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2004年04月11日

高知県・鰹の魚醤 「びーみ」はオリエンタル・リー・ペリン・ソースだ!

 先日の白魚が届いたのと同じ午前、もう一つ小さな小包が届いた。差出人は愛媛大学の社会学講師である野崎賢也ことノザケンだ。開けてみると、Machintoshのオプティカルマウスの箱だ。
maousu.jpg
俺はマック使いではなくなったんだけどなぁ、と思って箱を開けてみると、中身は鰹(かつお)を発酵させて作った魚醤「びーみ」であった。
bi-mi.jpg

 そう、先日紹介した秋田県の魚醤「ととみー」のエントリに彼が書いている通り、高知県では鰹で魚醤を醸しているのである。基本的には魚を塩漬けにして発酵させると魚醤ができるわけで、様々な魚種の魚醤があってもよい。鰹で作るということになると、大型回遊魚らしいこってりとした味になるのではないだろうか、と想像していたが、実物が来たのであった!ありがとよ、のざけん。

 このびーみ、ノザケンが何に使っているかというと、

「カツオベースやから、かなり和風につかえる。炊き込みとかでも違和感ないと思う。
でも、おれは、オリーブオイル+にんにくで、青菜炒め(菜花とか最高)。それのスパゲッティ。貝のダシのスパにも行けるよ。アンチョビ替わりに使う。」

なるほど!アンチョビのあの塩辛っぽい風味は、実は魚醤との類似性が強い。パスタの味付けには実にマッチしそうな話である!

 ということで、早速試してみることにしたのであった。

 ちょうど春先の今時分に出回り始めた山菜「うるい」がある。これは山形出身の食い倒れオフ会参加者であるコバヤシいわく「地元では『ぎぼうし』と呼ぶ」というものだ。岩手県でも生産されているが、まあ基本的には山菜なので、市場に出回るのは栽培されたものだと考えた方がいい。つまり、自然に生えているものより個性は弱い。けど、それでもこの「うるい」というネーミングと、姿形の美しさ、そしてネギのように汎用的な使いやすさ、加熱するとトロリとした触感になると頃など、実に僕が好きな食材なのである。
urui.jpg
 これに加えて、これもオフ会参加者であるkappaちゃんが差し入れてくれた、真正の徳谷トマトを加えて和風のパスタにしよう。魚醤の癖の強さと徳谷トマトの味の濃さを考慮して、パスタはパワフルなソースに合うディチェコのリングィーネにする。

 オイルで青森田子町のにんにくに火をいれ、うるいの根本部分を焼きつける。トマトをくし切りにして投入し、アルデンテよりだいぶ前の段階でリングィーネの湯を切り、具材のパンに投入する。この前に一気に強火で加熱しながら「びーみ」を振りかけた。魚醤特有のひねた香りが広がるか、と思ったら、そんなこともない。落ち着いた香りがする。ふううん、、、と思いながらサルターレし、アルデンテに仕上げて皿に盛る。
pasta.jpg
 一巻き食べてみてびっくりした。これが魚醤か?たとえて言うなら、リー・ペリン・ソースのような味ではないか!魚醤臭さがほとんどない、練られた深い旨みだ。大型回遊魚らしい、骨太な味と香りがする。これはちとびっくりである。実に美味。
 びーみを検索してみると、なんと「株式会社びーみ」というところがこれを作っているのであった!
■株式会社びーみ
http://www.vimi.co.jp/index.html

その解説を読んでみると、なんと! 僕が敬愛する、発酵学者であり、そして全世界的胃袋の先駆者である東京農大の小泉武夫教授が開発に携わっているという。どこでもこんなことやってるんだな、先生、、、

 パスタの旨さはもちろんうるいと徳谷トマトの旨さがあってこそのものだが、こいつはイケル!ということは、トトミーなどの他の魚醤もこのようにアンチョビ代わりに使えるはずである。これから、この手法をパスタを食べる都度に試していこうと思った週末なのであった。

のざけん、さんきゅ。

Posted by yamaken at 2004年04月11日 11:11 | TrackBack
Comments

メヒカリの魚醤は未体験。
メヒカリは干物がうまい。

Posted by: のざけん at 2004年04月11日 14:39

こんにちは、やまけんさん。
僕の大好物のパスタがきましたねぇ~。
やまけんさんのおっしゃるとおり、魚醤の旨み成分ってようはアンチョビと同じなんでパスタに使っても違和感ないんですよね。おまけに大昔ローマ時代には魚醤を調味料として使われており、魚醤を使ったパスタというのはイタリアにあるとテレビで見たこともあります。
僕もナンプラーとか一部の魚醤でパスタ作ったことあるんですが、かなりしっかりとした味の魚醤でないとパスタに使うにはって思ってたのですが、その点鰹の魚醤であるびーみはうってつけかもしれませんね。
おまけに、いつかやろうと思っていた、「うるい」を使ってくるとこに脱帽です。
ちなみに、僕は今日はクレソンとドライトマトでペペロンチーノを作って食べました。うまかったです。

Posted by: kuraki at 2004年04月11日 16:06

kurakiさん:
 むふふ、kurakiさんがのってくるぞこのパスタの話題には、と思ってましたわぁ。で、ローマの魚醤の話は俺も知ってたと言うことに今気づきましたわ。ありましたねぇ。
 クレソンドライトマトも旨そうである。毎日パスタでもいいですな。

Posted by: やまけん at 2004年04月12日 01:34

あちゃー。僕がのってくるのは予想どうりでしたか(笑)
でも、やまけんさんもローマの魚醤の話やはりしっておられましたか。
今ではイタリアでもほんの一部の地域でしか知らないのだとか。
しかし、びーみ欲しいです!関東でも売ってる店があるとのことなので探してみます。見つからなければ直接株式会社びーみに連絡して購入してみます~。

Posted by: kuraki at 2004年04月12日 10:05

満を持してのびーみ登場ですね。
徳谷をカプレーゼにし、塩トマトをパスタソースにして週末頂きました。やまけんのご推薦の通り、やはり火を通した塩トマトの味の深みはなかなかでしたよ。味付けの塩はローズソルトにしました。
下の白魚エントリは白魚の姿があまりにも可憐にして食べ方は贅沢。めまいがしてきました。

Posted by: かっぱ at 2004年04月12日 10:08

>kurakiさん

はじめまして。

高知県産品を売っているアンテナショップが都内に4軒ありますので、そのどこかにはびーみ置いてると思います。

http://www.kochi-shops.net/

>やまけん
 
名前の誤変換:「健也」(誤)→「賢也」(正)

Posted by: のざけん at 2004年04月12日 12:45

のざけん:
 スマン修正しました。何年の付き合いだ!ってかんじだな。

Posted by: やまけん at 2004年04月12日 12:58

>のざけんさん

どうも初めまして。アンテナショップが都内に4件もあるんですね。
さっそく情報ありがとうございます!
ぜひともびーみを手にいれてパスタ作ってみたいです。

Posted by: kuraki at 2004年04月12日 14:18

>kurakiさん

高知は、パスタというかイタリアンの食材の宝庫です。
トマトいろいろ、魚介類豊富、野菜もあれこれ。
アンテナショップでパスタ用食材発掘してみてください。

うちの研究室の学生達は、すっかりパスタを任せられるようになって、びーみを使いこなしています。(と褒めておこう)
今晩も、新入生歓迎宴会で、春キャベツとびーみのパスタするらしい。最近は宴会で料理しなくても学生に任せて大丈夫なので、ずいぶん楽になりました。

Posted by: のざけん at 2004年04月12日 15:32

自分で作る、というのも宜しいかと思います。
ご参考まで
http://www.tcp-ip.or.jp/~ask/dh01/katsuo/katsuo.htm#shiokara

のざけんさん岩波の近代日本文化論所収
「家の光と農文協」面白かったです

Posted by: 古山恵一郎 at 2005年04月29日 12:00
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