愛媛巡礼 じゃこ天を巡る冒険 with 二宮清純さんと堀江君 (二日目 その2)

2005年6月11日 from 出張

なんだか愛媛出身者からのコメントが多く、とても嬉しいです。僕は今治で生まれてすぐに埼玉に移ったので、「育った」わけではないのだけど、埼玉でもオフクロの愛媛の味で暮らしてきたので、魚や蒲鉾は愛媛ラブなのであります。ま、そんな半端な愛媛人なので、南予の地名など間違いが多くてゴメンナサイ。メール等でのご指摘ありがとうございます。

そう、南予は、じゃこ天に関しては特に難しい土地柄である。なんつっても宇和島の人は「じゃこ天って宇和島のものだよ」といい、八幡浜の人は「じゃこ天は八幡浜のが一番美味しい」と譲らない。僕のオフクロの郷里の今治は東予なのでその辺の微妙な関係はぜーんぜんわからないのであった。

さて二日目の昼飯の時間にさしかかる。ていうか、僕は朝ご飯を食べ(おひつのご飯を全部食べた)、梶田商店で刺身とモチ麦ご飯を3杯とモチ麦うどんを1人前と芋炊きを食べ、おがた蒲鉾でじゃこ天と蒲鉾とちくわを食べるという、すでに食い続けの状態である。

「冷たいドリンクで一息入れましょうか!」

と、二宮清純さんの会社であるスポーツコミュニケーションのライターであり愛媛出身者なので今回同行サポートして下さっている石田さんが仰る。スポーツコミュニケーション社はライター軍団の集まりで、とにかくスポーツ関連の記事を日々マシンガン的に書きまくっているらしい。

■スポーツコミュニケーション
http://www.ninomiyasports.com/xoops/modules/news/

ちなみにこの記事が石田さんが書いたものである

石田さんも二宮さんも愛媛出身者だけに、愛媛のスポーツに関するトピックが濃い!野球やサッカーなどの球技が苦手な僕には余りよく分からない世界ではあるのだが、実に濃いドラマが展開されているではないか。ぜひ愛媛の「今」をお読み頂きたい!

■ゆずの里(高田商店)
愛媛県北宇和郡鬼北町近永1022
0895-45-3333

この鬼北町は、広見町・日吉村という二つの村が合併してできた町で、南予と高知県を結ぶ堺にある。高知と言えばゆず関連の商品が有名だが、この鬼北も昔から柚子が多く収穫されるのである。

キンキンに冷えた柚子ドリンクをいただく。このお店はそんなに歴史が古くはないらしいが、醤油蔵である。地域の人たちに直接販売するだけで、「顔が見えないお客さまには販売できない」と、他の販売ルートを持っていないという。柚子ドリンクは堀江君が「某航空会社の機内で出るやつより全然柚子の風味が濃くて旨い!」と絶賛していた。たしかに旨い。腹に溜まりすぎの僕にも清涼剤になってくれた。

「さあ、それじゃあご飯を食べに行きましょう!」

うおおおおおおおお
もう昼ご飯である。昼はとうとう宇和島入りして、鯛飯を食べる。

■かどや
愛媛県宇和島市錦町8-1
0895-22-1543

さて

みなさん鯛飯ってどういう料理だと思いますか?よくある鯛飯は、鯛の身を土鍋などでご飯と一緒に炊き込み、身をほぐして混ぜ込んで食べるものだろう。実は宇和島の鯛飯はそうではない。

甘辛い醤油ダレに鯛の切り身を入れ、玉子の黄身を入れて溶き、

そしてご飯にかけて食べるというものなのだ!

つまり鯛かけご飯なのだ。甘めの醤油ダレと鯛と、玉子の黄身の油分がマッチして実に旨い。お腹一杯でも掻込めてしまう。

「山本さん、もう一杯、茶碗じゃなくておひつにかけて食べてみて!」

と、愛媛側で企画を進めて下さっていた星企画の方々が、こともあろうにもう一つ一合くらいのご飯のつまったおひつを回してくる。しょうがないのでおひつ2杯分食べた。

「ぐあー もうお腹一杯ですよぉ、、、」

「次は鯛そうめんですよ!」

ぐおおおおおお
そうなのだ、実は鯛飯もいいんだけど、無茶苦茶立派な鯛そうめんが鎮座ましましているのだ。

宇和島の鯛そうめんは実に贅沢。尾頭付きの鯛を甘辛く煮揚げて、その煮汁でそうめん汁を作るのだ。

この日の鯛は、「地元でもこんなでかいのは10人以上の座敷じゃないと絶対に出てこない」という立派なものだった!

この鯛のみをほぐし、一人分の椀にそうめんと具を盛り込んで、甘辛い鯛の煮汁ベースのそうめん汁をかけたのがこれだ!

なんという端整な佇まい!美しいではないか!


この鯛そうめん、麺に絡む鯛の煮汁ベースのそうめん汁が実にコクがあって旨い。やや甘めの汁が、うどんよりはくせのあるそうめんに絡んで絶妙な味になるのだ!

鯛飯も旨かったが、僕はこちらのそうめんの方を有り難く頂いてしまった。お代わりを所望し、結局おひつご飯2つ分と鯛そうめん2杯食ってしまった。

んー
腹一杯である!

「さあ、では南予のじゃこ天を、宇和島派と八幡浜派の二種を食べに行きましょう!」

ま、まじ?俺はまだ食うの???
限界ギリギリの腹を抱えてバスに乗り込むのであった、、、