筋金入りの種屋さんと会う

2003年9月16日 from 日常つれづれ

 種屋、と言っても町なかにある種屋さんではない。いわゆる種苗(しゅびょう)会社という、氏素性のよい種を大量に生産し、販売している会社だ。サカタのタネやタキイ種苗なども勿論そう。この2社はどんな人でも知っているだろうと思うが、実は大小様々に色んな種苗会社があるのだ。
 本日は、その一つである「野原種苗」という、可愛い名前の種苗メーカのコンサルタントである千田さんとお会いした。某大手種苗会社を退職されてから、この小さな種苗会社のコンサルにご就任なさったとのこと。ご高齢であるが、ピンと背筋の通ったお話に、少し感動してしまった。話の内容に、というよりは、育種という、気が遠くなるような品種改良の営み一筋に生きてきた方の存在感自体に、圧倒された。
 野原種苗の十八番は、小松菜だ。数種類の小松菜について熱く語って頂く。「彩夏(さやか)」という品種に惹かれる。濃緑色で、軸も太めでしっかりとしてるようで、噛み締めるときっとシャグッという強めの食感になるのではないか。個人的に買って、種を蒔いてみよう、と思った。今後、色々と種についてお伺いすることにして、お別れした。やはり、戦中派にはどうしても人間としての説得力・存在感で勝てないなぁと思った。