東京カリ~番長 水野じんすけ氏とカレーランチ。

2008年8月25日 from 首都圏

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久しぶりに、水野氏と会う。なんとお互いの嫁さんが学友だったことが判明したり、接点が異様に多いのである。共通に仕事でお世話になっている編集者さんがいたりするので、そのK女史経由で、僕は水野氏の近況を聴き、彼は僕の近況を聴くという、間接的情報交換(笑)が成立していたのである。

それにしてもここ数年の水野氏のカレー関連プロジェクトの快進撃は停まらない。ユニットである東京カリ~番長の活動も「呆れるほどに最初から変わってないんですけど」ずっと続いている。変わらずに続くというのは、実はすんごく難しいことだから、素晴らしいことだと思う。

イベント以外には出版が目白押しだけど、彼の著作の中でピカイチと思うのは下記二冊だ。

カレーの法則―スパイスマジックでつくる
カレーの法則―スパイスマジックでつくる水野 仁輔

日本放送出版協会 2006-07
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star敷居は高いです
starカレーの作り方が変わる。

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この本では、カレー作りの体系化がなされていて、その体系化のあり方が見事。こういうカレーをつくりたければこの方程式、という感じに解説されている。単に美味しいカレーの作り方、ではなくて、カレー料理のシステム化をしようとしているというわけだ。

それと、最近の傑作がこれ。

感動!炒カレー いつものルウだけで。未体験のうまさ。
感動!炒カレー いつものルウだけで。未体験のうまさ。水野 仁輔

主婦と生活社 2008-06-06
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starこういうルーの使い方もあったのか!!

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「夢民」のように、炒めた具材にシャバシャバのルーを注いでできあがりというスタイルのカレーを愛好する向きには、この本はかなり面白いと思う。つまり、カレーといえば煮込むというのが常識のように考えられているけれども、市販のカレールーは特に煮込まなくても味が完成されている。だから、具材は炒めて美味しい状態にしあげ、そこに茹で溶いたカレールーを注いで、軽く煮てできあがりというスタイルのカレーレシピだ。これが実に的を射ており、最近の我が家のカレーは全てこの方式に移行しつつあるのだ。

ちなみに、6月に出たばかりだから最新刊といえるのがこちら。

初心者的カレーの鉄則
初心者的カレーの鉄則水野 仁輔

日本放送出版協会 2008-06
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先の「カレーの法則」の内容もかなりここに集約されているらしいので、初心者にはこちらの方が取っつきやすそうだ。それに、さきの「法則」はすでに2年前。水野氏はこの2年間でインドに行ったりいろんな遍歴を経ているから、こちらを読んだ方が全く新しい基軸になっているはずだ。

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ちなみに今回は水天宮の「シャンティーキラ」でカレーを食べた。まだ彼が行ったことがないというので、お連れしたのである。ここは「日本橋ぼんぼり」や「東京バルバリ」を運営するシャンティーオブライフが出している。つまりカレーのレシピはほぼバルバリの小池シェフがやっているのだけれども、実はしばらく前から本場インド人シェフが参入!

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実は彼は、日本の某有名カレー店のシェフをしていた。

「えっあの店の!?」

と僕も水野氏もビックリ。メニューには二品~四品くらいの、ほんもののインドカレーが載っている。その中のソフトシェルクラブのカレーというのがあって、こいつが超・絶品であった!水野氏も「これは初めて食べる味ですよ!」と絶賛していた。

お互いに繁忙なのでランチ時に設定したこの邂逅、ずいぶんと深く多岐にわたった話をしてしまった。彼も僕も似たスタンスが一つあって、それは「本業以外」の部分の活動をどうしていこうかね、ということだ。彼にとってはカレーは本業ではない。僕にとっても食い倒れ日記は本業ではない。でも、お互いその本業ではない部分での活動が、人生の重要な推進力となっている。そのバランスをどうやって保っていけるのか、とか、仕事とのバランスとかについてあーだこーだ喋った。その辺のことを素直に話できる人ってそういないからだろう。話し込んでしまい、気づいたら2時間経っていた。

「じゃ僕、明日は○○でカレーイベントなんで、これから現地入りします」

え、まじ!?
すげー人だ、水野仁輔。今度、自宅でカレー、食わせてください。
ありがとう!