ここで育った短角和牛のお肉を、ビコローレ横浜オフ会でいただきます。北十勝ファームで育つ短角和牛は幸せそうだ。なぜならこの地と人が清いから!

2014年4月 9日 from 出張

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いま、京都府宮津市の飯尾醸造から、京都に向かってます。3連泊の出張中なのです。

さて、4月24日に企画しているビコローレオフ会。ここでたべていただくのは、つい先日に東京バルバリオフ会で食べたのと同じ短角和牛。けれども、どんな短角かというと、まったく先日と違う内容だったりする。

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短角和牛を育てている産地はいくつかあって、元祖である岩手県北部、秋田・青森・そして北海道がメイン産地だ。北海道には6主体ほどの生産者がいて、それぞれ50〜200頭規模で繁殖・肥育をしている。

その中で最大規模になるのが、今回の短角和牛「大地君」を育ててくれた、足寄(あしょろ)の北十勝ファームだ。

僕のブログでは北十勝ファームはけっこう出てきているので、検索してみると「ああこの写真のところか!」と思われるかもしれない。

十勝の音別町に広大な放牧場を持ち、草のある季節はそちらで親子放牧をする。肥育段階に入ると、足寄の牛舎で育てる。

最大の特徴は、日本では手に入らない栄養助剤を除き、99%国産の餌で育てた短角だということ!なのである。カタログハウス「通販生活」の仕事で出会った産地で、それ以降も交流が続いているわけだ。

■これより北海道

http://www.yamaken.org/mt/kuidaore/archives/2011/06/post_1725.html

■十勝にて、、、初めて開催された、北海道の短角和牛共励会にて、上田金穂さんの牛が最優秀賞、そして北大牧場の秦先生の牛が一等賞を獲った、うれしい一日!

http://www.yamaken.org/mt/kuidaore/archives/2011/11/post_1810.html

■北海道は音別の大草原にて、悠々たる短角牛たちのポートレートをば。牛さんが放牧されているのを観たら、誰もが言葉を失い、ずーっと見続けてしまうと思うよ。

http://www.yamaken.org/mt/kuidaore/archives/2012/08/post_1873.html

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足寄といえば松山千春!じゃないけど(笑)まちから少し外れた畑地が拡がる地帯に、北十勝ファームがある。

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ここの牛たちはなかなかに興味深い。というのは、ほとんど人を怖がらないのだ。短角は放牧で育てる期間が長いためか、野生に近いマインドで育てるので、基本的に人にあまりなつかないことが多い、いつも餌を与えている人と違う人間が牛舎にはいると、牛たちがギョッとして逃げることが普通なのだ。

が、ここの子たちは、僕らが話しながら近づいても「ん?なになに?なにしにきたの?」と実詰めるだけで、逃げない。

「最初から人間を怖がらないように、コミュニケーションとってますからね。やっぱりいつも牛に怒ってる人だとみな臆病になる。だから、牛をみると飼ってる人がどういう性格なのか、わかったりしますよ。」

と言う、上田金穂さん(すごい名前でしょ!)。

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「あー、あそこにいるのがやまけんさんの牛だよ。」

そう、この北十勝ファームにも僕の牛がいるのです。この子が昨年生まれた「益荒男(ますらお)」君、なかなかがっしりしていて強そうなので、そうなづけました。あと、幕別町におなじく「ますらお」さんという仲間がいるので、それに重ねて(笑)

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大地君に寄り添っているのは上田さんの奥様で、本当に大地はスリスリと近寄っていく。

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ほれこの通り、まったくもって怖がることがない。

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やはり、牧場は色んなことが映る鏡のような場所なのである。

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自然交配(つまり人工授精でない)で子ができる短角にとっては、いまがちょうど出産時期なので、めんこいバンビちゃんがいっぱい居る!

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こちらの牛舎はいままで子を沢山うんでくれた母牛を、経産牛として太ってもらってお肉にするところ。

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牛の面倒をみている中村ちゃん。この子は、母牛や種雄牛の背中に座るという、恐ろしい技を持つ。いや、普通ぜったいに乗せてくれませんゾ。このとおり、中村ちゃんが入ると牛さんが皆寄ってくるほどなのだ。

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ちなみにこの写真の中央部分に、短角とは違う牛が小さく写っている。これはブラウンスイス種だ。ブラウンの肉は非常に美味しい。この子、いつ出荷かなぁ、、、

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さて事務所に戻ると、上田さんが短角のローストビーフを用意してくれていた。

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某百貨店で、むちゃくちゃ高い値段で販売したものだそうだが、クレーム一件もなかったそうだ。サシの入っていない、味わいの深い赤身肉への理解が進んだのだなぁ、と嬉しくなる。

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ご覧の通りの赤身度!

しかしこれがじつにじつに旨い! よくある、アミノ酸をすり込んだローストビーフとは違い、肉の旨みだけで勝負できている。

で、この北十勝ファームの短角牛のキモは、ドライエージングにむちゃくちゃ向いているのである!というのは、この国のドライエージングビーフのトップランナーである富士宮「さの萬」でもレギュラーで使われており、もうひとつ僕が仲良くさせてもらっている千葉の「マルヨシ商事」でも北十勝の短角がドライエージングされている。

おそらく、短角のDABとしてレストランに出回っているのがあるもののなかで最高クラスの品質といっていいものになっていると思う。

じつは北十勝ファームの短角の肉は、生の状態を焼いて食べるよりも、DABにしたときの伸びが凄い!のである。

今回24日のオフ会で食べるのは、僕の牛として上田さんからいただいた「べっぴん」という母牛ちゃんから生まれた「大地」君という去勢牛。この子を24日までに70日間ほど熟成させているので、ばっちり旨くなっていると思います。

そんな大地君の肉をロースからモモまでいろいろ食べる会になります。まだ少し余裕があるので、どうぞお申し込み下さいませ!

お申し込みはこちら! ■オフ会申込みフォーム http://my.formman.com/form/pc/8GMIwFwHkvWt3Puj/