世界バーテンダー技能競技大会で水澤君はどう戦ったか!? 一日目

2005年10月21日 from 出張

「はい、皆さんこのバッグに全て必要なクーポンなど入ってますからね!」

と渡されたのは、ご覧の茶色の大会バッグ。ヘネシーがスポンサードのようで、大きくロゴが入っている。こういうのって結構うれしくて帰国後も使っちゃうんだよね。しかしこのプレゼント攻撃は始まったばかりであった。連日、大会からの容赦ないプレゼント攻撃が続くのである。

ヘルシンキで我々一行が泊まるホテルは、クラウンプラザ・ヘルシンキ。改装してそれほど時間が経っていない、綺麗なホテルだ!このホテルに今回の大会の関係者(選手、組織の職員、家族とか)全てが泊まっているようでほとんど満員らしい。そのせいか、二人で一部屋の場合、夫婦でなくても勝手にダブルとかに割り振られてしまうということが起こっているらしい。
荷物を置いて、選手団・NBA職員・家族で集合。旅程を確認する。

この大会はIBA(International Bartender Asocciationかな?)傘下にある50カ国からのバーテンダー代表選手が集って競い合う世界大会だ。その日本組織がNBAということになる。IBAはきちんとした組織で、今回選手だけではなくNBAの国際部で語学堪能な宮里さん、上野さんが組織運営の会議への参加と、われわれの引率のために来て下さっている。そう、厳格な集まりなのである。

ちなみに今回は、WCC(WorldCocktailCompetition)だけではなく、FTC(FlairTendingCompetition)も一緒に開催される。後者のフレアーテンディングとは、アクロバティックに瓶を投げたり回したりしながらカクテルを作るやつ。そう、トム・クルーズが映画「カクテル」でやってたあれですよ、懐かしいなぁ。そのフレアーテンディングの日本チャンプが初めて世界大会に参加するということなんであった。見所が多くて非常にラッキー。

大会は3日目に水リンが出るWCCの予選がある。そして4日目にFTCとWCCのファイナルが開催される。それまでは準備期間。とりあえず初日の今日は、ホテルでウェルカムディナーだ。一同正装ということで、男性はタキシードになるわけだが、ここは一発かましておかないといかん!ということで、我々夫婦は和服である。

もちろん僕が一人で和服を着られるはずがない。嫁さんに着付けしてもらって、純日本スタイルに。華子自身は、母さんからもらったという緑色に金色が入った、印象の強い和服を。

これがムチャクチャに功を奏したらしく、パーティ会場に降りていくと、さっと目が集まり、数人写真を求めてくる。やっぱりトラディショナルな衣装がいいぜ!和服以上に見目麗しい衣類ってそうないよな(着られないけど)。

選手はネームカードにそう書かれているので、色んな人から握手やバッジの交換を迫られる。水リンも早いうちから数枚のバッジをゲットしていた。

さてウェルカムディナーだ。実はフィンランドのメシは美味しくないと訊いていたのだが、この目で確かめないといかんよなぁ。

会場を眺めると、色とりどりの異国の方々が一杯!

コースが始まった。最初の皿は、鴨の生ハムとレバーペーストに甘い甘~いお酒を煮詰めたソース。こちらのほうでは甘いソースが多いらしい。ジビエは複雑かつ野生の味に満ちているから、それと互するくらいの香りと甘さが必要なわけである。

これが予想外に旨い。鴨の燻製とレバーペーストを巻き込んで白ワインと合わせると、実に芳醇な香りが脳内にも満ちる。テーブルに置いてあったパンがまた旨くて、結構幸先がよいと思ってしまった。

次は、さくらマス(だと思う)のグリルにカリフラワーとポテトのテリーヌ、チャービル風味のクリームソースだ。マスの下に敷いてあるのはビーツの甘く煮たヤツ。なんでまたこんなに甘い付け合わせがくるんだろうかと思うが、これが実に旨い。やっぱり甘さってダイレクトに神経系を左右する美味しさなんだな。

デザートまでしっかり食べて、結構満腹。実は前菜、魚ともに他の人のを半分以上頂きました!

このウェルカムディナーのあとは、お酒のメーカが出しているブース(というかバー)での、無料でのお酒時間。だったんだけど、日本時間にして夜の2時。もうさすがに絶えきれず、部屋に帰ってバタンキューだったのでした。

こうして初日は眠たげに過ぎていったんである。