大阪梅田地下街・カレー「インデアン」の謎が一つ解けた

2004年4月21日 from 出張

僕のblogも、かなりいろんな人が見てくれるようになっているようだ。コメントへの書き込みも多くなり(返事できてなくてごめん)、またメールでいろんな情報を下さるかたも多くなってきた。先日も「仏太のカレー修行」というWebで、カレーを食することを修行と銘打つ方からリンクしていただいた旨のメールをいただいた。僕の大阪でのピッコロカレーvsインデアンカレー対決を見て、ご自分でも回られたそうだ(Webを見ると、その1日で5皿のカレーを食べたそうである。同類であった、、、)なんと彼はピッコロの方が好みということだ。うーむやはり人の好みは千差万別なのであった、、、

 さて僕の好みはインデアン。食い倒れの殿堂でもトップの座を保持しているといってよい。実は先日、広島にて竹鶴酒造の石川杜氏宅に泊めて頂いた帰りに、新幹線できっちり大阪途中下車してインデアンカレーを食ってきた! そりゃぁそうだ。今後、大阪を通ることがあったら何があっても万難を排して寄るんだもんね。

 そして、、、今回、とうとうインデアンの「ある秘密」を発見したのだ! というか発見した気になって興奮でしばらく何も手につかなかった。以下はあくまで僕の推察に基づく勝手な話である。インデアンにお勤めの方、もし間違ってたら指摘してくださいね。

 大阪駅に到着後、速やかに阪急梅田方面に進み、地下2Fグルメ街に降りてインデアンに直行する。もはやこの間4分弱。最短ルートはすでに叩き込まれている。

「いらっしゃいませ!」

「カレールー大盛りご飯大盛り、目玉、ピクルス大!」

「1050円になります!」

流れるような注文。食券代わりの赤、黄、緑のプラスチック札を受け取りカウンターへ座る。なぜか僕がこの店に行くと、飯びつの前に座することが多い。何度も書いているように、このインデアンカレーでは飯盛り&カレーかけ担当者がエースの位置づけだ。店はこの飯びつを中心に回っているといっても過言ではないだろう。そうした意味ではこの席がスペシャルリングサイドであるといえよう。

 残念なことに本日は僕が敬愛する「山田チーフ」がいらっしゃらない。どうやらインデアンカレーではユニフォームで階層分けがされているようで、山田チーフなど、ある程度上のキャリアになると白衣というかコックコートの上だけを羽織る形になるようだ。薄いイエローのユニフォームはその他一般見習いマイナーリーグ的な扱いにみえる。それでもイエローのトリプルAが昇格を狙い飯びつ前にいる時もある。しかし何となく彼に盛ってもらうと損をした気になるのは何故だろう?白いコックコートのメジャー盛りラー達(←造語)は、一様に少し暗いうつむき加減の表情で淡々と飯を盛る。「いらっしゃいませ」も繁忙期には言わず飯盛りカレーかけに集中している。彼らの鋭いプロ視線を浴びたカレーを食べる方がやはり嬉しいし旨いのである。
 今回は残念なことにトリプルAの青年が僕のカレーを盛ってくれた。しかし悪くない。シャコっというカレーかけの手首の返しはナカナカのものだった。

 ご飯を大盛りにすると、ルーが足りない。ご飯とルーを大盛りにすると、卵の黄身も足したくなる。そこで目玉(卵の黄身二つ)にするが、そうするとキャベツのピクルスが足りなくなる。ということで、この全部載せ的注文を入れてしまうのである。嗚呼、、、きっと計算尽くなのだろうなぁ、この価格設定。

 甘めのピクルスは、カレーのマシンガン乱射的辛さを和らげる最良の薬なので、これも「大」で頼むのが吉である。

 テラテラのカレーとご飯表面。カレーの粘度はかなり薄めだ。卵の黄身を割ってまぶしながら、ピクルスのキャベツ片とともに口に運ぶと、最初は甘く、そして一呼吸おいてタタタタン!と畳みかける辛さが口中に火を点ける。あとは一気呵成に食べるのみだ。

 さて、このカレーをいつものように美味しくいただきながら、その秘密をみてしまったのダ!
 僕のオーダーでトリプルA君がカレーを出した直後、白衣のメジャー盛りラーが出てきた(山田チーフではない)。なんだよ、おいらもこの人に盛ってもらいたかった、と思いながら、見つめるでもなくボンヤリとそのしゃもじを持つ手を見ていた。そこでまず一つ。

「インデアンのしゃもじは長い。」

そして、

「その長さは、大盛りにした時のご飯の分量に合わせて作られている。」

 これを発見した時、あまりのことに興奮し、思わず腰が浮いてしまった!思い切ってド下手な手書き色鉛筆図解でみていただくと、こんな感じ↓なのである!
 

 この長いしゃもじにご飯がフルに乗っている状況でさらにサクッと返すように盛りつける。よって、しゃもじからの盛りつけはワンアクションである。レギュラー盛りの場合は、これが若干減るのであろう。なるほど!と思った次の瞬間、彼らの仕草が気になった。
 トリプルA君、そしてメジャー盛りラーさんの双方に共通しているのは、オーダーが入ると、しゃもじを「カッカッカッカッ」と軽く突き立てている。最初は固まったご飯をほぐしているのかな、と思っていた。しかし注意深く観察していると、2004年最大の発見をしてしまったのだ!

「インデアンでは、ご飯を盛る時、しゃもじに数回ご飯片を載せこむことでフンワリとした飯盛りを実現している。」

 おそらくこれは限りなく真実に近いはずだ。言葉だけではわからないと思うので、これも下手くそ図解で示そう↓

 おわかりだろうか?数回に分けてご飯をしゃもじにとることで、ご飯の塊がほぐれて、空気も微妙に入って理想的な状態になるのであろう!

 おお なんと深いことか、インデアンの道よ!

 本当に感動してしまった。食べ終わってしばらくお冷やを飲んでじっと動けなかったほどだ。本当は、この推理をインデアンのお店の人に訊いて確認したい。いやそれどころか、インデアン礼賛の声を強くお伝えしたい!

 このblogを読んで頂いている方にインデアンカレーの関係者さんがいらっしゃったら、ぜひ私に連絡を下さい!ホントは訊きたいこと、いっぱいあるんです!
 例えばいま一番知りたいのは下記だ。

・ハヤシライスを頼むと、厨房の奥の部屋にご飯を持っていって、しばらくしてからハヤシが出てくる。一体あの中ではどんな作業がなされているのだろうか?

 うわーん インデアンの人と友達になりたいよぉ~ 阪急梅田地下街の山田チーフと話ができたらそれだけで超満足っす!どうでしょうか、私の推理?
 ま、あたっててもあたって無くてもいいんだけど、そういうことばかり考えて、新大阪~東京間はあっという間に過ぎ去ったのであった、、、