MERHABA Türkiye!! Part 18 魂の料理人シェノールとの出会い!こんないい笑顔の男、なかなか居ないよ!しかも凄腕豪快の底抜けにいいやつなんだ。そして料理が素晴らしい! 後編

2013年3月28日 from トルコ Republic of Turkey

さて、しばらくお預けしちゃってごめんなさい。前のエントリでは風景とサルキョシュクの内部の写真ばっかりで、料理はどうしたの!?と言われましたが、このエントリは覚悟してください。旨い料理がどかどか並びますので、、、

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実質的にこの日がイスタンブールでの食事の初日。イズミールでは、地中海料理の影響を大きく受けた(というより、トルコ料理が地中海料理に影響を及ぼしたという見方もあるのだけど)内容だったのに対して、中心地であるイスタンブールの料理がどんなものなのか、ものすごく興味があった。

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しかもイスタンブールでは、トルコ厨師(ちゅうし)会という、トルコの料理人たちのアソシエーションが僕を迎えてくれる。そう、このサルキョシュクを預かるシェフであるシェノール氏も、このアソシエーションに所属しているわけだ。日本でもシェフのアソシエーションはいろいろとあるわけで、この公的な組織がどんな感じの料理を僕に出してくるのか、すんごく興味があったわけだ。

そして、、、出てきた料理は、すごかった!

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トルコの伝統である、豆のポタージュ。豆をすりつぶして煮込んだスープは本当にトルコの伝統的な味らしいのだが、極めて身体によい要素が詰まっているのがわかる美味しさと暖かさ。ここから始まり、ドドドドンと料理が出てきます。

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小麦の皮で挽肉などの具を包んだマントゥに、ヨーグルトがかかっている。オレンジ色のオイルはトマトとトウガラシ?それほど辛みはありません。マントゥの味付けも柔らかなもの。実に繊細な味わいで、濃い味付けを想像しているとちょっとめんくらう。トルコ料理は実に繊細なのだ!

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麦の衣に肉を詰めて揚げたものをトマトソースとヨーグルトで。構成はマントゥに似ているけど、味は全然ちがう。これもまたゆったりとした、尖っていない優しい味わい。これだけでボリューム満点だ!

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これはオクラの若芽の段階で摘み取ったもののマリネ。

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いや、こういうオクラ品種なのかもしれないな。トマトとオリーブオイルで煮てそのままマリネードしたような感じ。オクラ特有のぬるっとした食感があって美味しい!

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トルコ人はアーティーチョークをたいへん好んで食べる。このように茹でて酢でマリネして、オイルで風味付けした煮物が必ずと言っていいほど出てくるので、日本におけるダイコンやサトイモの煮付けと同じような位置づけなのだろうと思う。

こちら↓の皿もそのバリエーションだ。

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むしここちらの、アーティーチョークのオイル煮の方が歩ピューラーかもしれない。しかもタマネギ、ニンジンとのコンビネーションもよくみかけたのである。もちろんとても美味しい!

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ナス(パトルジャン)料理もやっぱり多い。この、たっぷりのオイルとトマトソースで煮たものと、、、

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でっぷりふとったナスに詰め物をしたもの。どちらもまったく違う味わい。

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挽肉とタマネギのミートソース様の具が詰まったものになっている。

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そしてトルコ料理のド定番!ブドウの葉でお米を包んだドルマだ。

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もうね、料理の話を聴いてる余裕がないくらいにどかどかでてくるんですよ、、、

シェノールは、先日イズミールでインタビューしたネジェシェフが言っていた、「料理人ばかり輩出する村」であるブルメンゲン出身だ。

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「いまは料理学校があるけども、僕らが子供の頃はうちの村からしかシェフは出てこなかったんだよ。僕らも料理は先輩から教わるのだけど、腕のいい先輩にあたらないとダメ。大変な世界なんだよ。

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「トルコ料理のダシのベースは牛の肉から取ったスープだね。火にかけっぱなしにしておくんだ。イスタンブール料理はイズミル料理と似ているから、昨日までの旅程とあまり違和感はないと思うよ。ビザンティンから食文化が入ってきたんだけど、料理を分業で作るスタイルなんかも同じ影響を受けている。」

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この料理!

極めて美味しい、とても濃厚な羊肉の煮込みだ。

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「これは羊のネック(首肉)を煮込んだものでね。ザクロの汁やアンズなどと煮ているんだ。トルコ料理には”ソース”の概念がないんだよ。”煮込み”がメインになることが多いんだ。それもクシャネっていう銅製の鍋で煮たもの。これがメインだね。」

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なるほどそうなのか、と思うが、この羊のネック、内部までネットリしっとりしていて、バサバサ感がない。イタリアンでよく羊の火入れをする際に、オーブンの天板に野菜を敷いて水分を補給しながら火を入れるのと同じ手法か、と訪ねたら「まさにその通り」と言っていた。

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こちらは羊肉のアーモンド煮。もちろん生のアーモンドだ!ローストしたアーモンドしか食べたことのない身にとっては、実にまめまめしいフレッシュな食感と若い香りに驚く。

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青トウガラシと羊肉のオイル煮。さっきから観ていて、味もモチロンだが、トルコ料理のプレゼンテーションとしては実に美しいと思う。これがトルコ料理のガストロノミーの世界か!と目を見開かされてしまう。

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肉料理、まだ終わらず。これがまた不思議な風味の料理で、説明がしがたい、、、

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千切りにした牛肉と、この写真のセロリアックみたいなのを揚げたものの味付けがいったいどんなものなのか、茎葉できないのだ。ひとこと「旨いんだよぉ」としか言えない自分がもどかしい、、、

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クルミとオイルの海に、トマトと刻み野菜のマリネが浮かんでいる。

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とにかくこれでもか!というくらいオリーブオイルが使われているのだけども、腹にそれほどもたれない。日本における醤油とおなじ位置づけなんだろうと思う。

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これまたお腹に溜まる、豆のトマト煮込み。絵で見てわかると思うけど、美味なり。

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米のピラフのようにみえるが、ひきわりの麦をにたもの。ご飯好き日本人にもホッとできる味だ。

いやー 満腹とかそういうレベルじゃない!

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「味見だけして、残してくれていいからね!」

というけど、これだけ気合いを入れた料理が出てくるのだ。全てしっかり味わった。そして本当に驚いた。トルコ料理ってこんなに洗練されている世界なのか、と!

どうも日本におけるトルコ料理の現状と、トルコでのガストロノミー(美食)の現状はまた違うようだ。トルコ料理に対する基礎的な知識が薄い日本においては、まだまだトルコ料理店も基本的、伝統的な料理を出すような感じだ。

しかしイスタンブールのトップレベルの料理人は、トルコ各地の郷土料理を洗練し、中央に集めて新しい世界観を構築しようとしているのではないか。この僕の推論は後に確信に変わるのだが、とにかくシェノールの示してくれた料理の一群は、僕に「洗練」を感じさせた。

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サルキョシュクのベランダからの光景。あとでこのキョシュクがあるエミルガン公園内の風景も掲載するけど、とにかく気分のよいところなのだ!

実はここからデザートタイム。やばい、、、腹が一杯だよ、、、

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この写真中央の、指先くらいの大きさのお菓子。ロクムといって、グミのような、日本でいえば羊羹ちっくな伝統的お菓子だ。コーンスターチに砂糖を混ぜて、アーモンドやピスタチオなどを加えて練って固めたもの。

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中身はいろいろなものがある。どこにいっても味付けの違うロクムがあって、退屈しない。日本へのお土産はこれがいいとおもう。おそらくどの日本人も大好きな味と食感だ。

そして、これからトルコに来る人に覚えておいて欲しいデザート。

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セモリナ粉と松の実を甘く煮たもの。セモリナ粉が粗挽きなので、甘くてぽろぽろしたそぼろという印象だ。強烈に甘いものもあれば、日本人好みの程度のものもある。最初は、ぽろぽろ感がなんともなじめなかったが、この3日間で僕はこれがすっかり好きになるのだ。

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どうですか、これもまた綺麗なデザート。ただ、僕はさすがにこれは食べてない、、、手がのびんかった。ゴメン。

そしてこのデザートもけっこう色んなところで出てきた!

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下の土台はかぼちゃです。イズミールのシーフードレストランであるSIPALIでも出てきた、かぼちゃを甘く甘くあま~く煮たものに、練りゴマがかかってる。 あまり甘党じゃない僕としてはもうそれだけでいやーんとおもっちゃう威容なんだけど、一口食べてみたら美味しいのでビックリした!

かぼちゃの断面はこんなかんじ。西洋かぼちゃじゃないね。ネットリしている、どちらかといえば日本かぼちゃの近縁種か。

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練りゴマとの相性も抜群。ただしお茶はマストですぞ。甘いですぞ。

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青木カメラマンもお気に入りの様子。

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と、こんな感じで昼ご飯が終わったのでありました。(食べ疲れた、、、)

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サルキョシュクの厨房。ここでシェノールが指揮を執っている。

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エミルガンパーク内を散策するのも、シェノールがつきあってくれる。よく笑う、いいやつだ!

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ここからは青木カメラマンの写真をお楽しみ下さい。

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photo by Yusuke Aoki

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なんとこの公園内で結婚式を挙げた二人が写真を撮りに来ていた!

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PB11055305photo by Yusuke Aoki

PB11055908photo by Yusuke Aoki

こうしてうららかなイスタンブールの日が過ぎていったのである。そしてディナーを迎えるのでありました(お腹減ってないけど、、、)(笑)