度も書いてきたとおりだ。それでも新聞がこうやって何回も書くと、放射能に対して「直ちに影響はない」と言い続けられたように、なんとなく大丈夫なのかなと思ってしまいそうだ。でもごまかされんぞ。
悲しいのは、さきのザ・ジャーナルの記事にも引用されていたが、僕が大学で授業をきいていた竹中平蔵先生がいまだに「東北の農業を単に復元するのではなく、環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)対応型の強い農業にする」などという空想を語っていることである。本気ですか、先生。それって、20年前から言っておられることが一貫しているのはご立派ですが、根本から違っているように思えますが。東北に必要なのは「強い農業」という空論をかざすことではなくて、東北の厳しい風土の中で形成された現時点の農業スタイルを、日本の社会が受け入れることではないだろうか。つまり農業が変わるのではなく、「たべもの」というキーワードを軸に、社会が変わっていくべきなのだと思う。
で、震災があったことでTPP議論がふきとびそうになったけれども、きちんと言うべきことは言っておかねばならない。農文協という出版社からでている「季刊 地域」という雑誌でTPP反対の議論を、僕も書いている。
■http://kikanchiiki.net/contents/?p=624
僕は7つの疑問というテーマの中で、「農業」と「たべもの」の二編を執筆した。


そっちも読んで欲しいが、個人的には、経産省の役人でありながら、現在は京都大学大学院に助教として出向し、切れ味鋭いTPP反対論を展開する中野剛志さんの記事を読んで欲しい。
| 季刊地域No.05・2011年春号 総力特集 TPPでどうなる日本? (キカンチイキ) | |
![]() | 農文協 季刊地域編集部 農山漁村文化協会 2011-03-31 売り上げランキング : Amazonで詳しく見るby G-Tools |
なんにしてもこれだけは言える。もしTPP参加して国内農業が弱体化していたら、今回の震災で東北沿岸部を中心とした被災による影響で、食料生産には大きな打撃を被っていただろう。ところが、福島・宮城・岩手でコメの作付けができない地域が相当あるにも関わらず、今年度のコメの需給は逼迫しない見通しだ。食料生産には冗長性が必要なのである。そこを「効率化」などしてはいけないのである。
節電で暗くなった街、エスカレーターの動かない階段を登りながら最近思うのは、「だいぶ慣れたな。だって、昔はこれが当たり前だったもんな」ということだ。家庭内でも、いままではいつも点けっぱなしにしていた電気製品のスイッチやコンセントをこまめに切るようになった。そうして思うのは、意図的に生活レベルを落とすって、意外にできるじゃん、ということだ。
消費経済の推進者は「昔の生活レベルに戻れますか?」と問うてきた。残念ながら現在の生活レベルが満たされた中では選択肢はないようだった。けれども、こうして震災によって強制的に生活レベルと落とされた時、多くの人が「まあこれでもいいや」と思ったのではないだろうか。つまり、国民の選択で、過剰な生活レベルと落とすことは出来ないわけではないということである。
その感覚をまだ覚えている間に、きっちりとこの国の方向性を考え直していかなければならないと思う。原発についても、食べ物についても。国のたべもののあり方を大きく変えてしまうようなTPPという枠組みへの参加を、6月までにまとめるなんて出来るはずがない。やめましょう。
そう言うのは異端だろうか?そうは思わない。大義はこちらにあると僕は信ずる。
一昨日より告知した、炊きだしシェフへの金銭的支援口座に続々と連絡と入金をいただいています。中には、「少額ですがこれから毎月送ります」と、3000円を振り込んでくださった方も。そういう「続ける意志」って、すごく心にしみました。
さて、岩手県沿岸部の県職員・佐藤ヨシヒコ経由にて、ポルコロッソ山崎純ちゃんシェフから表題の要請がきました。

○現在、大船渡市リアスホールで活動しているメンバーのうち、ボランティアで参加している料理人達からの要望として、
1,500人分の肉のカットって、想像しただけでも関節炎になりそうです(涙)。
やまけんさまの人脈の中で、業務用厨房機器関係の方に支援要請していただけませんでしょうか?
中古厨房用品のhp見てみましたが、確かに高いです
http://www.tenpos.com/SHOP/270112/273053/list.html
とのこと。さきほど純ちゃん本人にも電話がつながり、是非お願いしますとのことでありました。いま、ヤマト運輸はポルコロッソの店までも届くようになっているらしい。それ以外の便はわからない。ただ、実際に彼が調理をするのはリアスホールという大きな施設であることが多いので、物資はそこへ「ポルコロッソ御中」で送っていただいても佳いと思う。ただ、いきなりどかんどかんとスライサーが来ても難しいので、いちど私宛にメールいただいた方がいいですね。いちおう、リアスホールの住所等は入れておきます。
店名:リアスホール
住所:岩手県大船渡市盛町字下舘下18-1
電話番号:0192-26-4478
以上、とりいそぎアップ。

鰹(カツオ)と言えば、、、土佐!もしくは静岡の焼津?といったところが頭に浮かぶだろう。しかしあえて言うと、実は宮崎県の日南市はカツオの本場なのである。
な、なにそれ?といぶかしく思う人も居るかもしれないが、なんと日南市は、鰹の一本釣り漁法による水揚げ量は日本一を誇るのだ!この事実があまり知られていないのも無理はない。これ実は、日南の漁港に揚がる鰹の量ではなくて、この一体の漁協が有する船団が全国各地に鰹を追っかけて一本釣りし、近くの漁港に水揚げする。その量が日本一なのである。
ややこしいけど、農業のように収穫物が生産した土地に紐付けられるものとは違い、魚の場合は①釣る船の船籍、②釣った場所、③水揚げした漁港がすべてばらばらであることが珍しくないのである。

日南の南郷町にある目井津(めいつ)港にて、県の水産部でもあり、鰹漁師のおやじさんを持つK氏が、自宅へと連れて行ってくれた。

K氏のおやじさん、もう引退したけれども、昭和43年から船に乗り、長いこと船頭として鰹人生を送ってきた方だ。お話しの中で印象に残ったことは多々あるのだけれども、今回の東日本大震災の影響については非常に顔を曇らせておられた。
「これはもう本当に大変だわ、、、我々も何ヶ月も向こうに行って鰹を捕ったもんだが、今年は漁港自体が復興しても、生き餌が十分にとれるかわからん。」
かれら日南の両市は三陸の方と密なやりとりをしているわけだが、復興自体は6月をめどに進めているとのこと。製氷設備や燃料はなんとかなるだろう、ということなのだが、漁に使う生き餌をふんだんに使えるかということが非常に心配なのだそうだ。バケツいっぱい数百円のものが、ものすごく高騰してしまうのではないか。そうなると価格的に見合わなくなってしまうと言うことだった。この辺、状況を注視していきたい。

今度はぜひK家の船で一本釣りした鰹をいただきたいものだ。また遊びに行かせてくださいね!
さてここ日南で、この鰹を使ったご当地グルメがあるという。それを食べに、日南の人たちが口をそろえて「この店が旨い」という店、「みどりや」へ向かう。

夜は魚を中心とした店だが、ランチは非常にお得!僕はこのみどりやへは、京屋酒造の渡邊社長に何回か連れてきてもらったことがある。魚料理だけではなく、クリームコロッケなどの洋食もすさまじく旨いみせなのだ。
さて、「日南一本釣りカツオ炙り重」(←長いっ!)だが、1200円とちょっと高いか?と思う価格だが、その内容をみればまず納得するはず。

なんと一人に一つ、小型の火鉢が出てくるのである!この炭火に、たれにつけてある鰹をのせて炙るのだが、そのたれも二種ある。

こちらは醤油ベースのたれで、下は味噌ベースである。

「炙るのは片面だけ、さっとで食べられますから!」という注意がされて、いざいただきます。

刺身で食べて旨い一本釣りの生カツオを軽くジューッと炙ってしまう。

これを白飯にのせて食べるわけだけども、旨いに決まってるよ! 巻き網などの漁法で一網打尽に獲ってしまうカツオは、カツオが暴れるので身が焼けてしまう。一本釣りのカツオはそれがないので、もちもちプルンという、なんともなまめかしい食感と、実にすっきりした風味が楽しめるのだ。ちなみに宮崎ではカツオの食べ方はタタキではなく圧倒的に刺身である。
さてカツオの切り身を楽しんでいると、なんと吸い物に「ぎょうどん」が出てきた!

これはこのときのサービスなのかもしれないが、魚のすり身をところてんのように押し出して麺にした吸い物だ。いやー実に佳い魚食です。汁にもすり身魚のうまみが溶け出して、なんともこっくりしたスープになっている。
ところでせっかくなのでこの店自慢のクリームコロッケも。

でかい!しかもミートソースの上にとぽんと乗っている!久しぶりの再会にあんまり興奮しちゃって、食べてるところの写真は撮れてないゴメン。シーフードてんこ盛りの贅沢コロッケです。ランチどきでも余裕があればやってくれるので、試してほしい。
もう一つは海鮮天丼。

この店の天丼はタレがおもしろくて、よくある濃い天つゆではない。とろみをつけたあんかけ風のタレで、淡い味。つまりネタの味を最大限に味わうためのタレなのだ。とっても美味です。
しかしここで思いもよらぬコトが起きたのだ!
「カツオ炙り重のお茶漬け用のご飯と出汁をおもちしましたぁ~」

な、な、なにいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい
これだけ食わせといて(コロッケと天丼はこっちが頼んだけどね(笑))、さらにお茶漬け用のご飯が出るの!?しかも葉ネギとのりがまぶされているという丁寧さ!ここにタレをよーくからめた切り身を乗せる。熱々の出汁をかければ、、、

うわーーーーーお すばらしいプレゼンテーションではないかっ!
カツオの刺身は生が旨い。 けれども軽く炙れば、タンパク質の変性でうま味が発生し、暖かさでそのうま味を味わいやすくなり、さらに美味しくなる。そして、美味しい出汁で茶漬けにすれば、、、 うまさの相乗効果が何倍にもなる!
いやーみどりやの搦め手にすっかりやられました。
さてこのみどりやの話は実は先月末のこと。一昨日は、県職員さんと一緒に宮崎空港へカツオを食べに行った。なんで空港?と思うかもしれないが、実は以前にもレポートした宮崎空港内の魚山亭がなくなっちゃった事件のように、いままであったお店を空港が直営店にして、グレードをアップさせようとしているというのだ。

空港3Fにある「わたつみ」は、寿司をメインにしているが魚介料理なんでもござれの新店だ。ここで初かつおフェアをやっているわけである。

イチオシは「復活定食」1500円。わたつみの店長さんは女性なんだそうだが、自発的にメニューを開発するそうで、口蹄疫や新燃岳などの災害に見舞われた宮崎の復活、この店をリニューアルオープンさせたことについての復活、そして「カツオ」だから「ふっカツ」という、いろんな意味を重ねたネーミングだそうだ。
それにしてもなんだか宮崎ってなんでも価格が安い(笑)

これだけ盛り込まれていれば1500円は納得のプライスだ。

ここももちろん一本釣りカツオの生が出てくる。

その脇には南蛮揚げ巻きと牛肉そぼろ巻き(だったと思う。けっこうでかい)が鎮座し、、、

そのうえミニヅケ丼までついてくる!
しかし驚きはそれだけではないのである。
「同じ直営店ですから、もしこの店で隣の夢かぐらの地鶏焼きが食べたい、コスモスのカレーが食べたいということであれば、持ってきますよ!」
マジですか!? ということで、、、
食べました(笑)


なーんか、空港でこんなに満腹になるのも珍しい(笑) しかもわたつみの仲居さんはみなキレイだった、、、宮崎空港のスタッフの人事担当者さんはどうやら俺と女性の好みが一緒である。間違いない。
と脱線したけれども、カツオから見えてくる風景、地震の爪痕がある。水産について、日本人としてよーく考え直す時期なのかもしれない。そう思いつつ食したのでありました。
ありがたいことに、表題の支援金についていろんなところからアドバイスやお申し出の連絡をいただいている。いつもながら一つ一つのメールに返せるかどうかわかりませんが、本当にありがとうございます。
支援金を寄付行為として受けるためにはいろんな要件が必要で、それを満たす口座を確保することが、現状ではやっぱり厳しそうです。社団法人の方や、会計士さん税理士さんからいろいろなお申し出をいただいたのですが、やはり今回はわが社の口座を使わざるを得なさそうです。
個人からの支援金の寄付であればいいのですが、会社の損金処理をする場合、いろいろと手段を講じなければならなさそうです。従いまして、法人単位での支援をご要望される方は別途ご連絡をください。
また、支援内容の報告形式についても検討中です。ほんとにありがたいことに、以前、宮崎件の口蹄疫の支援金を募集したエントリで紹介した、宮崎県弁護士会のボランティア支援基金のスキームを、担当していたSさんから連絡いただいた。
①義援金が振り込まれる
②現地で毎日、働いた人数を確認する
③1週間ごとに現地からきまった書式で報告をいただく
④並行して現場の手記をメールでいただく
⑤義援金を振り込む
⑥事務局が振込日と金額をHPに掲載
⑦事務局が手記をHPに掲載
という流れだそうだ。なるほど、きちんとしている。
けど、申し訳ないが今回の支援金で上記のようなきちんとした対応は難しいと思う。口蹄疫の際は、情報・物流インフラは正常だったので、こうしたことがつつがなくできた。けど、例えばポルコロッソはいまだ携帯でのやりとりしかできず、その電話もいつもできるとは限らない。手記をメールでしたためて、などとても無理。
ということなので、報告についてはできる範囲でしか難しい。最悪、「炊き出しの日時・場所・食数・メニュー」くらいの情報になってしまうかもしれません。また、うちの通常業務をやりつつ、振り込み確認や支払、領収書発行と送付などする必要があるので、あまりきめ細かいことは正直できません。
そういうことを踏まえた上で、それでも私および私の会社を信用していただけるならば、ご協力いただきたいと思う。ルールはこれから整備していくので、とりあえず口座を教えろという方は、下記へメールをください。
一日一回、同報メールで口座等の情報を送ります。どうぞよろしくお願いいたします。
ちなみに、いま宮崎空港から帰るところ。宮崎の人たちは、口蹄疫に鳥インフル、新燃岳の噴火(昨日も噴火した!)と三重の災厄にみまわれたのに、とても東北の人たちに暖かい。みな心配しています。実はちょうど明日が、口蹄疫発生から一年となる日だ。宮崎で、しばらくの間でも平穏が続くように祈りたい。
東日本大震災の被災地の状況は、落ち着きを得ているように報道されているけれども、まだまだ地域によって格差があるようだ。ひどいところはまだ炭水化物中心の食事しかできていなかったりする。また、物資はあれども十分に調理することができず腐っていく食材も出始めている。何より、被災者のストレスはそろそろ限界に向かいつつあり、それを支える自治体職員やボランティアのスタッフたちにも疲れが出てきている。
被災地の外にいる我々が一番、心にとめておかねばならないことがある。それは、忘れないことである。特に県の人も心配していたのが「ゴールデンウィークのマイルストーン」だ。つまり、GW明けくらいになると、報道も一段落し、被災地のことが忘れられ、他の話題が報道のメインになっていく。そして、まだまだ救済が必要なのに、「もう、支援はいいでしょ」というムードになってしまうこと。これが怖い。
東日本大震災の被災地への支援は、息長く続けていく必要がある。それがまず念頭に置くべきことだ。
ということで、この間、各所と相談してきたのだけど、僕らなりにできる支援方法を考えました。支援内容は表題にあるように、被災者への直接支援ではなく、被災者に炊き出しをしてくれる料理人さんに対するものです。
前沢のロレオール伊藤シェフや、被災の中心地まっただなかである大船渡ポルコロッソ山崎シェフは、日当もなにも出ない状況のなかで、ヘビーローテーションで炊き出し活動をしています(ちなみに、山崎さんのところは、炊き出し以外にも物資配送などまでやっているようだ)。
この人たちは純粋に気持ちだけでがんばっているけれども、気持ちだけでは長続きはしない。店が潰れてしまう!この件について、僕が言葉を尽くすよりも、伊藤シェフと一緒に炊き出し同行したホロホロ鳥の石黒さんの言葉を、許可をいただいた上で引用する。
> やまけんさん
> 先日はありがとうございました。 なんだか、とっても考えさせられた2日間でした。
>
> 私は、「食」に関わる仕事をしているので、今の結論は下記の通り。
> ①生産者として、現地に行っても役に立たない
> ②炊き出し参加する料理人の地位向上が必要
> この2点です。
>
> ①生産者として、現地に行っても役に立たない。
> そんな時間があったら、しっかりと東北・岩手の為に経済活動をするのが一番だと感じました。
> やっぱり、人・物・お金を動かす努力をしなくてはいけません。
> これから、食産業が本格的に被災者になるんだから。
> 岩手フェアー
> 岩手ツアー
> 地産地消の推進
> 地産他消の推進
> これに、集中して取り組みます。
>
> ②料理人の地位向上
> 伊藤さん、スタッフの姿、奥田さんの姿勢 感動しました。
> でも、ずっと「ボランティア」ではいけない。
> 彼らは「プロ」です。
> 「食は命」です。
> 医者と一緒です。
> 瓦礫を片付けている業者さんと一緒です。
> もしくは、その方々以上の仕事(役目)をしていると思います。
> 料理人は、もっともっと凄い。
> 奥田さんがいつも言う。
> いい食材があるから、いい料理が出来る。
> でも、いい料理人がいるから、食材が生きる。
> 避難所に食材があっても、主婦が100人以上分の食事を毎日3食作ることは大変。
> プロが必要です。
>
> とにかく、伊藤さん山﨑さんを見殺しにしてはいけない。
> そして、各地で同じような活動をしている人達がいるに違いない。
> その人達が安心して炊き出しが出来る、仕組み(制度)が必要です。
> 石黒幸一郎
赤十字に集まっている義援金は分配までに時間がかかるという。その間にも、被災者の人たちは相当なストレスを貯めている。そこに、自腹で炊き出しに行く「マレビト」としての料理人たちの負担を少しでも軽くしたいです。
また、あの後じつは内陸の金ヶ崎町を通ったとき、金ヶ崎バーガーというご当地バーガーを開発した若手料理人さんと話す機会があった。そのとき彼が言うのだ。
「僕らもできることなら駆けつけて炊き出ししたい。けれども、僕一人でやっている店で、一日でも店を閉めて行くということは、店が潰れてしまうということにもつながってしまう。」
そう、心意気としては駆けつけたいけれども、金銭的に他を助けている状況ではない、ということで悔しい思いをしている、被災地近隣の料理人もいると言うことがわかったのだ。
「じゃあさ、もしかしてある程度の人件費負担が補助される仕組みがあったら、炊き出しに行くという選択肢もある?」
「もちろんですよ!」
そうか、それならばやっぱり仕組みを作らなければならないな。つまり、支援の対象は被災地または近隣の料理人で、炊き出しに行ってくれる人。実際に配食する数に応じて人件費や燃料代、材料費に当たる部分を金銭的支援する。
例えば週一回、200食分の食事を提供してくれるというならば、ミニマムでいえば一食あたり700円程度×200食=約15万円程度を支払うというイメージ。配食場所と内容、食数を報告してもらい、精査して支払いする。こんな感じだ。
これを言うと、「炊き出しに金を払うなんておかしい。気持ちで行ってるんだから」という人も出てくるはずだ。また「お金が入るなら行くよ」と言う人も出てくるかもしれない。それはそれで結構。だってどんな動機であっても、被災地の負担が和らぐなら、それはそれでいいではないか。そう思うのだ。
ただし、この仕組みは、公的にはどうも作れそうにない。当初、県職員数人とディスカッションしたのだけれども、県の方でこうした窓口をしている余裕はなさそうだ。しかも県が行うとなると公平性を問われるので、結果的にうまくお金を配分できなくなる恐れもある。実際、県庁での懇談の中では難しいという認識だった。
なので、信頼していただけるのであれば、僕の会社でお金を集め、配分したいと思います。口座をどうするかはこれから考えますので数日間猶予をください。以前このブログで掲載したひろっきいの支援スキームのような形で、企業からの申し出に対して損金処理できるスキームも検討していますので、まずはメールにてご連絡いただければと思います(返信は水曜日以降になります)。
支援対象となる店舗はいまのところ、先述のポルコロッソとロレオールです。これ以外にも八戸あたりで活動している店があると聞きましたが、確認のうえ趣旨に合うようであれば順次足していき、支援者にはその活動内容(配食内容)を報告していきたいと思います。もちろん先述のような「行きたいけど営業が、、、」という料理人さんは、被災地近隣の方で僕の方からもオルグしていきたいと思うし、支援者の方で「この人にも支援を」という情報があれば是非教えて欲しいです。
ということで、途中経過報告でした!
GH-2 + Orympus ZD35mmF3.5Macro
1/400 F5.0 ISO400
ということで、週末は休息と原稿で過ぎました。今回の岩手出張用にいきなり意志決定して購入したGH-2だけど、動画カメラとしての出来は本当にすばらしいと思った。コンデジでの動画しか撮ったことがない僕が、説明書をバッと読んだだけで一応撮れたのだから、言うことはない。
そして、動画はやっぱり情報量が多く、そして文法がまったく静止画と違うこともよくわかった。この先、動画のリテラシーを上げるために真剣に取り組んでいくかどうか、かなり迷っているところだ。
ただし、静止画を撮影する、本来的なデジタルカメラとしての評価はどうだろうか。今回使った14-140mmというレンズは高倍率ズームであり、動画に最適な設計をされているので、静止画に関しては正直いって観るべきものはない、というのが正直な感想だ。200mm以上の望遠にして、背景の圧縮効果を狙うというのは可能だけれども、その分F値は5.6以上と暗くなるので、晴天下でないと狙いにくい。
ということで、多少は佳いレンズを使わないと画質評価にはならないな。オリンパスのZDレンズの名玉である50mmF2.0 マクロは事務所においてあるので使えない。ということで、自宅においてあった3535マクロをアダプター経由で使ってみることにした。
聞いた話では、オリンパスのマイクロフォーサーズ機よりもシャープネスの強めにかかったJPEG画像が出てくると言うことだったので、RAW撮影をSilkyPicsの最新版で現像してみた。結果、レンズ佳ければかなり佳しという感じだ。
考えてみればこのGH-2に載っているセンサーはたしかE-5と同じもの(でしたよね?)のはずなので、素性はいいに決まっている。
あと、やはり実感したのだけれども、ファインダーに接眼して撮るというのが重要だ。E-P1などにビューファインダーをつけて撮るのもいいのだけれども、フォーカスを自由に動かして合わせて撮るという一連の動作をすることにおいて、GH-2のインターフェースはなかなか使いやすいと思った。
もちろん、背面の液晶画面を指先でタッチしただけでフォーカスが合ったりシャッターが切れるタッチフォーカス&タッチシャッターもすばらしいのだけど、これは広角でスナップを撮るときに佳いというレベル。マクロを撮る際にはやはりがっちりカメラを固定して微調整して撮るという作業になるから、GH-2のように昔ながらの一眼レフの意匠を模しているカメラの方が撮りやすいと思う。
とはいえ、このカメラを長期間ホールドするかどうかはまだ未定だ。正直、最初は取材後はやいとこ売っぱらってE-5とか買うか、と思っていた。けどなぁ、、、フジヤカメラの中古買い取り価格をみて愕然。安い、、、これだと売るのためらうな。ただ、情報では部材工場が被災したこともあって入荷状況は悪くなるということだったので、価格上がればいいんだけど。
まあとりあえず映像撮影のスキルアップも期したいので、しばらく持ち歩くことにする。14-140mmと3535マクロ、フラッシュFL-36Rを携えて。誰か一日でもパナライカの45mmマクロ貸していただけませんかね、って無理か。
月・火は宮崎行き。両日とも日南と宮崎市内を行ったり来たりします。
後半、クローズアップされる子がいなほです。まだ生後2ヶ月経って無いくらいだからすっごく可愛い!
こちらは母牛の「ひつじぐも」。
すっかり母の風格が出てきました。
ヨシヒコさんから連絡きまして、表題の通りガーミンのカーナビ5台が無償貸与される運びとなりました。ガーミン社への手続きなど教えてくださった方、ご自分のカーナビを提供してくださるというお申し出をしていただいた方々に深く感謝。ヨシヒコ氏からもくれぐれもお礼をということでした。
ちなみにスマートフォンでGoogleマップなど使えばどうかという連絡も多々いただきましたが、通信環境が確保できない場所ではクラウド型のサービスは無力になってしまうため、難しいようです。インターネット通信が空気のような存在となっているけれども、震災などそれが成立しない状況になると、ローカル側にデータがないというのはちょっと怖いものですね。ちなみにガーミンのカーナビnuvi1460は、SDカード内にマップデータを保存し使えるようです。ただしマップデータを修正したり現況に合わせる作業が必要とのこと。県職員にもITスキルが求められる時代なんですねぇ。ヨシヒコさんがんばってね。
ちなみにこのカーナビ利用は気仙沼周辺でガーミン5台で始めますが、有効であれば今後拡大する可能性大。そうしたら他社製品でも使わせて欲しいということになるかもしれません。その際にはまた告知しますので、またご協力いただければありがたいです。
連絡くださったみなさんに個別に御礼メールを出したいのですが、ゴメンナサイ、ちょっと無理そうです。この場にて御礼言わせてください。本当にありがとうございました。
※ブログ掲載後すぐにある企業と調整に入りましたので、一時受付を休止します。必要であれば再度掲示します。ご連絡くださった皆様、ありがとうございました。
具体的な要望があがってきたので書いておく。大船渡沿岸部の被災地で炊き出しをしているポルコロッソ山崎シェフを紹介したが、彼のところはその規模を活かしてたくさんの食数を調理し炊き出しを行っている。それも単純に一括で調理してということではなく、避難所のニーズを聞いて各所に合った食事内容を作り分けているという。
避難者は一カ所にまとまっているわけではない。家が残っている人たちは基本的に避難所ではなく家に住んでいることが多い。そこへ炊き出しを配送してあげなければならないケースも生じるわけだが、配送する人が場所を知らないで右往左往するという事態が多発しているそうだ。
その土地の地理に精通している人ほど上に立って指示しなければならない役割の人であり、彼らが配達に時間をとられるのは避けたい。そうなると、ボラで入っている人(地理は全くわからず)でも配達業務ができるようにするには、詳細なマップ機能のついたGPSが必要になるわけだ。彼の文書から抜粋。
すでにヨシヒコさんは持ち歩けるカーナビであるガーミンに被災地のマップを切り出し、各家の情報を書き込んだものを作成して、これをカーナビに喰わせて被災地詳細ナビゲーションシステムを構築しようとしている。けれどもそのGPSはもちろん自前である。
ということで、GPSというかカーナビ(着脱可能なのがいいと思う。たとえばNUVI1460 )が求められている。もし「提供しよう」という人がいるなら、つなげますので連絡いただければと思います。
伊藤シェフと県職員坂田さんに別れを告げ、「専門料理」副編集長のサイトウ君とともにレンタカーで移動。サイトウ君が青森取材で借りてきたものだが、通常なら岩手の営業所で乗り捨てできるはずだけど、今回はガソリン確保の不確定さなどから断られ、青森に戻らねばならない。一日にかなりの走行をさせちゃってゴメンねサイトウ君。レンタカーで被災地入ろうとしている人はその辺要確認ですよ。
2時間ちょっとかけて久慈市山形町へ。
渓流釣りをしているおじさんがいる、至って平和な光景。久慈市沿岸部は津波が来たのだけれども、山間部は岩盤が強いせいか、揺れだけで大きな事故はなかったのだ。停電とガソリン不足が長いこと強いられたとのことだが、「いやまあ燃料は薪があるしね。」とのこと。テレビも携帯もつながらなかったので、テレビが回復したとき、沿岸部の惨状が映ってビックリした人が多かったそうだ。岩手県北部の山間部は、被災に強いのかも、しれない。
そして、短角牛がいる風景にたどり着く。
カッキーこと柿木敏行君。下の写真で彼がよしよししてるのは、闘牛の横綱牛!
柿木畜産は山形村で一番頭数の多い250頭規模の短角牛生産農家だ。
山形村は大地を守る会との契約取引をしているので、大地の基準の餌である「That's国産」つまり国産資料100%で牛を育てている。とさらりと書いたけれども、国産100%の餌って、普通はありえない。超贅沢な食生活をしている牛たちなのである。
主体となるのは農家自身が育てて発酵させたデントコーンサイレージと、、、
なんと国産のくず大豆をゆでたもの!
規格外なだけだから、もちろん人が食べても美味しい!
約一年ぶりに国産丸と対面。おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお でかくなってる!
「いま720キロくらいかなぁ、眺めに育てたいって言ってたから、26ヶ月程度に目標を合わせて育ててきたよ」
という。第一子の「さち」(←覚えてますか?)はメスだったため発育が去勢オスより悪く、30ヶ月ほど育てたのに対してこちらは発育がよく、26ヶ月で750キロに到達するのである。
「やまけんが買った母牛はいい血統かもしんない。この牛舎は大きい個体を集めてるけど、そこでもでかいもんね。」
そうかうれしいぜ!
俺は決めた。この国産丸の肉は、半分(つまり半丸)を被災地の人たちに食べてもらうために無償提供しようと思う。炊き出しボランティアをする料理人さんに渡そうと思う。
で、残る半頭分のロースやヒレなどは共感してくれる飲食店、それ以外の部位は昨年同様に焼き肉用スライスにして消費者の方々に買ってもらう。その際、支援金割り増し価格で買っていただきたい。その上乗せ分はもちろん炊き出しボランティアの経費にしてもらう。食い倒れ日記の趣旨(そんなもんはないけど(笑))としてこれ以上正しいやり方はないと思う。5月後半にと畜して、十分に熟成がかかるのが6月20日くらいだろうか。ぜひ協力お願いします。
僕はカッキーを山形村の草薙君と勝手に呼んでいるのだけど(笑) 彼も義侠心のある男だ。彼に手塩をかけて育ててもらった短角牛「国産丸」のことをチョットだけ覚えておいて欲しい。
新井谷のやっ君とともにジンギスカン白樺にて昼食。山形村の必食スポットである。
さて、慌ただしくカッキーとやっくんに別れを告げて一路、二戸へ。
この3月に誕生した待望のメス牛「いなほ」に会いに行ったのだ。
この子がいなほちゃんだ。「稲穂」のことだから、飼料米を食べさせて肉にするのか?と思っている人もいるようだけど、違います。この子は母牛にします。再来年からは一年に二頭の短角牛を売らなければならないっつうことである(笑)
僕の最初の母牛である「ひつじぐも」。ずいぶんと人に馴れるようになって、やっと手から牧草を食べてくれるようになった。
こんな中でも短角牛たちは生命の営みを続けている。凄惨な光景に触れて少し荒んでいた心がいつの間にか癒された。牛たちに感謝だ。
今日はこれから、700万羽という国内でも5本の指に入る養鶏業者である十文字チキンカンパニーにて、被災状況をヒアリングしてきます。そして夜、東京へ。
ちょうど、旧知の料理人より「岩手の大船渡と気仙は魚で世話になったので、とにかく観に行きたい、料理人にも会いたい」という連絡があった。同様の要望を持つ人もいると思うので、僕なりに理解と咀嚼をした形で書いておきたい。
陸路で車で来るのが基本となるが、飛行機は飛ぶ。大阪(伊丹)・札幌は定期便があり、東京からも羽田~いわて花巻空港の臨時便がある。ただしこの臨時便チケットをとるのは一苦労。5日前くらいになってようやく飛ぶか飛ばないかがJALのWebに掲示されるので30分ごとに観るようにしてとった。すごい勢いで売り切れちゃうのだ。
ただし、花巻空港はかなり内陸にあるので、そこからの陸路をどうするか考えないといけない。僕は岩手に友人がたくさんいるし、県のアドバイザー的な仕事もしているので、公務として運んでくれる人がけっこういる。けど、そういうんじゃなければ、やっぱりレンタカーだとかを借りて基本は自分の足で動くというのがベースになるだろう。レンタカーの台数もかなり逼迫してるようだけど、借りられないことはない。ガソリンもそろそろ供給が戻ってる。
花巻から被災地までは結構な距離。今回は花巻~前沢のロレオールに1時間かけて入り、仕込みをしてから出発、2時間かけて陸前高田に着いた。これくらいの時間はかかる。
炊き出しボランティアをどこが必要としているか、という情報は、現地のコーディネータ的存在を知っていないければ伝わってこないのでなかなか難しいとも思う。多くの避難所で、交代制で料理を作ったりという体制ができつつあるので、勝手に押しかけても迷惑になってしまうこともある。必要とされているところに日時を決めて行くというのがよい。
ボランティアは「足りてる」「足りてない」などいろんなレベルの情報が飛び交っているが、基本的には足りてない。長期間にわたり、被災者と人間関係を築きながら働ける立場の人が少ないからだ。だからなんにせよ歓迎はされるとおもう。
炊き出しは材料・火力・水など自前調達できることが望ましいが、避難所によってはプロパンガス数口と、わりと潤沢に積み上がった野菜や卵の段ボール箱があることも。なのでやはり、事前のコーディネータ的存在とやりとりをし、現地情報を得た上で企画することが重要。
とりいそぎアップします。
そして盛岡へ移動、ちょっとだけホテルで休んで県庁の流通課へ。いままでずっと短角牛の支援で足を運んでいたのに、今 彼らは被災地への物資供給の仕事でおおわらわなのである。県庁の人たちはよくやっている、と思う。
ロレオール伊藤さんとアル・ケッチァーノ奥田さんも合流し、意見交換。以下要約を。
※以下は僕の印象も混じっているのでご了承ください。
重要なこと:
というところで、今日は俺の愛する牛に会うためこれから出発します。時間ができたら追記します。まだまだあるんだ。
一日目が終わってないけどごめん。炊き出し二日目、ほとんど寝ていないであろうロレオールとオーボンヴュータンのスタッフとともに陸高へ向かう。
一日目と同じ避難所にて朝食を作る。
なんと深夜のうちにアル・ケッチァーノの奥田さんが「俺も行くよ」と車で駆けつけ、スープ作りを手伝ってくれる。ロレオール伊藤シェフと奥田さんの関係は、はためからすると兄弟みたいだ。
オーボンヴュータン軍団の統率力もすごい!やっぱり有事下では、徒弟制の方がスピード感ある仕事ができるということだろう。カップに入れているのはフルーツポンチ?スミマセン名前がわかりませんが、避難生活中はあまり食べられないであろう色とりどりのフルーツだ。
下は、旨そうなコンフィチュールを皿盛りするところ。
この日の主菜はほうれん草入りオムレツ、カレースープ、オーボンヴュータンのパンとコンフィチュール、そして果物、カフェオレだ。
ロレオールスタッフのセキちゃんとオーボンヴュータンの若衆と僕は、もう一つの避難所に焼き上がったオムレツなどを運搬し、配膳。無我夢中にやってる内に終了。その間はもちろん写真は撮れず。朝ご飯は避難所の全員が食べられるのではなく、55名分セットした。
そして、夕飯と朝食という二回分の炊き出し終了!
ロレオールとオーボンヴュータンのスタッフ皆さんお疲れ様でした!
オーボンヴュータン河田シェフ一行はここから直接東京へ戻る。
「おそらく明日も営業なんだろうなぁ、、、」とセキちゃんつぶやく。って、君んとこもじゃないか(笑)
避難所は高台にあるので、見下ろすと津波被害にあった地域が明瞭に見渡せる。
ほんとうに1メートルの高度差が明暗を分けているのがよくわかる。すべて、なぎ倒されている。
出発前、しんのすけから「おまえは、そこに住んでいた人の記憶を踏みにじるような悲惨な写真ばかり撮って来ちゃだめだぞ。」と言われてきた。全くその通りと思うのであまりそういう部分は掲載したくないが、現況はこんな感じだということで一枚。
かつでそこに住んでいたであろう人たちが、住居跡に佇んでいるのをそこここにみかける。車中、みんな重い気持ちになる。
帰途、伊藤シェフ&奥田シェフともに爆睡。お疲れ様でした。ホロホロ鳥の石黒さんも結局二日目まで残って僕たちを運搬してくれた。ホントにお世話様でした!
陸前高田での炊き出しの光景です。
シーン1 炊き出し準備
シーン2 大船渡の地元で炊き出しをがんばるリストランテポルコロッソの山崎純シェフ
シーン3 オーボンヴュータンの河田シェフ、山崎シェフ、工房じあぶらの小野寺君
シーン4 伊藤シェフ、菜種をソテーしバーナーであぶるの図
シーン5 避難所に八木澤商店河野社長が来た
シーン6 炊き出し完了 伊藤シェフの挨拶で会場がどっと沸く!感謝の心のパワーがすごい。
※動画編集ソフトをインストールするの忘れて来て、AVS Video Editorというソフトの試用版でコーディングしているので中央にソフトのロゴがはいっちゃってます。お見苦しくてゴメンナサイ。
撮影:パナソニックGH2 & 14-140mm
初めて動画の編集をしてみましたがいかがでしょう?酔っ払ってるのにソフトでデコーディングしている間にちょっとだけ布団に寝転がって、と思ってたら素っ裸のままで寝ちゃいました。
追記:あ、GH2で撮ったAVCHD動画って、そのままYouTubeniアップロードできるんだね!識らなかった。では、「香醤」での奥田シェフ。
ロレオール到着、山形は庄内アル・ケッチァーノの奥田シェフが12時半ころに「今から行く!」と車で単身駆けつけてきた!すごい行動力です。久しぶりにあったけど元気そう。
で、避難所ではいまご婦人方が自主的に食生活改善委員などを組織し、もちまわりで料理をするという体制ができつつあるらしい。ただ、そこで出せるものは丼物など簡単なものが主体になっているようで、野菜不足などいろんな声が出ているようだ。
そこへ、プロの料理人が炊き出しに行くと、ものすんごくありがたがられるそうである。それはそうだ、日頃たべられない洋食メニューや、昨日なんかオーボンヴュータンのお手製シュークリームがデザートにつくのだ!シュークリームを眼にした女の子たちの「うわーーーーすごい!」というものすごい盛り上がり、食いつきが忘れられない。ロレオール伊藤シェフが炊き出しに行ったところではあるお母さんがずっと泣いて「ありがたい、ありがたい」とつぶやいていたそうだ。つまり、自分以外の誰かが作ってくれる食事は本当にごちそうなのだ。プロの料理人にしかできない喜ばせ方があるのだ。
で、、、
被災地の外の料理人さんたちが使命感を持って炊き出しに参加するというのは非常にすばらしいことで、これは促進し続けていかなければならない。ただ、彼らが高頻度に継続的に関わることは難しい。だからいきおい、ロレオールやポルコロッソのように、近くにいるまたは被災地そのものにいる料理人の手腕が期待される。
けれども、、、
昨日同行して、そこにはすさまじい負担が発生することがわかってしまった。ロレオールスタッフは週に二回程度の炊き出しを行っているが、それは営業とは別の完全ボランティアである。しかも、炊き出しに参加するボランティアメンバーに対する食事なども彼らシェフとスタッフが作ってふるまっている。昨日もわれわれ東京からの参加組が帰った後に皿を洗い片付けをし、朝は1時間前からオーブンを温めに来ているはずである。
こんなことをボランティアでずっと続けられるわけがない。やっぱり、彼らに対する人件費負担を誰かが肩代わりしなければならない。それは確実に被災地にとって明るい希望なのだから。
ということで、ロレオール&オーボンヴュータン&アル・ケッチァーノの炊き出しがこれから始まります。行って参ります。
長い一日だった、、、日付変わっちゃった。
朝9時半のJAL臨時便で羽田から花巻空港へ。
通常は東京から花巻の直行便はない。新幹線不通によるものだろうが、JALもよく飛ばしてくれた。ありがとうね。Twitterにも書いたとおり、空港出口で待っていてくれたのはなんとこの国唯一のホロホロ鳥生産者・石黒さんだった!
「俺も、ぜひ陸前高田には足を運ぼうと思っていたんです。そしたら伊藤さんから『やまけん迎えに行ってもらえる?』って連絡あってね(笑)」
ホント、恐縮です、、、
ちなみに上の写真、高速道路だが、時おり地割れのようなものがないでもないが、秩序が戻ってきている。後の写真と対比してもらいたい。
で、道々いろんな話を伺う。ホロホロ鳥の出荷はもうすでに通常通りに戻ったそうだ。大規模ブロイラーの生産農場がいまだに復旧途上にあるが、それは主に、ブロイラーが47日程度の超短期間で育て出荷することを運命づけられているからだ。それだけ短い期間だと、数日間えさを断絶されただけで、もう要求通りの肉がとれるようにはならない。対して、ホロホロ鳥は120日という、地鶏のような長期間飼育。少々の断餌があってもなんとかなるということだった。
さてロレオール到着。
内陸部である前沢も地震被害はかなりあって、ロレオールの近くの家の瓦がほとんど落ちたりしていたそうだが、ロレオールの建物自体は健在。
「こんな形で再会とはねぇ~」 と伊藤シェフ!
ロレオール伊藤シェフは、震災直後から積極的に自発的炊き出しチームを結成し(って、お店のことだけど)、被災地を廻っている。お店も営みながら、一銭ももらえない炊き出しを、どんな風に成立させているのだろうか。それがとても心配で、観に来たと言ってもいい。
「まあ、まずはお昼食べてってよ。」
ん?いやそんな昼ご飯なんてと思ってたら、こんな振る舞いをしてくださったのだ。
手前はコウタケのリゾット。
奥は佐助豚のソテー山の幸添え。
手伝いに来たんだか飯を食わせてもらいにきたのだか、わかったもんじゃない。
「ボランティアとはいえ、来てくれたんだから、くわせなきゃ」
と伊藤さんは言うのだけれども、その辺のパンでいいよパンで、と思ってしまう。
そうこうしている間に、本日のメインキャスト、オーボンヴュータンの河田シェフ以下、11名の軍団到着!
ものすごい勢いでサンドウィッチを作り始める!手前に見えるはお手製のハムである。
パンもスペシャルなものだ!ご老人が多いだろうからということで、バリバリ堅くない生地にしているそうだ。ものすごいスピードで仕込みが終了し、いざ陸前高田へ向かう。1時間40分くらいの道のりだ。
1時間20分過ぎたころ、伊藤シェフが「この辺からいきなり風景が変わりますから、心してください」という。え?だってまだ山あいの風景じゃん。
「そう思うでしょ、でもね、今回の津波はこんなところまで来たんだよ。
うーん、、、言葉が出ない。ご覧の通り海の方向に山があるような風景。それなのに、津波はこんなところまでばく進してきたというのだ。実はこれでも、道路がきちんと露出しているだけ、整理した後だという。震災直後はどんなだったというのだろうか。
「やまけんさんもうすぐドライビングスクールですよ。八木澤商店の河野会長がいるみたい」
というので出て、地元の銀行と打ち合わせ中のところへ顔を出す。
「おおおお~お! 来てくれたのか!あのねぇ、俺たちは死んでられないよ。絶対に復活するぞ!」
と相変わらず吠える会長。
写真は元気なさげにみえるかもしれないけど、動画は吠えてます(笑)
と、ここまで書いてさすがにもう無理だ。あと3時間しか眠れない(明日っていうか今日は5時集合なので)。続きはまた書きます。

花巻空港へ向けて出発します。GH2の充電が完了してないから、今日はあまり写真撮影できないかも。Twitter頑張りますけど、作業優先なのでどうなることやら。
写真は「ちぐさ」という、美味しい緑ピーマンを専門に栽培している、宮崎県西都市の菅原さんと一緒に食べた料理。北浦和で、こんな産直野菜料理を楽しめる店がある。いずれきちんと書きます。この生産者の菅原さんが、こんな支援のメールを。
宮崎は去年から口蹄疫、新燃岳噴火、鳥インフルなどで皆さんに沢山応援していただきました。
今度は私たちが少しでも力になれたらと思います。
そこで、被災地炊き出しに我家のピーマンを使って欲しいのですが。
どうでしょう、使っていただけるでしょうかね?
量はどれくらい必要でしょうか?
向こうで協議してきますからね。宮崎もまだまだ大変なんだから、そちらもぜひ頑張って!
では、行ってきます。
はい、決まりました。岩手県職員の方々との協議の結果、食料などの物資を送っていただける方は、下記Webにアクセスし、下記に記す手順でご連絡をください。
■SAVE IWATE
http://sviwate.wordpress.com/
ということになります。ポルコロッソ山崎シェフとの連絡はかなりの頻度で行っているので、細かな対応ができると思います。ちなみにこの団体の事務局長の加藤さんは、私を岩手に導いた佐藤ヨシヒコ氏とは20年来の仲だそうです。さきほど話をして、しっかり信頼できると判断いたしました。
なお、支援物資の項をみてもらえれば現時点で必要なものはリスとされていると思いますが、当面欠乏しているというものについて書いておきます。
ちなみに、個人的なささやかな量でも大歓迎とのこと。息長く支援していくためにも、被災地で必要とする情報がこういう窓口で採れる状況はありがたいですね。
なお、前沢のロレオールさんへの食材提供については、この限りではありません。前沢は流通も崩壊していないので、提供できる食材がある場合はロレオールに直接連絡をしていただければと思います。ただし、炊き出しに頻繁に出かけたり、営業もしているので、迷惑にならぬようFAXなどのほうが佳いかもしれません。また、レスがなくても待っていてくださいね。
これら物資の受け付けとは別に、炊き出し隊に向けた金銭的支援については、明日以降現地でよい方法を模索してまとめてきます。
以上、明日のパッキングに時間がかかって書くのが遅くなりました。ゴメンナサイ!

Twitter等でお知らせしている通り、毎日に近い頻度で炊きだしに取り組んでいる、被災地近隣の料理人さんたちが居る。この人たちは、基本的な食材や燃料等は配給になっているものを使えるようだけども、調味料やこまごまとした素材は自分の店の倉庫から持ち出している。
また、当然ながら炊き出し活動に対する金銭的な援助・日当が払われるということも現時点ではないため、長期にわたる活動をすることは彼らが経営的に潰れるということに直結する。
このため、食材等物資と、金銭的な手当を支援することが必要と考える。プロの炊きだしは有用であり栄養の適正配分にもつながると思うからだ。
僕がいま把握してコミュニケートできるのが、既出の前沢「ロレオール」の伊藤シェフと、大船渡「ポルコロッソ」の山崎シェフだ。山崎シェフは実はまだ会ったことがないけれども、ヨシヒコ氏を通じて面識に近いものあり。この二名以外にも、現地で頑張る人が居ると思うので、13日夜に県庁の面々と情報交換をしてこようと思う。
で、この方々に物資・支援金が配分されるようになんとか仕組みを作りたい。すでに小学館の「美味サライ」編集部が、つきあいのある食品メーカーさんらから、被災地むけに物資提供できるものを、編集部が調整をして届けるという取り組みを始めた。そこに、ロレオールもリストしてもらっている。

問題はポルコロッソで、大船渡のいちばんインフラがやられた地域にあるため、現地まで届けることができないという。シェフより「ヤマト便ならくるかも!」という連絡を間接的にもらっているが、不確定な状況だとせっかく送った物資が届かないこともあるだろう。実際、愛媛の勝手に松山ミシュランガイドのイケちゃんが送ってくれようとした物資は、うまく届けられない状況だったそうだ。
そこで、この辺は岩手県の職員さんに調整役に入ってもらおうと思う。県職員は公務として被災地へ毎日のように巡回しているので、その車荷台に積めて、適切な場所に落としてもらうことができるはずだからだ。「公務員かよ~」というなかれ。僕のブログに登場してきた、ココロ熱き岩手の面々だから信頼できます。ていうか、俺の識ってる県庁職員はほとんどが燃えている。正直、この燃え方で県の行く末を背負ってると、いずれ倒れるんじゃないかと心配するくらいです。
ということで、岩手県向け物資配送の関連については、おそらく今夜中には確定してアップできると思うので、もう少しお待ちください。
とりいそぎアップ。
※11日現在、まだ宅配が復旧していないため、大船渡ポルコロッソへの発送はとりあえずお控えください。
これからとある農地にむけて外出で詳しく書いている余裕がないので、事実のみたんたんと。
陸高の現況ですが、友人の医師であるみづえ様より。一昨日まで現地入りしていた知り合いの医師の方がこう言っているそうです。又聞きで申し訳ないが、伝えることが重要だと思うので引用。
「今避難所での一番の健康リスクは食事。
おにぎりとパンばかり届くので3食それのみで1ヶ月。
感染症や老人の褥瘡も増えている。
タンパクとビタミン不足が顕著。
市や県は国にお弁当の支給をお願いして待っているが何も進展なし。
むしろ、県内の産業復興のためにも、ロジを民間にアウトソースし、
県内の野菜や食材をうまく集めて民間仕出し会社に食事を作らせ、
せめて夕食のみでいいので、バランスのとれた食事を配れないだろうか。
自衛隊とボランティアの炊き出しのみでは限界。
どこかロジの強い機動力のあるNPOなどないでしょうか。」
つまり食生活が戻りつつある地域とは違ってまだ単調な食事が続いており、栄養面での心配がみ
られるということです。私個人の心配としては、おそらくミネラル類、野菜類の不足が問題なのだと思います。
どうしても送られる食品には日持ちや配送のしやすさから、生鮮でないものが多いのでしょう。緑黄色野菜が不足しているのではないかと推察します。
また、もう一つの問題が、物資だけではなく炊き出しを日常的にしている現地の料理人さんへの金銭的支援。先日、Twitterでつぶやいた大船渡のポルコロッソや前沢のロレオール伊藤シェフは、各地から届く物資だけでは足りず持ち出しが多くなっており、人件費も一線も出ないので、じり貧です。こうした人たちに少しでも現金が届くと、炊き出しの持続が可能になるでしょう。
そこで、食い倒れ日記としてはやはり食べ物を何とかしている人への助けになるようなことをしたい。来週現地で自治体とも協議しますが、こうした店への義援金および物資提供を募りたいと思います。
それまでの間の時間も貴重なので、いま送るモノがあるという方は是非下記のブログなどみてこの二店にむけ、何かご協力いただけると助かります。やまけん紹介と言えばつながりますし、対応いただけるのであればこちらからも伝えます。
①大船渡 ポルコロッソ(イタリアン) 山崎シェフ
http://ameblo.jp/porcorosso-blog/
大船渡と陸高の間くらいにある店で津波は免れました。日常的に炊き出ししています。
配送先: 〒022-0003 岩手県大船渡市盛町字下舘下18?1(0192-26-4478)大船渡市民文化会館気付け
山崎純様
※まだ宅配が届く状態ではないようです。局留め・支所止めになってしまうようなので、情報を整理してもう一回掲示しますので、ポルコロッソへの発送はお待ちください。
「野菜、肉、米、味噌、しょうゆ、塩とかの調味料も不足気味です。是非ご支援お願いいたします。」
とのこと。
②前沢 ロレオール 伊藤シェフ
下記ご覧ください。
http://laureole7.com/
とりいそぎアップ。
チキン南蛮といえば、いまや全国のホカ弁などでもラインナップにその名を連ねるようなメジャー料理になったけれども、これは実に立派な宮崎県オリジナルの料理である。宮崎の人たちにチキン南蛮の美味しい店を聞くと、いろんな答えが返ってくる。それこそ、鶏肉の胸肉を使うのかもも肉を使うのか、皮はついているか、大きな肉を一枚丸ごと揚げているかぶつ切りか、などいろんな分岐があって、店によってオリジナリティを出していることもあり、無限の広がりがある。
けれども、元を正せば、タルタルを使う「おぐら」を発祥とするチキン南蛮の場合、おぐらチェーン出身の職人さんが独立した店や、そこに教えを請うた人の店などというように、流派が存在するようだ。そして、その職人さんの流派ごとに宮崎でも派閥が分かれている。
でも、おそらく僕が一番好きな、いや好きだったチキン南蛮の店の名を口にすると、宮崎の人は「ええ?」という顔をする。そんな選択肢はないだろう!?という顔だ。
「魚山亭空港店」 「ぎょさんてい」と読むのだけれども、このグループが宮崎空港の3Fに出店する店だ。宮崎の郷土料理・居酒屋というような業態。魚山亭は県内に数店、そして東京でも渋谷や赤坂に出店するグループなので、名を聞いたことがある人はいるだろう。たとえば渋谷の神泉近くには「ひしゅうや」という店があるが、あれもグループだ。
けど、宮崎の人にとっては魚山亭は、わざわざ行くような店ではない感じ。むしろ観光客が宮崎の料理を食べたいという時に行くような位置づけらしかった。空港にある店はその最たるもので、おそらく宮崎県人がわざわざ足を運ぶような店ではない。
だからだろう、ここは超穴場だったのだ。他の料理はしらんがチキン南蛮がめっぽう美味しかったのだ。それはこのブログの過去ログ検索窓に「魚山亭」と入れて出てきたエントリを見ればわかっていただけるとおもう。多くのチキン南蛮タルタルソースが純白または黄色っぽい、ほんとうのタルタルソースであるのに対して、この店だけはなんだかピンク色がかったタルタルなのだ。宮崎の人もこのことをほとんど識らなかった。
いつも僕は東京から空港に着くなりこの店に入り、チキン南蛮冷や汁定食を頼む。もも肉をぶつ切りにしたスタイルのこの店、ご飯のおかわり自由なので、チキン南蛮ふたかけで一杯の割合で飯を食べる。最後のチキン南蛮一片を、3杯目の白飯に冷や汁をかけた上にのせる。そこに、少し余らせておいたタルタルソースをのせ(!)て、冷や汁にタルタルを溶かしつつ食べる。こいつが極めつけに旨いのだ。
それは、このタルタルソースがたんにマヨネーズなど油脂類だけの旨さで構成されているのではなく、そのピンク色のゆえんがあったからである。ここのタルタルにはトマトソースが混ぜられていたのだ。
魚山亭グループは、グループといっても各店の料理人がオリジナルに味を作っていたそうだ。これは、僕が最初の自分の食い倒れ本に魚山亭空港店を収録するときに、責任者に聞いた話だから確かである。で、空港店の料理人さんは、目新しさを追求したのだろう、トマトを加えたというわけだ。これが当たった。他にはないおいしさだったのである。僕も相当、宮崎の人に「あそこは旨い」といわれる店に連れて行ってもらったけれども、正直いって魚山亭空港店を超える店はない。
しかし、だ。残念なことにもうこのピンク色のタルタルには出会えない。魚山亭があったところは、「夢かぐら」という空港直営のレストランに変わっている。基本的なしつらえはあまり変わらないが、内装も手が入り、きれいな店に変わった。
覚えておいでだろうか、昨年の9月29日のエントリで僕は、この店のチキン南蛮の味が明らかに落ちた、心配だと書いた。
このときの僕の心配は、的中してしまった。どうやら魚山亭グループは民事再生だかなんなんだか、とにかく経営を放棄することになったそうなのだ。ただし、不幸中の幸いというべきか、東京で展開されている魚山亭グループは資本を分けていたらしく、健全に店を継続中である。
ただし、宮崎空港店は無くなってしまった。新しい店になったのを愕然としながらみて、それでももしかしたら料理人さんは一緒かもしれないと思って入る。レタス巻き元祖の一平寿司の村岡さんと桑畑君と一緒である。
みていると、基本的なメニューは変わらない。これならもしや、、、と一縷の望みをかけてチキン南蛮冷や汁定食で頼んでみる。
実は店内に入った瞬間、むかーし取材したときからいた、店長と眼があった。
「あっ やまけんさん! いやぁ、今回は本当に、、、」と向こうから状況を説明してくれた。経営は空港直営となり、料理人さんはすべて顔ぶれが変わったということだ。じゃあ、あのトマト入りのタルタルは、、、
「うーん、スミマセン。。。」
そうっかぁあああああああああああああああああ!残念!
ご覧の通り、はこばれてきたチキン南蛮にかかっているソースは、純白のタルタルであった。これはこれで、とても美味しい。いや、空港で食べるチキン南蛮にしては本当に上質な味。甘酢も酸味がビシッときいており、上品なタルタルながらたっぷりかかっているから、満足感も大きい。美味しいです。
冷や汁も、魚山亭時代のよりも上質な魚味噌を使っているようで、一ランク上の味である。
けれども、、、
僕が愛した、あのピンクのタルタルの味ではない。心の底から、残念だ。タルタルかけ冷や汁はこの日、試さなかった。
無茶なお願いをする。このブログの読者さんで、元・魚山亭空港店の料理長さんをご存じの方がいたら、是非教えてほしい。彼は空港店なきあと、どこかで料理人を続けていないだろうか?もしあの味に出会えるなら、、、僕は足を運びたい。識っている方、連絡いただけませんか。
あのタルタルを作ってくれるなら、僕はそのためだけに宮崎に足を運ぶ。ああ、食べたい、、、
昨晩も地震があって、いまも青森・岩手・宮城は停電が続いているとのこと。おちおち眠れないだろう状況に、本当に心を痛めています。来週12日に花巻空港へ入るためのチケットをなんとか確保。何があっても行くぞ。
さて、そんな中でも美味しい佳い食のリポートは続く。時間がないので写真だけががっと列挙しますが、昨日はとうとう京都 「草喰 なかひがし」へきました。「とうとう」というのは、ずーっと昔から存在は識っていたけれども、行ったことがないということ、北千住バードコートの野島さんから「行こうよ行こうよ、最高だよ!」と聞いていたけれども、なぜかタイミングあわずいけてなかったということ。
それが、今回、大地を守る会の食材である、前のエントリに掲げた岩牡蠣の関係の仕事で来ることができたのである。そっちの本題はおいおい詳細に語ることとして、その岩牡蠣料理撮影後にいただいたお食事の模様。
ホテルのチェックアウトが近づいているので写真のみアップします。
島根県の港からフェリーに揺られて2時間。隠岐の島の海士町(あまちょう)で味わった2年ものの岩ガキです。
今、ちょうど出ているサンデー毎日誌上にも僕のコメントが載っているのだけれども、今年度は三陸の養殖牡蠣がほぼ全滅、北海道の養殖物もすさまじい被害が出ているということで、生牡蠣がかなり高級品になってしまいそうだ。
いま、水産関係者は広島とか、他県のものを求めて必死だけど、もともと通常どおりの数量しか仕込んでいないので、引っ張り合いになってしまうこと間違いない。また牡蠣は一年でできるものではなく、種ガキを仕込んでから2~3年かかって出回る大きさになる。その種ガキの生産拠点も今回の津波で壊滅してしまったため、この品薄状態は他産地がよほどがんばらない限り続く。
けど、、、
「月刊養殖」という業界誌で活躍中のアキモト君に聞いたところ、「これで種ガキをほしい業者さんが、海外の種ガキを輸入するようになったら怖い。海外では伝染性のヘルペスが流行している地域があって、この病気が日本に入ってきたら大変なことになるんですよ」とのこと。 おお、これはまるで口蹄疫の恐怖の水産版ではないか!
ということで、ここしばらくは生牡蠣が高嶺の花になるかもしれないという状況なんだけど、写真の岩ガキはそんな状況に対する一つの解になりうるものかもしれない。
実は上記の写真は、「冷凍もの」なのです。みただけでわかった人、いた?いないよね、、、詳細はまた後ほど。
Twitterアカウント取得しました、予想通りおもしろいですね。
被災地でも電波飛ぶ携帯端末を検討中。カガヤからXperiaアークがいいんじゃないのということで、いま会社で持ってる端末からの機種変の値段確認中。
それとは別に、ドコモのモバイルWiFiルーターBF-01Bを購入し、iPod Touchで使う手もあるということをモトコ女史から聴いて、どっちが得かいま検証中。
それと、これを機に重い腰を上げて動画撮影をするかということで、パナソニックGH-2の購入を検討中。これ買っちゃうとオリンパスE-5の購入資金が、、、と思いつつ、動画は別ジャンルだからなぁと自分を納得させる。
では、京都に行ってきます。

宮崎のニシタチにある「お通」の雑炊。宮日新聞の若手と飲んだ時のもの。ニラネギチーズ明太が旨いのです。最近はうどんではなくてこれ。
今までかたくなにやってこなかったTwitterなんだけど、来週の岩手入りに際しては、速報的な情報提供をしていった方がいいのではないか、という気がしていて、とりあえずアカウントを取得した。

でもね、何でいままでやってこなかったかというと、Twitterに適した端末を持ってないわけですよ。W-ZERO3シリーズは、最新の灰鰤(ハイブリッドW-ZERO3のこと)を買っていないし、以前の端末はちょっとバッテリーがおじゃんになってるので、適していないと思われる。そもそも陸前高田ではウィルコムのアンテナがまだ復旧していない。こんな時のために会社で、ドコモの音声端末を持ってはいるけれども、パケット定額にはしていないのでTwitterやるのはちょっとなぁ、、、という感じ。
残念だけどいままでウィルコムびいきソフトバンク嫌いだったので、ウィルコムがソフトバンクグループになってもなお、iPhone買うつもりはないんだよね。あー早くほかのキャリアで使えるiPhoneがほしい。
でも、ウィルコムの法人契約者でないと使えない、ドコモ回線を使ったUSBドングル型の3Gデータ通信端末は持っている。
※写真はソフトバンク回線のモデルだけど、僕が持っているのはドコモ回線用。ソフトバンクに買収されてもまだ使える。
この通信デバイスを、例えばこんなのに刺すと、バッテリー駆動型のモバイルWi-fiルータになる。
これでiPod Touchを買えば、Wi-fi通信でTwitterに投稿できるかなという気もする。どちらにせよ今週中にこういう、陸前高田で情報入力できるデバイスをなんとか確保しておこうと思っています。もしよきアドバイスあれば教えてくださいませ。
まあ、Twitterについてはあまり期待しないでください。これならPCの方が早いやってことになって、夜になってブログ更新するかもです。
一応、ユーザー名はyamakenkuidaoreです。
あと、いろんな人からつつかれてるんだけど、Facebookとかやる余裕がありません。mixiも、マイミク申請くれてもメールくれてもほとんど見てません。ログインしていちいちブラウザで確認するとか我慢しきれず。ゴメン、、、

3.11以降、すっかり東北および東日本の震災・原発関連に目が集まっているけれども、昨年度中にトリプル被害(口蹄疫・鳥インフル・新燃噴火)を被った宮崎県の苦闘はいまも続いている。こういう状況は「忘れないこと」が重要だ。それに、中身は違えども被災したということで、何かしら学ぶことがあるはずだ。
2月後半、新燃岳の噴火後それほど経たないうちに、小林市に拠点をおく四位農園を訪れた。四位と書いて「しい」と読む。実はここ、県の関係者が「ホントはここは宮崎の秘密の四番打者という位置づけの、超優良法人なんです」という農業生産法人だ。
最初に訪れたとき、社長の息子さんが対応してくれたのだが、そのときにほ場に植えられたホウレンソウの味にびっくりした。市販されている市場流通品よりも食味がよい。実はここが、表にはあまり出てこない農業法人なのには理由があって、小売向けの市場流通品は一切出していない。生産のほとんどが外食などに向けた加工用品なのだ。従って市場流通規格は関係なく、ホウレンソウを歩留まりMaxになるまで大きく育て、独自の洗浄・茹で・冷凍処理をして出荷している。出荷先企業は名を聞けば「おおおっ」というようなところばかりだ。
ホウレンソウの味がよいのは、市場規格を二回りほど上回る大きさに仕立てているから。ホウレンソウは大きければ大きいほど旨いのに、市場の規格はぜんぜん味が乗らない、未熟な状態で出荷している。ここのは業務用だからそこにこだわる必要がないわけだ。これが家庭用に出回ればいいのに、と思ってしまった。
さてこの四位農園が、新燃岳の降灰に立ち向かっているということで、無理を言って40分だけおつきあいをいただいた。

初めてお会いした四位社長は、実にタフな人という印象だった。
「山本さんね、降灰した畑が大変なことになってるって思うでしょ?それは逆です。作物はもっと強い!」
あたりが一面灰色になるような降灰状況を写真で見ている僕らからすれば「大変だったでしょう」と声をかけたのに呼応しての一言だ。
「きっとね、そういう『思いすぎ』の部分が風評被害を生むんじゃないかと思うんですよ。僕らは降灰に直面して、いったんは畑を放棄しようかとも検討しましたが、いろんな手を打っているうちに状況は好転していきました。」
まず、ホウレンソウの洗浄ラインを一から見直し、灰を振るい落とす風力選別ともいうべき行程を追加。その後に通常より厳重な洗浄ラインを敷き、これまで以上に徹底した衛生管理体制を作って製造をしているとのこと。
もともとこの四位農園はものすごく高いレベルの品質管理で定評がある。出荷前の自前のサンプル検査は専用の検査室を持っているほどで、農業生産法人というよりも製造業といえる内実である。
「まあ今日ゆでたてのホウレンソウを食べて見てくださいよ。」

冷凍前の茹でホウレンソウをいただいてみる。口に残るようなシュウ酸は全くなし。硝酸をほどよく使い切り、ホウレンソウの葉茎の味に転嫁された佳い味わいだ。
「しかもね、降灰後の畑地に新しく播種をしたら、ちゃんと発芽して育ってくれてるんですよ!帰りがてら観に行きましょう」
と車に乗る。

ごらんのとおり右に新燃岳がみえるような距離感だ。
一見すると砂利道のように見えるかもしれないが、これはれっきとした舗装道で、そこに灰が積もってこんな風になっていた(この写真は2月後半時点なので、いまはもっと状態がいいと思う)。

あれが新燃岳だよ、と指さす方向の雲の奥に、新燃岳があるわけだ。これは風向きによってモロに直撃する位置である。

しかし、そのほ場にあるホウレンソウはしっかり元気に育っていた。

少し灰をかぶっているような状況ではあるが、それでも植物体はぴんぴんしていた。

灰はpHが4~5と酸性に傾く恐れがあったのだけれども、それほど影響は出ていないそうだ。四位農園では化成肥料に頼らず、有機質肥料を中心に施して地力を上げる農業をしてきたからだろうか。
「pH調整なんて簡単だし、そんなに騒ぐもんじゃないよ。むしろ僕は、この広域への降灰で大気が酸性化することによって、病害の原因になる菌や虫の発生が抑えられるんじゃないかって思うよ。」
おおっ そんな見方をする人は初めてだ!たしかに、もしかすると病害予防には少し酸性の方がよいかもしれない(そんな単純な話ではないかもしれんが)。
「とにかく、余計に心配しすぎるのも風評被害ですよ。自然に沿った形で対処していけば、作物は応えてくれる。うちのホウレンソウは元気です。」

そう自信を持って言い切ってくれた四位社長に感謝。
いま、東北の被災地の生産者たちは、風評被害なども含め大変な危機に直面している。これを単純に「大丈夫さ,がんばって」などとは声をかけることはできない。けれども先に困難に直面した人たちがこうして再起を賭している姿を見ることは、無駄ではないはずだ。
宮崎の生産者はがんばっている。その力の余波が東北にも届くことを祈っている。四位社長様、忙しいところ、ホントにありがとうございました!
関わりが深いこともあり、宮城や福島よりも岩手県の方からいろいろ情報が来ます。石黒農場や十文字チキンカンパニーからは、平常通りとまではいかないものの、生産ができるようになったとの連絡がありました。大手~中小の養鶏業者がだいぶ復旧してきたという感じでしょうか。
来週、岩手入りします。もともと、5月中頃に出荷予定の国産丸の調子を見に山形村へ行きたいのと、先般生まれたばかりのメス牛ちゃん(「いなほ」と名付けました)に会いに行くのに絡めて、予定を決めずに岩手の状況を足で見てきます。13日、陸前高田に炊き出しに行くロレオール伊藤シェフに同行し、僕も炊き出し手伝いをする予定。八木澤商店のみんなの顔が見れるだろうか。

震災の関連情報に触れていると、なかなか美味しいものの記事を書く気になれなかったのだけれども、ある人から「やまけんが美味しいもののことを書くことで気持ちが救われる人もいるんだから、書きなよ」といわれた。被災地で食うや食わずの状態でいる人たちに申し訳ないと思いつつだが、首都圏では飲食店の落ち込み方がひどい状況でもあり、コレを活性化していかなければならないとも思う。なので、書く。
この週末は、群馬県にいる相談役と今後の事業のあり方について相談をしてきた。群馬といえば僕の高校時代からの親友である和太鼓奏者・石坂亥士がいる地だ。そういえば前回訪れた際に、亥士がすばらしき地粉うどんの店に連れて行ってくれたなあと思い出す。そう、「だんべ」うどんである。あの後、テレビ放映されたり雑誌に採り上げられたりして、お客さんが来るようになったそうで、店の大将も喜んでいるときく。じゃあぜひ行ってみよう、ということで亥士とともに足を運んだのである。


■うどん そば処 「だんべ」
富士見村時沢860ー3
027-288-6857

前回が2008年だから、ちょうど3年ぶりだ。
「いやー 山本社長、ホントに嬉しいです。よくきてくれました!」と出迎えていただく。なんか、テレビも雑誌も、取材者が僕のブログを読んで来たとのこと。なんでも「食い倒れ日記に載ってるなら信用できる」と言ってたそうだ。マジ?ホントにそんな信じていいの?(笑)でも、お好みに合ったならよかったです。
※ちなみに上の写真の「だんべうどんが美味しいわけ」の字は亥士が書いています(笑)彼は書家でもあるのです。
「だんべ」のうどんの特徴は、群馬県の地粉を石臼挽きで挽いたものを使っていること。小麦の品種はうどん用でポピュラーな農林61号で、藤岡産のものが大将にとって最高だそうだ。
「もうね、いろんなところの粉を探しましたけど、藤岡のが最高です。香りと味があるんですよ」
その香り・味を最大限に活かすため、長時間熟成はさせずにゆでる。加水して長くおいてしまうと、コシの面ではいいが香りが飛んでしまうそうだ。汁に化学調味料は一切使わず、野菜も肉も群馬県産。ここの名物であるだんべ肉汁うどんには、赤城の名ブランド豚である和豚もち豚が使われている。

今日は少しずついろいろ出しますので、と言ってくれたので気合いを入れていただくことにした。

まずはメニューに載っていない湯盛り。つまりは釜揚げうどんだ。

もうこの時点で、さぬきうどんのようなオーストラリア産小麦の純白さとは違う、色づいた麺であることがわかる。

麺の表面にはつぶつぶが見え、全粒粉であることが見て取れるのである。石臼挽きで、メッシュの目でふすまの部分だけを除去して、あとは打ち込んでしまうわけだ。この見た目にもストロングな麺をつゆにつけていただくと、湯に溶けた微かな塩の風味だけで食べられる!それは麺をかみしめたときにはっきりとした「味」と「粉の香り」がするからである!鼻にブワッと抜ける小麦感たるや、存在感つよし!
ほとんど間を置かずに、この店の人気商品である「だんべ肉汁」到来。

うどんを水で締め、もち豚と長葱の温かいつゆでいただく名物だ。
この写真を見ておわかりのように、うどんはかなり不揃いの乱切り。これは大将が下手なんじゃなくて、わざとこうしているのだ。
「食感が変わった方が楽しいし、せっかく機械打ちじゃないんだから」
ということで、太く、細く、中間というように3パターン程度分けて打つのである。

切り口も不揃いで、そのせいでつゆがよく絡むようになっているのだ。
もう一つユニークなのが、別皿に盛られてくるきんぴらゴボウの存在。

これをつゆにいれることで、また味が濃くなりゴボウの香りとにんじんの甘さで風味が変わるという楽しみがあるのだ!

このつゆにドブッとつけてすすり込むうどんは、これはもうタマラナイおいしさなのであります!

しかーし、この後にまた主役登場。それは、前回ぼくがここに来たときには食べられなかったカレーうどんである。
実はこの店をオープンした当初、大将が心血注いで完成させたカレーうどんがあったのだ。しかしながらこのカレーうどん、超めんどい工程を経て完成するので、そうそうは作れない。そこでしばらくのあいだ欠番メニューになっていた。その頃に僕が来たわけだ。
けれどもこのカレーうどん、大将にとっても思い入れの強いメニューだったらしく、とにかく「うーんカレーうどんも食べてほしかったなぁ」という。俺も喰いたいよ!
で、今回は事前に亥士経由で連絡してあったので「もちろん準備しておきます!」とのことだったのだ。

長ネギともち豚のバラ肉のみの簡潔な具、適度にトロリとしたカレー汁。一口汁をすすると、スパイシーさが前に出るわけではないのだけれども、しっかりとカレーしてる感じだ。もちろんベースとなるかえしや汁のうまさがプラスされるから、実に佳いお味です。
なにより、、、

この個性の強いうどんが、カレー汁の濃厚さに負けずバチバチと戦っている感がすばらしい!この強烈な麺にマッチしたカレー汁の作りだと思います。一つだけ言えば、豚肉にもう少しかりっとした焼き目がつくくらいにしたほうが、豚のうまさが汁に溶けてもっとうまくなると思う。
このカレーうどんとだんべ肉汁を交互に摂取。

これで十分かなぁと思ってたら、なんと味噌煮込みうどんがこんな体でやってきた!

注:これで一人前です(笑)
田舎風の味噌煮込み、これもまた乙なものです。寒いうちにどうぞ。それにしても大将、はりきりすぎててすべて通常の盛りで出してくれてるから、この辺でもうグロッキー気味!もうくえねぇ、、、と思っていたが、まだ蕎麦が残っているのである。
実は前回、蕎麦については「いまひとつかな、、、」と感じていた。うどんの強烈な個性に対して、蕎麦にはみるべきものがないと。しかし、、、その感想はここにきて見事に裏切られたのだ!

むっ 前回よりやや太めに切られた印象!薬味は地元の辛み大根と葱のみだ。

うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお
こいつぁ 旨い! ほどよい歯ごたえ、その奥から十分に香りも立ち上る。
今回もっとも感動したのはこの蕎麦の方かもしれない!
「いや、たしかに太さは変えました。それがいい方に転んだんですかね、、、」
そう思います。以前のは上品な印象ではあったけれども、なにか場にそぐわないというか何というか。ある程度の太麺にすることで、蕎麦を呑まずに噛むようになる。かみしめることで初めて立ち上る香りがある。それを感じることができるようになったので、味わいが出てきたと言うことだろうか。いやすばらしいです。

大将と奥様のツーショット。いや、この店はやっぱり個性的です。とにかく、さぬきうどん一辺倒な世の中に対して、関東の地ごなを使った、「匂いのあるうどん」とでも評せばいいのだろうか?そういうジャンルを突いていると思う。
「うちは群馬県の農林61号の石臼挽きにこだわりたいと思います。地震のこともあって粉がどうなるかわからないけど、しばらく分は買ってます。」
うん、その粉が手に入るウチにまた食べに来ますね。うどん好きで群馬県に足を伸ばせる範囲の方にはぜひ、この店をお薦めしたい。大将、ごちそうさまでした!