宮崎の銘柄豚「おいも豚」を食べるなら。一つ葉にできたミヤチク経営の豚料理レストラン「アグリーナ」で豚味噌重がイケル!そして僕のとんかつ論。

2013年8月20日 from 出張,食材

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撮影:OLYMPUS OM-D ZD35mmf3.5マクロ FL-50R

というわけでヘビーローテーションで宮崎に来ているのだけれども、宮崎と言えば畜産県、和牛生産に関してはバリバリであることはご存じだろうが、養豚に関しても盛んな地域だ。特に養豚の生産高が高いのは、鹿児島寄りの都城方面だが、宮崎市周辺にも養豚を手がける生産者は多い。

ただ、それにしては鹿児島県におけるさつま黒豚のような、かっちりしたブランド豚があるかというとそうでもない。食品スーパーフーデリーが推す「よっ豚(とん)」などいい豚肉製品もあるのだが、一生産者である。

そんな中、宮崎のJAグループの精肉&レストラン事業を行うミヤチクが豚料理専門店を出したというので、我が仕事相手の協議会のみなさまと一緒に味わいに行ったのである。

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一つ葉といえばあのシェラトンやゴルフ場がある、バリバリの観光地だ。そうそう、関係ないけど、「ラグゼ一つ葉」という施設があって、この表示が看板などでよく出てきていた。その頃ぼくは「一つ葉(ひとつば)という地名を識らなかったのもあるのだが、、、

「ラグゼ」と「一つ葉」がくっついたこの施設名の中で、「一つ」のイチの字を音引きの「−」と間違えてしまった!

つまり、前半部が「らぐぜーつ」、後半部は「葉」だけどこれは「よう」とでも読むのか?

「らぐぜーつ・よう」という変な施設があるんだなぁ、と独りで勘違いしてしまっていたのだ(笑)

でも、見えませんか?「ラグゼ一つ葉」→「ラグゼーツ・葉」に、、、

どうでもいいことでした、、、

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さてアグリーナの目玉商品はやっぱりトンカツ。

ピンク色の塩でいただくと、いまどきの美味しい豚のトレンドをきちっと抑えた味。つまり脂は融点が低くサラッとしていて甘みを感じる。肉は程よく締まっていて臭みがない。

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ここで使われている豚肉は、ミヤチクがこれからガツンと取り扱おうとしている「おいも豚」だそうだ。おそらく品種の掛け合わせは通常の三元交配豚であるLWD。銘柄豚には品種構成をLWD以外にする方向性と、通常豚の構成だが餌を特別なものにするというのがある。

おいも豚は後者のパターンで、飼養期間のうち60日間は甘藷(さつまいも)を与えるということだ。さつま黒豚もそうだが、サツマイモは日本で生産できる豚用の一番よい餌だと思う。赤身部分の肉質も脂質もよくなるので、甘藷を相当量与えているブランド豚には好きなものが多い。

果たしてこのトンカツも美味しかった、、、のだが!

せっかくのおいも豚の肉質をフルに活かすならば、厚みが足りない。この通常の厚みのトンカツ以外に、アップグレード版として二倍の厚みのものも出したらどうだろうか。

僕はトンカツの厚みが2cm以下と2cm以上のものでは、まったく食べ方が異なると思っている。2cm以下のトンカツは、水分を可能な限り抜いて豚肉のホックリした繊維とパン粉の風味、そしてソースの三位一体を愉しむものと考えている。

しかし2cm以上の厚みの肉になると、水分は抜けず、火入れの時間もかかる。従ってジックリと低温で芯温60度付近まで揚げたのち、比較的高温の油で衣部分をパリッとさせる。これだと肉の水分がたっぷり残った状態になり、容積あたりにおけるパン粉の比率が下がるため、豚肉の持っている本来的な味わいと香りが前面に出てくる。つまり、よほど豚が旨くないとダメなトンカツになる。そして、この厚みになると、ソースより塩の方が合う。

ということで、次回アグリーナに行く際には、2.5cm厚のトンカツが出ていることを祈る。

さて、ここでトンカツより僕が気に入ったのはこれ。

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豚カルビとロースの味噌どんぶりだ。いやぁ、このぎらつき感、いいねぇ、「大人の週末」のぎらぎらした料理写真を意識して撮りました(笑)好きなんだよね、アレ。

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おおっ、トンカツよりこっちの方が飯が食える!味噌ダレが美味しいです。南国宮崎に来たら、やっぱりこの甘くて濃い感じが大吉!堪能いたしました。

さて、このアグリーナには直売所があるんだけど、そこでこんなの発見。

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なんと1500円の100%宮崎牛ハンバーガーである。これが意外にもかなり売れている人気商品らしい!ひえええ

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興味ある方はどうぞ。俺はA5の肉はわざわざ買っては食べないことにしているので、感想おきかせ下さい〜!