プチ病み上がりの身体に、高知県の畑さんが育てたイタリア菜花「チーマ・ディ・ラーパ」たっぷりのパスタ。

2015年2月 6日 from 食材

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高知県で有機農業を営む畑俊八さんから、イタリア野菜であるチーマディラーパが届いた。

畑さんとの最初の出会いは、僕が大学院生の時だったと思うので、ほぼ20年くらいか。同じ土佐出身ののざけんこと野崎が引き合わせてくれた。その当時かれはまだ確か県庁職員だったと思うが、当時すでに地域の農家さんたちをうまくネットワーキングして動きをつくっておられた。

その後、公務員を辞して就農したときいていたが、予想だにしない場所でバッタリ再開した。その場所とは、有機食品の宅配ネットワークである「らでぃっしゅぼーや」の生産者団体であるRadixの会の総会である。僕は友人の森崎から「識ってる人も多いだろうから、来いよ」と誘ってもらって列席したのだが、そこで畑さんがRadixの会のかなり重要な席にいることを知ってビックリ。畑さんも「おう〜!やまけん!!立派になって!」と。

その畑さんが最近取り組んでいるのが、このチーマディラーパを始め、カーボロネロなどのアブラナ科外国野菜である。

「ここらへん(中山間地)の若い有機系の生産者はもともと自分も含め冬場のナバナが大きな収入源でしたが、最近は大きい有機系の農業法人や都市部近郊の新規就農者に押されて縮小気味です。僕自身はもう逃げ切れる世代ですが、後ろの世代が生き残れる品目を模索中なんです」

とのこと。うん、それ大きな問題だよね。というのは、中山間地は日本の景観を支える重要な地域だけれども、平坦で大きな土地を確保するのが困難。だから、小さい農家が小さい面積を点々ともつしかなく、どうやっても効率はよくならない。だから、平坦地でまとまった面積をもつグループとかが出てくると、その部分で負けてしまうことがあるのだ。

そこでちょっとオシャレ系の品目で対抗、というわけだ。くれぐれも高知県の平坦地にいる農家グループさんは、彼らの後を追随しないように!

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こんな形で販売されているようだが、「イタリア菜花」はいいネーミングだね!わかりやすい。けれどもこの野菜を美味しく食べるには、日本の菜花のように辛子和えとかするよりも、パスタに入れるのが一番だ。

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アブラナ科植物の中でもカブの血が濃いはずだが、茎と花蕾を美味しくいただく野菜。

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放っておくと、こんなに花蕾部分がでかくなるようだ。

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パスタにするといっても、日本風に、おひたしで食べるくらいの火入れではなく、もうクタクタに茹でてしまうのが旨い。

昔、料理本を読んででブロッコリーやキャベツもクタクタに茹でるのがイタリア流というのがあって、「うそだろー 味抜けちゃんじゃん」と思っていたが、やってみると確かに旨いし味も残る。いや、イタリアの野菜は味の濃いものが多いので、それが合うのかも知れないが。

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ということでいまさっき作った。実を言うと、一昨日からの出張のどこかでノロウイルスをひろってしまったようで、吐き気と微熱があって昨日は昼くらいからちょっと苦しかったのだ。一晩寝て、だいぶ回復しました。

回復食としてチーマディラーパのパスタ。鍋の湯が沸騰する少し前から、塩とともにチーマの茎や花蕾部を先に入れておく。その後1.9mmパスタと残りの葉っぱ投入。1袋半、豪快に使う。そうじゃないとクタクタでかさが減っちゃうからね。

ニンニクと鷹の爪とオイルを煮て、北海道の折笠農場から送られてきた新もののタマネギとアンチョビ、浜松の河合さんのレモン一搾り。フランスから買ってきたオーガニックのコンソメキューブ半かけ。日本酒と自家製ポン酢ちょびっと。

これに麺のゆで汁入れて乳化。ザルに上げたパスタとチーマを一気に入れて、和えながら麺にスープ吸わせて出来上がり。チーズも少し入れました。

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クタクタに溶けたチーマ自身がとろみのあるソースになる。味も強いので、独特のほろ苦さが際立つ。しみじみ旨いなぁ、、、

見た目は悪いが旨いパスタなので、この時期お薦めですぞ。ちなみに、畑さんのチーマはらでぃっしゅぼーやでも販売するかもしれないそうだ。もし会員のかたは絶対に買ってお試しあれ。畑さん、ごちそうさま〜!今度中古レンズ買いに中野に行こう!

では、調子も戻りつつあるので、そろそろ出勤します。