名古屋にてその1 味噌カツ「矢場とん」と、あんかけスパゲッティ「チャオ」

2003年11月 5日 from 出張

名古屋出張である。名古屋は大好きなのである。名古屋には独特の食文化がある。それは関東とも関西とも違う、やはり「名古屋」としかいいようのない文化が存在するのだ。鰻の焼き方が関西流になる(蒸さないで焼く、アレだ)のがだいたい名古屋からだし、とんかつのソースに味噌が使われるのもやはり名古屋だ。いや、ちょっと手前の豊橋でもそうだけど、マイルストーンとしては名古屋ということがいえるではないか。

その名古屋の食の中でもひときわ異彩を放つのが、「あんかけスパゲッティ」だろう。これは、ちっと信じられない料理だ。まず麺は2.3ミリの超極太麺だ。ボルカノ食品というメーカが作っているもので、これをゆで揚げておいておく。そして注文が入るとその極太面をラードでこってりと炒めるのだ。ラードがまぶされて風味の就いた麺を大きな皿に盛り、そこにかけるのが洋風ソースだ。これがまた超弩級のオリジナルソースで、トマト風味ではあるものの、正体不明のとろみソースなのだ。ちょっとピリカラで、どう考えてもとろみは片栗粉系のトロトロ加減である。これを先の極太麺にたらーりとかけて、その上から各種の具をトッピングしていただくのである。これが見事にはまる。ラードがしつこいとか、とりあえず量が多すぎるとかいろいろとあるのだが、大体、僕が薦めてこれを食べた関東人は「おいしい」と言っている。そのあんかけスパの元祖が「スパゲッティハウスヨコイ」という店だ。テレビ塔から栄を錦通り方面に歩いたところにあり、数年前に僕はそこで衝撃の初体験をしたのであった。このヨコイ、愛好家が多く、こんなページもある。↓ ヨコイではその独特のソースをレトルトで販売しており、僕の家にはかならずこのソースとボルカノ食品のスパゲッティが常備されている。  名古屋名物はいろいろあるが、まあ僕にとってはこのあんかけスパをもって嚆矢とするのであった。

さて名古屋では午後イチに重要な会議があるので、スケジューリングが難しい。昼の一歩手前に名古屋に着き、かつ手早く食べ歩かないといけない。なぜならそう、ハシゴする気満々だからだ。せっかくの名古屋だもんね~  とりあえず13時から市内で会議なので、11時には名古屋に着いていなければならない。また、食べ歩きをするならば、できればあまり離れていない場所で2~3店を回りたい。また、今回は、まだ「行った事がない店」に行きたいと言う気持ちだ。ということを条件設定し、名古屋駅周辺で食べられるあんかけスパと味噌カツを食べることにした。

店は下記である。

チャオ 菱信ビル店のあんかけスパゲティ 住所 : 名古屋市中村区名駅4-8-12 菱信ビルB1 電話 : 052-562-5668 営業時間 : 11:00~(L.O.21:00)

矢場とんの味噌カツ 住所 : 愛知県名古屋市中村区椿町6-9エスカ地下街 電話 : 052-452-6500

そう、どちらも名古屋駅に隣接する地下街の中にある店だ。豚カツの矢場とんは、これまた有名だがまだいったことがなかった。矢場町というところが本場らしいが、名古屋駅横の地下街にあるので、まずはここからとしよう。で、味噌カツを食ってから、あんかけスパのチャオに行くことにしたい。チャオとは、先述のヨコイで修行した人が開いた店らしい。ここも超人気とのことなので、前から行ってみたかったのだ。この2店舗を攻め、その状況によってはもう一店攻めると言う計画を練り、就寝。

~起床! 朝食は摂らずに「のぞみ」で一路名古屋へ。名古屋着が10時30分。地下街はすぐとなりなので移動に10分もかからない。早く着きすぎて、店の人たちの朝礼中だった。 「お客様に感謝して、一日をはじめましょう!」みたいな。  この「矢場とん」の外観は、、、恐ろしくベタである(笑)このブタちゃんマークを観て欲しい。 yabaton1.jpg このブタが店内にも跳梁跋扈している。さて11時ジャストに入店。僕が一番目のお客さんです。店のおねーさん(カワイイ!)に「初めての人が頼む場合、どれがいい?」と訊いた。「そうですねー基本はロースかヒレの定食ですよ。」とのことなので、ロース定食(1100円)にする。また、串カツでヒレも一本(200円)頼んでみる。 yabaton5.jpg 程なく運ばれてきたヒレ串をかじる。久しぶりのドテカツである。あ、ドテというのはこの味噌ソースの俗称である。串カツとドテソースの相性は素晴らしい。この矢場とんのドテは実にマイルドかつドライな風味だ。つまり甘すぎないと言うことだ。これには好感が持てる。  そして運ばれてきたロース定食。とにかくカツが味噌色に染まっている。 yabaton4.jpg 先ほど書いたとおり、ここのソースはどちらかというと甘味抑え目のドライ。これも実に旨い。不思議なことに、なんだか家で食べているような懐かしい味である。僕の後、カップル2組がはいってきたりしているが、外では「お土産20本!」という声が聞こえる。あ、そうか、串カツを20本ということだな。中々いいお土産だな、、、ロースは1本150円だし。

ぱくぱくぱくぱく

12分で食べてしまった。御馳走様でした。

うん、旨いです。矢場とんの味噌カツ。ただし、なんとなく先入観としてある「甘~い味噌」というイメージではなく、甘味控えめのドライなソースなので、少し残念感があるかも。でももちろん、問題なく合格点。

さて15分経過だ。すぐさま駅の反対側に渡って地下街に潜入。あんかけスパのチャオに向かうのだった、、、

(つづく)