東京バルバリで数々の伝説を残した小池シェフが満を持して出店! 八丁堀「シュングルマン」に大食漢よ集え!

2014年5月19日 from

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撮影:オリンパスE-M10 12-40mm

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撮影:富士フイルムX-T1 52mmf1.2

いやぁ 待ってたよ小池君!

惜しまれつつも京橋地域の再開発のため、3月一杯でクローズした「東京バルバリ」。閉店後、小池君は「とりあえずパリに行ってきます。俺の中のフレンチを見つめ直しに行こうと思いまして」とフランスへ渡る。安ホテルに泊まりながら、一日4食、朝から羊肉をガッツリ食べるような生活が続いたそうだ。

「ホテルにおじいちゃんが居まして、そのじいちゃんに『とにかく旨いものが食いたいんだけどどこがいい?』と聴くんです。そしたら、そのじいちゃんが『じゃあ、ここにいけ!』と教えてくれる。毎日彼の言う店に行ってきました。」

予約を取らなければならない店は夜にバチッと決めて行くが、やはりレセプションで東洋人とみられると「はい、こちらへ」と悪い席に回される。けれどもひたすら出てくる料理を食べ、自分が在りし日の帝国ホテルで修行したフレンチの味を再確認し、そして再構築する日々だったようだ。

「この旅で、完全に俺の中に目差す味の基準ができました。やっぱり、結局はシンプルなんですよね旨いものって!すっかり自信が出来ました。」

そしてフランスにいる時に、東京バルバリのオーナーでもあり、今回あたらしく出した店の共同オーナーでもあるA氏より物件の情報が来る。

「だから僕、物件みてないのに決めちゃったんですよ(笑)」

こうしていよいよ、彼の店「シュングルマン」が始まるのである!

 

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八丁堀、というより新川といったほうが、この方面に詳しいひとにはわかりやすいだろう。じつは僕が以前務めていた青果流通の会社がこの近くだったので、僕にとっては徘徊ルートである。内田洋行のショールームの横なので、大通りに面していてわかりやすい。佃のリバーシティから、中央大橋を渡って東京駅に向かう途中である。

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この金・土とレセプションデーだったので、数人でおしかけた。そのうちのメンバーに精肉卸の平井君がいたのだが、「お祝いにとおもって7キロ、特別なカッティングのUS最上級ビーフを置いてきましたよ」と言っていた。それがドドドドーンと入り口で置いてある(笑)

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トマホークカットといって、部位はリブロースなのだが、アバラ側までの骨がついたままの荷姿なのだ。これ、いま日本で置いてあるのはここだけ。ゴメン、明日以降店に行ってもこの肉はありません。

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ちょうど東京に催事できていた飯尾醸造の彰浩社長と、柴田書店のサイトウ君も。

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オーナーシェフの名がようやく冠された!

「今日はゆるゆると出しますから、食べてって下さい!」

ということで、小池劇場が始まるのである。

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■水ナス、ツルムラサキ、半白キュウリなど色とりどり野菜のバーニャカウダ

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スチームしているかと思いきや、生で食べて美味しい野菜は生で。バーニャカウダソースが足りなくなる美味しさです。

■シャルキュトリーの盛り合わせ

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出ました小池俊一郎の真骨頂!

この人はですねぇ、シャルキュトリーをぜーんぶ自分で造るんですよ。美味しい。

「小池さんの料理ってほんと、すごいと思います」とは柴田書店サイトウ君。彼は、料理人のための肉ムックに小池君を登場させている。その縁で東京バルバリを訪れた青山ランベリーの岸本シェフが僕にメールをくれた。

「やまけんさんはバルバリを居酒屋っていうけど、あれは立派なガストロノミーですよ!」

いやそれにしても旨いブーダンと鴨です。

■イサキのロースト、塩昆布風味

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ちなみにこのお店、軌道に乗るまでの間はいろんなことを試行錯誤しながら決めて行くという。つまりまだなーんも決まってないそうです(笑)

グランドメニューはいまは無し。ランチやるかやらないかも決めてない(おそらくやらない)。そしてスタート時のスタッフは、小池君とホールが遠藤ちゃん(東京バリバリでも頑張っていた女性スタッフ)の二名だけ!

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この日はレセプションなので真ん中のKちゃんが手伝いに来ていたけれども、通常時は二名です。みなさん料理が出るのが遅くてもご勘弁くださいませ。

■もち豚のココットローストとサルシッチャのタイ風味・小池謹製トムヤムペースト添え

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この一品がまた最高!

「このトムヤムペースト、すっごい労力がかかってるんですよ~」

というのをつけて食べると、マジで豚肉の美味しさが50倍くらいに拡大される!

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飯尾君が「このペースト、うちで販売したいです」というくらいだ(笑)

もちろんサルシッチャも自家製、極めつけに美味しい!

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そして、、、

平井君のお土産がこんな風に焼かれました!

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サイズ感はこんな感じです。

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「これ、炭火ですよ炭火!」

そうそう、じっくり炭火で焼いてました。

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切り分けると、、、

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うん、素晴らしき火入れではないですか!

彼は東京バルバリ時代、脂の中に素材を泳がせて芯まで低温で火を入れられる「オイルバス」を自作(笑)し、使っていたのだが、今回はまだ入れていないという。でもね、もしかするとこの炭火火入れの方がいいかもよ。水分飛ばす焼き方のほうがなんとなく彼の個性似合ってる気がする。

USビーフは気持ち好きじゃないけど、プライムグレードのものだったのでさすがに非常に美味しかった!平井君ありがとう~

ちなみに平井君が取引を正式にしているということは、非常にまっとうなドライエージングビーフがここで食べられるということだ(無いときは無い、ので予約が必要ですが)。本当のドライエージングビーフにトライしたい人はここでどうぞ。

■〆のキーマカレー

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■〆の男の鶏モツナポリタン

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このナポ、麺は製麺所に特注で開発してもらった、タピオカ入りのモチモチ太麺である。ブリブリ感がすごくて美味しい!

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これやるならランチも、、、と思わないでもないが、最初からそれやったら小池君、忙しすぎて死んじゃうでしょ。3ヶ月後にまた考えましょうね。

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厨房に飾っているのは、帝国ホテルの下積み時代に、故・村上信夫シェフに書いていただいたという色紙だ。「これをみると、苦労してるとか大変とかいう気持ちがバッと引き締まるんですよ!」というのである。

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また東京に一店、楽しみな店ができた。「シュングルマン」がどんな方向に展開していくのか、要注目である! さあ、いつオフ会やろうかなぁ、、、

■シュングルマン(Syun gourmands)
東京都中央区新川2-3-7 1F
03-6222-8464