徳江さんが食品の安全についてのコラムを書いている。読んだ方がいいな。

2005年10月 4日 from 食材

このブログでも数回お顔を登場させていただいている徳江倫明さんが、日経BP社のWebでコラムを執筆されている。

■食にまつわる消費者ニーズの落とし穴 徳江倫明氏
http://nikkeibp.jp/sj2005/medical/

最新記事である 番外編 日本、中国、安心・安全をめぐる旅 1では、僕のブログのことを書いてくださっている。返礼として僕のブログでも紹介させていただきたい。

徳江さんは、特別栽培農産物の宅配ネットワークである「らでぃっしゅぼーや」の代表取締役をしていた方だ。その後、有機農産物の認証機関AFASの代表取締役を経て、現在は新しい食品の認証システムを普及する仕事をしている。僕にとっては色んな面で師匠格にあたる人であり、某シンクタンクに務めていた僕が会社を替わる大きなきっかけとなった人だ。

さてその徳江さんのコラムだが、さすがの切れ味である。単に学究的な視点ではなく、商売をしてきた人だからこそ言える現場感が、有無を言わせぬ説得力を持っている。

中でも「中国の野菜は危ないか 」という回の最後にこうある。

あらためて中国野菜は危ないかという問いには、「そうかもしれないが、日本の野菜も同じようなものだ」と答えるしかない。そして中国からの輸入野菜の安全性を実現するためには、中国が変わることを要求することではなく、開発輸入に携わる企業、つまり日本が変わらなければならないということなのだ。

(中略)

 既に中国の為替問題が起きている。安いから中国から輸入するという考え方が通用しなくなるのは目前である。為替が変動し元が強くなれば価格メリットはなくなる。日本の開発輸入は他の国に移動し、同じことを繰り返す可能性がある。食の基本は安全である。安さを前提にした中国との経済的関係はそろそろ終わりにしなければならない

最後の「安さを前提にした中国との経済的関係」は、そのまま他の国にも置き換わる。もうそろそろ「食品は安全で美味しくて、そして安くて然るべきだ」という非常識を改めるべきなのだと思う。BSEの「全頭検査は世界の非常識」は、誇るべき非常識であると思うけどね。

ということで徳江さんのコラム、ぜひ読んで頂きたい。
それにしても最近徳江さんと呑んでいないなぁ、、、