遅くなりましたが完全版:短角牛・大地君を食べる会終了!ビコローレ横浜に集ってくれた皆さん、どうもありがとう!撮影したカメラはオリンパスのE-M10!

2014年5月 5日 from オフ会,首都圏

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すみません繁忙だったりPCが壊れたり、自分が熱が出ちゃったりしてすっかり遅くなりました。また、前回速報版でアップした写真、どうも眠いな〜と思ったら、あまり使い慣れていないオリンパスの純正RAW現像ソフトの使い方をまだうまくわかっていなくて、眠めの画像になっちゃってたんでした。ので、現像し直し!バリッとした仕上がりにしたのでこちらをごろうじろ。

撮影はすべてオリンパスのOM-Dシリーズの最新鋭機にして超お買い得カメラであるE-M10。入門機じゃないね、この画質は!

■大地君のタルタル トリュフのソース、 北海道・十勝の村上農場のジャガイモ”さやあかね”のスープ添え

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タルタルの美味しさは勿論、熟成じゃがいも「さやあかね」のスープの濃厚さに一同驚き。

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ここで、生産者である上田さんのご紹介。

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今回いただいた大地君は、上田さんがぼくにくれた母牛「べっぴん」の最初の子。その出会いのエピソードを話してくれました。

■冷製タリアータ レフォールのソース 24ヶ月熟成した生ハムのコンソメゼリー添え

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薄切りの牛のタリアータがコンソメに浮いているように見えるこの一品、コンソメはゼリーになっているのです。で、間違いそうになる料理の名前なんだけども、コンソメゼリーは生ハムを煮だしたもので、その生ハムが24ヶ月熟成ものだということです。24ヶ月熟成のDABのコンソメではありません。生ハムのコンソメ最高だよね。

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で、そのコンソメジュレをまとったタリアータですが、しっかり熟成香がのこっています。冷えていると香りも感じにくいのだけれども、ちゃんと芯に香りが立つ!

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レフォール(山ワサビ)のソースも酸と油脂とピリ辛みが効いて、よい組み合わせでした!

■村上農場の雪下熟成はるかとマスカルポーネのラビオリ 短角牛のジュ・トリュフとヒラタケのソース

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これがまた素晴らしい料理になってましてね、、、

実はこの日、北海道は上士幌町より、熟成ジャガイモの雄である村上農場の智華さんが来てくれていたのである!熟成肉の会だけに、熟成ジャガイモとの取り合わせである。それを聴いたビコローレ佐藤シェフが気を利かせてくれて、村上農場の熟成いもを取り寄せ、今回の料理にバッチリ合わせてくれたのだ。

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このラビオリの中に入っているのが、まだ世に出てから5年も経っていない「はるか」をマッシュにし、マスカルポーネチーズと合わせたもの。はるかは熟成によってとても甘くなる品種だということはわかっていたのだけれども、マスカルポーネと合わせることによってコクがプラスされて素晴らしい仕上がり。砂糖など一切つかっていないのに、ドンとつよい甘みが出るのだ。

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智華さんもニッコリ。よかった!

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■短角牛大地君のグリル シチリア風オレガノとトマトのピッツァソース、牛脂でコンフィしたインカのめざめロースト添え

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さてこの辺から肉焼きです。トマトソースを敷いたうえにグリルドの大地君DAB!正直言うと、「あれれ、せっかくのDABなのに、香りの強そうな(オレガノ使ってるし)ソースを合わせちゃうなんて、もったいなくない?」という気もしたのだ。しかし、このアプローチは実に面白いものだった。

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大地君の肉はしっかりDAB特有の香りがあるので、トマトソースというかピッツァソースと合わせてもちゃんと香りが残る。文句なしの美味しさだ!

それにしても佐藤シェフは「香りのマジシャン」だと思っていたが、本当にそうだなぁと再認識。

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佐藤シェフには、できるだけ料理が出たタイミングで料理説明をしてもらっていたのだけれども、「ほんとは口べたなんですよ〜」とスタッフがいうのを僕も知っていただけに、すっごく頑張って話してくれていて驚き(笑)

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すっげーサービスしてくれていて、感動してしまいました!

■北十勝ファームの熟成短角和牛のパン粉焼き 赤ワインのソース 温野菜添え

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肉焼き2皿目! さきのグリルはサーロインだったけど、こちらは内モモです。で、熟成香はこちらのほうがしっかりと着いていた。それにしてもこの断面をみて欲しい。

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何を見て欲しいかというと、しっとりと水分が浮き出てきている、この表面である。実はドライエージングという技法の大事な部分がここにある。ちかく、NYスタイルのドライエージング技術の基準の策定に動き始めるのだけれども、その大事な部分が水分に関するものだ。正しくドライエージングできている場合、決してカサカサにはならないし、逆にジュビジュビな状態にもならないのだ。一言で言えばこの内モモ、とてもよい状態!

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熟成を手がけてくれたマルヨシ商事の平井君。この日も自分のてがけた肉の味を確認するために参加してくれた。最高だったぜ!

このモモ肉は実に個性を発揮していて、香りを載せたパン粉と、ストロングな赤ワインソースと一緒なのにも関わらず、肉の個性を強く感じたのである!

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さあ、そしてイタリアの正式な順番とは離れちゃうけど、僕が依頼しておいた〆のパスタである。そう、アレである、アレ!

■スパゲッティ トスカーナの伝統菓子 パンフォルテ風味 熟成短角和牛のラグー

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そう、僕が佐藤シェフの料理の中で一番感動してしまった、ラグーだ!

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パンフォルテとは、ナッツやドライフルーツがたっぷり入った甘い焼き菓子。それをなんとラグーに崩して加えることで、なんともいえない香りと甘みが入り、エキゾチックな美味しさになるのだ。果たして、参加者みんなが「こんな味、食べたことない!」という反応に!

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実を言うと、わたし2杯おかわり(つまり通算3杯)いただきました。下のが三番目(笑)

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でも、僕に続く参加者多数!佐藤シェフが「おかわり自由ですよ」と冗談ぽくいってたんだけど、本気でおかわり依頼が殺到するので、調理場はけっこう驚いていたな(笑)

いや、マジでうまかった!

■リグリッツィア(甘草)とミントのパルフェ タロッコオレンジ添え

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このドルチェがまたよかったんだよね。見た目が美しいのはモチロンだけれども、味わいの設計が素晴らしいんだ。

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甘草(かんぞう)のエキスはイタリア人が大好きで、よく使われているそうだ。皿に描かれた黄色と茶色のソースの、濃い茶色のほうが甘草ソース。ニガ甘い感じが、消化を助けるらしい。パルフェのここちよい食感と甘みが苦みによって増幅されて、たべて胃がスッキリする感じだ。

いや、素晴らしかった!

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シェフ、そして上田さん、平井君に改めて拍手!

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そして、、、わたし個人的に大事なセレモニー。実はですね、私の会社で長年、私の右腕として働いてくれた奈良井さん(これまでN女史として登場してきた方です)が、なんと昨年中、佐藤シェフとご結婚。そして、レストラン経営に専念するため、我が社を退社されたのです。そういうこともあって大地君オフ会はビコローレにしたわけでした。

シェフとのメニュー構成の検討も含め、気を配ってくれたおかげでいい会になりました。これまで本当にどうもありがとう!

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本当に美味しい夜でした。レポートおそくなってゴメンね!

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