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2006年10月12日

唸るしかない、ゴージャスフレンチの夕べ ル・ブルギニオンで堪能


いや~
レストランで本当に美味しいものをいただくためには、常連さんと一緒に行くのが吉だと言うことを思い知った夜だった。

「ブルギニオン、ちょうど行こうと思ってた処ですからご一緒しましょう!」

と、北千住バードコートの野島さんが言ってくださったので、すかさず便乗。ご交友関係としてはブルギニオン菊池さん→バードランド和田さん→野島さんという風になるのだろうと思うけど、非常に親しくお付き合いされているのである。しかも料理人同士。ガチの勝負皿が並ぶに違いないという思いは全く正解だった!

それにしても菊池シェフは、格闘家の桜庭和志に似ていると思うのは僕だけだろうか?
やわらかな笑顔から醸し出される雰囲気、そして明確な世界観が表現された料理から、菊池シェフも格闘家だと、無理矢理こじつけ的に思ったのだ。

この日は総勢八名。野島さんご一家と、バードコート常連組にしてワイン愛飲家K井さんとK塚夫妻。これだけ人数が居るとワインをかなり楽しむことが出来る。セレクトもしてくれるので安心!K井さんどうもありがとうございました。

アミューズは、シューの中にタルタルのようなサラダの入ったもの。

ここからして旨い。この日は満席だったので皿が出てくるのにちょっと時間がかかり、腹は減る一方。

その間、ワインのセレクトをK井さんがしている。正直僕にはわからないので、ラベルのみ掲げておきます。

さて前菜は魚料理二種。4名・4名で二種だしていただき、「どうぞシェアしてください」と言ってくださる。ありがたし!そしてこの魚の前菜がどちらも秀逸なのだ。

実はメニューがなく、口頭でメートルドテルさんが言うのを聴くだけだったので、なんていう料理だか覚えていない!魚介をブラマンジェのようにしたもの。フュメのジュレの中にはウニと極細モズクがちらされていて、磯の香りがきちんとしている。

下部には細かく切られた魚介がちりばめられている。えてして優しく柔らかい味わいに流れがちな繊細な印象ではなく、きっちりとアタリの効いた一皿だった。

そしてこれがまた秀逸。イカとマカロニをパテのようにしたものなんだが、イカのワタも練り込んであって、実に濃厚な風味をまとわせている。

ワタを使う場合、その香りと旨みを残しながら、生臭みをどう消すかが問題になるわけだけど、この料理では臭みが一切無く、香りに昇華している。そして意外に、見た目ほどコッテリ感がなく、あくまで軽い印象に仕上がっているのだ。

うーむ
前菜からして秀逸、今夜は素晴らしい予感です。パンもきっちりと美味しい。

バゲット生地のように、料理の風味を消さないあっさりしたもので、コース中に4個くらい食べてしまった。
さてお次はもう観るだけで強烈にそそるフォアグラ、そのしたには季節のキノコ群。

セップ茸とマッシュルームが薫って旨い。フォアグラの強い油分が茸の風味と合わさって、鼻孔が刺激されて仕方がない。「フゥンム、、、」と唸ってしばらく咀嚼を続けるほか無くなるのだ。

もう一皿は手が込んでいて、魚のソイのソテーに豚足が乗り、下に白インゲン(→違ったかな?記憶あやふや)が敷いてあるというもの。

元来淡泊なソイに豚足の油分と旨みを与え、滑らかな豆のマッシュ感が加わることで、どこにも隙のない料理に仕上がっていた!

この辺から赤に切り替え。結果的に二本飲んだのだが、徐々にボディのしっかりした強いものへと変化していく。

さて
これが出てくると聞いて、同席のK塚夫妻が「きゃぁー あれが食べられるのね!」と騒いでいる。
「あれ」とは、大ぶりのサザエの貝殻に湛えられたブイヤベースだ。

いやもう
絶品としか言いようがない。
マルセイユ風のブイヤベースではなく、貝の旨さを凝縮したような感じの透き通ったブイヤベース。僕はコンソメよりもブイヤベースのほうが好きなのだけど、それはコンソメがイノシン酸中心で、日本人に味のキメ感を与えるグルタミンやアルギニンの旨みに弱いからだ。菊池さんのブイヤベースはしかしそんな旨みの由来となるアミノ酸を全て満たしたような、完成した世界観を見せてくれる味なのだ。K塚夫妻が騒ぐのももっともだ。素晴らしい一皿である。

ちなみにこの日テーブルに座っていたカップルが、このブイヤベースが出てきたときに「なにあれ!?」という顔でこっちを観ていたらしい。うーん よほどのことがないとでない料理なんだろうなぁ、マジで最高です。

さて、メインはブルギニオンお得意の内臓系と羊。
内臓系の一皿は、牛ハツと、豚の脳みそをジャガイモの千切りで包み揚げ焼きしたもの。

この日は、EOS Kiss Digital Nを持ちこんではいたけど、フラッシュを焚くことができない。なので、かろうじて撮影はできたけど、被写界深度が甘くなってしまって手前のポテトがぼけているけどご容赦。


ジャガイモに包まれた豚の脳みそは、とろけるような白子のような食感に、もっと濃いまろやかな旨みを湛えた上質な味だ。ポテトの衣がパリっとしているのがマッチして旨い。

しかしこの日、僕が最も夢中になったのが、羊だ。ここ数年来で一番旨い羊だった!

アバラ肉をかたまりで焼き、ローズマリーとタイムで軽く風味をつけたものだが、周りはカリカリ、そして中の柔らかさとジューシーさが凄まじい対比となっている!ジュースが口中でデュッとわき出て来るのだ。あまりに絶妙な肉焼き加減。めまいがするほど旨い!塩の塩梅もギリギリのラインで、羊の旨さを最大限に引き出している。骨についた肉を全てこそぎながら平らげ、骨の箸をかみ砕いて髄液を味わうと、意外に淡泊でこくのある味わいがした。

いやー
堪能した!
チーズワゴンからは、よくばって5種。

ワインはこんなラインナップでした。どれも素晴らしい。気の利いたコメントできず申し訳ない。


そして最後のデセール、これで再びノックアウトされてしまった。

和栗のモンブランは、洋菓子店で食べるそれとは構築要素が全く違う。甘味を除いた栗のマッシュに、ソースも栗の淡い風味。持ち帰りを前提とした洋菓子では出せない味を堪能した。洋なしのコンポートやブラマンジェなどもあったが、僕にはこのモンブランが最高。正直、死にそうになりました。

他テーブルのお客さんが皆さんお帰りになった後、菊池さんご登場。

今をときめくブルギニオン、しかし全く偉ぶらない。素晴らしい夜を過ごさせていただいた。

「ブログ、優しく書いてくださいね、、、」

と言われたのですが、優しくって言うか賞賛の言葉しか出ません。

質量ともに満足度最高。たまにはお金がかかっても一流を食べて舌を磨く方がいい。
勉強させていただきました。野島さん、また一緒につれてってください、、、

Posted by yamaken at 2006年10月12日 12:03 | TrackBack