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2007年02月15日

岩手県北を巡る旅 浄法寺・短角牛の素晴らしき世界を観た! その2 短角のホルモンはのたうちまわるほどに旨かった!


可愛いカワイイ牛ちゃん達をみた後でも、しっかりバンバンに食欲MAX状態になっているのであった!しかもこの日は短角の内蔵肉も手配してくださっているという。それはもの凄いことだ!

■短角亭
二戸市石切所字荷渡56-2
0195-23-0829

短角亭は、二戸駅からもほど近い目抜き通りの大きな交差点近くにある。一見すると普通にあるロードサイドの焼き肉屋さんだが、その名前からして「短角亭」だからね!短角牛しか扱わない焼き肉屋さんなんて初めてだ!

これができるというのは、この短角亭を運営している山長ミートという精肉屋さんのポリシーが「短角一番!」と高らかに謳っているということにつきるのだ。実はこの短角亭に来る前に、山長ミートの本社で、槻木(つきのき)社長とお話しをしてきた。

この方がもう、「おれは、俺の人生は、短角が大好きな人生なんだぁ!」という愛情がにじみ出ている、素晴らしく暖かい人だったのだ。ああ、こんなひとがやっている会社は、本物だろうなと思った。

ちなみに短角牛は、もともと南部地方にいた南部牛と、西洋から輸入されたショートホーンという牛を掛け合わせて成立した品種だ。この南部牛について、「もっとよく研究したいんですよ」ということを仰っていた。詳細な資料があればぜひ山長ミートさんにご連絡いただければと思う。

さて短角亭に着くと、ちょっと時間オーバー気味だったこともあるが、もうすでに座敷には8人くらいの背広の面々が集結していた!

「いやー 申し訳ございませんでしたぁ!」

と言って名刺交換。しかし程なくしてわかったのだが、この方々は僕を歓待するために来たというよりは、短角牛のホルモンを食べられる!ということで来たという動機の方が強かったらしいのである(笑)そうだとするとますます待たせて申し訳ありませんでした!

さて
初っぱなから、今まで食べたことがないものが出てきた!

なんと短角のタンである!!!!!!!!!!!!!!

しかも超・分厚いカット!

「おいおい、短角の牛タンなんてくったことあるかぁ」

と職員の皆さんも驚いておられる。そう、ことほど左様に牛肉の流通の中で、ホルモン系を確保するのは難しいことなのである。

すぐさまタンを並べる。薄っぺらな切り身ではないから、しっかり片面に焼き色をつけて食べる。
(下の写真はやや焼きすぎ、、、失礼)
IMG_6692.jpg
歯を入れると、、、

おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお

なんとも堪らないキュッと柔らかな歯ごたえを感じつつ、肉汁(脂ではない!)がジュッと染みだしてくる! タン特有の内部のクニュっとした柔らかさと外側の旨みの部分の差が、コタエラレナイ歯ごたえである!

これは旨い!
マジで旨い!
本当に旨い!

周りの、二戸市を管轄として仕事をしておられる面々からも「うおぉ~」「旨いなぁこれ!」と驚嘆の声が上がる!

いや、マジでやられました。焼肉マニアの皆さんは、ぜひこの店に行くべきだ。ただしこの牛タンが食べられるかどうかは店にきちんと予約して訊いておくべし。

ちなみにこのとき分厚いタンの横に添えられていた肉がなんだったのか、列席のみんながわからない。

「ロースか?」 「いやこの弾力はハラミか?」

違った!
タン先の部分を開いて味噌漬けにしたものだったのだ!

「ちょっと硬いですから、そこだけ味噌でやわらかくしたんですよ」

うぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬ
全然硬くなかったんですけど、、、実に味わい深い肉であった!

もちろん焼肉だけではない。

センマイの酢味噌和えは、きっちりセンマイの黒い皮部分を掃除した、白センマイであった。臭みなし、シャッキリした歯触りが潔い。

これまた貴重な、短角のテールスープ。

実に滋味深い、、、
じんわりと柔らかなアミノ酸を湛えた、あっさり目のスープだった。

そして夢にまで見た短角のハラミ!

ああ、なんとダイナミックな肉なんだろう。

「短角のサガリ(ハラミ)は本当にスゴイ味ですよ。脂があまりないのにジューシーで、しかも黒毛や交雑牛とは比べものにならない味があるんですよ!」

というが、本当だった!

霜降りの強過ぎる牛肉だと脂でマスキングされてしまう味が、ダイレクトに味蕾に突き刺さってくる。脂ではない旨味成分を高濃度に含んだ汁が噛むごとにズバッと流出してくるのである!

ハラミ、カルビ、ロースと食べ進んでいるうちに、本日のメインイベントがやってきた!

「ギアラとレバーです!」


うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお

見事に照り照りと輝く短角のレバーとギアラである! 神々しい!とうとう俺は短角の内臓を食べることができるのか!興奮して箸が震える。

ちなみにあまり触れられていないことだが、A5クラスの黒毛和牛の内臓肉は使い物にならないことが多い。ヨーク考えてみればわかると思うが、超高カロリー・運動不足状態で飼養された黒毛和牛の出荷時の状態は、成人病を全て発生させたような不健康な状態である。眼は見えなくなり、よろよろしているのをよく見かける。極端なビタミンA不足に追い込んで、あのサシが実現しているのである。

その分、内臓肉は大きなダメージを被っていることが多く、かなりの率で廃棄される。ちょっと写真に載せるのをためらうようなひどい状態の内臓肉になっているケースが多いのだ。

しかし!
短角や乳用のホルスタインなどは、健全に育てていく牛だ。だから内臓も健康状態を保っているものが多い。レバーを食べてみればすぐにわかることだ。

味噌ダレにまぶされたレバーを一枚つまみ、網に2秒ほど申し訳程度に載せて口に運ぶ。予想はもちろんしていたけれども、臭みというものが全く感じられない。ほのかな甘みを感じ、鉄分の香りを味わい、舌の温度で溶ろけていくのを静かに嚥下した。

この日、このレバーを20秒以上焼いて食べた人はいなかったのではないだろうか。

そして一方のギアラがまた、素晴らしかった!


第四胃袋であるこのギアラ、あれば確実に頼む部位だが、短角のギアラは本当に柔らかく、そして清廉な味がきっちりとついた内臓肉だった!

クニュっとしながら歯がすっきりと通っていく!
腸系の部位とは違い、全く癖がないその旨さは、どんなモツ嫌いでも食べられるであろう旨さだ!

いやー
僕の語彙では残念ながら、焼肉マニアの方々に伝わるような表現ができない。とにかく、こんな焼肉は初めてだ。満腹なのにまったく胃に負担感が残らないのだ。赤身中心の肉で、しかもオージービーフのグレイン牛を遙かに凌駕する旨みをもつ肉の素晴らしさを思い知ってしまった!

あらかた平らげたところで盛岡方面から通勤の方々の最終電車の時間で、お別れする。皆さん一同「内臓系は初めて食ったけど、こんなに旨いもんなのか!ヤマケンさんのおかげで食べられました、、、」と言っておられた(笑)

「お気に召されましたか?」

と出てきたくださったのは、山長ミートの槻木社長の弟さんの光夫さんだ。よく似ておられる!

短角に惚れ込んだ人生のお話を伺っていると、やっぱり食材というのは、生産する人だけではなくて、料理をする人がいなければ最終的に成立しないのだなということを痛切に感じた。

「うちは料理は素人から始まりましたから、本当に肉の味を引き出す味付けしかしていません。ですから、カルビとかのタレも薄いんですよ。でもそのほうが味を引き出せるんです。」

実にそのとおりで、本日の肉の味付けは絶妙だった。

「ただねぇ、今回は腸を食べていただこうと思ったんですが、入ってこなかったんですよ。ぜひまたおいでください」

絶対に来ます!

これまた絶品のキムチとビビンパをいただく。

満腹、満腹です。
こんな素晴らしい焼肉屋が二戸にあるなんて。
東京の焼肉シーンに満足したら、ぜひ岩手に足を運んでみて欲しい。後悔することはないはずだ。

Posted by yamaken at 2007年02月15日 10:14 | TrackBack