唐辛子軍団の襲来!

2006年8月16日 from 食材

いつも面白い野菜を多種多様に栽培し、直売で全て売りさばいてしまうという三浦の高梨農場から、唐辛子が大量に届いた。ピクルス用のコルニッションきゅうりをお願いしていたのだけどおまけとしてつけて下さったようだ。これがまた特徴的な美しい唐辛子ばかりなので、思わず激写。

■ハンガリアン・ホットワックス

本当にハンガリーにこういう品種があるのかわからないが、ワックスという名の通り表面が照り照りと輝く品種だ。大型の唐辛子で、料理にいろいろ使えそう。ハンガリーではグラーシュにでも入れるのだろうか。使い方を知っている人は教えて下さい。

■福耳

これはかなり大型の品種。
名前からして、福井県の技あり種苗会社である「福種」が扱っているものかと思ったら全然違ってサカタのタネの品種だった。
万願寺唐辛子のようにあまり辛味がない品種かと思いきや、種と綿の部分に辛味が集積していてけっこう刺激がある。ちょうどカレーを作っていたので、大量に刻んで入れると、ルーは甘めなのに唐辛子の具で辛いという絶妙な塩梅になった。

■ハバネロ・オレンジ

最近、暴君ハバネロなどのスナック菓子でも有名になったハバネロ。世界で最も辛い唐辛子の部類である。アメ横のスパイス屋さんである大津屋商店で、まだ市販前のハバネロパウダーを分けてもらったことがあるが、そこには「取り扱い注意 目にはいると失明するおそれがあります」と書いてあり、戦慄したことを思い出す。これはオレンジ色の品種。辛味は赤と同等だ。

■ハバネロ・レッド

こちらが通常の赤くなる品種。カレーの辛さ調節のために刻んで好みで入れるようにしたが、青く若い実はやっぱり激辛で飛び上がるほどだ!

■伏見唐辛子

日本の青唐辛子はやはり関西品種が有名で出回っている。
お揚げと共に煮浸しにでもするのがいいかな。
ちなみに最近は辛味がまったくない品種の育種が盛んだ。料理屋では、シシトウガラシの全く辛味無しのものが嘱望されているという。唐辛子は辛いのが通常なのだから、それは無い物ねだりだと思うのだけど、、、

■カイエンヌ

カレー粉に入っているのは通常、このカイエンヌペッパーの粉末だ。
実に強火力、グワッとアタックの強い、そして後を引く辛さを持っているカイエンヌ。安定した品種である。

これら唐辛子はナス科植物だ。ピーマンの近縁種であり、外観もそっくり。全世界的に栽培されていて、辛さの耐性は民族によってかなり差がある。ブータンなどにいくと、ほとんどの料理に唐辛子が使われていて、日本人にはとても食べられないものがあるらしい。アフリカもしかり。僕は数年前、タイで食べたソムタム(青パパイヤのサラダ)に混入していたピッキーヌーの種部の辛味が舌の最もデリケートな部位の味蕾を直撃し、2時間ほど絶叫しながら悶絶したことがある。こんなに小さい唐辛子が人を悶絶させるとは凄まじいパワーだ。

高梨さん、どれも面白い品種です。ご馳走様でした!