また悩ましい季節がやってきた。オリンパスE-30もいいカメラだけど、キヤノン5Dmark2と、ニコンD3Xの衝撃と、レンズへの物欲。

2008年12月 1日 from カメラ

P9049980
最初にお断りしますが、このエントリは完全な与太話だ。

うーん 本当に悩む。

今年は本当に仕事にいそしんだ。今月だけで20日間出張に出ていて、さすがにもう身体が限界だ。でもおかげで今年度も利益は十分に確保。ありがたいことだ。

この利益を何に使うかというと、当然ながらカメラにはかなりつぎ込もうと思っている。僕はプロカメラマンではないけれども、自分が出会う素晴らしい食材を、少しでも美味しそうに美しく撮影して上げたい。そのために、技術を磨くことはもちろんだけども、お金を払えば手に入れられるのであれば、いいカメラとレンズを買っておきたい。

シャッターチャンスは、その一瞬しかないのだから!

ということだけど、ここ2年は完全にオリンパスのシステムを使っている。ボディは超軽量一眼レフであるE-410を最初に買い、その後に出た上級機E-3を現在ではメインに使っている。そして、今年初頭に出たE-420の画質が大幅に向上していたので、現在E-410は会社の部下に使ってもらっていて、気合いを入れるときはE-3、荷物を軽くしたいときはE-420と使い分けている。

でも正直いえばボディよりもレンズにお金をかけている。標準ズームの12-60mm、超広角の7-14mm、50mmマクロ、35mmマクロ、8mmフィッシュアイ、これにレンズキットの安くて軽くてよく写る14-52mmと望遠一本。

(↑ちなみにオリンパスの規格では、上に書いた焦点距離に×2することで、35mm版と同じである)

フラッシュも合計3本買ったので、オリンパスには本当に一気に投資した。

その前は、キヤノンだったけれども、なにが佳いと言って、オリンパスはレンズのキレが最高だ。ビシッと決まったときのシャープな描写は、あまりに気持ちがいい。そして得られる性能と重さを対比すると、キヤノンのレンズシステムよりもこちらの方がいいかな、と思ったわけだ。

ただ、E-3という、オリンパスでは上級機のカメラを使っていても、カメラ本体の性能や撮像素子の質は、キヤノンに勝っているとは言えないな、とも思う。レンズの佳さを活かしきっていないというのは、オリンパスやパナソニックの規格であるフォーサーズにとっては前から言われていたことだ。本当に勿体ない。料理写真を撮影する場合に、僕はだいたいストロボを使用して、ISO100で撮影することが多い。だからレンズ性能をかなり活かすことができるけれども、野外の自然風景を太陽光で撮影する場合には、不満を感じることが多い。

敬愛するKINOKO Webの大作さんはキヤノンの5Dで、あまりに美しく静謐なキノコ写真を撮っておられる。(この大作さんに会いたくて、千葉菌というキノコ観察の会に入会したほどなのだ。)

この写真群をみていると、被写界深度をとても深くとっているにも関わらず、あまりにもノイズが少なく、ため息がでる写真ばかりだ。いっそ同じシステムを買うか!と思ってしまうくらいだが、腕が違うから仕方がない。

第一、キヤノンは会社としての方針が好きじゃないしな、、、と思いながらも、5Dマーク2という新機種が発表された。フルサイズの撮像素子を持つ、定評ある5Dの後継機だ。連射性能などは低いが、料理写真と風景をメインとする僕には問題がない。

しかし、、、キヤノンのレンズで性能のよいLレンズを揃えようとすると、現在のオリンパスのシステムよりもドカーンと重くなるのだ。悩む。しかも、キヤノンのレンズ群はそろそろ大幅にリニューアルされるのではないか?というまことしやかな噂があるらしく、ここでドカンと揃えたら来年、泣きをみるというのはちょっとイヤだ。

一方、ニコンには触ったこともなかったが、仕事でおつきあいのあるプロカメラマン達が使っていたニコンのカメラから産み出される写真は、やはり素晴らしい。週刊アスキーでタッグを組ませていただいた八木澤さんのD3、そしてdancyuで敬愛しながらお仕事させていただいた古市さんもニコンだ。このニコンから、D3Xというプロ機が本日、発表された。画素数が大きいのは当然ながら、ISO100からの始まりで、商品撮影や風景写真を見据えた性能だと思う。こいつがボディだけで90万円前後から販売される。ひゃー

まあ、この最上級クラスのプロ機は、キヤノンの1DsMark3も90万円くらいなので、やっぱりプロ向けカメラのスペックはこうなるのだ。で、何が違うって、ファインダー覗いたことしかないけれど、やっぱり全く違う。動作スピードも何もかも、別次元に違う。

ただ、ニコンのシステムを組もうと思ったら、フルサイズに合わせると標準ズームで20万円、広角ズームで25万円する。キヤノンのレンズより全然高い。もう、死んじゃう(笑)やっぱり写真を撮ることで対価を得られるお仕事でなければ買えないシステムなのだった。

と悩みながら本日、ある機関誌の対談でお茶の水に行く用事があり、途中にあるオリンパスプラザに少しだけ寄る。

E-3の下のカテゴリとなる中級機にE-30というカメラが出たのだ。


展示されているのを触ってみたが、思った以上に素晴らしかった!AFの早さこそ、上級機であるE-3よりも劣っているものの、それ以外の点では優れた動作速度だと思える部分が多い。何より軽い。何より、キットレンズが素晴らしく性能がよい。それなりの価格はするけれども、10万円超クラスの中級機の市場の中で、善戦できる性能のカメラだと感じた。

けど、それは僕がオリンパスのカメラシステムの佳さをわかっているから。きっと、一般の人にはわからない。そして、ニコンとキヤノンの方に流れるんだろうな、と思う。残念だなぁ。

ということで、何を選んで入手しようか、非常に悩み中だ。他にも写真で挑戦したいことがあるのだけども、それはまた別の機会に書きたい。

明日から愛媛。そして、那須高原だ。