授業のために、知久屋のまっとうなお弁当を撮影!東京では品川駅のアトレで買うことができる、素晴らしいお弁当屋さん。なぜ東京駅に招聘しないのか理解に苦しむぜ!

2015年6月18日 from 首都圏

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今年も日大の生物資源科学部にて、非常勤講師を務めている。全7回で、食品の生産や流通、そして倫理などを学んでもらっているのだが、明日の金曜日は恥ずかしながら「料理写真の撮り方」を教える。

彼らはフードビジネスを志す学科にいるので、商品開発や市場リサーチなどの仕事に就く可能性がある。栄養計算やテーブルコーディネートに加えて、プレゼンする際に自分の思い通りの写真を撮れるようになっておけば、説得力が増すからだ。

ということで、学生向けに超簡易版の撮影指導をすることになった。もちろんフラッシュをつかった撮影は難しいので、蛍光灯などを駆使して撮る方法だ。一応、ディフューズするトレーシングペーパーとかはこちらで用意して持っていくつもり。

で、写真の作例を自分でも撮らないとな、と思って、今日はちょうど品川で仕事があったので、アトレのクイーンズ伊勢丹の横に入っている知久屋に寄って弁当を買って帰った。お弁当の理想型の一つとして、知久屋のお弁当を選んだわけだ。

知久屋は浜松に本拠を置くお弁当屋さんで、静岡中心に路面店を展開している。50アイテムくらいあるだろうか、色とりどりの弁当・惣菜が並ぶが、どれもすべて自社製造のものだ。といっても、「それってなにがスゴいの?」という人もいるかもしれない。弁当製造で、すべての具材を一から作っているというところはかなり少ない。サラダやきんぴら、煮物などを仕入れてヒョイと入れるという業者が多いのだ。または白身魚のフライや鶏の唐揚げなどは、後は揚げるだけのプリフライ状態で仕入れることも多い。

知久屋は野菜も肉も全て手切り。しかもフライの衣につけるパン粉も、焼き加減を指定したパンを、専用ミキサーでフライのジャンルによって弾き方を変えてパン粉にする。

圧巻はマヨネーズ・ドレッシング類で、マヨネーズを一から作っている。一からというのは、卵を割卵(かつらん)するところからだ。そんな弁当屋さん、あまりきいたことが無い(もし他にもあったら教えて下さい)。

もひとつスゴいのは、知久屋は自社農場を持っていること。いやそれならけっこう今どき、やっている業者は多くなってきている。しかしレベルがスゴいのだ。なんといっても生産のピーク時になると、全商品の材料の4割程度が自社農園のものになるという。4割ですよ、4割!スゴいと言うほかない。

今日並んでいたのは、そんな自社農園の名前を冠した「知久農園のブロッコリーサラダ」。

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もちろん、付属しているオリーブドレッシングも、社内で製造したリーンなあじわいのものだ。

そうそう、グルタミン酸ソーダや蛋白加水分解物は不使用。「だって旨くないでしょ」というのが理由だ。タレ・ソース類も工場の鍋で炊いて作っている。

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今日は棚に僕が大好きな知久屋のドレッシングがあったので思わず買ってしまった。これと、コールスロードレッシングみたいなのが非常に美味しい。売っていたら絶対に買った方がいい。しかも信じられないほどに割安な価格なのだ。

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この知久屋は東京では品川アトレとあと一カ所にあるらしいのだが、なんで東京駅とかに入ってないのか!といつも残念に思っている。東京にあったら、新幹線に乗る際に必ず買うのに。

ということで、明日の講義の準備も完了。さて頑張ろう。