スローフード協会の大イベント「テッラ・マードレ」に出講してきました

2009年10月26日 from イベント,首都圏

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金曜日、横浜市にて日本のスローフード協会が主催する、テッラ・マードレか開催された。世界のスローフード関係者が集まるイベントということで、そのワークショップの一番早い時間に僕が日本の流通の現状について話をすることになったのだ。

昔からの読者さんであればお気づきかも知れないが、僕はこのブログの中で「スローフード」という言葉を余り使っていない。というか、例えば「ロハス」という言葉もほぼ使っていない。はやりが嫌いだからである。このブログは10年以上続けていくことになると思うのだが、10年経って見返したときに、「うわぁ、今はないこんな言葉を使ってたんだなぁ」という思いをしたくないからだ。

しかし、スローフードという言葉は、世界的にはかなり定着し、運動としても着実に進んでいるようだ。親友の野崎准教授によれば各国ではかなり盛り上がりを見せているらしい。が、日本では温度差があるなぁ、というのが印象だ。

しかし、ここのところ、日本にスローフードというキーワードを広めた張本人でもある島村菜津さんとお近づきになれたり、スローフードジャパンの事務的な動きをする方々とおつきあいするようになったりしたので、先日のスローフードディナーやこの講演を受けることとなったのでした。

いやーそれにしてもさすがはスローフード。当日、僕の会に40人程度はいるらしいということだったのに、10時半からスタートのはずなのに、集まったのが3人。なぜかというと、受付が大混雑していて、すごい行列ができているのに人をさばけない状況だったのだ。

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ま、イタリア発祥だからなぁ。と柔らかく受け止めて、ぼちぼち集まったところでスタート。みなさん、飽きずに聴いてもらえましたか?

スローフード協会の会長であるカルロ・ペトリーニの基調講演。

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ひさしぶりに、典型的に元気なイタリアのオッサンの姿をみた思いだ!しかも通訳の方が、テンションの高いカルロと同じくらいのテンションで熱い通訳をしてくれたのが素晴らしかった。

個人的にはカルロの熱狂的な話の後に上映されたフィルムがとても格好良かった。

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各国のスローフード協会の人達の活動の様子や、イベント風景のダイジェスト。これを見ていると、日本の動きって、なんだか盛り上がってないよなぁ、と思ってしまう。

続いて、岩崎政利さんの講演。長崎県のはちまき山の畑で、様々な伝統野菜の自家採種を続けてきた岩崎さんにはいまスポットが当たっていて、つぎつぎと本を出しておられる。もう8年ほど前に圃場を見せていただいたときには、なんと僕の農業の師匠からもらったというフランスニンジンの種が採種され続けていて、感動したものだ。

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会場をぐるりと回ると、いろんな人が声をかけてくれる。

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北海道で、八列トウモロコシを栽培する川合さん。ブログを読んでくれているそうだ。八列トウモロコシは、北海道で栽培されていたフリント種のコーン(つまりスイートコーンではない)で、収穫してすぐに食べないとすぐにでん粉がデロデロになってしまう。だから東京では絶対に美味しい八列を食べることが出来ないというものだ。

フリント種 札幌八列2

彼の畑は川に面した高台で、他所との隔絶ができているので、純粋な種を採り続けることが出来るらしい。次回北海道に行く際には遊びに行こうと決心。

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らでぃっしゅぼーやで、昨年までは生産者組織・ラディックスの会の事務局をしていた竹内さん。お名前は識っていたけど、会うのは初めてだ。キューサイ買収前からの熱い血潮を持ったメンバーの話は、いつ聴いても素晴らしい。PA230117

農林水産省で大臣官房の食料安全保障課長になった大澤さんは、最近マスコミなどで食料自給率論に対していろんなことを言われているのに、丁寧に反駁・論を展開しておられた。

例えば

「国際的に通用しないカロリーベースの数字だけを偏重している」

「金額ベースの自給率は割と高いが、それは隠してカロリーベースのみ公表している」

とかだ。これらは正直言って根も葉もない話だ。一般のなにもわかっとらんマスコミが、自給率大切論に傾いたところへカウンターパンチを打って、部数を上げようとしているだけの話にしか見えない。それにひとつひとつ国としてのスタンスを説明した大澤さんはエライ! こういうのこそテレビや新聞で採り上げるべきである。

そして、嬉しい再会。

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しょっつるの諸井醸造の諸井社長が「やまけんさん、さがしてたんですよ!」と。手に持っているのは、ハタハタ以外の原料で造った魚醤。イワシ、カキ、マグロの残渣(アラ)が原料になっている。

「これをちょっと試していただいて、ヤマケンオリジナルブレンドのイメージを造ってください!」

おおおおおおおおおおおおおおおおお
そうだった!オリジナル魚醤を造ろうという計画があったのである。よし、是非やろう。

と、そんな感じで盛り上がったのである。

閉会後、宮崎から上京したJA関係者を連れて神泉・アルキメーデ。

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アルキメーデもこれまでは6000円のコース一本だったが、やっと改めて(笑)、前菜、パスタ、セコンドのそれぞれを、自分の腹具合と相談しながら選べるようになった。前菜とパスタだけ、というのも可能。うん、それがいいよぉ。

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この日のドルチェ、栗のプリンが絶品。甘いモノを旨いと思ったのは久しぶりだ。

という、めまぐるしい一日であったのでした、、、