新春のお肉に100%グラスフェッドビーフはいかが。

2017年1月 6日 from お取り寄せ

昨年の年越し肉は、北海道でバイオダイナミック農業を実践しているソフィアファームで育てられた、牧草肥育の牛の肉だった。日本で完全に濃厚飼料を与えずに牛を育てて肉にしているところは、営利生産をしているところではほとんどない。現在の格付け基準ではどうやっても高く売れる肉にならないからだ。

一方、「営利」をあまりもとめない生産者であれば、そうしたことを細々とやっていることはある。そのひとつがこのソフィアファームだ。今年は3頭の牛を育てたそうで、ジャージーと黒毛の①F1、②ブラウンスイス、そしてやや若齢の③ブラウンスイスというラインナップだそうだ。

サーロインなどの部位はもうすでに売り切れているが、実際には焼いて美味しく食べられる部位もまだ在庫があるようだ。牧草肥育の肉はよくねかせてから食べるのが吉なので、手に入る頃にはちょうどいい塩梅かもしれない。

食べてみたいというう人のために、牧場主のキャンベルこのみさんの許可を得て、ここに在庫リストを置いておきます(←本日付ですので在庫なくなることもありますので悪しからず)。牛番号もあるので、どれがどの牛かわかります。僕はすでにサーロインをねかせ中。楽しみダ。

昨年書いたとおり、これからはこうした、穀物飼料で肥育しない牛の肉の需要が増えていくだろう。ただしその動きに拍車がかかるには、ひとつ超えねばならない問題がある。それは、肉牛の放牧生産に適した牧草の周年栽培体系の確立である。一年中、しっかりと太ることができる量の牧草ができなければならないのである。

これには、温暖な気候と豊かな土壌、そしてもう一つ、日本でもっともいい条件で育つ栄養豊富な牧草資源が必要だ。その最後の部分、牧草資源にはまだ研究の余地があるんじゃないかと思う。というのは、日本のグラスフェッドと海外、例えばオーストラリアやニュージーランド、イギリスやフランスといった国の牧草の質がすこしずつ違うような気がするのだ。

日本は穀物飼料を輸入して家畜に食べさせるという、いびつな畜産形態を採用してここまで来てしまったため、いまとなってはグラスフェッド後進国。今後はそちらの研究ももっと行われるといいなと思う。

とりあえず、ソフィアファームの牛の肉を食べてあーだこーだ考えてみるのも楽しいと思いますョ。