雪の十勝清水町にて、全国でもまれな生産者〜JA〜流通〜学術が一体となった「十勝若牛」の夢が廻り廻る。素敵な循環、そして苦労してきた人達の尊い笑顔!

2014年3月13日 from 出張,食材

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十勝若牛は、北海道は十勝の清水町で生産されている牛の肉だ。特徴は、乳用種のホルスタインの肉なんだけれども、それを通常20ヶ月ほど育てるところを14ヶ月の段階で肉にするということ。これによって、牛肉特有のクセが少なく柔らかい肉質で、しかも餌代が安く済み、畜舎の回転もよくなるというものだ。

この十勝若牛のお肉が、とても美味しい。14ヶ月齢だと味が乗らないんじゃないかと思ったらそんなことはなく十分な旨み、そして嫌みが無いのでどんどん箸が進むのだ。しかも、若齢ならではと思うのだが、クニュンクニュンという食感の健全さがたまらない。

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数年前に京都の焼肉南山でこの十勝若牛を担当するJA十勝清水の岡田参事と出会い、それから何回も情報交換をしてきたが、この日は農水の事業の〆のイベント。赤身肉の現状と今後に関する講演を生産者さんの前でした。

写真は昼のお弁当にでたランチボックス。なんとこれ、十勝産小麦100%のソフトフランスパンではさんだ十勝若牛のローストビーフサンドイッチ。山わさびマヨネーズが利いていて、むちゃくちゃ旨い!

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この日、農水省から来ていたN氏も「これは素晴らしいですね!」と絶賛していた。

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この素晴らしきランチボックスを作ったのはみーやんこと北海道のフードアクティビスト、木村みつえさんだ。

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拍手を送りたい!しかも添えられたのは、地元のあすなろ牛乳。

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この脱力系のパッケージにだまされてはいけない。これ、3軒の農家から集乳しているもので、ノンホモパスチャライズなのだ。実にじつ〜に旨い!

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会自体は僕の講演の後、スーパー和牛コンサルタントの松本大策先生のお話し。

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そして、画像解析技術による格付け方式を研究する口田先生のお話。

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もりだくさんの内容だったのである。

さて懇親会では、今後この十勝若牛がめざす「プレミアム十勝若牛」とよばれる「もっと美味しいものを」を実現するため、特殊な餌を給餌したものを焼いて食べ比べ。

仕上げ期の1ヶ月間の給餌と

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2ヶ月間のもの。

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そして3ヶ月間のもの。

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僕は2ヶ月間のものがとてもバランスよいと思えた。旨みの総量と筋繊維の歯触りにおいてという点だ。もう少しちゃんと食べ比べをしたいが、、、

牛の脂肪細胞は45日程度で全てが入れ替わるらしいので、なにかを仕上げ45日くらい給餌すると、ちゃんと餌の内容が反映されるようだ。さすがは大策レシピである。

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3月いっぱいで退職される、JAの工場長のご挨拶。ご苦労が報われましたね!お疲れ様でした!

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生産者、JA、流通、学術機関がみな関わりを持ち、世界を作る。そのとてもよい事例を観た思いです。

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みなさん、お疲れ様でした、、、