サステイナブル・シーフード・研究会 のための試食会inアクアヴィーノ

2010年9月 7日 from 水産物を考える

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実はいま、世界の食シーンで魚への関心が高まっている。それも、単に「食べて美味しい」ということだけではなく、

「それは食べてよい魚なのか?」「乱獲していないのか?」「環境破壊などにつながっていないのか?」

ということが同時に問題になっている。クロマグロの危機や、捕鯨に関する抗議活動がマスメディアで大きく取り上げられたのは記憶に新しいところだが、実はそれ以外にも数多くの水産物が、乱獲や違法漁獲などによって危機に瀕しているということを、なぜか世界トップレベルの水産資源国である日本ではあまり識られていないのが現状だ。

サンマの不漁がニュースになっているけれども、これまで使っていた魚が不漁で手に入らなくなった、欲しい魚が思ったように手に入らない、という声はいまやいろんなところからあがってくる。

実は、昔とは段違いに漁船の能力が向上し、漁獲技術が発達したことで、いまや自然な回復が追いつかないほどに魚を捕りすぎてしまっているのが現状なのだ。最近では小型漁船でさえ、小さな海域の魚を回復不能なまでに取り尽くそうと思えばできてしまうと言う。

水産物は、無尽蔵の資源ではない。

こうしたことに欧米は早くから気づき、特に料理人が水産資源の危機に敏感になっている。高級レストランでは乱獲された魚や、資源や漁法に問題のある魚を使わないようになっている。また、ウォルマートやマクドナルドなどの大企業までもが、その動きに習い始めているという状況がある。

一方、「魚食大国」である日本はどうだろう?
消費者も料理人も、魚の背景を気にしないままに「美味しさ」だけを追求して食べているのが現状ではないだろうか。これは恥ずかしいことではないかと思うのだ、、、

ということで、サステイナブル・シーフード研究会というのを、愛媛大学の准教授である野崎賢也氏が立ち上げた。野崎は僕の大学院時代からの盟友。水産資源について海外の国際学会等に参加しており、その都度「なんで日本のキーパーソンが来とらんのや、、、」という焦りを抱いた。そうした危機感から、広く水産資源の現状をしってもらいたいと、まずは料理人に向けたセミナーを実施することにした。ということであれば僕の会社でサポートすることができる。

~持続可能(サステイナブル)で美味しい水産物について学ぶ~

『サステイナブル・シーフード研究会セミナー』

日時: 9/27(月) 15:00~17:00(開場 14:30)
司会進行役: グッドテーブルズ 山本 謙治

clip_image00215:00~『持続可能な水産物とは?』 愛媛大学 准教授 野崎 賢也
15:25~ 『海のエコラベルMSCについて』 MSC日本事務所 石井 幸造
15:45~テイスティング(「カツオ」食べ比べ)
16:45~ 質疑応答

会場: アクアヴィーノ 東京都渋谷区広尾5-17-10 EAST WEST 1F
定員: 30名(料理関係者10名、メディア10社、流通関係者10社)

参加費: 無料
主催: サステイナブル・シーフード研究会 株式会社グッドテーブルズ、
※本セミナーは、三井物産環境基金による助成を受けています。

今回のセミナーでは、世界の水産資源の現状と欧米のレストラン等の先進事例を紹介する。

また「持続可能な漁法で獲られた水産物」を定めるMSC認証について説明した後、ちょうど旬の魚であるカツオでMSC認証を取得したものを試食。水産資源の保護と美味しさは両立するのだ、ということをお分りいただけると思う。

えー 残念ながら本イベントはクローズド(招待制)なので、だからといって参加していただける訳ではないのですが、、、いずれは消費者向けイベントも開催するので、活動報告だけさせていただきますです。

で、昨日、このイベントのための試食会を開催。

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もうこのブログイベントでは常連となった広尾アクアヴィーノで開催。昨日は日高シェフも一緒に、鰹の試食と鰹を使った料理の試食を実施。

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今回紹介するのはMSC認証をとった、土佐鰹水産の冷凍鰹だ。ブライン凍結という方法で、冷凍とは思えないほどの品質になる。

※ちなみに先般このブログで紹介した、地域デザインの巨匠・梅原真さんが、この土佐鰹水産のブランドマークを手がけている。

鰹だけで生・冷凍・戻り・下り等の複数種を食べ比べて、その品質をジャッジする。そして冷凍鰹を使ったメニュー提案ということで、アクアヴィーノ山崎シェフがウデによりをかけたショートコースが並ぶ!

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また水産物のことについては報告することがあると思う。楽しみにしておいていただきたい。